■ ゆめにっき
作者 [ ききやま さま ] ジャンル [ 放浪系アドベンチャー(?) ] 容量・圧縮形式 [ 28MB・LZH ] 使用ツール [ RPGツクール2003 ] 必須ソフト [ RPGツクール2003RTP ] ダウンロード
- (補足)
- 2007.10.06:現在、Ver.0.10
レビュワー ハマリ度 グラフィック サウンド 合計 総合判定 ES 6 /10 9 /10 7 /10 98/120 一馬 10/10 10/10 9 /10 ckck 5 /10 8 /10 7 /10 紫月飴 8 /10 9 /10 10/10
白旗を掲げます。
- ハマリ度:6/10
- 正直、あまり高くない。一度私もイチオシを見送ったぐらいである。
どうも、目的が見えないゲームというのは、私は苦手なようだ。- グラフィック:9/10
- 何だかんだ言っているが、完全自作のグラフィックは、量からしても質からしても一級品である。
多数のエフェクトによって変わる主人公の作りこみは、純粋に賞賛できる。- サウンド:7/10
- 短いフレーズばかりで、インパクトには欠けていると言わざるを得ない。
しかし、この世界観を表すには、意外と適した曲だろうと思う。「こんなの、どうレビューすりゃいいんだよ!」
それが、私の偽りない第一印象でした。そのくらい、この作品の言語化不可能なインパクトは強かったのです。
目印の見えない広大なマップ、繋がりが全く分からない展開、存在するのかすら怪しいストーリー…そのどれもが、「ゲームらしさ」という常識を真っ向から否定しています。
この作品は、絶賛であれ非難であれ、言語で表現するのは不可能ではないか…大量のリクエストが発生した当時の私はそう判断し、このゲームをイチオシ候補から外しました。しかし、こんなに大量の投票があるということは、この作品にハマった人も多くいるということです。
激辛レビュワーの一馬 氏も、↓のように絶賛の声を上げるにつけ、私もこのゲームをレビューしてみようと言う気になりました。その上でプレイを進め、エンディングまで漕ぎ着けたのですが…
…結局、この作品を理解することはできませんでした。
…何か、置いてきぼりを食らったかのようです。エフェクト探し自体には苦はありませんでした。もともと自分は「タンスはとりあえず漁る派」を自称するほど、寄り道が大好きですから。
しかし、『寄り道』はあくまで『本筋』があってこそ。このゲームの本筋が何であるのか考えると…私程度の脳みそでは、とても思い付きません。
主人公「窓付き」がこんな夢を見る理由は最後まで明かされません。そもそも、理由が存在しているのかさえ不明です。
攻略に役立ったり、新たな道が開けたりするような効果を持つエフェクトは、氷山の一角程度です。
かと言って、エフェクトによる着せ替えを楽しむ…にしては、あまりにも背景が異常すぎます。この作品は、ゲームと言うよりも、ある種の芸術作品として見た方がいいのかもしれません。
ゲームとして見ている限り、この作品を理解することは一生できそうに無いでしょう。
《 一馬 》 ハマリ度:10 グラフィック:10 サウンド:9
夢の中へ 夢の中へ いってみたいと思いませんか
- ハマリ度:10/10
- 好き嫌いが大きく分かれるゲームだが、作品の波長に合った人間なら相当ハマるだろう。
- グラフィック:10/10
- 完全オリジナル。特にキャラクタアニメーションが秀逸。
- サウンド:9/10
- これまた完全オリジナル。アンビエント系の曲調が作品世界の構築に一役買っている。
製作ツールはRPGツクールですが、内容としては完璧にアドベンチャーです。
夢の中を歩き回り「エフェクト」と呼ばれるアイテムを収集するのが目的なのです…が
いかんせんプレイヤーの歩行速度の遅さとフィールドの広さのダブルパンチで普通にプレイしていたのでは
かなりストレスが溜まると思われます。解決方法としては、移動速度がアップする「エフェクト」を早めに入手する、
AlquadeLiteを使用する、移動速度が上がるバグを意図的に起こす、といったやり方があります。
すべて一長一短ありますのでご自身がベストと思われる方法を試してみてください。ダークな作品世界を堪能するのがこのゲームの最も一般的な楽しみ方だと思われます。
しかし!それだけではありません。
「エフェクト」装備による主人公の少女のお着替えを楽しむのも面白いでしょう。
う~ん、コスプレ変態(褒め言葉)の人ならコレを見るためだけでもプレイする価値あり!……かも。
正直なところ人を選ぶゲームではありますが、細部まで丁寧に作りこまれており
こういったジャンルにありがちな「インパクト重視の一発ゲー」ではありません。
トリップ系ゲームで遊んだことがない方も一度プレイしてみてはいかがでしょうか。
《 ckck 》 ハマリ度:5 グラフィック:8 サウンド:7
名作か。それとも迷作か。
- ハマリ度5/10
- 何をやればよいのかほとんど分からないまま、不思議空間に放り出されるが故、目的意識をもてない。
作者様には悪いと思いますが、かなりの方は一瞬で飽きてしまうことでしょう。- グラフィック8/10
- 現代版ダリとでも言った画風でしょうか。色々と独創的です。
エフェクトを集めて回るという、マンネリ化しやすいこのゲームを上手く牽引していると思います。
- サウンド7/10
- 雰囲気とはあっていると思います。いえ、確かにあっています。
しかし、同じように聞こえてしまうBGMが多いため、少しインパクトを欠いてしまっています。
○少しの紹介
このゲームのジャンルなどを上手く説明する言葉が、私には見つかりません。それでも表現するとすれば、「不条理のホラー」とでも言いましょうか。とりあえず、上手く説明出来ません。 その前に、本当にゲームなのだろうかという疑問も 一応、ゲーム内に散らばるエフェクト(アイテム)を集めるという指標が有るには有るのですが、それを手に入れたからと言って、すぐにすぐ変化もありません。 ふしぎな夢の中を探索する、雰囲気を楽しむゲームなのでしょう。
・・・かなりホラーでシュールな夢ですが。○かなり辛口
広すぎる上に、無限ループするマップ。用途がよく分からない上に見つけにくいエフェクトや、どこに有るのか分からない、マップからマップへの扉。などなど、不快感の溜まりやすい仕様となっています。果たしてこれは、プレイヤーが居ることを前提に作られたゲームなのでしょうか。作者様が自分の世界を全力で形にしたように思えます(それが悪いばかりではありませんが)。
とりあえず、あまり多くのプレイヤーが楽しめるゲームとは言えないでしょう。
点数から辛口に書きましたが、私だって、できれば酷評したくありません。しかし、無難な点数とぼかすようなレビューに逃げるのは、逆に卑怯だと思いましたので、思ったままのことを書かせて頂きました。
もし不快感を覚えた方がいらっしゃれば、トップからリンクされている私のブログへ、存分に書き込んでください。おしかりはいくらでも受けます。○最後にちょっと
本当に「誰もが楽しめる」ゲームではありません。かなり人を選びます。
だからこそ、はまる人によっては、とてつもない名作となり得るかも知れません。
《 紫月飴 》 ハマリ度:8 グラフィック:9 サウンド:10
…相性、だけでなく、運も絡んでないか?
- はじめに
- 「お話」とは無縁なゲームなのですが、だからこそ何を書いてもネタバレになりそうなので怖いです。
そんなゲームです。ADVでありますが、非常にRPGくさい雰囲気もあります(まあツクール製だし…)。
- ハマリ度:8/10
- ゲームと呼んでいいかどうか難しい所ですが、RPG(風見下ろし型フィールド)の一形態としては有りかと。
相性によって相当好みの分かれるところなのですが、序盤に移動速度の上がるエフェクトを手に入れる、
等、運の要素によってもハマリ具合に差が出る気がします。ちなみに私は割と幸運な方だったと思います。
…あるいは、「メタルマックスで数歩歩くたびに金属探知機使ってた人」向け。- グラフィック:9/10
- 民族的な絵・シュールな絵・上品なドット絵・ペコペコと動く絵…
うっかり波長が合うと魂持っていかれます。一部びっくりする所があるので注意。- サウンド:10/10
- 足音などの効果音の作り込みに強いコダワリを感じます。
BGMは「環境音」と呼んだ方がしっくり来るようなモノが中心。FC風BGMは秀逸の侘しさ。
音楽面で興味があるなら、ききやま氏が公開している音楽もどうぞ。[プレイヤーズ王国>ききやま]
- 夢世界の夢反応、そのなかのゲーム「エフェクト」
…とまあ、まさにドリーム、まさにゆめにっき、でして実にゲームと呼ぶのに困るのですが、
- 広い、のかどうかすら分からないループ空間が多数。
- 扉・階段・等による空間の繋がりに関連性が感じられない。
- 人のようなオブジェクトの予想だにしない反応。
- 喋らない。(一部、会話ウィンドウのような物が出る演出は有り)
- 「クエスト」が無い。(ほとんどのイベントが単発で、関連性が無い)
その中において「エフェクト」がいかにも「ゲームらしい」部分になっています。
目標になりうる要素で進歩度の目安であり、
「鍵」「乗物」のように機能し、
ついでに着せ替え要素でもある「エフェクト」。
逆に、「こんな所でゲームに出会うとは」という反応をしてしまいました。
まあ、「エフェクト」使ってみた反応がやっぱり予想だにしない反応な事もままあるのですが。- で、結局何をやっていたのか
- フィールドをトボトボと歩き、奇妙なオブジェクトの奇妙な反応を楽しみ、不気味さ・意外さ・侘しさを胸に刻む。
その一方でこれってゲームなのか?ゲームのような夢なのか?インタラクティブ・アート?ゲームってなんだ?
…なんてことも考えてみる…ゲームじゃないなら、この文章はゲームレビューなのか?ってそれは関係無いか。
無いか?
- 余談:キーについて
- テンキーに特殊な動作が割り当てられていると書かれていますが、普通の数字キーでも同じ動作をします。
個人的には、ここらへんの操作もZ,Xキー周辺に配置して欲しかったです。
後、「エフェクト」を捨てる動作は、扉の部屋でのみ可能なのに専用のキーを割り当てることも無いような気もしましたが…。- 余談:げーむってなんだ?
- 文章中ついついそんなことを言ってしまいましたが、そんなの人それぞれだと思います。
しかし、この話題に対する考えを文章化したモノの一つに、「コスティキャンのゲーム論」という文章があります。
中々面白い文章なので、未読なら一度読んでみるのも良いかと思います。
他にも、[こどものもうそうblog/ゲームの本質って?]等色々ありますね。