■ Cartapli : Fold Quest
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作者 [ ManduPod さま / Seunghyeon さま ] ジャンル [ 戦略ローグライクと折り紙パズルが融合したターン制戦闘ゲーム ] 容量・圧縮形式 [ 407MB(解凍後)・Steamからインストール ] 製作ツール [ Unity ] 言語 [ 韓国語・日本語・英語など13言語 ] 備考 [ 要・Steamクライアント ] 配布元 https://store.steampowered.com/app/4314560/Cartapli__Fold_Quest/
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レビュワー ハマリ度 グラフィック サウンド 合計 総合判定 ES 9 /10 9 /10 8 /10 52/60 ![]()
赤松弥太郎 8 /10 10/10 8 /10
栄光は、まさに紙一重。
本作「Cartapli」のクリア難易度は、かなり易しめです。私でも初見でクリアできるほどです。
しかし、本作は残機制のゲーム。一つの見逃しがゲームオーバーに直結するシビアなバランスでもあります。本作を勝ち進むには、システムの理解が何より重要となります。
その「システムの理解」のしやすさこそ、本作が難易度の低い、そして無限に工夫できる要因でもあるのです。その要因は、「感覚で分かる戦略」にこそあります。ゲームに必要な情報は、数字と色さえ分かれば直感で理解できるほど、簡便に表示されています。
ただし、その画面から学ぶ戦略は、まさに無限大。幾多の勝利・敗北から、「次に役立つ戦術」も即座に理解できる仕掛けになっています。
本作の理解を助けるのは、最初のプレイヤー「戦士」の攻撃範囲が「自分の周囲」である点も一因です。「向き」を考える必要が無いためです。
また、欠点でもありますが、初期スキル「突き飛ばし」が戦士の性能と逆シナジーとなっているため、忘れた方が勝ちやすいのも一因かもしれません。「突き飛ばし」使用後に攻撃範囲から外れる場合があるためです。
「突き飛ばし」はむしろ防御面でこそ役立つスキル。本作のほとんどの敵は「ターン開始時のプレイヤーに向かって攻撃判定を出す」仕様になっています。紙を動かしてモンスターの向きを変えると、攻撃判定もモンスターの向きに追従する仕様となっています。
即ち、敵がプレイヤーに近いほど、回避は難しくなります。「プレイヤーだけ or 敵だけを動かす」ことが難しくなるためです。周囲の敵を離す「突き飛ばし」は、こういう場面で役に立ちます。敵を離すことで、「プレイヤーだけ or 敵だけを動かす」がやりやすくなるのです。その次に解放される「弓使い」は、一気に難易度が上がります。「戦士」と同じ感覚でプレイすると戸惑うレベルに。
弓使いの攻撃範囲は「現在位置から最も近い敵に向かって一直線」「しかも、射程無限の敵側の弓兵と異なり、射程距離は初期紙サイズの1/4~1/3程度」と、防御面だけでなく攻撃面でも動かし方を考えなければいけません。
反面、初期の攻撃力や素早さが戦士よりも高いため、攻撃判定をうまく合わせればより速い攻略ができます。
その性質上、弓使いは「敵から付かず離れずの距離を保つ」ことが重要となります。初期スキル「再配置」も、弓使いには特に厳しい「複数の敵キャラに肉薄された場面」を切り抜ける切り札となりえます。戦士・弓使いいずれの場合も、「ターンが嵩んで陣地が狭くなった状態」はピンチとなります。陣地のリセットはライフ減少と同義。それ故に、「できるだけ陣地を狭めない回避位置」「できるだけ早く敵を殲滅する方法」を探る必要があります。
「できるだけ陣地を狭めない回避位置」は経験と試行錯誤がモノを言いますが、「できるだけ早い殲滅」にはローグライトな強化も役に立ちます。
本作の強化は、石によるデッキビルドと、キャンプでのステータス強化。ステータス強化は確実ですが、紙(ライフ)とトレードオフ。うまく生かすためには、道中での損耗を抑える必要があります。
そして、石は入手機会が意外と多い。ドクロ付きの戦闘・宝箱(3つの候補から選択)・金貨袋(GOLDと引き換える商店)と3つもあります。そして、石の強化の中には正直言ってぶっ壊れな性能が多数あります。
特に金の石は強力な効果ばかり。ステータスを大幅に増加する石、攻撃を当てると分身を召喚=追加攻撃する石と、手に入るだけで難易度が大幅に下がる性能ばかり。紫の石にある「1ステータスの増加分の2倍、他のステータスを上げる」効果と組み合わせると、本当に楽になります。攻撃力16で大軍を蹂躙していく快感は、一度味わってください。上振れた幸福感と一緒に。本作、ステージは2つまで、プレイヤーキャラも(現在は)戦士と弓使いの2名のみと、ボリュームは少々抑え目となっています。キービジュアルに出ているもう一人のキャラ「魔導士」が未実装ですが、現在の敵魔導士の性能(ランダム位置に円形の攻撃・自分を含めた味方を巻き込むことも多い)を考えると、弓使いを遥かに超える難しい性能となりそうです。
1周クリアは数十分で完了するため、手軽にお試しください。
《 赤松弥太郎 》 ハマリ度:8 グラフィック:10 サウンド:8
振り返りはしない がむしゃら道中
ルール自体は、とても明快です。
一通りプレイすれば、採れる戦術も自ずとわかってくることでしょう。
- 自分の位置を動かし、攻撃を躱す
- 敵の攻撃方向を変えて、逸らす
- 敵の位置を動かし、他の敵の攻撃を当てる
など。
まあ、見た目よりは考えることは多いです。
敵は様々な特性と、それぞれ特徴的な攻撃範囲を持っていて、かつ複雑になりすぎない程度に抑えられています。
攻撃範囲は予告されますが、行動順を意識して計画しないと思い通りにはならず、そこに面白さと緊張感があります。
折りたたむたびに狭くなる紙面、そして紙の残り枚数には、リソース管理の側面もあります。
だが、しかし。
それでも飽きるのは早いです。
なぜなら1ターンに1回、紙を折りたたむ以外にやることが無いから。
やることが変わり映えしないんですよね、結局。
石を集めてステータスを上げて、攻撃力と攻撃範囲が十分に広がったら、だいたいゲームクリアです。
ステージ2、ラスボスオーラが全然出てないエリマキトカゲを倒したら、なんだかスタッフロールが流れて、終わります。
なんとも尻切れトンボな結末ですが、プレイヤーは「もういいかな」と思い始めてる頃合いなので、受け容れてしまいます。
まあ、こんなものか、と思ってたんですよね。
それじゃあ物足りない、そんなあなたに、2周目以降解禁の新クラス・弓使いを強くオススメします。
本作はここからが本番です。
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ルールは変わらないので、やることが大きく変わるわけではありません。
ただ、攻撃範囲の変更、これが非常に大きい。
戦士の攻撃範囲は、言っちゃえば雑なんですよ。敵を近くにまとめればそれでいい。
対して弓使いの攻撃範囲はとても狭いし、短い。
方向の概念が加わったことで、考えることが格段に増えます。
照準は自動的に一番近い敵に向けられます。
動く敵を仕留めるには、その狭い照準から逸らさないよう、かつ自分が攻撃されないような計画性が、戦士以上に要求されます。
そこで地味に効いてくるのが、初期素早さが1上がってる点。
戦士の初期素早さは最低の1なので、意図的に素早さを上げない限りは必ず最終行動でした。
それに慣れてしまうと、敵によって自分の行動順が変わることをついつい見落とし、事故が多発します。
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ただ、特に序盤のうちは、頑張っても接近を許してしまうことはままあります。
どうしたって1方面にしか攻撃できませんから、2方向以上から迫られると、どうしようもない場合が多い。
そこで必要になるのが「再配置」。
2ターンに1回、配置をやり直せる、弓使いの特性上立ち回りに必須のスキルです。
……スキルのこと忘れてましたね。先程言った「紙を折りたたむ以外にやることが無い」は、ちょっと言い過ぎでした、訂正します。
ただ戦士の初期スキル「突き飛ばし」は、戦士の特性とシナジーがほとんど無く、死に技に近かったのです。
ショップで他のスキルに買い換えることもできますが費用対効果は微妙で、トロフィーのための縛りプレイをしていない限り、だったら石買うよねとなりがちでした。
一方で弓使いは、初期スキルとのシナジーが抜群なので、他スキルに浮気する必要も無いでしょう。使いこなしましょう。
プレイ感覚が大きく変わるので、せめて弓使い解禁までは皆さんにプレイしてほしいですね。
ただ、弓使いでクリアしてもトロフィーも何もありません。エリマキトカゲを倒してスタッフロール、という流れもまったく変わりません……。
評点。
- ハマリ度 : 8 / 10
- 毎度の翻訳問題、本作もかなりぎこちなく、こなれていない。ただし本作はストーリーがほぼ存在せず、チュートリアルで1回だけ表示される祖父との会話がすべてなので、実害がほぼ無いのは幸いというか、悲しむべきというか。
これ以上ボリュームを増やすには、何か別のアイディアを盛り込む必要がある気がする。だがそれをやって今以上に面白くなるかもわからないので、現状でも一点を除いて完成していると判断した。
その一点がストーリー。現状のアイディアに対してバランスは十分に練られていて、ボリュームも適切、導入も親切、ただストーリーだけが宙ぶらりん。ここまでキチンと作ってあるなら、RPGという体裁に沿って、なんらかの形でナラティブを完結させてもらいたい。途中で放棄したようにしか見えない。
- グラフィック : 10 / 10
- 「手作りRPG」というコンセプトに完全に符合したグラフィック。UIとしても明確明瞭で文句ない。
- サウンド : 8 / 10
- これもコンセプトには沿っているが、曲数が少ない。SEも派手さがなく爽快感は薄いが、コンセプトには合致している。
なおバナー画像に登場している魔法使いですが、実装されていません。嘘つき!
まあ実装するにしてもバランス調整が大変そうだな、とは思うのですが。
アイディアだけでも十分楽しめる、そこに特化した作品です。唯一無二なその味、ご賞味あれ。