■ 三代目レビュー パズル | ||||
デマ拡散パズル | Pikupals | PuzzleRPG JS | ||
ピクロジカル | 猫蟲毒 | ナンピク |
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ジャンル [ 一筆書き(的)パズル ] 作者 [ リル姉 さま(ArrayCats) ] 容量・圧縮形式 [ DL不要・ブラウザゲーム ] 製作ツール [ Unity ] 言語 [ 日本語 ] 配布元 ![]()
「噂」は恐ろしい、だからこそ、その仕組みを知ろう。
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ユウカは花の女子高生、兼、絵師を目指して奮闘中の女子である。しかし、いまだその芽は出ず、神絵師アカウントに粘着しては逆襲を食らって雲隠れするダメスパイラルの毎日だった。
これというのも、最新デジタル画材を購入できない自身の経済事情と、アルバイトを認めてくれない生徒会のせいだと恨みを募らせるユウカ。
そんな彼女は、資料漁りの最中、「デマの心理学」という本を手に取る。本来はデマに踊らされない心構えを説く本であるが、ユウカはあろうことかデマを利用して政権改革をもくろむ。
憎き生徒会長の支持率を下げるため、ユウカは女子高生ネットワークを利用するのであった。それがどんな事件につながるのか、考えることもなく…。本作はストーリーこそブラック風味ですが、ゲーム本体は「ネットワークを構築するパズル」になっています。画面内にはヘクスマップに散らばった複数の人間(点・ノード)が。ユウカ役の赤いノードから2人に情報(線)を繋げ、全員に情報が行き渡ったら(全ノードが赤く染まったら)クリアとなります。
全12ステージとゲーム内容は短めですが、仕掛けを解くのは一苦労。ステージを進むたびに様々な仕掛けが出てきます。
- 黄色いノードは「情報リテラシーが高い人間」。デマへの対抗力が高く、情報を2回届けないと赤く染まらないが、一度染まれば一度に2人に情報を伝達できる
- 普段の情報伝達は、自身の隣にいる情報が行き渡っていない(赤く染まっていない)人間のうち時計回りで一番近いノードに向かって伝達されていくが、逆に反時計回りで一番近いノードを優先する人間を右クリックすることで1人だけ指定できる
- ステージが進むたび人数は増えていくが、実は背景は変わらない。背景にラインがないノード間であっても、位置が近いならばきちんと情報を伝えてくれる。
序盤のうちは、一目で分かる→フィーリングで解けるステージばかりです。しかし、後半になると、情報伝達の使用を熟知した事前の脳内シミュレーションが必須となります。無駄のない情報伝達でもらえる「ジャスト」評価を目的とするならば、より一層の試行錯誤が求められます。
そして、パズルを進めて行く中で大ごとになっていくストーリーも、また本作を盛り上げる要素です。ゲーム内に「豊川信用金庫事件」への言及が度々あったりと、伝言ゲームによる齟齬・それが巻き起こす社会混乱に対する警告も含まれていたり無かったり…。
少なくとも、ホラー表現は無い作品なので、安心して情報伝達パズルをお楽しみください。
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ジャンル [ ピクロス ] 作者 [ Fredison さま ] 容量・圧縮形式 [ 38MB・ZIP, ブラウザ上でもプレイ可能 ] 製作ツール [ Unity ] 言語 [ 英語 ] 配布元 ![]()
最大15×15マスの宇宙
BEAは、昆虫型エイリアンの女の子。ある日、彼女のアンテナに奇妙な信号が入った。
信号に導かれた先は、巨大金魚や石造りの塔など、奇妙な建造物が浮かぶ遺跡であった。
そこで、彼女は数々の関門に出会う。「ピクロス」で作られた関門である。
関門を突破するたびに出会う仲間たち。そして解きほぐされていく遺跡の真相。
果たして、遺跡の終着点でBEAたちを待ち受けるモノとは…!?
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本作は、短編のピクロス問題集にちょっとしたストーリーを追加した短編ゲームです。操作もストーリーに使われる英語も簡単なものなので、どちらもさほど苦労なく理解できるでしょう。
ただし、ゲームパッドでプレイする場合は注意が必要です。ボタン位置が少々特殊な配置となるためです。例えば、私の使っているXboxコントローラでは、Yボタンが塗り、Xボタンが×付けという配置になっていました。
ゲーム内でも、リンク先のダウンロードサイトでも、キーボード操作しか説明されていません。パッド操作が分かりにくいという方は、おとなしくキーボード操作でプレイした方がいいでしょう。また、マウス操作にも対応していない点にもご注意を。
問題数も多くなく、初見プレイでも30分掛からずコンプリート出来ます。ピクロスが苦手な方も、道中で加入する仲間たちを編成すれば、各キャラに応じた特殊能力…開始時に特定マスを回答済にしてくれる・お手付き回数を増やしてくれるなど…をパズルステージ内で発揮してくれます。
※ マップ画面で×付けボタン(キーボードのX, N、ゲームパッドの3ボタン)を押すと、パーティ編成画面に移行します。
ストーリー性もそこまで高くない分、空き時間にシンプルに楽しめるピクロスです。ちょっと暇だな…と思ったらプレイしてみてください。
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ジャンル [ ダンジョン攻略RPGパズル ] 作者 [ 作っちゃうおじさん さま ] 容量・圧縮形式 [ DL不要・ブラウザゲーム(HTML5) ] 言語 [ 日本語 ] 配布元 ![]()
そのダンジョンに立ち入る者、理の下僕となる。
「PuzzleRPG JS」はシンプルなRPGパズル! 1画面のダンジョンを進み、柿を食べてレベルアップ! レベルアップするごとにスライム(Lv1)・ウサギ(Lv2)・ドラゴン(Lv3)・魔王(Lv4)を倒すことができるぞ!
モンスターよりレベルが低いと、プレイヤーはレベル差だけのダメージを受けてしまう! Lv0(初期状態)でスライムにぶつかると1ダメージ、ドラゴンにぶつかると3ダメージも喰らってしまうんだ!
できるだけダメージを喰らわない道筋を選び、最深部の魔王を倒せばステージクリア! 道中には鍵や薬などのお助けアイテムもあるぞ! 20階層のステージをクリアして、囚われのプリンセスを助け出そう!…と言う単純な物語およびパズルでないことは、リンク先を覗けば分かる人は分かるでしょう。
そう、実況プレイ界隈で話題を呼んだ「アカズノハコ」「うさぎパズル」などの有名ホラーゲームと同じ作者と言えば、本作「PuzzleRPG JS」も単純な「勇者が姫を助け出す」レトロファンタジーではないことが自ずと分かるはずです。
本作の結末は主に3つ。
- チュートリアル通りの解き方をすると、11ステージで突如終了してしまうEND 1。END 1から逃れるヒントは、END 1を見ればすぐに分かる。ステージ選択画面も見て、怪しい所は再び突入しよう
- 20ステージまでクリアすれば辿り着くEND 2。ただし、これもGOOD ENDとは程遠い結末
- 真のENDとなるEND 3。この結末に辿り着く条件は、END1,2を見ないとその切っ掛けすらつかめない。もちろん、大半のプレイヤーはEND1,2を見てもさっぱり分からないであろう。それほどヒントは隠されている
- 「始まりと終わりは繋がっている」「同じ人物が2人存在してはいけない」…後半ステージのヒントは何を言っているのか…
そして、このENDを見るパズル自体が高難度。どのモンスターから倒し、どの柿を先に食べ、どこのドアを開けるか…3,4ステージの時点で試行錯誤の繰り返しが必要となります。
ここで真っ先に考えることは、「ライフは最も安いコスト」という発想の転換です。「ダメージが『LIFE』の数値以上となる=失敗」ということは、「LIFEが0になるまでは、LIFEを支払って格上のモンスターを排除できる」という事なのです。
最大LIFEが3の場合でも、スライムなら2体まで・ウサギも1体だけならLv0でも排除できるのです。ステージによっては、「Lv0でドラゴンを倒す」などの無茶も要求されます。END 1を逃れる条件を達成するためには、よりLIFEの配分を考える必要があります。本作に限らず、作っちゃうおじさん さまの作品は、ゲーム本編・ストーリー共にネタバレしてはいけない箇所が大半を占めるゲームばかりです。本稿で初めて作っちゃうおじさん さまの作品を見た方も、以前の作品はプレイしている方も、「PuzzleRPG JS」が途中で止まっている方も、本稿のヒントにならないヒント・作者様のブログ記事を参考に、まずプレイしてください。
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ジャンル [ ストーリー型ピクロス ] 作者 [ ひげ さま ] 容量・圧縮形式 [ 79MB・ZIP ] 製作ツール [ WOLF RPGエディター ] 言語 [ 日本語 ] 備考 [ 現在の最新バージョンはver.1.08 (オンラインアップデート可能) ] 配布元 ![]()
世界の真相が、ピクロスに隠されている。
ピクロス、もしくはイラストロジック…すでに懐かしさすら感じられるジャンルのパズルです。
本作「ピクロジカル」は、そんなピクロスをWOLF RPGエディターで完全再現したゲームです。
ただし、本作は単純な問題集ではありません。ピクロスを解くごとに、ストーリーが解き明かされる仕掛けになっているのです。
究極のAIを研究する現代風の世界、魔王が君臨するファンタジー世界、そして貴方の前に立つ案内役・ナヴィ…一切繋がりが見えない3つの世界は、どのような真相を貴方に見せるのであろうか。
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本作のピクロスは、5×5の簡単なステージで基礎を学び、後半の本格的なピクロスを解いていきます。後半の問題は広大かつ複雑で、90年代の流行時に攻略法を学んだ人でもうっかりカウントを間違えてクリア不可能になる場面も発生します。
その対策のため、本作では一定範囲のブロックを解答済にするお助け機能があります。ランダム(数マス~数十マス)・クロス(十字型)・アラウンド(4隅)の3回使えるお助け機能は、上から下の順で強力な分、消費する解答時間も多くなります。
お助け機能は、ステージに挑戦するごとに得られる(正解すれば多く手に入る)EXPでレベルアップし、解答済のマスの数が増えます。どうしてもクリアできないステージがある場合は、クリア済みのステージに挑んでお助け機能を成長させるのも一手です。ステージを進めるごとに明らかになる真相に加え、ピクロス自体の操作感も良好な本作ですが、一つだけ注意点を。マウスで一気になぞる塗り方をしていると、マウスの座標がちょっとズレただけで隣のマスを塗ってしまう場面がしばしば発生します。(ver.1.08時点での)本作にはUndo機能が無いため、手動で修正せざるを得ません。一手ごとにマス目がお題通りに塗れているか確認を怠らないようにしましょう。
本作は(ver.1.08時点で)オマケを含めて31問と、かなりのボリュームです。特に、オマケの2問は、制限時間の30分でも解ききれないほど難しいピクロスです。お時間が空いた時に少しずつ進めることをおススメいたします。
- (補足)
- 2021.06.24:ダウンロード先を変更
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ジャンル [ マッチングパズル ] 作者 [ SHIRASE さま ] 容量・圧縮形式 [ 47MB・ZIP ] 製作ツール [ Unity ] 言語 [ 日本語・英語 ] 備考 [ ダウンロード版・ブラウザ版あり ] 配布元 ![]()
呪いはゲームの中だけでやろうね☆
蟲毒…種々雑多の毒虫を壺の中に詰め、生き残った一匹を用いて行う呪い。
画面背景の女子高生は、その蟲毒を猫…のようなファンシーな生物(なまもの)で実行しようとしていた。
人を呪わば穴二つ。果たしてこの呪いは誰にかかるのであろうか。…という、少々ブラックな背景こそありますが、実際のゲーム内容は隣り合った同じ色の猫を重ねて消すマッチングパズルです。スマホゲームの知識のある方ならば、「ツムツム」と同じジャンルと言えば分かるでしょう。
しかし、「猫蟲毒」には独自の要素があり、「ツムツム」と同じ感覚で消していくとなかなか高得点が取れません。
- クリックした猫は、周りの同色の猫を喰らいつくす。喰われた猫はすぐ消えるが、食べた方の猫はお腹のカウントが20以上になるまで場に残る。
- ツムツムとは異なり、同色の猫は一度に消えない。クリックした位置の周囲にいる同色の猫がまず消える→食べた猫の周囲に更に同色の猫が残っていた場合は、コンボ(連続吸収)が発生して、更に周囲の猫を消せる…という形になる。
- 場に残るのは「クリックした猫」であり、数字や体の大きさは関係ない。ただし、連続吸収が発動した場合は、クリックした方ではなく身体の大きい方が残る場合がある。
- お助け要素として、時折登場する透明猫(周りの猫を色に関わらず消去)とMAX蟲毒ボーナスゲージが満タンになった時に登場する金猫(全消し)が登場。下手に使うとMAX蟲毒待ちの猫ごと消してしまうため、状況を見て使用すること。
- 周りに同色がいない猫をクリックすると、タイムペナルティが発生。
- 「周り」の判定はかなりシビア。猫どうしの輪郭が接していないと吸収失敗となる。
一番厄介なのが、「喰った方の猫はカウントが20になるまで場に残り続ける」こと。「間のブロックを消し、同色の大きな塊を作る」ツムツムの鉄則が通じません。
1周1分未満のゲーム展開の中で、「何処をクリックすれば、ブロックに阻まれた間が繋がるのか」まで考えないといけません。場合によっては大きな猫が邪魔をして、目当てのブロックに隙間ができて消せないという事態さえ発展します。
かなり難易度の高いパズルですが、とりあえずのクリアまでは簡単です。「得点2万点以上」で最高ランクのENDが見れるからです。【モード1】以外ならば、ビギナーズラックでクリアできるボーダーです。
問題は、2万点を超えてからの成長。3万点を目指すのでさえ、猫を3匹以上昇華させて、全消しを発動できる「金の猫」を持ってくる必要があります。インターネットランキングで上位を狙うとなると、運はもちろん、判断速度・状況把握などの実力が不可欠となります。とりあえずは、4つあるENDを全て見るつもりでプレイしてください。「4つあるENDを全て見る」までが、本作のチュートリアルとなります。
1周1分程度と隙間時間の埋め合わせにぴったりなゲームです。その分、次々とプレイしてしまうので、やりすぎにはご注意を。
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ジャンル [ 「数字を描く」パズルゲーム ] 作者 [ やれやれ さま ] 容量・圧縮形式 [ 1.7MB・ZIP ] 備考 [ 第14回3分ゲーコンテスト・第2位 ] ダウンロード ![]()
ハマリ度:8 グラフィック:8 サウンド:7
マスがあります。埋めます。1, 2, 7, 合計10。
そんな故・中江真司 氏のセリフが聞こえてきそうな作品が、今回紹介するパズル「ナンピク」です。
私がこのゲームをやったときの第一印象は、「DSにピッタリだ!」でした。「ピクロス」のようにマス目を埋める操作感、DS作品で定番となった「頭を鍛える」要素、「デジタル数字を作る」と言う単純なルール、そのどれもが万人が楽しめる良作になっています。
グラフィック面・サウンド面の弱さゆえか、僅差で1位を譲ることになりましたが、システム面での完成度はピカイチです。■ ゲームシステム・基本編
「ナンピク」のルールはとても簡単。マス目を黒く埋め、0~9のデジタル数字を作ることです。作った数字の合計が画面右の「合計」と等しい場合に、クリアとなります。
ただし、数字を作るためには、数々の条件があります。
- あらかじめステージ上にある固定黒マスは、全て使用しなくてはいけない。
- 数字と数字の間は、縦横ナナメに1マス以上空けること。角がくっついていても無効。
以上の条件をクリアして、決められたマス目上に数値を作っていきます。
■ ゲームシステム・応用編
以上のルール、文章で書いてみるととても簡単ですが、実際にやってみると、なかなかにムズい!
その理由の一つが、数字のでかさにあります。画面右の凡例を見れば分かりますが、0~9の数値は、3×5マスも使用します。
加えて、数字と数字の間は、必ず縦横ナナメに1マス以上空白を作らなくてはいけません。すなわち、一つの数値に必要なスペースは、最大5×7マスもの大きさになります。この数値を、10マス四方程度のスペースに複数詰め込まなくてはいけません。
固定黒マスの存在も厄介です。普通にやったら必ず角がくっつく絶妙な位置に配置されています。どの固定黒マスでどういう数字を作るか…その計画性が「ナンピク」の醍醐味なのです。
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このゲームで重要なのは、1, 4, 7の使い方です。この数字は、3×5マスをフルに使用しなくても作れる数字です。
たった横1マスしか使用しない「1」は、ちょっとした隙間に簡単に詰められますし、固定黒マスを分割するのにも便利です。
左下が空白の「4」「7」もスペースを節約するためには欠かせません。「7」ならば、最大限詰めることにより、右上図のように5×7マスで14を作ることだってできます。
しかし、それ以外の数字は、全て3×5マスをフルに使用するものばかり。1, 4, 7を駆使して、いかに3×5マスのスペースを確保するかが、「ナンピク」の主な攻略法となります。■ 辛口批評?
このゲームをやってみて、一番の不満点は、やはり問題数の少なさです。私でも初回プレイで数十分でクリアできるほどのボリュームしかありません。
もちろん、これは逆に言えば、「もっとやりTeeeeeeee!!!!」という魂の叫びに他なりません。
バージョンアップの際には、問題数の追加およびステージエディタ機能を所望いたします。
- (補足)
- 2007.09.23:現在、Ver1.1(システム面の更新・問題追加なし)
- 2007.11.04:DL先をVectorに変更。
- 2014.10.09:続編「ナンピク2」が、ブラウザゲームとしてプレイできます。