■ ばとね!!~ばとる ねこみみさん~ Plus
ジャンル [ RPG ] 作者 [ 木下 英一 さま ] 容量・圧縮形式 [ 8.1MB・LZH ] 使用ツール [ RPGツクール2000 ] 必須ソフト [ RPGツクール2000RTP ] ダウンロード
- (補足)
- 2007.07.08: 現在の最新バージョンは、Ver.1.57です。
レビュワー ハマリ度 グラフィック サウンド 合計 総合判定 ES 9 /10 10/10 9 /10 189/210 或野 吟山 9 /10 9 /10 10/10 銅たぬき 8 /10 10/10 9 /10 ケイミー 4 /10 10/10 10/10 ckck 8 /10 10/10 9 /10 K’(カズ・ダッシュ) 9 /10 10/10 10/10 赤松 弥太郎 8 /10 9 /10 9 /10
《 ES 》 ハマリ度:9 グラフィック:10 サウンド:9
世界を救うのは、人間の力だ!
- ハマリ度:9/10
- インパクトは少ないが、ついつい先に進みたくなるシステムとストーリー展開は、見事の一言。
全キャラも非常に「立って」いてグッド。誰一人「どうでもいいキャラ」なんていないと断言しよう。- グラフィック:10/10
- RPGツクール作品で、ここまで自作グラフィックの多い作品は珍しい。しかも高品質。
使える色数が少ないツク2000の仕様を逆手に取り、影の少ないグラフィックにしたのは成功と言えるだろう。- サウンド:9/10
- シリアスからギャグまで、多数取り揃えた楽曲の使い方も見逃せない。
みんなが誉めているED曲「ねこねこマーチ」も、ゆるゆるな雰囲気にベストマッチでVery Good。■ レビューまでの経緯
無印版でも感じたけど、やはり「ばとね!」のキモは成長システムだよな…。…と言うか、レベル上げしないとキツいバランスだよ。コレ。あっ、また倒れちゃった。「あかいいし」っと。↓…なるほど、神社クリアして無いときのEDってこんなのなんだ。前回は何だかんだ言って、真ENDしか見れてなかったもんな。とても神社クリアできてないレベルで、ラスボスに挑戦する気にはなれん。↓よし、真ENDも見れた。カレン編にも到達した。レビュー書くか!↓…どうしよう、ネタが無い。■ ネタを搾り出すまで
この「ばとね!」シリーズ、私ほかレビュワー全員が認めるように、あらゆる要素が手堅くまとまった良作なのですが、その分トンがった部分がないのも、また事実。
加えて、この私、トンがった部分を百言尽くして語るのは得意なのですが、バランスのよい作品を語るのは苦手なのです。
かといって、キャラ萌えを語るのも苦手な私。キャラの個性が第一要素となっている「ばとね!」の良さを伝えるには、力不足が否めません。
…と言うか、他のレビュワーが存分に語っているに違いない。
…何か無いか………
あっ!アレだ!
「ばとね!」のヒーローたる、アイツのことを語れば、ネタかぶりはしない!
リュミレ? ノンノンノン! 彼女はあくまでヒロイン。イーガン? ノンノンノン! ある意味全ての元凶である彼を、ヒーローとは呼びたくない。美月くん? ノンノンノン! 彼もヒーローとは言えない。後に女体化するし。「ばとね!」のヒーローと言ったら、アイツしかいない。コイツだあぁぁぁーー!!
→
■ 何故、彼女が「ヒーロー」なのか。
OK。君の言いたいことはよく分かる。彼女「可憐」は、リュミレの相方で、(本編では)普通の女子高生。加えて、(本編では)非戦闘員と来たもんだ。
それでも、この「ばとね!」のストーリーは、彼女のヒーロー性なくしては成り立たない。
「街の平和を守るため、魔物をとっちめる!」と大言したのは、リュミレではなく可憐である。(リュミレは、むしろ止めている。)
根性の座り具合も超人級である。ネコミミ少女はともかく、鬼や目口が付いた粘液が闊歩する状況で平常心を保っていられるのは、並大抵の人間ではできない。
並大抵の人間は、それこそ「みゆ」のように、慌てふためくことしかできないだろう。
主人公たるリュミレを支える男気も見逃せない。リュミレの身に何があろうとも、EDまで彼女はリュミレを支え続ける。
その結果は超ネタバレになるため言えないが、後の「こちるだ」時代で、彼女は金髪ヅラをかぶって正体を隠さねばならぬ状況に陥る…とだけ言っておこう。
それでも、彼女は気丈に(ノーテンキに)生き続ける。彼女の姿こそ、まさに「ヒーロー」と言っていいだろう。…ふぅ、ここまで熱く語ったのは久しぶりだ。それこそですます調を忘れるほどに…。
…閑話休題。■ おまけ(むしろ本編?)
自由度の高い成長が、面白さの一要因となっている「ばとね!」…皆様はどんな成長をさせているのでしょうか。
最も上げやすいHPを上げる方もいるでしょう。むしろ上げにくいPPを中心にする人もいるかもしれません。あるいは、よりシビアに一切成長させないと言う人も、ごくごく一部には存在するかもしれません。
ちなみに、私は、以下の順番で成長させています。
- 初めに、PPを上げる
- PPを上げるほどEXPが溜まっていない場合は、OP, DP, SPを上げる。
- 余ったEXPを、上げやすいHPに注ぎ込む。
打たれ弱い欠点こそありますが、そこはアイテムで何とかできるレベルです。ザコ戦での消耗を軽減するためにも、攻撃力を中心に高めておくのが、(私的には)オススメです。
ちなみに、私のクリアタイムは、本編が衣装フルコンプ・真ENDで7時間半弱。(これでも、1~2時間ほどレベル上げ・隠し要素探しに費やしています。)
カレン編は…まだクリアしてません。てへ★
《 或野 吟山 》 ハマリ度:9 グラフィック:9 サウンド:10
済みません、これ新規投稿したの僕です
今月から、イチオシの更新もツクール新聞様にチェックされるようで・・・、肩に圧し掛かる重責をひしひしと感じております。
とは言え、だからと言ってレビュワーの気分が変わるはずもなく・・・。
と、言うわけで、今回も省力気味に参りたいと思います。
私、この時期になると汗かいて体内のミネラルバランスが崩れて調子が乗らなくて・・・。(言い訳させてぇな。)
なお、私のレビューは旧バージョン(無印の『ばとね!!』)や、他の木下作品を遊んでいない人を想定して書いてあります。変更点や元ネタなどの細かいことは、管理人様やK'(カズダッシュ)様にお任せしますので・・・。
ハマリ度について・シナリオ編
とっつきは、「ネコミミ」にさえ抵抗感を覚えなければ、意外とすんなりと入っていけるように思います。
登場人物に娘っこが多いのも、あまり美少女らしさがしないので(失礼。でも褒め言葉。実際の女子高校生って、そんなに浮かれてキャピキャピしているものじゃないですしね。)さほど問題にはなりませんでした。
普通に現代ものファンタジーが好きだと言う方がどう思われるのかは分かりませんが・・・。
とりあえず、序盤を遊んでみて、自分がこのノリについていけそうだと判断したなら、続けて遊ぶのが良いでしょう。そのノリで、最後まで突っ走ってくれます。
この辺のテンションの高さとそれを全編に渡って維持するだけの力量は、さすが木下様と思います。
ハマリ度について・バトル編
タイトルが「ばとる ねこみみさん!!」の略称であって「しなりお ねこみみさん!!」略して「しなね!!」でない以上(嫌だそんなの)、バトルは重視してみたいと思います。
このゲームのバトルシステムの説明は他の方に委ねるとして、私からこの点に関して言いたいのは批判だけなので、厳しくかつ簡潔に参ります。
その批判とは、「いまいちやりこみ甲斐がない」ということです。
いや、このゲームがシナリオで魅せるタイプのもので、バトルはコスプレを楽しむためだけにあると考えるような方でなくても、こんなことは気にしないとは思いますが一応。私は少数派の意見をゴリ押しするのが好きなもので。
普通のRPGで「やりこみ」と言ったら何でしょう。常人(?)は「レベル最大」とか「全パラメータ最大」などするのでしょうが、例えば「レアアイテム収集」とか「できるだけ低レベルでクリア」というのもまたやりこみです。
このサイトにもこのような投稿があるくらいなので、確実に一部に「レアアイテム無きもの、RPGにあらず!!」との認識が存在している筈です。
さて、このゲームに於いて、パラメータを限界まで上げるのは可能です。相応に時間がかかるので、やりこみ莫迦プレイヤーも満足でしょう。
一方で、レアアイテム入手が出来ないのはゲームシステム上仕方ない面もあるのですが、「低レベルクリア」などの制限プレイはもうちょっと充実させても良かったのでは・・・。
「DPを上げずにクリア」と言うのが可能だそうですが、他にももっと多くの制限プレイがあっても・・・というのは、今よく考えてみたら、プレイヤーが進んで色々やってみるものですね御免なさい。それでも、もうちょっと試行錯誤できるだけの戦闘の自由度があっても良いとは思いました。
グラフィックについて
全体を通して雰囲気が統一されているあたり、ほとんど全ての素材を自作してしまった木下様の力量のなせる業でしょう。これは素直に評価したいです。
具体的にいくつか例を挙げると・・・。
以上、ゴブリン五態(お前達、本当に侵略するつもりあるの?)とか、
コスチュームごとに勝ちポーズを変えるとか・・・。面白ショットなど、各自探し甲斐あると思います。
ここで問題があるとすれば、追加コスチュームの一部にちょっと注文が。原作が好きなだけに、ちょっとこだわってしまうのですが。
なぜミッチーの服で「すいとんのじゅつ」を使う時あの変なポーズをとってくれないの?なぜアースの服を着て気絶したとき、かれん(ルナの服)はリミュレを蹴っ飛ばさないの?そもそも、なぜま○かはミントの服だけ着て、カナリアやヴィーナの服は着ないの?以上、瑣末なところまで気になったのでした。
サウンドについて
このゲームで木下様は、BGMまでは自作しておりません。それなのに、ハイテンションでネコミミコスプレなこのゲームにピッタリの選曲をよくしたものだと思います。個人的に、通常バトル時のBGMがハマっていると思いました。もっとも、「この選曲はおかしいだろ!!!」なんてBGMが、そもそもまるでないように思われたのですがね。だから、10点付けるより仕方ないかな、と。
ついでに言えば、私もK'様同様に「ねこねこマーチ」の出来は評価してます。
最後に
このゲームに見られるような、ツクラー間の交流で生まれた要素(ここではコスチュームの提供など)のある作品で遊ぶのは、本当に気持ちが良いものです。
なぜかと言えば、他のツクラーのゲームで遊んだプレイヤーなら元ネタを見付けることに小気味良さを覚えますし、遊んでいないプレイヤーには、木下様が面白いと感じたゲームに触れることで、よりフリーゲームの世界を楽しめることになるからです。
そんなことを考えながら、ツクラー間の交流が見られる点を考慮して評価を甘めに付けておきました。文句なら聞かんよ。
ところで皆さんは、「アース」とか「ミチ見」とか、お遊びになっているのでしょうか。もしまだだったら、夏休み・お盆休みにでも遊んでみることをお勧めします。各々、全く趣向の異なる秀作だと思えます。
また、話は変わりますが「ツクールスクールカレンダー」のことは御存知でしょうか。
このカレンダーは、ツクラー12組の作品にちなんだイラストが月替わりで出てくる仕様になっています。
「ばとね!!」に服だけ出てくるアースやミチルは本人達が出ていますし、ナナシ(シルフェイド幻想譚)やミーア(ミーアのグルメ冒険記)など、他のツクラーの作品からも出演があります。
「ばとね!!」については、出ているどころか、そもそもカレンダーの表紙にリミュレが大きく描かれております。(看板娘ってヤツ)もちろん、各作者協力の上でです。
もし知らないのであれば、まずは阿須端坊 様のこのサイトを見て、イラストが気に入ったらお求めになってはいかがでしょうか。
かく言う私も今、砂浜で西瓜割りしているアースのイラストを見ながらこれを書いております。ツクール作品が好きなら、一瞥以上の価値はあるものなので、とりあえずは調べてみて下さいな。
個人的には、2次創作など安易に受けを取れると思ってやるのではなく、何人ものゲーム制作者が各々の世界観を持ち寄って作り上げられた作品をこそ、高く評価したいと思うものです。
このようなツクラー連携企画、次にはどこから出てくるか楽しみでなりません。そう言えば今年のエイプリルフール企画にあった「E's Laf」、是が非でも実現しませんかね?(他力本願)
おまけ。
私の初プレイのクリアタイムは、
- 無印版 10時間15分42秒
- Plus版 12時間21分30秒(本編のみ)
- Plus版 15時間47分23秒(カレン編まで)
となっております。
(ちなみにいずれも無知識で、コスチュームコンプリートしております。えー、Plus版を遊ぶ時には、すっかり無印で何やってクリアしたのか忘れてて、ゼロ知識になっていました。)
週末に2日休みが取れれば、一気にクリアできる分量でしょう。
《 銅たぬき 》 ハマリ度:8 グラフィック:10 サウンド:9
さくらさんは世界を救う
さて,唐突ではあるが「ばとね!!plus」の一番のポイントとは何か?
リュミレのコスプレによるジョブチェンジシステム? どうにも憎めない敵ばかり登場する木下英一氏独特のスチャラカ世界観?
違う,ちがう,ちーがーうー
大体,ジョブチェンジシステムなんざ全部コスプレじゃないか!転職の神殿だか,クリスタルのかけらだか知らないが,そんなに簡単に転職なんざできるものか.在ったらむしろ俺によこせ.
それにFF5のクルルの白魔導師とか,バーサーカーとか,まんま着ぐるみだからね!
そういうわけで上の事柄はすべて間違いです.
このゲームの一番のポイントは「さくらさん」です.
このゲームはさくらさんの,さくらさんによる,さくらさんのためのものであるといっても過言ではない!
では,どこが素敵かこれから語らせていただきます.
◆まず「格好」
ゲーム内でまりえさんが「たいそうふく」が絶滅危惧だのと言ってましたが,さくらさんは「かっぽう着」ですよ?絶滅危惧どころか絶滅してんじゃねーか,て感じです.
それに本家ではメイド服だとー!どんだけ心得てるんですか,あなたは!◆次に「仕事っぷり」
主人公ダブルスが序盤で悪党退治に出かける際に「さくらさん」に話しかけるとこうのたまわれます.「掃除,洗濯,ごみ捨てすべて終わりました」と.
おそらく,あの二人が出かけたのは午前9時ごろではないでしょうか.ちょっと遅めに学校に行く感じで.
それで,午前のうちにごみ焼却場や食品加工場まで行って,午後に四天王とバトルしていたと思われます.
すると,さくらさんは朝食の準備も込みで9時~10時にはすべての家事を終えていたわけです.仕事はやっ.
洗濯してー,掃除してーなんてやっていたらいつの間にか夕方,休日ももう終わり,なんてことやってる俺には想像もつきません.
その仕事っぷり,惚れますね.
もちろん,家事だけではなく他のところも素敵です.
ゴブリンを軽くのし,果ては眼光のみで追い払うそのオーラ!彼女はゴブリン軍団の間では「かっぽう着の悪魔」と呼ばれているに違いありません.
そして基本武装は日本刀!やっぱり日本刀はメイドのたしなみですか?
◆さらに「性格」
そんな完璧超人な彼女ですが,その立場を心得てあくまでも控えめです.
外出禁止令を破ってかれんが悪党退治に出かけても何も言いません.どこに何をしに行っていたか全て知った上で,万全の準備で出迎えます.かれんが自分の意志で決めたことだから何も言わない.ただ,万全のサポートをして笑顔で見守る.女神ですか?あなたは.
そのうえで時折見せるドジっ娘ぶりだとか,悲しい過去を持っていたりとか,そんな人間っぽさで親近感を抱かせる構図となっております.やっぱりこのひと,やさしいあくまかもしれない.
◆やっぱりこれも「名前」
やはり,彼女の名前についても語らなくてはなりません.
「さくらさん」(デフォルトでさん付けです)名前からして清楚で奥ゆかしい彼女の人格がにじみ出てくると思いませんか?思うよね?いや,思え.もう,名前だけで惚れます.
この「さくらさん」はもちろん,木○本 さくらとか,間○桜とか,もうどんなさくらさんも大好きだぁー!
・
・
・
・
はっ,私はいったい何を….いや,「ばとね!!plus」のレビューを書いて痛んだ.あ,間違えた.書いていたんだ.
でも最近疲れ気味だし,明日も早いから,路地裏のおにいさんからもらった「元気の出るおクスリ」を飲んだんだよ.そのあと…,覚えてない.
ああっ,もう締め切りじゃないか!こうなったら仕方ない.評点だけ書いて投稿だ!
ESさま,他のレビューワーの皆さん,申し訳ない.今回はやりこんでいる時間がなかったんです.「無印」はフルコンプしたんだけど….
- ハマリ度:8/10
- システム面では満点なんだが….ただ,メニュー画面でボタンの認識が早すぎるので,一回押したつもりが2回押したことになってたのがやりづらかったかな.まぁ,仕様かもしれない.
で,-2点の理由はシナリオ.スチャラカな雰囲気で敵の四天王やゴブリンも憎めないやつらばかりでのんびりしたRPGなのに,レモが仲間のマリエルに男を取られた腹いせに毒殺されたとか,さらにリュミレとして生き返り,かれんの世界に飛ばされたのを再殺に追いかけてくるとか,カーレーンは死に掛けてたところを拉致られて改造人間化されたとか,みょうなところがやたらとドロドロしすぎですよ!
しかも,かれんがあーんなことになって,こーんなことになるなんて正直,ひいてしまうくらい驚いた.
シリアス分がいいアクセントを通り越して,世界観を壊している感じがしました.
それから,夢の伏線を含むリュミレの過去の物語と,四天王を打倒していく物語が実はまるで関係ないってのはどうかと.マリエルがラスボスかと思いきや,エクストラボス扱いだし!なんか,リュミレを登場させるためのダシに使われたように感じてしまうのです.そのあたりシナリオがバラバラに発散しているように思い,2点引きました.
それでもさすがコンパク金賞,充分面白いです.- グラフィック:10/10
- スチャラカでぽけぽけ~な顔グラに加えて,様々なリュミレのコスチュームのドット絵はすばらしい.さらに水中に入るとかれんまで無駄に水着!これはもう文句の付け所がないといえる.
- サウンド:9/10
- 基本フリー素材だが、選曲がいい.ちなみにフィールドBGMがピクニックに行くような音楽であるのがこのゲームの世界観のすべてを表しているといってもいい.あと…,BGMと効果音の音量バランスがおかしいような気がしたけど,私のPCのせいだよね?
《 ケイミー 》 ハマリ度:4 グラフィック:10 サウンド:10
それなんてなりきりダンジョン?
◎第一印象について
ある日のことでした。
激辛さんは7月のイチオシとして妙なゲームを推す予定を発表なされました。
耳が変な形状をしている女の子と一般の女子高生が描く大スペクタクル。
そう、ご存知「ばとね!~ばとる ねこみみさん Plus」です。
「え~っ?」って思いました。
理由は二つ。
- 私自身がケモノ耳属性ではないから。
- 私自身がコスプレ属性ではないから。
早い話、自分のタイプじゃないから敬遠してたんですよね。ねこみみさんじゃねーよっていう(笑)
◎いざダウンロード
しかし、激辛さんを通じて多くの良作と出会えたのも事実。
いちレビュワーとして試しにダウンロードしてプレイしてみることにしました。
で、つまらなかったら見なかったことにするつもりでした。BUT
俺の予想は良い意味で大きく裏切られた!!
◎とにかく面白い
まず最初に評価したいのは、作りこまれたメニュー画面と効果音のチョイスセンスの良さ。
この点がおろそかになっている作品が多い(見た目豪勢なだけで処理落ち激しいパターンとか)中、ストレスを感じさせず、
作品独自のシステムが使いやすい仕様になっており尚且つ、効果音のチョイスに不自然さが全く無い。
コレには頭が下がります。
そして、本作独自のシステムであるコスプレ。
これも良く作り込まれていて、それと同時になんだか懐かしい香りがします。
一言で言うとこんな感じです。ハイ。
◎Plusされた新要素とは!?
本作はPlus版ということで、他作品から何人かゲストキャラクターが登場しています。
モチロン、コスチュームという形で。
勝利ポーズもそのまま再現。 CUBE!を含め、5作品分のゲストコスチュームが登場し、これらを全て集めた上で一定の条件を満たすと隠しシナリオに突入します。(コチラも必見)
◎くだらないけど、どこか心に残る物語
この作品のシナリオは本当に良くできていると思います。
エライコッチャな冒険をするよう分からん猫娘と女子高生、彼らを取り巻くトボけた仲間達、変な力が宿ったコスチューム。
これらのブッ飛んだ設定が伏線となり、終盤で思わぬ形で活かされています。
そして真ENDで訪れる悲劇、新たな出会いがプレイヤーのハートをワシ掴みにすること請け合いです。
ケモノ耳嫌いの私がハマったゲーム。あなたも一回やってみて。◎採点
- ハマリ度:4
- 結果として高いハマり度を誇る本作ですが、序盤の妙に高く微妙にサムいテンションのせいで投げ出す人が多そうなのでマイナス2点。
キーボード感度が異常に高いせいで操作ミスしやすい点を見て更にマイナス4点とされていただきました。
- グラフィック:10
- 戦闘画面で良く動くドット絵、中性的な絵のタッチ、
そしてコスチューム追加に伴うとてつもない作者の作業量を高く評価させていただきました。
- サウンド:10
- 前述の通り、プレイヤーにストレスの感じさせない効果音の使い方に好感を持ちました
真ENDの「ねこねこマーチ」も好印象。
《 ckck 》 ハマリ度:8 グラフィック:10 サウンド:9
(大きなお友達向け)夢と希望のRPG!
- ハマリ度8/10
- コスチュームのコレクションや成長システムが絶妙に働き、ストーリーの展開を上手く牽引している。
本編の戦闘バランス(特にボス)がもう少しピーキーだったら、9か10点の作品。- グラフィック10/10
- コスチュームによって変化するキャラグラフィックによって、能力変化のシステムが生きている。
「コスプレ+ねこみみ」少女の設定が、単なる「見栄え」で終わっていない。- サウンド9/10
- 無駄なく、そつなく、過不足なく。それでいて、印象に残る曲も多い。
グラフィックばかりに目が行くかもしれないが、サウンドもかなりの高水準。
彼女の名はリミュレ。ごく普通の健気で可愛らしい、空から降ってきたコスプレネコミミ少女である。
なぜネコミミ少女が空から降ってくるのか、なぜ体操着のコスプレが小豆色ブルマなのか。
疑問は尽きないかと思われるが、前者はストーリーの根幹にかかわるネタばれ事項であり、この場では明かすことが出来ない。
後者は「恐らくは作者様の趣味」という端的にして決定的な理論によって、いともあっさり解決してしまう。
いずれにしても、非常に分かりやすい構成の作品と言えるだろう。
早速だが、そんなリミュレの生態を調査してみたい思う。彼女の一日は、大半の時間を謎の生物達と戦うことによって過ぎていく。
なぜならリミュレの通常業務は、金持ち一家の一人娘「光可憐」のボディーガードということになっているからだ。
リミュレは可憐が危険に遭いそう(もとい乗り込みそう)になると様々なコスプレ衣装に身を包み、ダンジョンや市の施設で各種戦闘コマンドにPPを割り振りつつ、ゴブリンやスライム相手に正拳や回し蹴りをお見舞いすると言う、いわゆる住み込みによって生計を立たせているのだった。
つまり彼女は、ボディーガードに従事するネコミミのコスプレ少女なのである。何の意味があってボディーガードが「小豆色ブルマ」や「旧型スク水」に身を包むのか、との疑問を抱く方が多いかもしれないが、それは「その方が萌えるから」という単純明快にして普遍的な理由によって一瞬にして解決されるため、議論の余地は初めから存在しない。
仮に間違っていたとしても、他に説明できる理由など存在しないだろうから、深く考える必要など無いわけで、結局は同じことだ。
かくのごとく、物語はコメディタッチで進行し、独自の戦闘システムでプレイヤーを引き込みつつ、分かる人にはたまらないネタをふりまくという、ある種素晴らしい様相を呈している。
作品の面白さにについては無印版がコンパク金賞に輝いたことからも明らかだし、萌え要素的な事柄については他のレビュワーの方々がことさら上手く料理しているものと推測されるので、この場で多くを語る必要は無いだろう。
本作でさしあたり注意すべきことがあるとすれば、プレイ中の画面を家族に見られないよう気をつけることくらいだろうか。流石にこの、ある種エロゲー並にセクシャルな作品は、家族から誤解を招いて余りあるものと言い切って差し支えないものだろうから。
《 K’(カズ・ダッシュ) 》 ハマリ度:9 グラフィック:10 サウンド:10
クハハハハハ!レビュー陣最速コンプは貰ったぞ!!(何言ってんだ自分)
- ・ハマリ度
- 流石に「フェイレンシリーズ」の作者。場数は踏んでいるだけあって
ストーリーテリングはお見事。脇道イベントを探すのも楽しい。
ただ、本気でやり込むと少々やり込み要素の少なさが見え隠れする為マイナス。
- ・グラフィック
- キャラクターグラフィックはほぼ自作。CGまで完備。
……いや、もうベタ誉め。ここまで自作素材を出されると10点以外付け様が無い。- ・サウンド
- ED曲「ねこねこマーチ」があまりにも最強。
各曲もこの作品の雰囲気に一役買っている。実はレビューよりも1点増やした。*3回目です。はい
うぃうぃ。最近「もってけ!セーラーふく」が頭から離れない重傷状態なK’です。
で、BBSが賑わった前回の次は……私の待ち望んだ「ばとね!Plus」!
……無印と合わせて3回目のレビュー(汗)ですが、とりあえずお付き合いを。
*フェイレン系、無印アナザー以外全プレイ済み!
筆者が作者様の作品……フェイレン1と出会ったのは、実はテックウィン。
最近のRPGに飽きていた私にとって、この作品の与えた影響は大きいです。
(最初にレビューしたのも「フェイレンワールドアナザーせかんど」だったし)
私がフェイレンより受けた影響は多大。現在では殆どフリゲのRPGしかしないのも、
このシリーズのファンになってからだったりします。
……と、実は「たくあん投げ」や「ぶんぬーぬ」など、オリジナルプログラミングでも
才を発揮し、サイトにはメイドカウンター、ビリジアンでは4コマ漫画連載と、
多種多様に活躍するマルチプルな作者様。
とりあえず、私は一生ついて行く所存でございます。
(たくあんとぶんぬーぬも何時かレビューする予定ですよー)
……だから、フェイレン4、楽しみにしてたんだけどなぁ……orz
*実は初めての現代モノ?
っと、じゃあ作品に入りますか。
と言っても、基本的に前々回のレビューで大体は言ってるのですが……。
考えて今更気付いた事、それはこの作品は作者様の初の現代モノである事。
でありながら、ちょうどいい塩梅にファンタジーを織り交ぜたストーリーは
さすが場数を踏んだ作者様であります。
リミュレとかれんの掛け合いや、友人達のキャラ立ちっぷりもお見事。
この作品の目玉であるリミュレの着せ替え。
ポイントは服によってステータスが変動する事。
例えばナイトの服(どう見ても戦士の服)だとPPが激減する代わりに攻撃・防御が増加、
聖術士だとPPが恐ろしく増えたり、水着や体操着は薄いから防御力が落ちたり、
逆に作りがしっかりしているメイド服や学生服は防御力が高くなる……などなど。
それともう一つ、スピードや防御耐性も変動する事を忘れてはなりません。
服によってこの速度の数値は常に一定であり、また水着はウォータ系の魔法を無効化するなど、
それぞれの服ごとに全く異なった戦い方をする事が求められます。
コマンドの付け替えも(一つまでなら)可能なので、各プレイヤーごとに異なった戦法で先に進む事も可能。
*無印版との差異は?
前回レビュー参照……と言ってしまうと全部終わっちゃいますので。
まず、追加イベント+追加エリア。
ここでは無印版にはいなかった新キャラなどもいます。
ただ追加エリアは今回も(早く入れるが)敵が強めに設定されており、
下手に前半で足を踏み入れると指先一つでダウンさせられます。
次に、新コスチューム。
公募で選ばれた巫女(リミュレ編)とヴァンパイアクロス(実はこれも公募。カレン編)、
そして5つのゲストコスチューム!……あ、内容は前回レビューを参照。
なお、これらのゲストコスチュームは通常に比べ特徴的な能力を持っています。
シルフィードセットは回復アイテムの効能が1.5倍になり、
ミチル服は連打で威力・攻撃量がアップする必殺技を持ち、
アースセットは相手の体力一定以下で発動させると、即死攻撃になる技を持ち、
あふぱセットは逃走確率が低下するが、相手の命中率を激減させる技を使い、
そしてキューブセットは最強の合体魔法が使用できます。(ただし、後衛のゲージが溜まるまで使用不可)
勿論、全て新技。これでまたレベル上げだネ!(何)
そして最大の追加は「こちるだ」のプロローグ編に当たる「カレン編」。
リミュレ編をコンプリートすると、EDから更に続きが!
うぅむ、楽しいったらありゃしないっ!新ダンジョン&新敵に、専用コスチューム!
……ただ、難易度は非常にシビア。お金の溜まる速度が非常に遅く、アイテムを揃えにくい上に
敵の強さの上昇がかなり早いので、下手をすると雑魚でも全滅する可能性大。
あ、ここでもゲストコスチュームは入手できます。校内に出没するさくらさんを探しましょう。
*欠点?
……あー、実を言うと欠点は殆ど無い。
やや処理にマシンパワーが必要な程度で、サイズもお手ごろだし大きな欠点は見当たらない。
強いて言えば、リミュレ編の本筋が無印と全く変わっていない事か……いや、これはどうしようもないか。
あ、一つあった。やり込み要素がやや薄い事。
2回目・3回目……とプレイすると、ドロップアイテムなしが若干足を引っ張る。
フェイレン3のように、入手しても全く無駄なアイテムコレクションとかやってもよかったのでは、と思う。
*パーフェクト!……な出来
10点満点……と言いたい所なのですが、ちょっとやり込みからハマリ度を減点。
しかし、この作品が過去の名作たちと充分肩を並べられる名作である事は間違いありません。
2000系でのサイドビューバトル、脇道イベントの多さ、キャラクターの立ち具合(特にりえ)、
ストーリーテリング、初プレイではぼーぜんとしてしまった程のエンディング……
いやぁ、文句をつける場所が殆ど無いですわ。パーフェクトです。もう。
どんでん返しの連続だの、息もつかせぬスリリングな内容だの、謎が謎を呼ぶストーリーなど……
だが、この作品にはそんなものは無い(あぁ、パクッちった)。
ですが、たまにはこんな作品をのんびりとプレイするのもまた一興ですよ?
ネコミミも、メガネも、バニーも、メイドもいますし。
少なくとも……この作品の良さの分からん奴は「偽善しか吐けぬその舌を抜けい!(蒼天航路)」……です。
骨太過ぎるRPGに飽きたら、是非肩の力を抜いてプレイして頂きたい。
*補足事項だよ!
- ・「もってけ!セーラーふく」
- らき☆すたのオープニングテーマ。最近のマイブーム。
- ・BBSが賑わった前回
- ……素直にBBSを御覧なさいな。多くは語らんよ。
- ・メイドカウンター
- HPでDL出来ますよ。
ちなみに……どうやら作者様はメイドフリークっぽい模様。
フェイレンシリーズにもファイ(2で登場。実は4の主人公候補だった)とスウィン(3&Aせかんど)がいるし、
今作にもさくらとリミュレ、(実はオマケ編ラストで光家版メイド服Verも見られる)
更にはかれん(エイテル&ミントの服はメイド服)も着るし……。
- ・特徴的な能力
- 「カレン編」は更にその能力が際立ちます。
エイテルは投げナイフによる攻撃、ミントはデッキブラシによる攻撃が可能に。
- ・校内に出没するさくらさん
- 本編でも何時イーガンと接触したんだ?とか、かれん達の行動を何処から見てた?とか、
何時教員免許取ったんだ?(っていうかこんな短期間で取れるのか?)とか、
非常にキャラ立ちした人、間宮 桜(さくら)。
「カレン編」では、その神出鬼没っぷりに磨きをかけています。
とりあえず、どうやって内鍵を開錠したのか?とか、3階の窓からどうやって侵入した?とか。
- ちなみに、さくらの部屋のタンスを調べるとスゴイ物が見れます。
全ての元ネタが分かる人、あなたは多分超ド級ゲームフリークですね?
- ・ましんぱわー
- Pentium 500MHz前後。確かツクールの標準はこれより下だったような。
ちなみに「アナザーせかんど」は1GHz推奨。
どちらもサイドビューバトルを力技で再現しているのが原因の模様。
- ・入手しても全く無駄なアイテムコレクション
- 肉まんの化石とかオモシロイ塊とか。
- ・りえ
- メインキャラの一人。本名は花 理恵。
ベースはおそらく(というか確実に)フェイレン皆勤賞のリッシア・フェルナンデス。
装備無しで長時間潜水するわ、戦闘力無さそうなのに鉄塔の屋上付近に居座っているわ、
終いにはラストダンジョン前にまで出没するわ……主役を喰う勢いの大活躍を発揮。
しかもEDでも一番オイシイ所で登場するなど、さくらさんと並ぶこの作品の影の主役と言っても過言ではないかも。
- あと、サブキャラクターの何名かはフェイレンシリーズのキャラクターがベース。
りえは言うまでも無し、ていとすうは3のティルエスとスウィンだし、ジョーは……前々回で既に言ってるか。
(だが、ていとすうは実は元ネタと性格が逆転している)
- ・メガネも
- 小野田真里香(まりか)の事。実は3人目はこの人。
ちなみにマリネの衣装に着替える他、水着にも着替えます。
彼女が居る居ないでイベント(ラストバトル前・新コスチューム入手・エンディング)にも影響が。
……水着は気付かない人結構居るかも?
- ・「偽善しか吐けぬその舌を抜けい!(蒼天航路)」
- 二重パクリごめんなさいorz
- ・ES様
- えーと、単独レビューの際の「出たばっかなのに何故もうコンプリートしとりますか?」という疑問。
いやぁ、リミュレ編変わってないし、無印3~4回コンプしてるからするするプレイできたんですよね~。
……カレン編へ行くのにやや苦労したけど。
ちなみに、カレン編+リミュレ編で8時間程度かかりました。
《 赤松弥太郎 》 ハマリ度 : 8 グラフィック : 9 サウンド : 9
今年も、熱くてユルい夏が来た !
今月のイチオシレビューを始める前に、私への質問のお手紙が届いたので、お答えします。
しかし、珍しいこともあるもんですねえ。気付けばイチオシ書き始めて一年少々、少しは名前を覚えてもらえたんでしょうか。
やはりメガネの信仰は私を救ってくれたのですね。きっとこれは「好きな女性のタイプは ?」という質問で、「君みたいな南国育ちのメガネっ娘さ、お嬢さん」と答えて「ボ、ボクと結婚してください !」
ゴール ! フランスだァーっ ! フランスだァーっ !
これは早く読まないと ! えーと、なになに……
ジョジョを知らないなんてッ…… !
一体普段どんな本読んでるんですか ?
(HN : ES 25歳 男性)なあんだ、ESさんか……失礼。
うーん、本はあまり読まないんですが、すごく偏りがあって説明しづらいですね。
今まで一番読んだのは平凡社の百科事典(※1)かな。一般向け学術書も、まあ読まなくはありませんし。
小説で言うと、児童文学が好きですね。
もちろんハリー=ポッター(※2)は毎巻欠かさず、日本語訳発売すぐに読んでます。が、オススメを挙げるとしたら、はてしない物語(※3)とゲド戦記(※4)の2冊、これは外せませんね。
他にも、カニグスバーグ(※5)とか、ロアルト=ダール(※6)も好きですし、まあ、有名どころや無名どころを読んでたり、読んでなかったり(※7)。
日本のはあまり詳しくないのですが(※8)……クレヨンもズッコケも読んでないし。結構読んだ気がしたんですけど、あまり覚えてませんね。
マンガはもう、さっぱりで(※9)。萬画版Black(※10)くらいですかね……
あ、本じゃないですけど、同人王(※11)とこちるだ(※12)は毎回欠かさず読んでますよ。いいですよねー。特にね、ミツキ君がね、もうたまらんのですよ。まさに私の理想。是非結婚を前提にお付き合いいただきたい !
えっと……こんな感じで、解答になりますか ? どんな感じか、我ながらよくわかりませんけど。
あ、追伸が書いてありますね。
P.S.……それを早く言ってヨ !
次回のイチオシは「ばとね ! Plus」に決まりました。
待ってろミツキ君、今助けてやるからな !
ある日、ネコミミが空から降ってきた。
……よしっコンプリートって、もう〆切1週間前だぁ~ !?(※13)
できるだけ手早く済ませましょう。
このネコミミが私たちの元に降ってきて1年、反響が反響を呼び、ついにはツクラー世界を巻き込んだ一大プロジェクトとなって帰ってきました。
しかし、ここで私は敢えて言いたいのです、
本作は、欠点の目立つゲームである、と。
下に、私が感じた不満点を、主にシステムやバランスの面から列挙します。
- ステータスアップが非常に面倒。
1戦闘で必ず1ステータスアップできるくらいなので、1戦闘毎にステータスアップしないとどんどん面倒になる。
短縮ボタンをパワーアップ画面に割り当てるのは、もはや必須。それでも面倒。
自動化オプションでもないとやってられない。- 1対1のバトルシステムなので、どうしても戦闘が単調になりがち。
特に序盤のボス戦は、防御して、防御して、回復したところでフルパワー攻撃する、というワンパターンな戦略しか取れない。
中盤以降も回復コマンドを外す勇気はなかなか出ず、戦略がパターンに陥りがち。
面白くなるのはコンボが出そろってくる終盤になってから。戦略を意識するのは属性耐性の厳しい隠しダンジョンの頃からである。- 強いコスチュームと弱いコスチュームの差がまだ大きい。
無印時代、手に入れたら最凶最期、隠しコスなど無意味と謳われたモンクはさすがに弱化した。バランスはかなり調整されている。
しかし、後述の魔法まわりが原因で、SPとDPを両立している僧侶やメイド服の地位が、相対的にかなり上昇している。
特に外道というわけでもなく万能、いつでもこれで大丈夫というコスがあるのは、あまり面白くない。
他のコスも状況限定で強いところが見せられれば良かったと思うが、現状、制限プレイをしない限り、謎解きとコマンド習得のためにしか使わない。
なお、追加コスは完全にバランス崩壊もの。FF4や5のアドバンス追加要素に近い。- 味方の魔法のダメージが高すぎる。
PP1×2消費魔法でほとんどのザコは一発KO。格闘系のPP2消費攻撃では決して勝てない。
必ずPP消費が必要になるデメリットもあるが、防御すれば回復できる、それだけの話。
回復魔法もまた魔法なので、実は生存性能でも魔導師系コスの方が戦士系を上回ることが多い。
加えてSPはOPより上げやすく、魔法系の方がずっと育てやすい。
フリーのコマンド枠はほとんどキュアで確定なので、格闘系コマンドは使う機会に恵まれない。- 敵の魔法のダメージが低すぎる。
SPが上がると、魔法ダメージはかなり急激に低下する。
つまり、味方の魔法が強い→味方SP高・敵SP低→敵の魔法は全然ダメージが通らない、ということになる。
今回のプレイでは、敵の魔法を脅威と感じたことは一度もなかった。むしろ、ボスが使ってくれたらラッキータイムとさえ思った程である。
特に、魔法しか使わないあるボスが無印版と比べ極端に弱体化した。無印版の時は何度もリトライしたのだが……進め方は同じだったはずだが、SPを上げすぎたのだろうか。もっとも以上は、制限プレイをしない場合の話です。
バランスが緩いということは、その分過激な制限ができるはずです。RTAやコス固定クリア、アイテム魔法禁止クリアなど、熱いヤリコミもできそうです。
ただ、1対1という仕様上、回復や防御にどうしても重点が置かれ、我慢比べになってしまうのではないか、という懸念もあります。まあ、実際にやってみないとなんとも言えないのですが。(※14)
あと一点、シナリオについて。普段はこの水準での批評はしていないのですが……
- キャラの行動動機が曖昧で見えにくい。
エンディングのシリアス展開で、感動より先に唖然としてしまう原因は、「今までなんのために戦ってきたのか」という蓄積がほとんどないせいだと思う。
一介の女子高生に過ぎない可憐が、なぜ禁を犯してまで魔物退治をするのか、リミュレがいたから利用しただけなのか、正義なのか無鉄砲なのか、「可憐がそういうキャラだから」という以上の理由が見えてこない。
キャラがほとんどノリと勢いで動いているため、魔物に町が占拠されたという緊迫感が全く無い。全体的にかなり強引な印象がある。
特に、元凶たるラスボスの動機に厚みが無く、キャラ的にも深みがないため、ただの障害になっている点は、ストーリーの牽引力を大きく損ねている。以上、あっさり辛口でお届けしました。評点しましょう。
- ハマリ度 : 8 / 10
- 欠点もまた目立つものの、探検心をくすぐるマップと萌え心を加速するキャラが、それらを補ってあまりある作品。
理屈抜きで人を没頭させる力を持っている。- グラフィック : 9 / 10
- ツクール200Xの低解像度とは相性が悪いとされる淡い色遣いでしっかりと魅せている。ドット絵の描き込みもまた見事。
統一されていないフォントとアイテム画面の見にくさで減点した。- サウンド : 9 / 10
- どこかで聞いた音楽も多いのだが、選曲がうまく、統一感がある。曲がゲームを彩るばかりか、ゲームが曲に味を加えている。
書き下ろしの「ねこねこマーチ」も、本作のスタッフロールだからこその味を出している。……え ? 点数高いじゃないかって ?
その通り。欠点が目立つということは、その分優れた点が多いということ !
ヤリコミの楽しさについては他レビュワーの方々にお任せし、私は、私の書くべきことを書くのみ…… !
さあ、皆さんもご一緒に !
It's ショータイム ! 天然和み系、名付けて「ゆるもえ」百般に通じる木下さんの力量は、今更私が語るまでもありますまい。
獣耳をベースに隙無く繰り出される属性の数々を一流の腕前で調合した、フレッシュまるごとしぼりたての萌えスープ、それが本作。残しちゃメっ、ですよ ! 「萌えを食らわば皿まで」と言うではありませんか。
爽やかな萌えキャラの数々、とくとご覧じろ !
Case 1 : 間宮 桜(まみや さくら)
属性 : メイド、オタク、超人、日本刀、姉(弱)、あと1つはほんとに内緒♪
(なお、「天然」属性については、本作には天然でないキャラが存在しないため、以下省略。)
一人目からいきなり大本命、本作裏の主役の登場だ !
脅威の戦闘集団、光家メイド挺身隊隊長。その戦闘能力は作中最強、10km先のスカウターが破裂するレベル。何をやっても超一流だわ、得体の知れない情報網を持ってるわ、この人さえいれば一件コンプリート ! 魔物達の運命は、こんな人がいる町にやって来てしまったことで既に決まっていたのです。
しかし、本作のコンセプトは和み系……桜さんの破壊力は、これだけの実力を持ちながらなお天然であるということにある。
特にゲームとなると見境無くなり、「みゃ」とか「ぴぃ」などの奇声を発しつつ没頭、セーブが無くなったといってはオロオロするボケっぷり。ドジなお姉さんは、好きですか ?
それでありながら、しれっと「庭の手入れ、離れのお掃除、ゴミ出し、すべて済ませました」などと言い放つ……コントローラ片手に。
ああ、俺は今、そのコントローラーになりたいっ ! 未だに「ハズレ」や「家族電算機」(絶対に旧型ね。私のカンに間違いはないわ)を大切に使ってらっしゃる桜お姉様のこと、きっと優しく扱ってくれるハズだ、いや ! 俺なら多少激しくされても構わない ! 既に壊れているからな !
くぅ、息もつかせぬ指使いだ……そんな大胆な、あぁ、激しい、なんて激しいんだっ。
Case 2 : リミュレ=スエイ
属性 : ネコ、アホ、ロリ、ペタ、旧スク、ブルマ、メイド、etc、etc...
おお、しまったしまった。お待たせして悪かった、親愛なる激辛ペドフィリア諸兄 !
空からスッパで落ちてきた少女と聞いて、何か神秘的なものを感じたなら、そのカンはある意味正しい……
空から落ちてきたショックで頭のネジが全部Cast Off ! Change ! 真性アホっ娘 ! しちゃってる、その脳味噌はまったく神秘的、ですよ。
知性は5歳児並ですから、もうあんなことや ! こんなこと ! 次から次へと諸兄をコーフンせしめるよからぬことを……いかん鼻血が……
こんなかわいそうかわいらしくて痛々しいいたいけな娘に旧スクやブルマを穿かせるなんて犯罪行為 ! まことにケシカランが、一番の犯罪はチャイナ服だと私は断定します。
まだ「太」がつかない生もも肉を見せつけるのも十分犯罪だが、「やせいーのぱぁわぁ~♪」などと歌いながら(※15)器物損壊をするなど言語道断 !
じんわりと煩悩にしみいる幼女の歌声。ここは一言納谷悟朗さんに言ってもらうしかない !
「ヤツは大変なものを盗んでいきました。我々の正気です !」
しかし、後半になると彼女、食えない女ぶりを発揮するからな……いや、気にするな ! どうせ見た目には大して変わりゃしない !
どうぞ夢と希望を持って先に進めていただきたい !
Case 3 : 小野田 真里香(おのだ まりか)
属性 : メガネ、委員長、お嬢、お下げ
メガネに飢えし獣たちよ……木下さんは、我々を見捨てなかった !
フェイレンワールドの印象が強く、今では木下さん=獣耳という認識がすっかり定着していますが、メガネに対しても造詣が深いことも、最近注目されている点です。
獣耳とメガネ、この両立が困難な属性を使いこなし、あまつさえ結合させた(※12)木下さんのメガネへの愛は、隠しようがないもの……我らの偉大なる同士であります。
本作こそ、まさに我々が木下さんに求めていたもの。即ち、メガネと獣耳による萌え世界であります。本作の25%はメガネでできている !
敵にもメガネ ! 味方にもメガネ ! 道具屋にも、通行人にも、満遍なくメガネ ! どのメガネっ娘を愛でるか、決断は我々に任されているのです。ジーク・メガネ ! ハイル・メガネ !
彼女、まりかタンの魅力は、その空気っぷりであります。
彼女は本筋とはまったく関わりません。サブシナリオを始めない限り、会うことすらないのです。
しかし、そのサブシナリオでも、活躍しているとは言いにくい。最終的にはかなり重要な(はずの)ポジションを任されますが、ちょっと気を抜くと「あれ、あんた居たの ?」と言われかねない存在感の薄さ。
性格も見てくれ通りの真面目一本、個性派揃いの本作で唯一まともと言える人格者ですが、だからこそ目立たない。しかし、そこがいい。
彼女は自分のポジションを実によくわきまえていて、決して出過ぎない。もっと目立とうと思えば目立てるだろうにもかかわらず、あくまで空気ポジションにあり続ける彼女。
そう、彼女の存在こそ我々の酸素 ! 個性的なキャラが織りなすドタバタの中で、彼女の存在はまさにオアシス !
メガネと様々な属性の結合が試みられ、魅力的な組み合わせも数多く研究されている今日、非常にオーソドックスなメガネの王道を追求する、求道者の気品すら漂うではありませんか。
皆さん、以上はこの作品に遍在する萌えの、わずかな部分でしかありません。
「かわいい娘がたくさんいて迷っちゃう~」などと悶えている君、その高潔なる博愛の精神は認めよう。
しかし、敢えて言おう。目移りするのは、これほど素晴らしい萌えを創りだした木下さんに失礼ではないか、と。
全てを愛した上でなお愛すべきは誰か……答えは出ているんですよ、最初からね !
おばあちゃんが言っていた。このゲームで覚えておかなければならない名前はただ一つ……それはこの作品のヒロイン、
Case 4 : 井上 美月(いのうえ みつき)
属性 : メガネ、つり目、ヘタレ、ショタ、獣っ娘、つるぺた
解像度が低くてヒジョーーーーに申し訳ない ! なにせ、顔グラが出るのがエンディングだけなので……
なに ? 「これだけ引っぱってこのオチ」 ? 失礼な ! 私は冗談で言っているのではないっ。
なに ? 「そもそも女じゃない」 ? その程度のことが不満なのかい ? まあ、しばらくすれば歴とした女の子になるよ。もっとも、私は男でも構わないがな !
なに ? 「ほんの脇役」 ? 「こいつの主演は「こちるだ」(※12)だろ」 ?
……君たちの言っていることは正しいのかもしれない。しかし本作でも、彼は非常に大きな役割を演じているではないか。おまけシナリオをプレイしたのかね、君たちは ? 今すぐやりたまえ、さあ、今すぐに !
※おまけシナリオでも、ほんの一瞬しか出てきません。
本当に良いものに言葉は要らない……が、敢えて一点だけ言わせていただく。
あの犬飼先生と大差ない身長(※16)から、メガネで見上げられるエクスタシーは、理解するものではない。その身を持って味わうものだ、と !
ああミツキ君、お願いだ、そんな冷ややかな目で僕を見つめてくれ ! 心の底から「このヘドロ人間が」という軽蔑の目で僕の心を踏みにじってくれ ! もう辛抱たまらん !
……がっ !! しかしっ !!
誠に、誠に残念なことだがッ ! 彼には……彼には、両思いの相手がいるのだッ !
Case 5 : 光 可憐(ひかり かれん)
属性 : 委員長、正義漢、お嬢、ネコミミ
それが、彼女……本作の主役 !
……だめだ、冷静にレビュー出来そうもない。こういう時は、マニュアルとか読めばいいのかな ? かな ?
激しく突っ込む係。(マニュアルより)
(オープニングより)→ 嘘だッ !!
あれがツッコミ ? ボケまくりだぞ ?
ぱっと見平凡 ? 自分の生死がかかってるのに「う~ん。みんないい感じに一線越えたモードになってる。」なんて、妙に達観した変なテンションで言ってるオープニング時点で十分変人だぞ ?
……ま、まあいい。それでも……そんなヤツでもッ !! ミツキ君が選んだ相手だというなら、俺は潔く諦めるッ…… !
俺は、応援してるからな……頑張るんだぞッ !
悔しくなんかないやい !
恨んでなんかないやい ! ……ウワァァァァン !!
……俺は俺にしかなれない。でもこれが、俺なんだ。
結局ちっとも爽やかなレビューにならなかったお詫びに、心穏やかになるスクリーンショットで今月のイチオシを締めます。
おわり。
- <蛇足が多すぎなので小さめでお届けします>
- (※1)平凡社編『世界大百科事典』
- 百科事典の最高傑作。
すべての記事が一流の学者・文化人による記名記事であり、無記名編集である凡百の百科事典とはまったく異なる、読み物として成立する質を誇る。中立的な観点の真逆と言えよう。偏ってるからこそ面白い。
手に触れる機会があったら、まずは黙って「男色」の項を引いていただきたい。そしてWikipediaの同性愛の項と読み比べてみれば、その違いは歴然である。
改訂事業は1985年に完結している。まさに前世紀の遺物。ミハイル=ゴルバチョフの名前すらない中鳴り響く、マルクス唯物史観の通奏低音に耳を傾けろ。- (※2)J.K.ローリングス『ハリー=ポッター』シリーズ
- もはや紹介するまでもない、最も有名な大衆向け児童文学。
とっつきやすいので、はじめての児童文学として悪くない。同時に読み慣れた人を満足させるだけの懐の深さもあり、幅広い層にオススメできる良作。
「巻が進むほど長くて下らない」「日本語訳が残念」などの批判もあるが、長くても締まった構成の巧みさ、会話のテンポの良さは日本語訳でも十分すぎるほど伝わる。原語で読める方が羨ましい。
来週の土曜(2007年7月21日)にはついに最終巻が刊行される予定。刮目して待つべし。訳されるのは、いつになるかわからんがね !- (※3)M.エンデ『はてしない物語』
- 想像と創作を愛するすべての人に贈る、最良の作品。
- 読む前に注意点がある。一つ、必ずハードカバーで読むこと。
たとえ重くとも、たとえどんなにソフトカバー版が安かろうとも、なんとしても最初はハードカバー版を確保していただきたい。 図書館で借りるといいだろう。この話の魅力を最大限引き出すためには、どうしてもハードカバーならではの仕掛けが必要なのだ。
もう一つ、ワーナー映画「ネバーエンディング=ストーリー」の存在は頭の中から消去すること。本作を映像化することなど絶望的に無理なので、まったく別物になってしまっているのだ。
まだ見ていない人は、本を読み終わるまでは決して見てはいけない。不幸にして見てしまった人は、極力自分の画を思い描いて本作を楽しんでほしい。自分で想像することが本作のテーマなのだから。
- 生き生きとしたキャラ、躍動感ある軽快な筆致で牽引していくが、テーマはとても深い。一度読んで終わりになる話ではない。空前絶後の呼び声高いストーリーテリングに酔いしれろ。
最後まで読んで気に入ったなら、同好の士への贈り物としても考えてみよう。3000円ちょっとと値は張るが、きっとその価値は伝わるはず。私が貰ったら涙を流して喜ぶので是非お願いします。- (※4)A.K.ルグゥイン『ゲド戦記』シリーズ
- 児童文学随一の純文学にして、ファンタジー小説の最高傑作。
重厚な描写が想像力をかき立て、寓意に満ちたテーマが美しく語られる。それを支える透徹した世界観は、他人から聞いた読解などではなく、まず肌で感じてほしい。
……その意味で、近年刊行された第5巻は、私の中で大変残念な作品になってしまった。設定のひけらかしのように感じ、蛇足だとしか思えない。無論、今でも過去の傑作の魅力は損なわれていないのだが。
順を追って読むのが一番良いが、やむを得ず途中巻から読む場合、まずは第3巻までの3冊を読んでほしい。第4巻以後はその後、読みたければ読めばいいだろう。
- 噂の宮崎吾郎監督作品については、見る予定がないのでノーコメント。
一般的に言って、原作より出来がいい映画ってなかなか思いつかない。2001年宇宙の旅と、魔女の宅急便くらいじゃないかな ? 註釈の註釈は付けないけどね。- (※5)E.L.カニグズバーグ
- アメリカ児童文学の重鎮。
1967年『クローディアの秘密』でデビュー。日本では「みんなのうた」の「メトロポリタン美術館」が有名だが、「原作はこんなに胸躍る冒険譚だったのか ! 」と驚くこと請け合い。
代表作は他に『魔女ジェニファとわたし』『ベーグル・チームの作戦』『ぼくと"ジョージ"』『ドラゴンをさがせ』『800番への旅』など。
いずれも、リアルなアーバン=ファンタジーを指向するカニグズバーグ節が通底している。現代アメリカのごく普通の子どもたちが、繊細な描写をバネに闊達に動き回る。
かと思えば、『ジョコンダ夫人の肖像』みたいな時代小説も書いてたりする。
オススメは『エリコの丘から』。『ほんとうはひとつの話』はレビュー中に読了、これもなかなかいい。- (※6)
ドアルド=ラールロアルド=ダール- アメリカに移住したノルウェー系ウェールズ人。だが系譜とすればイギリス=ナンセンスの嫡子。
空軍の怪談をプレイボーイに寄稿して文壇デビュー、007や「チキ=チキ=バン=バン」の脚本家だったりもする。
が、ローリング以前のイギリスを代表する児童文学家として最も著名。
代表作『マチルダは小さな大天才』や『チョコレート工場の秘密』は、その卓越した言葉遊びやブラックユーモアのセンスが遺憾なく発揮された傑作。
他、『オ・ヤサシ巨人BFG』『いじわる夫婦が消えちゃった ! 』『おばけ桃の冒険』『ぼくらは世界一の名コンビ ! 』など。オススメは『魔女がいっぱい』。
- 映画化もたびたびされているが、最近公開されたティム=バートン監督「チャーリーとチョコレート工場」は出色の出来。
ダールの悪ふざけ(褒め言葉)とバートンの悪趣味(褒め言葉)が実によく相まって、原作のテイストを余さず伝えつつもアメリカナイズされた良作である。一見の価値有り。- (※7)意訳 : 面倒くさいので以下略。
- いくら数が少ないと言っても、このスペースでサン=テグジュペリ『星の王子さま』やフィリパ=ピアス『トムは真夜中の庭で』『ハヤ号セイ川をいく』、カレル=チャペック『長い長いお医者さんの話』、ルイス=キャロル『不思議の国のアリス』、C.S.ルイス『ナルニア国物語』、ヨースタイン=ゴルデル『カード=ミステリー』、J.R.R.トールキン『ホビットの冒険』『指輪物語』といった節操のない読書を紹介していると、いつまで経っても本題に入れないのだ。
なので、絞り込みに絞り込みを重ねた次第。- (※8)意訳 : 面倒くさいので以下略。
- 富安陽子『小さな山神スズナ姫』シリーズ、『クヌギ林のざわざわ荘』『やまんば山のモッコたち』、岡田淳『雨やどりはすべり台の下で』『二分間の冒険』『もうひとりのぼくも、ぼく』、平塚武二『パパはのっぽで ボクはちび』、斉藤洋『ルドルフとイッパイアッテナ』『ベンガル虎の少年は……』、ひこ・田中『カレンダー』『お引越し』、大石真『チョコレート戦争』、向山貴彦『童話物語』等々、つまみ食いばかりしていてまとまらないのだ。
この註釈で触れている小説はどれも読んで損のない良作ばかりなので、題名だけでも頭の片隅に置いていただけると幸い。
- しかし、改めて見ると穴だらけで、あらゆる分野で半可通ぶりを発揮する私らしいな……
灰谷作品が皆無なのは、要するにまったく読んでないから。
宮沢賢治作品は、ネコミミ萌えの本作だから触れないのではなく、ほとんど読んでないから。しかも読んだのが『セロ弾きのゴーシュ』『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』という偏りっぷり。- (※9)マンガに縁がない人生
- 嫌いじゃないが、読まない。
藤子・F・不二雄『ドラえもん』はさすがに少しは読んでいる。あとは手塚治虫の古典中の古典、『ジャングル大帝』『リボンの騎士』『火の鳥』全巻と『鉄腕アトム』のアトム今昔物語、地上最大のロボット、青騎士編、そして松本零士『銀河鉄道999』アンドロメダ編を除けば、本当に何も読んでいない。
……はずなのに、なぜ藤原カムイ『彼方へ』『創世記』などを読んでいるのか、まったく謎。- (※10)石ノ森章太郎『仮面ライダーBlack』
- 石ノ森晩期の怪作。
TV版「仮面ライダーBLACK」も真に救いのない話だったが、それに輪を掛けて救いがない。
特に終盤の超展開は、10年後のエヴァンゲリオンを遙かに上回る壊れ方。読んだあとでこんなに虚しくなる話もない。
いろいろな意味で鬼気迫る作品。TV版初期の陰惨さが好きな方はどうぞ。- (※11)780『同人王』※いちおう立派に18禁 !
- 現在人気急上昇中のアングラWeb漫画。萌えるハートを(文字通り)赤裸々に語る漢たちの祭典。
底辺に生きる若者の生き様と、作者の画風が出会ったとき、えもいわれぬ不思議世界が広がり、言葉を越えた説得力を持ったのである。
今までに類を見ない新ジャンル。必ずしも万人に勧められる作品ではないが、このサイトのこんな註釈にまで目を通している方には適合する資質が十分あるはずだ。小ネタはわからなくても支障はないはず。
この夏、ついに始まった超展開。第一部は一気にクライマックスへ ! 君も歴史の証人となれ !
- なお、作者と当サイトの関係については、ここで敢えて解説する必要もないだろう。
試験に出るので、各自調べること。そして畏怖すること。
しかし、まさかこれの註釈を書く日が来るとは思わなかった ! と柳田理科雄的に驚いてみる。- (※12)木下英一『狐~』
- 低血圧萌え萌えWeb4コマ。↑と比べなんたる落差だろうか。
井上美月は狐っ娘である。彼を改造した雌狐チェルシーはなぜか井上家に転がり込んできた。井上美月は元男性としてのちっぽけな貞操を賭け、迫り来る怪女子高生と戦うのだ !
もはや私がビリジアンを見る理由の70%は、ミツキ君と会うことに占められている。フリゲ探しなさいよ。
なお、本作との関係については、敢えて解説する必要もないが、続編である。
現在、本作開発の影響もあってか、更新停止中。更新期待してます。- (※13)レベル上げすぎたんです !
いやあ、隠しダンジョンに歯が立たなかったので、ラスダンでレベル上げしつつコス全マスター、とかやってたらとても恐ろしいことに……
このステータスを上回っているキミ、それは自慢する所じゃないぞ。
ステータス上げに必要な経験値が1000を上回ったら、明らかにレベルの上げすぎです。さっさとクリアしてしまいなさい。隠しも余裕だから。
CPはどんなザコからでも手に入るんだから、コス全マスターしたいなら序盤のダンジョン行きましょうね。- (※14)僕ーは限界だー
- TAに挑戦している人はいるみたいですね。でも、今のところあまり盛り上がっていない様子。 マニュアルには明らかに制限プレイを意識した記述も散見するのですが、まだまだこれから、というところでしょうか。
なお、ヤリコミという言葉には、「上限レベルプレイ」や「イベントコンプ」などの、手間と時間を掛ければできるものも含まれるため、このレビューでは、「低レベルクリア」や「最低歩数クリア」などには「制限プレイ」の言葉を使ってます。
例えば、Moon Whistleは「ヤリコミ度」は高いが、「制限のし甲斐」が薄かったので、Another Moon Whistleで改善された、といったニュアンスです。
本作は間違いなく「ヤリコミ度」は高い作品です。「制限のし甲斐」については、今後の検証待ちでしょう。
まあ、伝説の「パズルゲーム」FF5と比較されてしまう分、損しているとは言えますか。- (※15)歌ってません !
- 夏の○楽園ゆうえんちに、素顔の3戦士がやってくる !
力の戦士、ケモレッド !
技の戦士、ケモブルー !
速さの戦士、ケモイエロー !
3人の正義の雄叫びを、今キミの耳で聞け !
「戦え ! 素顔の戦士たち !!」
「リミュレたちが出る日だよっ ! 応援に来てね~♪」 「おー……」 「えぅ……」
来月からは、「4人目の戦士、ケモシルバー参戦 !!」
- ……こんなアホを書くのはどう考えてもESさんのキャッチフレーズのおかげです本当にありがとうございました。
- (※16)限りなく高い140cmの壁
この差はデカい。……本人達にとっては、ね。
犬飼よしこまちこ : 137 cm 井上美月 : 139.7 cm
なお、読者の皆さんはうすうす気付いていると思うが、私は身長はさほど重視はしていないものの、低ければ低い方がいいという性癖の持ち主である。もっとも、誰であれ育つ前は(中略)いっそのこと(以下略)
(↑最後の註釈で何てことを……)