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■ 千年紀のロスティリカ -ノゾミノアサカと仮面の道化師-

タイトル画面
作者 [ こんすとらくた(代表:井之上コテツ さま) ]
ジャンル [ RPG ]
容量・圧縮形式 [ 192MB・ZIP ]
ダウンロード ダウンロード先

(補足)
2009.07.12:本作「-ノゾミノアサカと仮面の道化師-」は一般向けの作品ですが、前作「-円環大地の銀の魔女-」および「こんすと☆やきゅうけん」シリーズは男性向け18禁作品です。
「ダウンロード」として掲載しているリンクは、VectorのDLページに直接移行します。18歳未満の方は、そちらからDLしていただくよう、お願いいたします。
2009.07.12:本作レビュー時点でのバージョンは、Ver.2.0.1です。今後、本作のバージョンが更新される可能性があります。

閃き 全体攻撃 着せ替…装備画面 大ボス突入前 休憩タイム 現世の思い出

レビュワーハマリ度グラフィック サウンド合計総合判定
ES 7 /10 9 /10 9 /10 49/60 B
赤松弥太郎 7 /10 8 /10 9 /10

 《 ES 》  ハマリ度:7 グラフィック:9 サウンド:9

旅立ち用心、火の用心。(お手つき的な意味で)

本作のレビュー許可申請を井之上コテツ さまに伝えたとき、私は普段言わないあることを、そのまま伝えました。
「本作はあまりにも不具合が多く、かつ目立ちます。その点はどうしても厳しく判定せざるを得ません。」と。

大きな所で言えば、

分かりやすく図解
  1. 強力な「破滅のメモルフィア」を使用する技を使い、「破滅のメモルフィア」の残数を0にしてしまうと、フリーズするバグ。
  2. Escキーで終了処理を行うと、なぜか終了ダイアログが二回表示され、場合によっては終了後もタスクに残る場合がある。
  3. 終了ダイアログでマウスキーが効かず、結局Enterで「はい」を選択せざるを得ない。
    2009.07.15補足:Tabキーで「はい」「いいえ」の切り替え、Yキーで「はい」・Nキーで「いいえ」の選択など、キーボードのみでもダイアログ操作はできます。
    (緩流 さま、情報ありがとうございます。)
  4. 背景が暗いため、マップ探索の道筋が見にくい。(右図)
  5. 「新技の願い」の説明がズレばかり

流石の私も、「もう少しテストプレイしてから配布してくれ!」と頭を抱える物ばかりでした。
それでも、私やチャットに参加していただいた皆様は、本作をイチオシとして取り上げました。
幸い、井之上コテツ さまより、「貴サイトの特性や理念は理解しておりますし、何よりまだまだ粗さの残る作品である事は私共自身も認めております。」と言う、心の広いお返事ももらえましたし、私自身も、不具合の多さに目をつぶっても良いと思えるほど面白い作品だと感じたからです。

本作は、ストーリーラインの追跡+えっちっちが目的だった前作「-円環大地の銀の魔女-」のシステムを大幅改良し、コレクター魂をくすぐることで、えっちっちに頼ることなく、ゲームにハマれる要素を最大限に追究した作品です。
本作でコレクションできる要素は多数にのぼります。アサカさんの衣装コレクションに始まり、隠し通路の探索といった、隅から隅まで探りつくしたくなるような作品に仕上がっています。

ただし、本作の戦闘難易度は、かなり高めです。Normalであっても、攻撃一辺倒では攻略しきれないどころか、場合によっては、ザコ敵のラッシュを喰らって即死することすらあります。
加えて、本作は「-円環大地の銀の魔女-」とは異なり、街に帰って体制を整えることができません。フィールドで常に呼び出せる「ファルシフィケート」が、宿屋・道具屋・武器防具屋・レベルアップまで兼ねることになります。
加えて、肝心要の宿屋代わり「癒しの願い」は、回復量が多いほど料金もかさむと言う代物。詳細は赤松氏が細かく説明しているため、省きますが、計画的に利用しないと、支出が収入を上回る事態さえ発生します。
(当たり前ですが、これはバグではありません。正しい意味での仕様です。)

ストーリーを追うだけなら、難易度の低い「Easy」「EasyAsakaForce」と言う選択肢もあるでしょう。ただ、そんなヌルプレイでは、到底、海千山千の皆様は満足できないでしょう?
エンターティメントと言うものは、骨の髄まで味を吸い取ってこそ、価値が出てくると言う物です。
皆様、本作は是非プレイして欲しいと、私は申し上げます。そして、少しでもバグを減らすために、井之上 さまに細やかで丁寧なバグ報告をしていただきたいと、切に願う次第です。

<ES的蛇足>

分かりやすく図解
(※1)前作「-円環大地の銀の魔女-」について
初めに。自腹で購入しましたが、何か?
流石に、この点については、普段から「金など払わんッ!!」と言っている下のお方に頼るわけにはいきませんからね。
前作は、本作に比べると幾分オーソドックスなつくりになっており、コレクター的要素もドロップアイテムやエリカの着せ替え(しかも服は変えられない)ぐらいしかありませんが、体力や武器の耐久度を考え、帰還のタイミングをはかる必要があります。
ただ、本作でも見られるバグが前作でも見られます(右図)。ひょっとしたら、本作のバグ取りが上手くいっていないのは、この前作との兼ね合いもあるのかもしれません。(本作と前作、2つのソースを変更しなければならない等。)
なお、「-円環大地の銀の魔女-」のウリの一部、エロシーンは、ノーリスク&ノーウェイトでHTMLファイルから閲覧できます。「えっちっちのために、ステージを乗り越える」と言うエロゲーのコンセプトからしてどうかとは思いますが、こと同人会においては、「CGだけ(ゲーム性どころかストーリー性すらない)」という物が立派な商品として成り立つ分野なので、この点は仕様として目をつぶった方が、色々な意味でよろしいかと。

 《 赤松弥太郎 》  ハマリ度:7 グラフィック:8 サウンド:9

心に愛がなかったら ただのゲームさ戦いも

ドレスアーツコンプリート  本作の醍醐味はなんと言ってもバトル、これに尽きます。
 戦闘で得たVPを使ったカスタマイズ、戦術を自分で探し出す愉しみ、その結果敵を楽に倒せるようになった時の喜び、そして新しい強化要素を解放した時の達成感……
 そういった本作の魅力を満喫するために、まず難度設定はEasyAsakaForceをオススメします。
 特に何も考えなくても、獲得VP3倍の願い敵強化の願いを併用し続けていれば莫大なVPが手に入るので、ドレスアーツ・ドレスセットフルコンプの上、能力値全50越え、さらには全技コンプリートを狙う……なんてことも、ストレス無くできるのです。

 なに ? 「手応えのないバトルには興味ありません」 ?
 そんなバトルフィーバーの皆さんのために、難度Hardは存在しています。
 ハッキリ言って初見殺しです。漫然と戦っていれば確実に手詰まりになります。戦闘を楽しむどころではなく、ザコ戦闘は回避するのが正解なんて攻略サイトに書いてあるくらいです。
 そんな難度Hardを、アイテム売却最小限、かつザコ戦闘回避なしで乗り切った私から、最低限知っておいた方がいいヒントをメモしておきます。
 ぜひ参考にして、よりよい戦略を模索して楽しんでください。

◆回復方針

 難度Hardで最大の問題になってくるのが、この回復です。何も考えてないと確実に支出が収入を上回ります。
 本作での回復手段は、大まかに言って以下の4種類です。

 あと、ステージ終了時の回復、というのもあります。
 この中で、4番目はまったくアテにできません。3番目は戦闘中しか使えず、コストパフォーマンスも悪くなっています。
 基本的に最大HPが成長する1番目をメインに、コストパフォーマンスに最も優れる2番目を併用していくという戦略になります。
 そこでぜひ把握しておきたいのが、癒しの願いに必要なコストの法則です。

HP回復1
1から10まで回復するときは、HP1あたり2VPですが、

HP回復2
10から1だけ回復するのに、5VPも必要になります。

HP回復3
11から20まで回復する時は、HP1あたり3VPに落ち着きます。

 このように、HP10につき1回、それ以降のベースがアップする手前で極端に必要VPが多いタイミングが存在します。
 これは、他のステータスでも同様の法則が存在します。APやストックHP、ストックAPなら20に1回、また能力の願いも同様です。

 つまり、HPは低めに保った方が良く、またベースアップ直前の1回復だけはストックHPを使って回避した方が得策ということになります。
 そこで併せて使いたいドレスアーツが高速治療系、そして終末覚醒です。
終末覚醒
 これは、HPが最大値の30%を切ると全能力が50%アップするという超強烈なアーツです。
 一旦発動すると、敵の攻撃はホイホイ避けるわ、こちらの攻撃はガンガンクリティカルが入るわと、ザコ戦の安定度が格段に上がります。
 とはいえ、当たれば一撃で死んでしまう状態なので、常時、瀕死1歩手前の状態をキープするように回復していくといいでしょう。
 最大HPを上げていくことで、より瀕死になりやすくなり、さらに堅牢になっていきます。

◆金策

最終装備例  Hardモードで壁になるのは、1にも2にもVPの少なさです。
 戦闘で入手できるVPを増やすには、以下の3通りの方法があります。

 Hardモードの場合、3番目は対費用効果がかなり微妙なところです。
 また2番目の損益分岐点は1戦闘で250VP程度なのですが、これはHardモードの場合、ボス戦でなければ達成できません。ボス戦専用の金策です。
 できる限り早くネコ耳カチューシャかブラックセレナーデを獲得することが必要です。

 上は、私の最終装備の例です。
 ネコ耳カチューシャはブラックセレナーデと効果が重複しないので、ブラックセレナーデを取ったら不要です。メガネを装備させると良いでしょう。
 髪型も私の趣味……ということではなく、技のひらめき率を上げています。新技開発のためにVPを使う余裕なんて無いからです。リトルロールと三つ編みも重複しないのかもしれませんが、念のため、ということですね。

 ブラックセレナーデを取れば、ドレスは基本固定です。
 あとは、くればーメイドを取っておいて探索系のアーツを装備させておけば、宝探しの役に立つことでしょう。一瞬しか使いませんが。

◆対ボス戦略

 バトルフィーバーを自認する以上、固定敵は全員ミナゴロシです。
 そして当然、獲得VP3倍の願い・敵強化の願いを併用します。
 普通に戦ったところで勝てるわけがありません。

 採れる戦略は非常に限られてきます。
 まず、短剣技はディフェンダー。
 解説には「ダメージ値を25%減少」と書いてありますが、バージョン2.0.1では1以外のダメージを食らったことがありません。上位技の開発なんて一切必要ないです。
 しかしディフェンダーで受けとめられるのは1ターンで1発だけ。それで間に合わない場合のために、蹴技に見切り系の技を入れておきます。
 最下位の見切りの眼くらいではまったく実感がありませんが、3番目の水鏡の構えになると50%も回避してくれるので、目に見えて回避してくれます。
 もっとも、当たっちゃったら1発で死にます(自動蘇生1回を考えると2発ですね)。できる限り敏捷を上げて、手早く片付ける必要があります。

 シュン君にガチガチに防御を固めてもらって、あとはアサカさんの呪撃で速攻をかけます。
 マギステルホーリィ ! ラスティングブルー ! ……と行きたいところです、私の場合、あるとき急に、破滅のメモルフィアを使っただけで強制終了するというトンでもないトラブルに遭ってしまいました。原因不明で、未だに復旧していません。
 もし同じトラブルに遭遇した方は、ホーリィウェイブを試してください。ホーリィレイではダメです。当たりません。

 どうせ当たったら死ぬので、最初から瀕死 + 終末覚醒で挑みます。
 能力値は、ボスでどうしても詰まったときに上げました。基本的に敏捷が高ければなんとかなるんですが、ザコ相手に手こずるのも問題なので、他のステータスも、最終的には20くらいまで上げておいた方がいいでしょう。

 といったところで、へっぽこ攻略メモを終わります。
 だって私、Hardモードクリアタイムが18時間越えてますからね。いったい何回全滅したことか……。
 なお、Hardモードクリアの特典として、究極難度RagnestelBladeが解放されますが、さすがに挑戦できてません。まあ上のぬるい戦略では死ねるでしょうね。われこそはというバトルフィーバーの方はぜひ、挑戦してみてください。
 では、評点。

ハマリ度 : 7 / 10
 フリーズする以外は致命的ではなかったものの、嘘だらけの解説文、同じバトルアーツが複数装備できる等々、システムの品質が低いのが惜しまれる。
 それを除けばバランスも良く、戦闘は十分満喫できた。同様のシステムで、もっとストーリー的に中身のある世界の構築を期待したい。
グラフィック : 8 / 10
 ダンジョンは市松模様に塗られているのだが、その暗色と未探索時の背景色の区別が付きづらいのは、地味にマイナスポイント。
 敵グラフィック等、スプライトの隅ににゴミがついているものがあり、気になった。
 贅沢を言えば、着せ替えをしてもアサカさんのイベント絵が代わらなかったのも残念なポイントである。
 しかし全体的には高水準でまとまっている。絵柄のばらつきも許容範囲内である。
サウンド : 9 / 10
 なにより演出センスが素晴らしい。ツボを押さえた使い方をしており、ちゃんと1つ1つの曲に聞かせどころが設定されている。
 曲自体も粒ぞろいで、特に各ダンジョン曲は好感触。それぞれに特徴的で明瞭なフレーズがあるため、区切りが非常にわかりやすい。
 ただ、私のようなバトルフィーバーの場合、戦闘後ほとんどのダンジョン曲が頭から再生されるため、いいかげん聞き飽きてくる。最終ダンジョンだけオフセット再生なのはもったいない。

 個人的に、なんでアサカさんは野球拳をしなかったのか、惜しまれてなりません。
 ぜひ番外編として、こんすと☆やきゅうけん -シュン編-を出していただきたいッ !

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