■ 箱庭フロンティア
作者 [ こよる さま ] ジャンル [ ボードゲーム風のローグライクRPG ] 容量・圧縮形式 [ 19MB・ZIP ] 製作ツール [ WOLF RPGエディター ] 言語 [ 日本語 ] 配布元
- (補足)
- 2016.11.23:現在の最新バージョンは、1.07です
- 2024.10.13:リンク先の変更
レビュワー ハマリ度 グラフィック サウンド 合計 総合判定 ES 9 /10 8 /10 8 /10 104/120 BEMQ 9 /10 9 /10 9 /10 hoikoro 10/10 8 /10 9 /10 赤松弥太郎 8 /10 9 /10 8 /10
「現在」から、最適解を求める
…それがローグライクの楽しみであると、私ことESは解釈しております。
そして、『「現在」から、最適解を求める』を追求したのが、今回ご紹介する「箱庭フロンティア」です。
襲い掛かる「現在」は多数にわたります。
- 普段のRPGと同じHP
- 自分の持っているアイテムとスキル
- 移動・休憩する毎に減る「残り日数」
- サイコロで決まる移動距離
- 止まったマス、時には何もないマスでも発生する各種イベント
…などなど、とても数え切れるものではありません。
そして、「現在」の使い方も多岐に渡ります。
例えば「移動距離」。本作の移動は、普段のサイコロのように一本道ではありません。有利なマスに止まれるような回り道、宝箱と階段のどちらを優先するか、それを決める「技術」が最重要となります。「サイコロ」という言葉が代表する「運ゲー」だけではないのです。
サイコロ・イベントといった「現実」はランダムですが、その現実への対処に運要素はありません。プレイヤー自らの意思、それが結果につながっていくのです。
- 襲ってきた敵に対し、全体攻撃で一気にカタを付けるのか、スキルを節約してHPで耐えるのか、速攻で逃げるのか
- 序盤で借りたExを、後半でどのように溜めていくのか、もしくは借金には頼らないのか
- 「自動復活」という強力なアイテムを取るのか、それは今の所持アイテム全部と取り換えでも得なのか
その時その時のプレイヤーの選択は、いつかは結果となって帰ってきます。
その「帰ってくる結果」も、そう遠くはありません。本作の1プレイの必要時間は数十分程度。中断セーブもあるため、忙しい方でも負担なくプレイできるでしょう。
しかし、「帰ってきた結果」が生きるのはプレイ中だけではありません。プレイ後こそが何より重要になるのです。
ダンジョンを潜り抜けたプレイヤーは、酒場に登録されます。そして、ダンジョンを広げるには、この「登録されたプレイヤー」を利用するのです。
登録が反映されるのは、クリア直後の状態。当然ながら、プレイ中に多くの困難を潜り抜けた方が強くなります。それはもう歴然と。
モンスターを倒した分だけExが溜まり、それがプレイヤーのステータスに直結します。スキルもクリア直後の状態が反映されるため、強力なスキル…特に全体攻撃や回復は取っておくことも大事です。
しかし、スキルを使いまくらなくては、とてもクリアできる難易度ではありません。どのスキルでダンジョンを対処するか、そもそも戦闘やアイテム集めに費やす時間はあるのか、「現実」と相談して決断しなければなりません。
その点、本作は分かりやすくなっています。残り日数・ステータスなど重要な情報は画面上部にでかでかと表示されます。
クリアでもゲームオーバーでも、再プレイはやりやすくなっているため、今までのプレイで得た「気づき」をすぐさま次のプレイに生かせます。
プレイを繰り返し、徐々に自分の実力を鍛えていく。鍛えた結果は酒場にたむろする冒険者として、後の探索にも生かせる。そんな良循環を味わえるゲームです。
《 BEMQ 》 ハマリ度:9 グラフィック:9 サウンド:9
本作は、とっつきやすい「サクサクゲー」でありながら、決して「ヌルゲー」ではない奥の深さを併せもっており、個人的に理想形を体現したゲームだと感じます。
とりあえず起動して数時間。なにも考えずにサイコロを振りました。
雰囲気が良く、ゴチャゴチャしたルールもなく、無心にサイコロを振るだけでまず楽しめます。
「ヌルゲーかな?」と思い始めた頃に、ふと壁を感じました。
そう、「探索・雪原エリア」がやたらと強いのです・・・。チュートリアルで明示的に説明していないので最初は気づきにくいですが、本作は「二段階のキャラメイキング」という独特のシステムを持っています。
クエストには「地図」と「探索」の2種類があります。
まず「地図」の冒険の前に、名前・職業・見た目という簡素なキャラメイキングを行います。
その後、サイコロを振って地図のなかを冒険します。
アイテム拾ったり、エンカウントしたりします。
一発ゲームオーバーがないため、適当に遊んでも大体クリアできます。
ストレスフリーです。クリア後に、キャラクターを「酒場」に登録できるのですが、これが曲者です。
クリア時点のステータス、所持アイテム・技がそのまま登録されます。
そして、登録後は一切レベルアップやアイテム補充ができません!
この固定登録キャラのみを「探索」に向かわせることができます。つまり、「地図」をクリアした瞬間に、「探索」用キャラのメイキングが完了するという、二段階メイキングが行われています。
適当に「地図」をクリアしたキャラでは、「探索」に勝てません。
「探索・雪原エリア」で一度壁を感じた私のように・・・。これに気づいてから、ヌルゲーと思われた「地図」が実に奥深いものに変わって見えました。
「地図」クリアの瞬間に、強力なアイテム・技をとっておく必要がある一方、敵とたくさん戦闘してレベル上げしておく必要もあります。
それらを逆算しながら「地図」を攻略しなければいけないのです。アイテム・技を温存するか、経験値稼ぎのためにガンガン使って次のドロップに賭けるか。
フィールドの状況を見ながら判断を迫られる、ほどよい「ジレンマ」を楽しめました。私はゲームに詳しくないので 先例があるか知らないのですが、かなり「画期的なシステム」の作品に思えました。
RPGにありがちな「時間をかけてレベル上げすればクリア出来る」という退屈さがなく、戦略を立てる楽しみがあります。とはいえ、基本ルールがシンプルで、ランダム要素もあるので、『帝国魔導院決闘科』や『ランナーズ・エクリプス』のように、脳汁が出るガチガチ戦略ゲーでもなく、「気軽なプレイ」と「頭を使う戦略プレイ」のほどよい中間を楽しめるゲームだと思います。
『魔壊屋姉妹。』が少し近いかもしれません。(少しですが)
- ■ハマリ度 : 9/10
- 最初から「あれもできる、これもできる」と情報が大量に出てくるゲームは苦手で、逆に何をすればいいか分からずゲンナリするのですが、その点、本作はいい意味で間口がせまい。
「クリアだけなら簡単、よりよいクリアには考察が必要」という構成なので、周回プレイするたびに“気づき”があり、噛めば噛むほど味がでる。間口はせまく、中は広い。
あえて気になった点を2つ挙げれば、
①戦闘シーン上部のウェイト表示は、直感的には分かりやすいが、正確に計算するにはもどかしい。
ウェイトを完全に計算できる前例としては、整数値で表示する『ふしぎの城のヘレン』があるが、そこまで行かずとも、定規のように目盛りを付ければ より戦略性が高まったのではないだろうか。
②酒場の仲間に「並び替え機能」がほしかった。
どちらも「個人の好み」を越えない範囲であり、欠点というほどのものではありません。- ■グラフィック : 9/10
- 「箱庭」という題名の通り、ボードゲームやTRPGをパソコン上で遊んでいるような雰囲気があって、とてもいい。
システム面でも、痒いところに手の届く表示が随所にされていて素晴らしい。- ■サウンド : 9/10
- まったりじっくりやるゲームなので、喫茶店のようなBGMがマッチしてると思います。
気づけば数時間、遊んでしまっています。
《 hoikoro 》 ハマリ度:10 グラフィック:8 サウンド:9
急いで進め!進み過ぎないように!
今回は【箱庭フロンティア】というゲームをプレイいたしました。
すごろくとローグライクを混ぜ合わせた、ストーリーよりゲーム性重視の作品です。
というより実質ストーリーはほぼゼロで、ゲーム性が全ての作品だともいえます。時間制限に追われる、階層を進むごとに敵が強くなることなどはローグライクの基本を踏襲しつつ
進めるマスはサイコロ次第、イベントはマスごとにランダムなど、すごろくとしての要素も的確に混ざり合っております。
戦略性/運に左右される二つの異なるゲームシステムをうまく一つにまとめてあり、とても面白い作品に仕上がっています。
一見とっつきにくい印象が見られる本作ですが、その実非常にハマりこみやすい作品となっています。
前述したように運と戦略性の要素が絶妙に噛み合い、ゲーム一周の短さも相まってなかなかプレイを止めにくくさせてきます。
運の要素が強いのは間違いないのですが、その分強いキャラクターを育てられた時の喜びはひとしおです。
TIPSや死亡時に一日減らしてやり直しなど、始めたばかりの人に対する手厚い配慮も豊富に存在し
ローグライクによくある”敵が強くなる速度が速すぎて終盤以降急いで次層へ進むしかない”ということもなく
とても高度なバランス調整の痕跡を感じました。
総じてとても面白いゲームで、かつプレイしてみないと魅力が分かりづらいものとなっております。
・ハマリ度:10/10
非常に高い中毒性を持ち、何度も繰り返してプレイしたくなる仕様で。
様々な効果を持つ地図や、職種によって大幅に変更を余儀なくされる戦闘&冒険スタイルなど、遊び方は千差万別となる。
ゲーム進捗度で次になすべきことの目安もわかりやすく、トロフィー要素も豊富で面白い。
惜しむらくはあまりにも格闘家が優秀すぎることか。
・グラフィック:8/10
全体的に統一されたすごろく感のあるマップチップがすべてとなっている。
どれも印象的で、背景によってわかりにくくなるようなものもなく、まとまりがある。
・サウンド:9/10
どれも盤面や印象に噛み合ったちょうどよいサウンドになっている、コンフィグでサウンドをいじることができるのも良い。
タイトルのBGMが個人的にとても好き。
本作品には主人公もヒロインもおらず、タイトルと新たな冒険に行く際の画面で、なんとなくその舞台背景が伝わるようなそうでないような
そんな香る程度のストーリーとなっていますが、それでもプレイヤーの感情には意外と残るものがありました。
斬新でありながらちゃちさやシステムの穴を感じない出来栄えは素晴らしいの一言です。
ラスボス感ある龍さんにも即死が利くところとか大好きなローグライク感ある
《 赤松弥太郎 》 ハマリ度:8 グラフィック:9 サウンド:8
ひとりぼっちじゃないのさ
ボクが一番、本作に対して不満に思っていることを言います。
本作、ストーリーが無いんです。最初にハッキリ言ってほしかった。
最初に思わせぶりなオープニングが流れますが、それ以降、一切何も進展無し。進捗バーが右端まで行くと何か起きるかと思うでしょ? 起こらないんだなあこれが。
強いて言えば、最後の探索エリアをクリアすると、タイトル画面のプレイ時間に★がつきます。本当に、それだけ。
でも、ストーリーが存在しないこと自体については、そこまでボクには不満はありません。
ゲームは過程を楽しむもの。ストーリーは無くとも本作には、あなたの手で紡ぐドラマがあるんですから。
ということで、ボクは相変わらず、ドラマの脇役たちにスポットを当てていきます。ランダムイベントのキャラたちですね。
ポイント別に色々と書いていきますけど、あくまでボクのプレイスタイル基準の評価なので注意してください。
本作に絶対の攻略方法なんかありません。
1.06でバランスがだいぶ是正されたのもありますけど、やはり、自分なりの道を見つける、過程にこそ本作の楽しみがあると思うんです。
自分の手で、自分なりのやり方を模索するためのヒントと考えてもらえれば幸いです。
本作にストーリーが無くとも無味乾燥にならないのは、この一癖ある個性を持つサブキャラたちのおかげです。
酔っ払い
ボクがよくお世話になったのがこの酔っ払いさん。
HPがギリギリになるまで回復しない、貧乏性のボクにとって、日数消費無しでHP50%回復はかなりおいしかったのです。
ランダムで3歩歩かされるというデメリットは、本作では大した話ではありません。歩かされた直後にエンカウントすることが多いので要注意。
HPがあまり減っていなかったり、クリスタルが近かったりすれば断ることになりますが、「俺の酒が飲めねえとでも言うのかぁ!?」みたいな厄介な絡み方はしません。
陽気で気がいい善人なんです。憎めないんだよなあ。
旅の貸しテント屋
酔っ払いと比べるとうま味が少ない気がするのが、貸しテント屋。
ランダムイベントによる回復は、他にもいくつかありますが、Exを要求してくるのはこれだけ。
経験値が金を兼ねる本作のシステムでは、Exは重要かつ貴重なリソースです。金は命より重いっ……!
残り日数を2日消費してしまう「休息」コマンドよりは使いやすいでしょうけど、他にも回復方法はいくらでもあるからなあ。敢えてExを消費してまで回復する機会は、あまり多く無いんですよ。
そのくせ態度が横柄で、「死んでからじゃ遅いですよー」などと言ってくるのも好かない理由。余計なお世話だい!
どうもツインテールは態度が横柄って法則がありそうな。一言余計なことを言ってくるんですよ。
復活薬商人
その最たるものが彼女。
「ちゃんちゃかちゃ~ん!」とやって来て、←の煽りを入れてきます。か~ムカつく!!
全ての所持アイテムと引き替えという重い交換条件のくせに、売りつけてくるのが一回だけ全快で復活程度のアイテムってのは、まるで割に合わないでしょ。
本作は全滅ペナルティがかなり軽いのが特徴です。残り日数-1って、100日以上掛けられる終盤の地図ではどうとでもなる消費です。
なので、この誘いに乗ってもOKと思える状況って、
くらいしか思いつかないんですよねー。さんざん煽ってきますが、誇大広告もいいところ。
- 大したアイテムを持ってない、むしろ空きスペースを確保したい
- リセット不可の「名も無き物語の地図」をプレイ中
- 巨竜を倒そうとするが足止め手段が少なく、命の消耗が避けられない
どこから「どうなっても知りませんよ~」などと言える自信が出てくるのか。雇い主に騙されてるんじゃないか? と疑ってます、ボクは。
逃走の翼商人
同様の理由により、逃走の翼もあまり役に立たないアイテムです。
宝箱からも、道具屋からも入手可能でレアリティも低く、回復薬等と比較しても優先度は低い。どうしても必要な状況になった時点で、お前は既に死んでいる。
ただ、この商人の取引に応じるかどうかは、ビミョーとしか言えません。
だって、日数消費1って軽い消費なんだもの。
たった1日と引き替えに、いざというときの保険にもなる、売ってもそこそこのお値段になるアイテムがもらえるんです。
しかも使用回数2。本作は使用回数が減っても価格は下がらないので、1回だけ使って売っても同じ値段なんですよ。
ただし、日数を代償として頂くという彼の行動については、大いに追及したい。
貴様、時間貯蓄銀行員だな! それとわかるように灰色のスーツでも着ておけ!
高利貸し
あくどいことで有名な高利貸しさん。20日で1割とぼったくります。
確かに序盤、Exが100あればずいぶん楽になります。彼の説には一理ある。
しかし、先払いで100Exもらったところで、110Ex分の得が、20日以内に手に入るか? というと……判断は難しいと言わざるをえません。
主人公の稼ぎは、さいころとランダムエンカウント次第なんですから。ちょっと運が悪いだけでスキル全部むしり取られて詰むなんてリスク、取れないんですよ。
かくして毎度プレイヤーからすげなく断られ、「使えねぇ奴だな…」と捨て台詞を吐いて退散する彼。
なんか背中が寂しいんですよ。その三点リーダーの使い方は卑怯だ。
きっと彼自身も生活に困ってるんだろうなあ。雇い主に厳しいノルマを課せられて、こんな雪原までやって来て客引きしてるんだろうなあ……
滞納した時のひでぇ仕打ちは決して忘れませんが。ボクはどうにも彼が憎めません。借りないけど。宝石商
高利貸しの逆バージョンがこの人。
本作は階層が下がるごとに物価が上がっていくのですが、それを見越して、高額商品を売ろうというわけです。
買ってもいいんですが、どのタイミングで売るかが大問題。売りそびれるとただの道具袋のこやしです。
使えるExが先送りになるし、道具袋を一枠使うし、よく考えると費用対効果判断は難しいんですが、目に見えるペナルティが無いという一点のおかげで、高利貸しよりも心理的に引き受けやすいんですよね。
だが、本当に得してるのか? よく考えるとどうなんだ?
おいしい話には気をつけた方がいいというお話でした。
精霊さん
キャラグラは表示されてないですが、明らかに登場人物なのでここで紹介。
毎回思うんですが、どうしてこう精霊ってのは気が利かないのかね。最初から渡す技能を一覧にしてよこせ、いちいち3回に分けて聞くなと言いたい。
プレイヤーが3回断ると、さも当然のように「じゃあ、サヨナラ」で終わりなので、試さなくてもOKです。「あなたはとても無欲な人です」などと言ってきれいな剛田さんをくれたり、バナナの皮をくれたり、自分が仲間になったりなんてオプションを用意することはありません。気が利かないんです本当に。
それにさあ、よく考えると、「このあたりの地形に棲む精霊です」って言い回しドウナノヨ?
とか、しょうもないところをいじっても仕方ない。
役に立つこともあったり、無かったりです。パッと決断しましょう。次。
馬車引き
御者さんです。クリスタルまで送ってくれます。
クリスタルまでは送ってくれますが、クリスタルを利用するかはプレイヤー判断なので、クリスタルの周囲に取り残した宝箱がある場合、馬車を利用して近寄るという戦略もアリです。
唯一引っかかるところがあるとすれば、少々Exを取られること。
スキルの使用回数が少なくなってたり、残り日数が少ない場合などは迷わず利用するところですけどね。序盤はまず断ってしまいます。
この御者ですが、上位互換のキャラが存在します。
船乗り
それがこの船乗りさん。海のマップでのみ登場します。逆に海では御者さんは出てきません。
陽気な船乗りさんと船に乗れば、なんと運賃タダ! こうなると馬車なんてバカバカしくて乗ってられませんね!!
しかし、そううまい話ばかりは無いのでして。
海マップは、どの地図でも中盤あたりに用意されています。それはつまり、キャラ育成ポイントだったりして。
すぐ降りずに、ちゃんと稼ぐことを要求される局面で出てきても、あまりうま味が無いのでした。
リサイクル業者
さて、ここから先は役に立つキャラベスト3です。異論は色々あるでしょうが。
リサイクル業者は、ツインテールにしては珍しく役に立つキャラ。通常の2倍の価格でスキルを買い取ってくれます。
先述の通り、本作は使用回数が減っていても価格が下がりません。
使用回数が減ってしまったスキルは、近場に教会も無い状況なら、ここで売ってしまった方がだいたい得です。
◆付きのパッシブスキルは超・高値で取引できます。無理して使い続けるより、売っちゃった方が得かもしれませんよ!
バージョン1.06になって「魔神の一撃」がすごく弱体化したので、今のうちに売った方がいいかも。
出現頻度がそこそこ高いのも嬉しいポイントです。
そして何より、ツインテールの中で唯一性格が良い。他の人らは断ると脅しをかけてきますが、この子は無反応なだけですので。ごめんなさいやっぱり性格悪かったです。
怪しい男
ダイジョーブ博士ではない。しかし役に立つキャラです。
その効果は、HPMAXが10%ダウンする代わりに、特技1つの使用回数を全快するというもの。教会の下位互換です。
教会が非常に強力な施設であることは、議論の余地が無いでしょう。ガンガン特技を消費して生き残る本作のバトルで、手持ちの使い慣れた特技を使用し続けられるのは大きなメリットです。
この人も出現頻度が高い方です。教会がなかなか出てこない場合には活用していきたいところですが、
問題は、デメリットのHPMAX -10%をどう評価するか、というところです。
HPの数値としてはたいしたことありませんが、再度上げなおすとして、Exに換算すると割とバカにならないのですよね。
HPを上げなくても戦える序盤に限って使用するか、そもそもHP上げなくてもいいんじゃね?等、議論の余地は大いにあります。
VIPチケット販売員
多分このキャラについては、役に立たないという人は一人もいないでしょう。
効果と比べて格安のお値段で、「ギルドの書」と同様の効果をもつ「VIPチケット」、上位互換の「プレミアムVIPチケット」を売ってくれます。
特技がどこでも購入できることがどれほど強いか。
特に、巨竜と戦うようになってから。
超絶な攻撃力と破格のHPを誇る巨竜を倒すには、どうしても消耗戦にならざるを得ません。数々の強力な特技をつぎ込み倒したところで、特技構成はボロボロです。
しかし、ここで終わりではない。本作には探索という要素があり、クリアした時点のキャラで、強敵と連戦しなければならないのです。
巨竜と戦う荒野では、施設は一切出現しません。
ただし、ここでギルドの書やVIPチケットさえあれば、巨竜相手に手に入れた莫大なExで、特技構成を再建できるんです。
これを強いと言わずしてなんだろうか。
残念ながら、当然ながら、出現率は低いです。
出会えたら本当にラッキーなので、絶対にプレミアムVIPチケットをキープするように。
雪原でも、砂漠でも、たくましく生きている彼らがいるからこそ、本作は彩りを持っている。愛着が湧いてくるのも当然です。
そんな個性豊かな彼らを表現するには、やはりシルエットしか無かったのだろう、と考えつつの評点です。
- ハマリ度 : 8 / 10
- 公称ジャンルは「ボードゲーム×ローグライクRPG」だが、プレイ感覚としてはローグライクの風味は薄い。ローグライクよりプレイヤーの手数が少なく、運要素が高めなので、どちらかというと三匹が斬ったり突いたり燃やしたりやUnReasonableに近い……さすがに古いかな?
いかにリソースをやりくりするか、運に頼らず勝てるようにコントロールするか、という本質に迫った作品。第一印象では運ゲーと思われるかも知れないが、旋回できるため移動の自由度が高く、回避可能なイベントも多い。手数が少ない分、敗因も反省しやすく、上手くなった実感が得やすい。
ゲームが進行しても新鮮味が少ないのが問題点。ダンジョン毎の特性といっても、ゲーム性が大きく変わるのは「旅商人の地図」くらい。飽きるまでやればいい、という突き放した感覚は良し悪し、好みが分かれるところだろう。- グラフィック : 9 / 10
- 素材の活かし方が見事。背景もマップチップも、すべて見やすいインターフェイスと調和している。この画面構成で登場人物をシルエットにしたのはなかなか出てこないセンス。
- サウンド : 8 / 10
- 近年のゲームで良く聞くサイトの音源。インパクトこそ無いが安定感はばっちり。繰り返しプレイの邪魔にならない。
一見では運ゲーのように見えて、実際にはそれをコントロールするゲームって、ボク大好きなんですよ。
ローグライク好きな人も、好きじゃない人も、先入観を持たずに付き合ってみてください。きっと、違う印象を持つはずですから。