■ 初代レビュー シミュレーション | ||||
まんが~奥の細道~ | AVARIS | ネクタリス | 男世紀 |
ジャンル [ SLG ] 作者 [ カイロソフト さま ] 容量・圧縮形式 [ 3,247KB・LZH ] ダウンロード ▼ゲーム解説
昔から、漫画家という職業は子供(アダルトチルドレン含む)とヒキコモリの憧れの職業です。
「売れっ子漫画家になりたいかー!!」
「オー!!」
悪いことは言わん。止めとけ。
…かくいう拙者も漫画家志望者の一人なのですが、ずいぶん長いこと、漫画道の入り口あたりをウロウロした結果、道は長く、険しく、おまけに抜ける条件は使い物にならないまで壊れることなのではないかという気分になってまいりましたが、それでも憧れの道ですもの?(<「?」?) まだ諦めないわよ!??
とは言え、デビューすらまだまだ500年くらいかかりそうですので、この売れっ子漫画家を目指すゲーム『まんが~奥の細道~』で、名刺に堂々と『漫画家』と刷る漫画家志望者のように、人気漫画家気分だけでもぬるま湯のように満喫するヨ!!▼ゲームシステム
馴染みのないシステムの上、サポートが薄いので、かなりとっつきにくい印象があります。方法論をつかんで、全貌がわかれば、ズブズブとのめり込めるのですが、拙者も初プレイからハマるまでに、相当の期間放置プレイしておりました。
概念を要約しますと、自機(漫画家)に命令を与えて漫画を描かせ、どんどん人気を上げて行き、最終的に現存する全漫画賞を制覇すればクリアと、わりあいシンプルなのですが、コマンドやパラメーターがかなり多い上に、概念の理解も難しい。 一応チュートリアルモードもついているのですが、覚える項目数が多すぎて、ぶっちゃけ実プレイ時に何一つ覚えていないという経験をしましたので、この辺は、『成功フローチャートの馬鹿の一つ覚えでなんとなく全貌わかっちゃった戦略』が有効でしょう。 現に拙者もそれでわかりました。個人的には、現実の漫画にもその戦略は非常に有効な気もします。
というわけで、とりあえず、2ちゃんねるに書きこまれていた戦略を以下に反転コピペします。フローチャート一例
・ひたすらバイトと修業、機材購入
→レベルが打ち止めになったら漫画描いて持ち込み
→人気が出れば連載の依頼が来る(連載は知識ポイントのためやすい題材を選ぶ)
→金が貯まったら、引っ越してアシスタントを雇う
→以下地道に作業プレイ
連載は二つなら十分かけもちできる。頑張れば三つでもいけるかも。▼
見どころ拙者に語らせろ!えー、拙者が実際の漫画描きである関係上、見どころを語るより濃い目のネタの連打をやった方が絶対面白くなると判断したというか、どうでもいいから語らせろ!! まとめ切れないので箇条書きで。
《ツッコミ》
- 映画化、アニメ化の話が来て、承諾すると公開が16日後って、明らかにもうすでに影で製作終わってるとしか。
- ややバグ多いのが残念。拙者も人気連載を止めようとしたところでバグり、それ以上のプレイが不可能に。
- バイトをすると知識ポイントが上がるのはわかりますが、オバケ屋敷で『トーナメント』、食品会社で『プロレス』が上がるのはなぜ?
- 17歳でこれを作ったというのも驚異的ですが、他作品の題材も『本屋』『古本屋』『ゲーム開発』と超ニッチなのばかりなのもある意味驚異的。
- このゲームですと、パソコン導入するとメチャクチャ仕事が速くなるのですが、実際は導入は結構難しい気が… あと余談ですが、実際の70年代にはCGという概念自体がありません。
- 週間連載二本の合間に、スパイ組織でバイトをする超売れっ子漫画家って、明らかに不審人物だと思うんですが。
《漫画描きとしての感想》
- 売れっ子になってからはともかく、駆け出しのうちは、漫画描くよりバイトの方が確実に儲かるというのは本当。非常に速筆なこのゲームのプレイヤーですらそうなのだから、一作描くのに一ヶ月以上かかる現実だと、どういうことか…
- 『何もしなければ金は減らない』という世界はいいですね。
- 漫画描くのに資料代とかがかからないというのもいい。
- 狭いアパートで、一日中布団と机との間を行き来するだけのプレイヤーを見るたびに悲しい気分になります。あまりに現実そのままで。
- 描きながら体力が増えるということはありえない。
- 普段敬語なのに、〆切破ると突然人が変わって命令口調になる担当が恐い。
- ファンレターが来たり連載が10回突破したり、コミックス化したり、漫画「化」人気ランキングに『上橋』の名が入ったりした時は、ゲームとはいえ嬉しかった。 あと『画力』『構成力』などの各パラメーターが上がっていくのも嬉しい。本当ににわか漫画家気分満喫。
- (主に)バイトでネタ仕込んできて、その知識ポイントを割り振って漫画を描くというシステムは感嘆するべき白眉さですが、実際はネタ使っても、組み立てがムズイんですよね。プレイヤーは、ネタ仕込みと練習さえやっていれば、題材・ジャンル・対象問わずなんでも人気作を描ける実力派。
- 噂に聞く連載の苦しみがどんなものか、ちょっと実感としてわかるのが凄い。一度人気が出ちゃうと、破滅的に負けるまで止められない連載。ネタの頭打ち。迫りまくる〆切…
- なんか、バイトネタシステム(仮)結構現実に応用できそうな気がしてるのですが、どうでしょう? 少なくとも、家に引きこもって、ケチな奥様の作るカルピスより薄い漫画を描き続けるよりかは、このゲームのように、バイトをバリバリやって、その面白い話をネタにして描いた方がよっぽど現実的な気が… 現に、超ヒット作のナニワ金融道なんかは、その濃ゆい版みたいなモンなんですし。
というわけで、全くまとまりませんが、結論として、漫画描きなら絶対プレイしとくべきゲームと言えましょう。
- (補足)
- 2005.04:作者様HPへのリンクを変更。
↑ページ先頭へ / <【SLG】INDEXへ / <<トップページへ
↑目には目を、歯にはハニワ(ハムラビ法典)
ジャンル [ リアルタイムウォーゲーム ] 作者 [ M.Sekiya さま ] 容量・圧縮形式 [ 通常版:959KB・自己解凍EXE ]
[ OGG再生版:959KB・自己解凍EXE ]
ダウンロード ■ゲーム紹介
人類の歴史は戦争の歴史であった
そして前世紀である20世紀は
歴史上戦争でもっとも多くの命が散った100年と言って良いだろう
二度に渡る世界大戦
核と冷戦
ソビエト連邦崩壊による混乱
ホットウォー突入と核の分散
そして
などと侍魂さんのパクリではじめてみましたが、今回は先行者は関係なくて前半の『戦争』がテーマ。リアルタイムウォーゲームの傑作、『AVARIS』をご紹介しまっそ。
■システム・ストーリー
あんたはエジプシャン。古代エジプトをモデルにしたと思われる『AVARIS』軍の傭兵部隊隊長という立場で、14人の部下を率いて敵対する『ENEMD』軍の腐ったブタどもをキャシー(愛する武器の名)で切り刻んで聖なる我が土地を愚物どもからとり返し浄化するのだ!! などとちょっと『フルメタル・ジャケット』入りましたが、要するに合戦をして勝ちますと金と経験値が入り、領土も拡大されますので、そうやって戦力を強化しつつ領土を拡大していくことが基本的な流れとなります。
○プレイヤーはAVARIS軍の傭兵部隊・隊長となり、その部隊の移動や陣形の変更を行えます。
1つの部隊は16人~30人程度、敵味方合わせて500人以上の兵がリアルタイムで戦います。
また、プレイヤー部隊の活躍で、得られる報酬や経験値が変化します。あまり類を見ないタイプのゲームですので、ややとっつきにくい面もあるのですが、一度ハマるととことんまでハマってだめです。 エンドレスで、勝っても負けても数字や状況が動いていくだけなのですが、やたらにハマリ度は高く、近日こればっかりやってます。
ちょっと前にサスケさんが発表された戦闘シミュレーターの豪華版といいますか、ローグ(もしくはトルネコの大冒険)タイプといいますか、そういった感覚かもしれませんにゃ~の。■激辛的見どころ
「狼に指揮された羊の群れは、羊に指揮された狼の群れより怖い」
と一般に言われるように、戦闘指揮の重要性はいまさら言うところのないものです。 人類戦史において、現在でも世界の軍人の戦術の利想像になっている『カンネの殲滅戦』と言われる戦闘で、カルタゴ軍の猛将ハンニバルは、約2倍の数のローマ軍の85%を戦死に追いこみ、大勝利をおさめました。 そのような戦闘指揮の醍醐味をリアルに味わうことができます。
このゲームでは兵力の大半はお馬鹿なAIが指揮するため、さすがにそこまでは無理ですが、4・50人くらいの兵力差でしたら、指揮次第でひっくり返せます。
自分のあまりの名将ぶりに、にわかナポレオンやにわかヒトラー気分に浸りましょう。
というか試しに文章の形式を変えてみたら慣れなくてやたら書きづらいので、この文のヘヴォぶりも見所の一つかもしれぬ。■オススメ関連サイト
サイトではないのですが、拙者の座右の書である、『戦争学』シリーズ(松村劭、文春新書) は、戦争のメカニズムについて平易かつ詳細に語っておられて個人的には非常にオススメです。とくに入門用には『名将たちの戦争学』がよろしいでしょう。
戦争なんかやらんし、そこまでして勝ちたくないという方でも、これさえあれば商売に、勉強に、スポーツに、恋に、座禅に、空中浮揚に、空気イスに、アダルトサイト巡りに、『自動ダウンロードプログラム』とかいうのを実行したらモロッコの方につながってえらい事になったときに、雨上がりの川岸を歩いていたらぬかるみにはまって動けなくなったときに、抱きまくらを買いたいけど勇気が出ないときに、巨人が負けて猛り狂った親父が家の柱をノコギリで切りはじめたときに取り返しがつかないくらい役にたちます。
- (補足)
- 2005.04:イチオシレビューは、こちら。
- 2007.03.01:BGMをバージョンアップした「OggVorbis再生版」もDLできます。
- 2007.10.28:現在、フリーウェア版のほかに、シェアウェア版「AVARIS最終決戦+全バージョンセット」も購入できます。(1,680円)
- 2007.10.28:作者様HPへのリンクを変更。
↑ページ先頭へ / <【SLG】INDEXへ / <<トップページへ
ジャンル [ SLG ] 製作会社 [ 株式会社ハドソン ] ダウンロード セイン・カミユさんは、今でこそ、『さんまのスーパーからくりTV』で「ファニエ~スト・イングリ~ッシュ」とかなんとか言ってますが、数年前は、ストIIのCMでバルログ(の顔)をやっていたのですねぇ。
役にたたない豆知識を振ったところで、今回のゲームは『ネクタリス』。PCエンジンを知る、比較的固参のゲーマーならご存知であろう、傑作戦争シミュレーションです。
買わなきゃハドソン(北海道送り)のCMと、16連射でスイカを粉砕する漢、それと桃太郎シリーズの女湯で有名なハドソンが、PCエンジン上で発表した傑作SLG、『ネクタリス』。近未来、月面での戦争を描いた作品で、その単純かつ奥深いルール、高度な戦略性、魅力的な世界観、そして高い完成度から、多くのファンを持つ作品です。
プレイヤーは司令官となり、各種戦車や戦闘機、対空火力、歩兵、輸送機、自走砲などを操り、迫り来る敵軍を粉砕しまくります。
戦争シミュといいますと、興味のないみなさんは
「え~難しそう~」とか
「平和な時代に戦争を持ち出すなんて何事か」とか
「自衛隊を宇宙最強の軍隊にしたいです」とか
「範馬勇次郎は出ないのか」とか
「山本五十六からのメッセージだ」とか
「元素記号Heをハインケルと読みました」とか
そういう話を聞きそうですが、そんな偏見でこのゲームをやらないのは、ちょっと損です。旧作とはいえ、やはり名作は名作です!《ネタ解説》*試しにやってみます
>バルログ(の顔)
実は体は別の人
>シミュレーション
発音は、”シュミレーション”じゃないので注意
>買わなきゃハドソン(北海道送り)
©比類無きゲーム帝国。芸術的な壊れ方のファミ通の読者コーナー
>範馬勇次郎
最近アニメ化もされた漫画『グラップラー刃牙』に出てくる『地上最強の生物』。一国の軍事力に匹敵する強さという設定だが、暴れてる時に麻酔銃で眠らされていた。
>山本五十六からのメッセージ
誰だったかが、とにかく身の回りのあらゆるもの(切手の絵とか)から、山本五十六の隠された陰謀のメッセージを読み取っておられました。山本さんも、そんな回りくどい事せずに夢枕にでも立てばいいのに。
詳しくは、『トンデモ本の世界』(洋泉社)という、主にオカルト系のとんでもない内容の本を容赦なくツッコンで笑い飛ばすナイスな本を参照。オススメ本です。>元素記号Heをハインケルと読みました
He(ハインケル)という型番の爆撃機が、ナチスドイツにあった。
- (補足)
- 2005.04:
DL先をVectorに変更。(製作会社・ハドソンのページ)- 2006.01:本作品は、現在DLできません。
- 2006.12.20:本作品は、「Wii バーチャルコンソール」にて、現在もプレイできます。
↑ページ先頭へ / <【SLG】INDEXへ / <<トップページへ
ジャンル [ 超インパクトS-RPG ] 作者 [ デビルアニキ さま ] 容量・圧縮形式 [ 19MB・自己解凍EXE ] ダウンロード ラジオの声優番組を、最近度々聞いているのですが、なんかボーイズラヴ(=やをい)の話しがやたら出てくるのは、文化放送推奨ということなのですか?
「(テニス中)今スコア、フィフティーン・ラブだったっけ?」
「いや、違う」
「サーティー・ラブ?」
「そうじゃないよ… ボーイズ・ラブ♥」
*本当に放送してました長年、野郎どもが萌え話しをしているのを、当の女性はどんな気持ちで聞いておられるのか、疑問でしたが、きっと、やをい話を聞く我々のような気分なのだろう。
でもまあ、なんかのショタオンリーの即売会に行ったら、半分は男だったって話を聞いた事もありますし(かわいければどっちでもいいらしい)、やおいはまた、ちょっと違うのかもしれませんけど。そういうわけで、前フリが濃すぎますが、濃さにかけては一歩も譲らない、『男世紀』です。リクエストに、デビル兄貴作品がズラッと並んでいたため。
tech win誌2000年9月号の、『デジタルアイアンマン』という、読者の投稿作品(ジャンル問わず)を採点したりするコーナーに収録されていたSーRPGです。DL先はありません。作者は、デビル兄貴さん。最近ではコンパクで、『真男列伝』などの、特に、絵が表現しようのないくらい素晴らしいゲームを、いろいろ発表されておられる方です。
多くの国々が、増えすぎた人口を減らすため、罪もない人々を粛清する現状を見かねた主人公達は、世界を変えようと、世界征服を企んだのですが、あえなく失敗。そして追われる身となった、主人公ゾーラ(38歳)とボス(49歳・少し大山倍達似)は、追われながらも、明日の世界を変えるため、敵と戦い続けるというストーリーです。
全体としてBGMの使い方が上手く、場を盛り上げます。
先ほど、絵が素晴らしいと書きましたが、デビル兄貴さんの作品を語る上で、避けて通れないのがその絵柄。
左がゾーラ。右がボス。
なんというかこう、一度見たら二度と忘れられない絵柄です。その、強烈すぎる絵や世界なのに、どうも、ゲームとして目指すところが、『そこそこまとまった作品』らしい点が、デビル兄貴作品をプレイする上で、拙者が少し残念に思っているところです。
引き合いに出すのは、大変失礼なのですが、『真男列伝』などは、格闘ゲームとしてはよくまとまっていますし、キャラクターと絵も個性的なのですが、ご本人も、「ありがち格闘ゲーム」とおっしゃっておられるように、全体としましては、目新しさはなかったといえます。
ですから、せっかくの濃さを、『システム的には普通の格闘』という点で、薄めてしまっている感じがします。キャラと絵を武器にされておられるのに、そのキャラと絵を、『格闘ゲーム』という枠内に収めようとして、縮めてしまってる気がするのです。この男世紀は、別段S-RPGという枠内に収めようという気がなく、失礼ですが多分適当に作ったゆえに、伸び伸びとした魅力が出ていました。もし、作者さんがこれを見ておられ、次回作を発表されるおつもりでしたら、個人的には、この辺に留意していただきたいと思うものであります。
- (補足)
- 2005.04:現在、リメイクされたバージョンがDLできます。
- 2005.04:作者・デビルアニキ氏のサイトは、こちら。