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■ おばけの行進曲

00title.jpg (20.4KB)
作者[ sam113 さま ]
ジャンル[ アクション ]
容量[ 8.3MB ]
使用ツール[ VC++ ]
必須ソフト[ DirectX ]
ダウンロード Vectorへ

(補足)
2009.09.28:作者様HPへのリンクを変更

01possess.jpg (9.92KB) 02wave.jpg (12.7KB) 03gravity.jpg (11.7KB) 04witch.jpg (6.83KB) 05boss.jpg (14.4KB) 05boss.jpg (14.4KB)
↑画面写真提供:ES様

レビュワーハマリ度グラフィック サウンド合計総合判定
びるま 10/10 8 /10 9 /10 83/90 A
ES 10/10 8 /10 10/10
ナンセンス♪マハラジャ 10/10 8 /10 10/10

 《 びるま 》  ハマリ度:10 グラフィック:9 サウンド:9

激しく団子

▼ゲーム紹介

ゲームのあらすじは、おばけ帝國の皇太子殿下であるところの主人公「おばけキッド」が
ご乱心気味なファーザーに国を追われ、その腹いせに国家転覆を目論む…というもの。(10%嘘)
おばけキッド本人は攻撃手段を何も持たないので、臣民に憑依することによって闘うのだ…
彼は憑依したことによって得た他力本願全開な力を行使し、
赤紙により徴兵されおばけキッドの前に立ちふさがる罪なき臣民を殺戮するのであった…(40%嘘)
そして、遂に父との対面を果たすキッド…キッドは辛くも父を撃滅するが、父は最期に彼に呪いをかける…
] 父(CV:土井たか子)「土曜日という名称を変えて、「正しいことを行う日」という意味で正曜日とする…」
キッド「月火水木金正日…!ていうかネタ古…!」(90%嘘)
かくしておばけ帝國は北(ry

というストーリーかどうかはプレイしてみれば一目瞭然なので、プレイしてみよう!

▼システム

ジャンルとしては王道タイプのアクション、いわゆるスーパーオリマ系の2Dスクロールアクションゲームです。
ツクール製の前作と違いVC++で製作されているので、キャラクターの動作が非常に滑らかでプレイ中のストレスがほとんど生じません。
また、グラフィックは簡素ながらも味があり、世界観とマッチしているので個人的には良さ毛だと思います。
曲は団子が食べたくなりました。以上。

▼見どころ

何といっても、最初から最後まできっちりと王道を貫きとおしたところにあるでしょう。
王道作品は中途半端な作りこみだと、「『どこかで見たことがあるシステム』ばかり詰め込んだありがちなゲーム」という評価しか受けませんので、「面白い王道作品」を作るのは簡単そうで難しいと言われています。
このゲームはその「面白い王道作品」を達成しているだけあって、どの要素をとっても徹底的に作りこまれています。
自作のグラフィックとミュージック、そして最も大事な「快適なプレイ環境」を構築するためのVC++による製作。
さらに驚くべきことに上記の要素に関して、全てほとんど一から勉強して製作したらしいのです。
現在コンシューマーでよくある「グラフィックだけ綺麗で基本的なシステムがグダグダなゲーム」などよりずっと『ゲームらしいゲーム』であるといえるでしょう。
作者さんのこれからの活躍にも期待度大です。

 《 ES 》  ハマリ度:10 グラフィック:8 サウンド:10

スラチャラチャラチャ チャチャ~チャ(ボン)
やばい、覚えちゃったよ。

ハマリ度:10/10
ただ単にステージをクリアするだけなら簡単だが、Gコインを狙うとなると、とたんに難しくなる。
ここら辺のバランスのとり方は流石だというべきであろう。
グラフィック:8/10
キャラはかわいく、ユニークで申し分ない。しかし、プレイして少々気になる点がある。
憑依後もキャラの色が全く変わらないことである。プレイ中は問題ないのだが、いったん中断すると、 自分のキャラがどれだか分からなくなってしまうことがままある。パレット変更などを用いて、色を変えれば いいのではないかと思うが、DirectXでは難しいのだろうか。
サウンド:10/10
キャプションを見ての通り、音楽のクオリティ、そして洗脳度は抜群に高い。
スタッフ紹介を見たところ、この24曲ものGMは全てさもなー氏の自作なのだろうか…。だとしたら、凄いことである。

皆さんご存知の通り、このゲームの作者 さもなー氏は、「ゴキブリハンター」「天使の絵本」で、コンパクに入賞するほどの 実力派です。特に「天使の絵本」は、後に2000Valueでサンプルゲームに入るほど、傑作のアクションであります。
そんな彼の新作であるこのゲームも、バランス調整のすばらしい、手堅い造りの名作であります。
それを支えるのは、「憑依」システム。今までになかった斬新なシステム…ではありません。

人間というものは、(あやかし)を恐れつつ、ある種の憧れを抱くもの。
その中でなじみがあるせいか、「憑依」をシステムに盛り込んだゲームは、コンシューマの中に意外と多く潜んでいます。
古いものでは「レリクス暗黒要塞」(※1)、比較的新しいものでは 「メサイア」(※2)といったアクションがありますし、「敵キャラの体を利用する」と拡大解釈すれば、「ブレイゾン」(※3)や「Gダライアス」といったシューティングもその範疇に含まれます。
最も、その多くは斬新なだけで終わったようですが、やはり、その中には傑作も混じっています。
その一つが「ファンタズム」(※4)。これは、「主人公が幽霊」という点からも、「憑依されたキャラ+プレイヤー自身」という体力表示という点からも、そして、真のエンディングを見るためには、特殊なアイテムが必要な点から見ても、言っちゃっていいのかなと思うくらいそっくりなものです。

ただし、これは決して「おばけの行進曲」の存在を貶めることではないと断言しておきます。
それに、システムこそ似通っているけれども、そこは業務用と家庭用の差。内部の作りこみには歴然とした違いがあります。
その違いの中には、いわば、アーケードゲームと家庭用ゲームとが持ち合わせる「根本的な差」が見えてきます。
アーケードというものは、とにかく「短時間で多くの客(クレジット)を得る」ことが目標となるため、色々な手でプレイヤーを切羽詰まらせる必要があります。(よくあるのが「永パ防止キャラ」の存在でしょう。)そのせいか、タイミングを測る必要のあるアスレチック面というものは作りにくくなります。
また、プレイヤー側にとっても、敵キャラ中心のシステムはかなり益となります。「そこレッドアリーマいるから気をつけてね。」 とか「ココを通ると樽が転がって来るな。壊して回復だ!」というように、攻略手順が説明しやすく、かつ忘れにくいのです。
これがコンシューマのアスレチック面だとそうは行きません。

「なあ、ココの消える足場、パターン分かるか?」
「ん~と…斜め上に5個ほど上がってその後まっすぐ…じゃあ分からないか。メモ書いたからそれ見て。」
「…ごめん、何書いてあるんだコレ?ココは穴か?」

という風に、とても説明がやりにくいです。攻略本があそこまで出回ったのもコレが原因だったに違いありません。

この志向の分かれ方は、「ファンタズム」と「おばけの行進曲」にも如実に現れています。
前者では、取り憑けるキャラの差は「攻撃方法」に重きが置かれています。取り憑くキャラによって難易度が大幅に変化しますが、「このキャラでなくては越せない箇所」というのはありません。
また、移動性能の変化も少なく、空を飛べるキャラは一種類しかありません。
そして、主人公は最初から4つの内の1キャラに取り憑いており、すっぴんの状態になると徐々にライフが減っていきます。
そのため、敵キャラのパターンをしっかり把握しなくてはいけません。
いざというときに、周りに使えないキャラしかいないと、困るどころでは済みませんから。

対して、後者は…皆さんの方がご存知ですね。飛行能力・移動性能・ジャンプの慣性にいたるまで、同じ性能のキャラは存在しないと言っていいです。
特に移動性能の変化は、アスレチック面の多い「行進曲」では、かなり致命的になります。
アーミー兵で行くと、ジャンプ力がなくて足場にたどり着けないところが、バーテン猫で行くとジャンプ力がありすぎて飛び越してしまうというようなどっちもだめじゃんというシーンがかなり多いです。
(密かにすっぴん状態での移動性能が高めと言う点もミソです。)
さもなー氏のページを見ても、どっちかといえば、移動性能の違いに重きが置かれているように感じられます。
キャラチェンジが必要になる時というのも、「がけを跳び越したい」とか「この長い針山地帯をどうやって越えようか」とか、移動性能から鑑みるシーンが大きくなります。

こういった物の他にも、「おばけの行進曲」には、さまざまなゲームからリスペクトされたところが数多あります。
もしかしたら、私の知らないゲームや、「ひょっとしてあのゲームからか?」と思うような意外な部分があるかもしれません。
そんな点を考えながらプレイすると、新たな感動があるかもしれません。

<ES的蛇足>

(※1)レリクス暗黒要塞 (c)1987 BOTHTEC
PCからFCへと、数多の機種に移植されたメトロイドタイプのアクションゲーム。
ココだけ聞くと普通のゲームに思えるのだが、ググって評判を除いてみると、最初に出てくるのは 「ロードが頻繁に起こってやりにくい」というページばかりである。その様子は、まさに
「スペランカー = 虚弱」という不滅の方程式と同様、
「レリクス = お待ち下さい」という新たな方程式ができるかのようであった。
(※2)MESSIAH (c)1999 Shiny Entertainment
これは、日本製ではなく、アメリカの企業が作ったゲームである。システムも、その当時あっちで流行していたQuakeライクのFPSを用いている。
ただ、主人公が「ブレイジングスター」の最終ボスも裸足で逃げ出すくらいリアルな造型の赤子(赤ちゃんとは言いたくない)であったせいなのかどうか、日本での評判はあまり聞かない。
アメリカではそこそこの人気があったらしく、製作会社のShiny Entertainmentは、その後「Enter the Matrix」も製作している。
(※3)BLAZEON (c)1992 アトラス
最初の自機はコアファイター状の形をしており、道中に出てくる人型の敵機を撃墜し、その残骸と合体することでパワーアップしていくというシステムをとっている。
ただ、キャラによる性能差の激しさや、道中自体の造りの甘さのせいで、あまりいい評判は聞かないし、評判自体もごく少ない。
一応アーケードからSFCに移植されたらしいが…。
(※4)Phantasm (c)1991 ジャレコ
「恋人の誘拐事件に巻き込まれ、殺される」というショッキングなオープニングより始まる。そのコミカルな見かけからは想像もつかないほど、ストーリーはシリアスである。
元はアーケードゲームだが、GBにだけ移植されているので(当時のことなので、当然カラー非対応だが)、中古屋を探す 手もある。アーケード版をプレイしてみたいという人も、なじみのゲーセンにリクエストしてみれば、今でもプレイできるかも しれない。

 《 ナンセンス♪マハラジャ 》  ハマリ度:10 グラフィック:8 サウンド:9

考えてプレイするACT

アクションゲームの基本操作はジャンプと攻撃。それはオンラインゲームが始まった 今でも変わらない。
ただ時代の移り変わりと共にACTも変化を見せた。
技能のゲームから知能のゲームへ。
テクニックだけでなく「ここはこうすれば先に進める」とか「ここではこれを使う」 といった感じでACTも進化した。
ただそれに伴ってボタンの数やメニューが増え複雑になった。

だが今回の一押しのお化けの行進曲は少し異なる。
基本のボタンは攻撃とジャンプそして憑依(とりつき)だけ。
異なる敵が異なる能力を持っているが、それを使うのは基本のボタンだけだ。
この単純さが本来のACTと現在のACTの良いとこ取りをした良作だと思う。

――――――――――――評価――――――――――――――――

ハマリ度 10
アクションゲームでここまではまったのは魔王のアクジ以来だと思う。
隠しマップ・モンスターコレクション・後半になってから行ける序盤のマップなど ・・・。やりこみ要素はたくさんある。
クリアしてないので(7面ムズイ)よく知らないがめちゃくちゃ難しいマップが用意 されているとか・・・。

グラフィック 8
ほのぼのとした感じでよいのだが、いま一歩と言ったところか・・・。
レトロ感は出ていて○

サウンド 9
マッチしていて良い。特にオープニングのBGMが合っている。
泣き声とか入れたらもっと良かったかも・・・。

編集後記

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