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■ 楽園のがーでぃあん

油断してると、こうなります。
作者[ buster さま ]
ジャンル[ アクションRPG ]
容量・圧縮形式[ 5.2MB・ZIP ]
ダウンロード 作者様HPへ

この子を救うために、今立ち上がる。 目を開くまでは逃げろ! 痛くないので、思いっきり斬ってください。 キノコで、跳びます跳びます。 スタンプ攻撃は、動きの遅い敵に便利です。 こいつには、下手な攻撃は効きません。

レビュワーハマリ度グラフィック サウンド合計総合判定
ES 8 /10 9 /10 7 /10 72/90 B
ckck 7 /10 9 /10 7 /10
或野 吟山 9 /10 9 /10 7 /10

 《 ES 》  ハマリ度:8 グラフィック:9 サウンド:7

楽園への道は、険しい。ギャー、また違うメダル取っちまった~!!

ハマリ度:8/10
アクションの苦手な私にとっても、全クリできる難易度である。
アクションゲーム初心者の方にもオススメである。
グラフィック:9/10
前作「魔王のアクジ」でも見せたドット絵芸は、本作でも健在である。
上の画像はほぼ原寸大であることから考えても、その書き込みはすばらしい。
サウンド:7/10
ギャグ系も揃っていた前作と比較して、今回は、バリエーションを全てライトファンタジーで固められている。
決して悪いわけではないが、私は、前作の曲の方が好きかなぁ…。

■ 概要

はっきり言えば、ゼルダ。

…で済まされますが、それで済ますと、各種方面から怒られかねないので、マジメに説明します。

このゲームは、前作「魔王のアクジ」に比べて、アクションとしての難易度は低いものの、クリアのためには、多くの謎を解かなくてはいけません。
謎解きに使用できるのは、己の体、道中で手に入るアイテム、そして、メダルで切り替えることのできる5体の精霊の力です。
特に、精霊の力は強力で、主人公・テラ一人の力ではくぐり抜けられない杭・岩・池などを越えることができます。
しかし、決して精霊の力は万能ではありません。使用できる能力は、常に9ポイント固定のMP分しかありません。強力な3ポイント能力は、ぶっ放し続けると意外なほど早くMP切れとなります。
また、精霊は一度に一体しか持ち歩けません。精霊と対応した色(草なら緑水なら青と言った具合)のメダルを取ることにより、切り替えが可能ですが、困ったことにキャンセルが効きません。目的と違う色のメダルをとってしまったら、もう一回切り替えなおさないとなりません。
精霊が出揃い始める中盤あたりでは、この点をトラップにしたダンジョンも数多くあり、パズルの難易度をよりいっそう深めています。

■ プレイ感

私は、このゲームを「テックウイン」連載時からプレイしていました。
その当時から、手軽な難易度とドット絵の粋を効かせたグラフィックで、バツグンにハマりました。
しかし、今現在2,3週とプレイしてみると、どうにも物足りなさを感じてしまうのも事実です。
慣れれば3時間程度でクリアできてしまうボリュームもあるでしょうが、前作にはあった初回クリア後のやり込み要素がほとんど皆無という点が大きいでしょう。(ライフアップを一つも取らずにクリアするぐらいしか思いつきません。)そのため、慣れてしまうと刺激が薄れてしまうという面は、どうしても否めません。

また、どうしても剣一本の単調な戦闘になってしまうのも、物足りなさの原因かもしれません。
ほとんどの精霊の攻撃は出が遅く強制的に使用せざるを得ないボス戦はまだしも、たくさんのザコに囲まれた場合などには、とても使えません。剣で暴れまわった方が損害が少なかったりします。
また、下手なところで使ってしまうと、謎解きのためのMPが足りなくなってしまい、やり直しを余儀なくされます。精霊の能力は、ほとんど謎解き専用と考えた方が良いでしょう。

そして、何より王道一直線のストーリーが、物足りなさに拍車をかけている気がします。
前作「アクジ」は、OPのシリアスさとその後の落差、そしてとどめのオチで、とんでもなくパンチの効いたストーリーとなりました。
今作は、そういったインパクトの面では、「アクジ」に一歩劣っていると言わざるを得ません。クリアの達成感はとても大きいものでしたが、その後「あぁ、終わった~。」で済んでしまい、どうにもレビューに使いたいネタが残りません。大きなお世話でしょうが。

■ まとめ

以上、色々と苦言を弄してしまいましたが、それでも、私みたいなヌルゲーマーにしては、手軽に遊べるこのゲームはとても楽しめるものでした。それは、ゆるぎない事実です。
アクションゲームに不慣れな方でも、大いに楽しめるこの作品は、Buster氏の作品に触れる際の入門として、ぜひプレイして欲しいゲームです。

 《 ckck 》  ハマリ度:7 グラフィック:9 サウンド:7

冒険心に火をともそう

ハマリ度7/10
難易度が低いことが点数の低い原因。謎解きで悩むことも無いし、アクションも力押しで何とかなる。
それでも精霊を切り替えてステージを進んでいくシステムは面白い。
グラフィック9/10
キャラはかわいく、10点満点をつけても差し支えない作品。
ウィンドウモードにしたときに画面が小さすぎる点を除けば・・・。
サウンド7/10
どうもメインテーマが音割れしている気がしてならない。
私のプレイ環境が悪いのでしょうか。いい曲ばかりなんですが。

ここが良い!

今月のイチオシ、楽園のがーでぃあん。各地で「ゼルダだ、ゼルダ」と言われていますが、見た目、確かにその通りです。なんとなくSFC時代を思い出しました。でも、ゼルダの伝説って、かなり謎解きが難しいですよね。対象年齢とクリアできる年齢が合っていないと思えてなりません。私も何作かプレイしましたが、100%自力でクリアできた作品が思い浮かばない・・・。
しかしこの作品なら大丈夫。頭を抱えるような謎解きは無いので、小さなお子様でも安心してプレイできますし、セーブはいつでも可能なので、時間の無い大人の方でも気軽に始められます。

謎解きの基本は敵の落としたコインで各種精霊を入れ替え、能力を駆使して進んでいくシステムなのですが、これがなかなか良い味を出しています。終盤、精霊がそろってくると、
「まずこっちでスイッチを押して、精霊を切り替えてこっちの仕掛けを動かして、進んだところでまた切り替えて鍵入手」
などとと考えさせられるのは、よく出来たパズルと言っても差し支えないでしょう

また、温かみのあるドット絵や、愛らしいキャラクター、イベントで惜しげもなく使われる一枚絵などなど。グラフィックも超高水準。さらにサウンドも気合十分、雰囲気にぴったりのものばかり。ゲームの雰囲気作りに一役も二役も買っています。

ここがチョット・・・

前述の難易度の低さですがが、物足りなさを招いてもいるのも1つの事実。謎解きはまだ良いとしても、大半のアクション部分は悲しいくらい低難度。例を挙げますと、
・敵の群れが道をふさいでいる→いったんダメージを食らって一時無敵に→強行突破
と言った技がたやすく使えるので、一度も敵を脅威に感じませんでした。さらに言えば、体力の最大値がとても高いため、最後までゲームオーバーにならなかったりもします。(せめてハードモードが用意されていればなあ・・・。)
また、精霊の切り替えがパズルとして機能しだすのは中盤以降。数の少ない序盤は面倒くささが先に立つことがしばしば。

また、画面サイズが小さいのも辛いですね。ウィンドウモードだと320×240しかありません。逆にフルスクリーンだとキャラが大きすぎて見づらいですし・・・。
細かい動きが要求されるアクションというジャンルで、画面が見づらいというのはなんとも。

まとめ

もう少し高い評価を付けたいところなのですが、微妙に物足りなさを覚えるのも事実。全体が高水準なだけに、欠点が目に付きやすいゲームなのかもしれません。
辛口が目立つレビューとなりましたが、すばらしい作品であることは間違い無いと断言します。とりあえず、冒険に飢えている方。プレイしてみてはいかがでしょうか。

 《 或野 吟山 》  ハマリ度:9 グラフィック:9 サウンド:7

Au revoir,TechWin!

 皆様初めまして。投稿レビューに新人レビュワーが続々現われる一方で、一押しレビューももっと奮起せにゃならんと一方的に判断してレビューを送りつけさせてもらいます!
 私の名は或野吟山(ありや・ぎんざん)、何とかチルドレンの料亭に行きたいぞう氏と同い年の26歳、宜しく!

 と言うか本稿は、私自身のレビューではなく、「楽園のがーでぃあん」のレビューなので、さっさと本題に入ります。

 本作の詳細については、もう他の方が説明して下さっているのに頼ってしまい(やる気ないなあ)、ここでは、個人的な感想をそこはかとなくかきつくらせてもらいます! あやしゅうこそものぐるおしいぜ上等!

ハマリ度について

 ゲーム性は文句無し! 操作系の不快感は特に無く、普通にモンスターをやっつけるだけでなかなか楽しいものです。 トラップの難易度もさほど高すぎず、多少の試行錯誤でクリアできる程度。 精霊の切り替えがちょっとややこしいのですが、「アバタもエクボ」というやつに思えました。 また、ほとんどの場所でセーブできるというのも、いつ急用が入るか分からない多忙なジャパニーズビジネスマン(※1)にピッタリ!
 というわけで、つい最近やっとコントローラーを握れるようになった未就学のお子様から、認知症防止のためパソコンを始めた爺ちゃん婆ちゃんまで、どの層にも問題なくお勧めできます。 なお、私の初クリアまでの時間は5時間半程度。手ごろなものです。慣れれば3時間台は余裕で出せるでしょう。
 私が唯一気になった点、それは「一たびエリアを進めると、前のエリアに戻れない」ということです。「アクジ」じゃ戻れたのに。 これが問題になる理由は、「アイテムの取り忘れによりHPの最大値を増やし損ね得る」ことがあるからで、これには注意が必要です。ボス戦ではまるかもしれませんし。 かといって、狭くないステージの隅々まで入念に探索するのは面倒(実際はそこまで面倒じゃないのですが、私も老けたし、敢えて・・・)、ということで、ちょっと減点対象です。
 個人的な意見なのですが、前にやり忘れた事の取り返しが付かないまま、後で難易度が上がってしまい、結果的にはまってしまうことが起き得るシステムというのは、あんまり好きじゃありません。 いくら自己責任が叫ばれている現代だからといって、気楽なアクションゲームぐらいではまるというのは不快です。 ただ、最大HPに上限があり2、3個なら取り逃しても変わらないので、1点だけ引かせてもらって、9点を付けさせてもらいます。

グラフィックについて

 私ごとき、最近「やさしい人物画」(※2)を読んで、やっとこなんちゃってイラストが描けるようになったヘボ絵師未満には、神技に見える素晴らしきドット絵の世界。 「アクジ」でも評判だったのが、更にチョコチョコとパワーアップしておりますよ。 五体の精霊やモンスター、トラップ等もよく外見や動作が特徴付けられており、もう、高評価を付けるしかないでしょう。 これを評価できない奴は、浅田まおまお(※3)からトリノを奪った連中と一緒に大殺界へ堕ちろ!
 嗚呼それなのに、最早ドット絵はポリゴンに押され絶滅危惧種。 この火、絶やしてはなりません。これは、同人ゲーマーの責務です!!!
 ただ、解像度が「アクジ」同様320×240なので、フルスクリーンにするとビットがはっきり分かるのは、残念に思います。 また、実に瑣末な事なのですが、主人公のテラ君が頭に輪っかをつけて勇者然としているのは、変わり者の私にはベタ過ぎに見えてちょっと嫌です。 ナオク様には、「アクジ」や「洞窟物語」で見せてくださったお約束感の漂わないキャラデザインを期待したいところなのですが・・・。 個人的には、「勇者」テラ君よりも「魔王」アクジ君の方が好みです。(いや、無論そういう意味じゃなくて。単にヒール好きなんです。信じれ!)
 そして、もっとも致命的なのは、村人などに上から話しかけると自分の向きを変えずに、背を向けて返答してくる点です。

決定的瞬間!

お前ら小学校で、人と話すときは相手の目を見ろと教わらなかったのかこの無礼者! (この世界に学校は無いっぽいが・・・) しかし、ドット絵滅亡の危機の前には小異を捨て大同につかねばならんので、今後の努力課題としてここでも1点だけ引いて、9点。

サウンドについて

 ゲームのBGMというのは、ゲームプレイを邪魔せず、遊んでいる間に自然と覚え、風呂の中で自然に鼻歌として出てしまう位のが理想だと思います。 しかし、本作のBGMは、わずかに及びません。 確かにゲームの内容によく合った曲なんですが、私がいつも湯船で歌う「聖帝武装カイザークロス」(※4)を押しのける事ができなかったので、ちょい点が低くなってしまいました。 個人的には、ゲーム内容より前に出るような濃い曲でもよいんですがね・・・。
 効果音については、私はあまり評価する力が無いので、「大過ない」としか言えません。ごめんなさい。

全体について(総括)

 Buster様の才能については、前作「アクジ」をしゃぶり尽くした方には周知でしょう。そして今回もまた、才能を見せ付けられてしまいました。次が楽しみだ・・・って、「アクジ」も「がーでぃあん」も連載してたTechWin(※5)が、もう出てないじゃんか!
 まあ、氏が、雑誌からの依頼がなければゲームを作らないような人であるとは思わないのですが。 ただ、もしTechWinが世に無かったら、私が「裂斬」様や「灯」様のような偉大な同人クリエーターの名を知る事があったかどうか・・・。 まあ、ひとたび業界に通じてしまえばもういらないような雑誌であっても、同人ゲームへのよい一歩を踏み出すという意味では、意義のある雑誌じゃなかったかなと、敢えて主張させてもらいます。 同人エロゲーばかり集めたフリーソフト集の間で、硬派にも18禁要素無しでコンテンツを固め、同人ゲームクリエーターを育む記事に溢れた健全な雑誌の刊行を、同人硬派ゲームの社会認知のためにも続けていったほうがよいと思いませんか浜村社長?(※6)
 編集部内のアイドル・微エロマニアを追放し、Ruby等のプログラミングを啓蒙できる人材を増やす方向で、ご検討をお勧めします。
(もっとも、ゲームクリエイターにとっては有用な雑誌になっても、一プレイヤーにとっては、インターネットにさえアクセスできれば、フリーゲームの選別とダウンロードには困らず、結果的にあまりいらないことには変わりないような気も・・・)
済みません、ちょっと脇に逸れました。

 ああ、疲れた。 を失礼しました。 読み返してみると、文章の半分以上が批判と文句と注文で、ご気分害されたのならごめんなさい。 また気が向いたらレビューを送りつけます。そのときは宜しく!
 ショーユー!(※7)

附注

「ジャパニーズビジネスマン」
 「牛若丸」と聞いて、「義経」の滝沢秀明氏ではなく、「牛若丸三郎太」の時任三郎氏が思い浮かぶあなたには説明は不要でしょう。そう、バブル華やかなりし頃の、歌詞が流行語にもなったあの歌の一節です。
「やさしい人物画」(やさしいじんぶつが)
 アンドリュー・ルーミス著、マール社刊。美術系大学や専門学校の絵画の授業でよく教科書として使われているらしいです。 真面目に人間の絵を描きたい人はもちろん、ちょっと応用すれば萌え系美少女のイラストにも応用できる・・・と、思います。 「CGで萌えイラストを描こう!」のようなタイトルの本では、大抵下絵が用意されていて、それに色を付けるやり方しか書いていないものです。下絵が描けないのに!
 そこで、肝心要の下絵の描き方は、こうした本できちんと学ぶべきなのでしょう。私も自習中。
 なお、「やさしい」と表題に掲げられた書籍の例に漏れず、そんなに易しくありません(優しい、つまり丁寧ではあると思うのですが)。
「まおまお」
 自衛隊の一日司令官だったはずが、いつの間にか地球平和のため天駆けてしまう、泣きボクロがチャームポイントのアイドル・・・じゃないのは、文脈から分かりますね。 真央ちゃんの(局地的)愛称のことです。
「聖帝武装カイザークロス」(せいていぶそうかいざあくろす)
 Gun Da Lee作詞・作曲・歌、かつてこの一押しにも取り上げられた無限会社裂斬製対戦格闘ゲーム「弾断打駄々DANIII The Second Grade Inferno」商店街BGM。 とにかく時代を超えた名曲なので、是非御一聴下さい。JUSTICE IN MY HEART!
「TechWin」(てっくうぃん)
 株式会社エンターブレイン刊行の、同人コンピューターゲームファン向け季刊誌。途中、「TechWinDVD」に改称し、DVDロムが付属するようになりました。 裂斬首魁・岩本三四郎様のペット、「もひがん」にいたく気に入られ、「弾断打駄々DANZ」内で「テックWIN最高!」と叫ばれたのは知る人ぞ知る話でしょう。 しかし、2006年1月号をもって、読者からあまり惜しまれる事なく休刊してしまったのです。 その原因については、あちこちのブログやBBSで分析されたので、興味があれば検索エンジンで探してみてください。 その詳細は、ここで言うのには少々酷い気がします。
 ちなみに、私も購読してませんでした。
「浜村社長」(はまむらしゃちょう)
 本名、浜村弘一(はまむらひろかず)。大阪府大阪市生まれ、阪神・岡田彰布監督と同じ早稲田ボーイという、生粋の虎キチゲーマー。 小学生の息子とテレビゲームに興じ、その様を週刊誌に連載する親バカな一面も。 もっとも、こんな親バカさの中にテレビゲームの面白さを読み解く鍵があるように思われます。
 あ、そうそう、株式会社エンターブレインの代表取締役社長であることを言い忘れてました。
「ショーユー!」
 最後に小情報をば。SilverSecond様は、「シルフェイド見聞録」の最新章であるシークエンス6を鋭意製作中との話です。 15歳の「美少女」エシュターが渋くたくましい盗賊のおじさまに連れ去られて、二人っきりの秘密の小屋や森の中で、いけないあんなことや こんなことを・・・。目が離せませんね!

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