■ 三代目レビュー アドベンチャー 12
廃徊少女 しらない街の
あの子の噂
トワニツナグ

【 廃徊少女 】

廃徊少女
ジャンル [ 探索ホラー ]
作者 [ ねこみニウム さま ]
容量・圧縮形式 [ 120MB・ZIP ]
製作ツール [ WOLF RPGエディター ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 配布元

安易に飛び込んではならぬモノ。

忌宿(いみやどり)という名の田舎町。ここには怪奇スポットとして有名な廃団地があった。
そして、今ここに主人公・紗智が降り立った。廃団地に肝試しに来た従妹の優希の無念を晴らすため。とはいっても行方不明になったわけではない。霊感の強い優希は、団地にひしめく悪霊に過剰に反応し、同級生たちに馬鹿にされていたのだ。
優希が嘘つきでないと証明するため、あわよくば愛する優希の好感度を稼ぐため、団地にひしめく悪霊の証拠写真を撮ろう…紗智は廃団地に単身飛び込んでいったのだ。その廃団地に関する噂をたんまり蓄えて。
団地の噂を検証していくたびに、紗智は様々な怪異と廃団地の真実に巡り合っていく。その真相はあまりにもおぞましく、あまりにも恐ろしく、そして、あまりにも悲しいものであった。しかも、紗智や優希とも無関係ではなかった。
怪異を巡るたび明かされていく廃団地の真相。あなたも、紗智とともにその恐るべき真相に飛び込まざるを得ないのだ。

本作「廃徊少女」は、ねこみニウム氏お得意の「可愛い女子キャラとおぞましい怪異が画面に同居する怪異ホラー」です。
「12個の扉をノックすると願いが叶う」など、廃団地の噂を解き明かすたび、紗智、そして貴方の目の前にグロテスクな怪異が躍り出る、そんなジャンプスケア中心のホラーです。
そして、びっくり要素だけでなく、ジワジワと紗智たちに迫りくる「恐るべき真相」もストーリーを進めるたびに明らかになっていきます。
しかし、その「真相」は、決して一筋縄では解けません。

それというのも、「目の前から扉を12件分ノックする」だけでは立たないフラグ・登場しない怪異・分からない情報があるためです。本作ではより多くの情報を得るための周回要素もあるのです。
全ての情報を得るためには、1周クリア後に解放される「秘密の文書」、まず1周クリア時には完成できない「儀式の真の条件」、そして、ゲーム内では極限にぼかされた重要アイテムの居場所、全てを完璧にクリアしないといけません。何しろ、最後の「秘密の文書」を開放する条件が「20個もの怪異を1プレイで全て遭遇する」なのですから。
正直言うと、「儀式の真の条件」を知った後でも、20個の怪異のコンプリートは至難です。残り1つの怪異の発生条件があまりにも緻密すぎるためです。
私の場合は、作者様のFANBOXにある攻略情報が無ければ、とても怪異のコンプリートはできませんでした。
ただし、攻略情報ページには謎解きのドンピシャ回答が、行間空けなどのクッションなしで掲載されています(ユーザ登録すら不要で閲覧できてしまいます)。攻略情報の閲覧は「本当の最終手段」として取っておいてください。人と場合によっては謎解きの興を削ぎかねません。

今までのねこみニウム氏の作品と同じく、様々な意味でドメスティックな本作のストーリー、皆様も余すところなくご堪能ください。
自力では「余すところ」が出てきた場合のみ、作者様のFANBOXにある攻略情報をご参照ください。

廃徊少女 廃徊少女 廃徊少女

↑ページ先頭へ / <【ADV】INDEXへ / <<トップページへ

【 しらない街のあの子の噂 】

しらない街のあの子の噂
ジャンル [ 探索ホラーアドベンチャー ]
作者 [ 七星(ななせ)海星(ひとで) さま ]
容量・圧縮形式 [ 88MB・ZIP, ブラウザゲーム ]
製作ツール [ RPGツクールMV ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ ブラウザ・ダウンロードの両方でプレイ可能 ]
配布元 配布元

裏通りを抜けたら、そこは幽世でした。

元気で古風な中学生・石楠花(しゃくなげ)一知(いっち)は、今日も元気に帰宅していた。不気味なほど人通りのない帰り道も、歌を謡いながら通り過ぎようとしていた。
その頭上に工事現場から鉄骨が降り注ぐ。かろうじて直撃を避けたものの、帰り道は鉄骨に塞がれてしまった。
仕方なく脇道を進む石楠花だったが、周りの景色はどんどん不気味に変わっていく。ついには全く知らない街角に辿り着いてしまった。
来た道は跡形もなく消え、途方に暮れる石楠花に、夕暮(ゆうぐれ)市子(いちこ)と名乗る少女が話しかけてきた。
石楠花は元の街に帰るバス停に向かうため、市子と共に歩みを進める。しかし、この「しらない街」は亡霊たちの渦巻く危険な場所。果たして石楠花は無事に元の街に帰れるのだろうか。
そう、危険は意外な箇所に潜んでいるものだから…。

しらない街のあの子の噂 しらない街のあの子の噂

本作は、例外なくキュートで個性的でフェイタリティな幽霊や妖怪たちに囲まれながら、ギリギリの綱渡り的なアドベンチャーをこなしていくゲームです。
…ええ、本作の登場人物のほとんどは、対処を1つ間違うと即殺される悪霊ばかりなのです。最初の関門となる「カナモさん」を超えるだけでも、以下の関門が待っています。

細かい箇所を見落としていると解けない問題、うかつな行動で中盤のBAD ENDが確定するフラグなど、本作の攻略難易度は意外と高めです。
特に「うかつな行動で中盤のBAD ENDが確定するフラグ」は、他のホラーゲームの知識がないと初見ではハマってしまいがちです。関門を1つ越えたあたりでセーブを分けておくのがおススメです。
おおよその謎解きは、作者様のホームページに解答があるため攻略は楽です。しかし、注意点が2点ほど。先ほどの「カナモさん」のようにゲーム内で解答を聞かないとクリアできない関門がほとんどであること。
もう1つは、『横断歩道の赤い服の女』の突破方法です。通り道全てが「赤い服の女」の視界っぽい赤いマスに囲まれているため、一見クリア不可能に見えます。しかし、殺害される条件が「女と目を合わせたとき」という点に注目しましょう。(→)女の向いている方向と正面衝突しなければ=横や後ろを向いて進めば、赤いマスも突破できます。

本作は、その可愛らしい見た目によらず、グロテスクな殺戮劇も、殺戮に至る悲しい物語も惜しげなく詰め込まれた作品です。5つあるENDは全て閲覧することをお勧めいたします。
どれほど死ぬほどの思いをしても元気に突き進む石楠花の行く末も、そんな彼に対し意味深な態度をとり続ける市子の真相も、楽しみ考えながらストーリーを突き進めていきましょう。もちろん、これらには二義的な意味もあることをお忘れなく。

↑ページ先頭へ / <【ADV】INDEXへ / <<トップページへ

【 トワニツナグ 】

トワニツナグ
ジャンル [ ホラー風味探索アクションアドベンチャー ]
作者 [ たのみごと(代表・水ぽたり さま) ]
容量・圧縮形式 [ 147MB・ZIP ]
製作ツール [ WOLF RPGエディター ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 配布元

平凡に暮らしただけなのに

(ひいらぎ)橙和(とわ)は花の女子大生。霊媒体質であることを隠しながら、日常にほの見える幽霊を視界の端に置きつつ、親友の蘇凰(すおう)赤留(あかる)と共に学業に精を出していた。
幽霊がたまにちょっかいをかけてくる以外は平和だと思っていた人生は、ある日一変する。優等生で本好きだった赤留は、突然として無気力で何事にも興味を示さない人格に豹変してしまったのだ。
親友の急変の原因を探ろうと調査を始めた橙和は、徐々に恐るべき事実を目の当たりにする。無気力になった人間は赤留の他にも複数人いたこと、異変が起きた前日に接触していた同級生・八神(やがみ)古白(こはく)の存在、そして、調査を切り上げようとしたとたんに襲い掛かってきた仮面の男…。
その仮面の男によって、橙和は異世界へと連れ去られる。そこは邪気に満ちた危険な場所であった。
辛くも異世界から抜け出した橙和の人生は、更に激変していった。繰り返し襲い掛かり、たった一人の家族にまで手をかけた仮面の男。その中で邪気を浄化する力に目覚めた橙和。やがて橙和は、赤留の兄・蘇凰(すおう)赤志(あかし)たちと共に、邪気との戦いに身を投じるのであった。
全ては、大切な赤留を救うために…。

本作は、あらゆる点で急転直下の展開が目まぐるしく迫る探索アドベンチャーです。急転直下は、サイコホラーな展開から伝奇バトルへと発展するストーリーばかりではありません。邪気を回避し、邪気と闘うアクション面でも、様々な苦難が橙和とプレイヤーに襲い掛かってきます。
正直言って、アクション面の難易度はかなり高くなっています。イージーモードも完備されているため、ストーリーをクリアするだけなら少々のトライ&エラー程度の苦労で済みますが、「全てハードモードにしたままクリアすると、END後にオマケが増える」という特典も存在します。
そして、ハードモード時に高くなる難易度の方向性も様々なのが、より本作の難しさに拍車をかけています。単純に「謎解きのヒントが少なくなる」「敵のスピードが上がる」ばかりではないのです。

トワニツナグ トワニツナグ

最初のアクションステージ「マップ内を見張っている邪気の視線を回避して進むスニーキングアクション」の時点で、ハードモードでは「橙和から半径3キャラより外の視界が完全に真っ暗=視界外の邪気に見つかってGAME OVERになる」という難易度調整なのです。
正直言って、「イージーモードにしてマップ構成を暗記してから2周目でハードモードに挑む」のが正当な攻略法と言わんばかりの難易度調整です。真に恐ろしいのが、イージーモードが2021年8月のバージョンアップでやっと追加されたモードだということです。それ以前の「トワニツナグ」は、「3歩前までしか見えない暗闇ステージでスニーキングアクションをする」が最初のジャブに来る高難易度のアクションアドベンチャーだったのです。
全部イージーモードでクリアした私の場合でも、数多くの初見殺し、スマートフォンでヒントをもらわないと糸口すらつかめない謎解きなど、かなり苦労を味わいました。これからプレイされる皆様も、意地を張らずに初回はイージーモードでプレイすることをお勧めします。「苦労して戦い抜いてやっとつかんだハッピーエンド」の感動は、イージーモードでも十分に味わえるからです。
本作のストーリー自体は1ENDのみ。枝分かれ要素は考慮せず、ひたすら目の前の問題や敵に集中する、そうして様々な人生を「救っていく」感動…本作はそれを十二分に味わえる作品です。

↑ページ先頭へ / <【ADV】INDEXへ / <<トップページへ