【 裂斬女子プロレスリング バーニングエンジェルス 】

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レビュワー [ 或野 吟山 ]
ジャンル [ 萌える燃える!!女子プロレス格闘 ]
作者 [ 岩本 三四郎 さま (裂斬 さま) ]
容量 [ 186MB ]
価格 [ 税込1575円(本体1500円) ]
公式サイト [ http://www.geocities.jp/retsuzanmura/dangeo2/news/ba_01.html ]
購入ページ [ DLsiteへ ]
体験版ダウンロード [ Vectorへ ]

(補足)
2010.03.28:DL購入ページへのリンクを追加。
2010.03.28:作者様HPへのリンクを削除。(名も無きアマチュアフリーゲーマー さま、情報ありがとうございます。)

京子 挑発 ひかる バストアップ! 飛び道具 勝敗

熱き匠の熱き女子プロ!

 岩本三四郎。今更私如きが語るまでもない事だが、同人格闘ゲーム界の梟雄である。
 氏のことは、以前から度々作品が本サイトのレビューに取り上げられたこともあり、皆様もよく御存知の事だろう。 もしまだお知りでないという方は、まずこのレビューを読んで頂きたい。 そして、時間と環境が許すならば、是非氏のフリーソフト作品の幾つかをダウンロードして遊んで頂けたらと思う。 確実に、あなたの精神が、さらには人生が揺さぶられることだろう。 ただし、決して悪影響は及ぼさず、あなたにプラスの効果を残すはずである。岩本三四郎とは、そういう男である。 そういう漢が、この日本に(さらに言えば静岡県に)、確かにいるのだ。

 さて、本題に入る。去る昨年(2005年)夏の「コミックマーケット68」(まさかとは思うが、読者の中に、あのコミケ以外の只の同人誌即売会を『コミケ』と呼ぶ方はいないと思う。そういった行為は、果汁100パーセントに満たない清涼飲料水を『ジュース』と称することより遥かにタチが悪いことを、以後自覚して頂きたいと切に願う。)にて、氏は全くの新シリーズである最新作「裂斬女子プロレスリング バーニングエンジェルス」を発売なされた。本稿はこの作品の紹介とレビューである。

 氏のプロレス好きは、氏のブログにて度々「ファイヤープロレスリング」についての言及があることなどから、氏のファンならば分かっていたと思う。 「ファイプロ」については別のサイトで調べて頂くとして、そのような性向をもつ氏が、何故今までプロレスゲームを作るどころか、ファイティングスタイルがプロレスというキャラを余り作らなかったのか(確か今までには、「激」シリーズの「村井ケースケキンタマリオ」と、「METAL銃」シリーズや「弾断打駄々DANIII」の「Mr.X-FILE」位しかいない)、これはかなりの謎であった。 氏の技術を持ってすれば、流石に容易くとまでは行かずとも、ちょっと頑張ればかなりの質のものが、2、3年前でも作れたのではなかろうかと思われるからだ。
 しかし、氏が沈黙を破ってプロレスゲームを出した今、その謎は、誰にでも明瞭に分かる形で解決した。
 理由の一つとして、己の得心の行くレベルの作品を創れるようになるまでは、プロレスゲーム制作に手を出さなかったのだろう。 周知の事実だが、氏は一度手を付けると決して手が抜けない性格である。 そして、氏の脳内に於けるプロレスの重要性の度合いからいって、出来たゲームが生半可なものでは決して満足しないはずなのだ。 そんな氏が、自分のゲーム制作スキルが拙い(氏に失礼な表現ではあるが、あくまで氏の過去の能力と比較して、相対的にそうなるというだけの話。氏のレベルは、初めから私め如きぺーぺーが逆立ちしても敵わないほど高い)内にプロレスを創ろうとしたなら、恐らく制作の為に多大な時間と労力がかかり、氏の実生活に多大なる支障をきたす、氏のことである、その様な賢明極まる判断があったとみて間違いないだろう。
 もう一つの、そして最大の理由としては、「萌え」への挑戦、ということがあったように思われる。 「萌え」、だからこそ、「ザンギエフ対ライデン」といった感じの男らしい(下賤で野卑で無教養な言い方をすれば、ムサい)路線を敢えて避け、強くてキュートな(一部セクシーな)女性を前面に押し出し、一見氏らしからぬ、しかし遊んでみると裂斬作品以外の何者でもないという、キメラ的作品を完成させたのである。
 古参の「超激辛」読者の方ならピンと来るはずだが、氏の「萌え」への引き金を引いてしまった人物は、「超激辛」創始者にして(演技だそうだが)ロリペド絵師、上橋江上氏である。 ピンと来なかった御仁は、2002年10月に公開されたこちらのレビューの上橋氏担当分をお読み頂きたい。 これは明白な岩本氏への挑発行為であるように読める!  無論、漢であると同時に冷静な大人である氏は、表面では以前と変わらぬように振舞いながら、「萌え」への道を模索していたに違いない。 そう思いながら過去の作品を遊んでみると、上橋レビュー前にも「マジュウェル2」の「ミリィ」や「METAL銃II」の「ぽにぃ」、「弾断打駄々DANIII」の「岩本ひびき」(自分の長女!)に試行錯誤の跡が窺え、上橋レビュー後に本気になったのか、「MAJEWELUNE WORLD」では女性キャラのほぼ全員に何らかの萌え要素を仕込むまでになった。 そして、「MAJEWELICK INPACT」にて魔法+眼鏡+幼女(12歳だからちょっと上か? でも、法的にはまだいけない年頃)という三位一体の黄金律を満たした少女「メイ」を見事完成させ、ようやく己の萌えキャラ創作に自信を持ち、満を持して女子プロレスに挑んだのであろう。 その成果は、上のスクリーンショット群を見れば一目瞭然である。

 ここで、氏の「萌え」への理解を確かめるために、今作一番の萌えキャラを取り上げ、その子細をつぶさに分析してみよう。この一番の萌えキャラとは、「スペル・ガティータ・チャコ」であることに異論あるまい。

チャコ チャコ  彼女の持つ萌え要素を、いちいち羅列すると、次のようになる。但し、これでも一部である。 (そして、敢えて割愛させてもらうが、他にもラスボスも含めて7人控えているのだ・・・。)

◎猫耳・猫グラブ・猫ブーツ・猫尻尾・のぶ代改めわさび大兄をも唸らす猫鈴等完備の、正真正銘猫娘。 世に単なる猫耳娘は数あれど、ここまで猫になりきってしまうとストーリー展開やリアル日常生活に影響をきたすこと必至なので、普通はやらない。 しかし、覚悟を固め、完全猫武装を断行した岩本氏の英断は、小泉某の「改革断行」とやらより遥かに高い評価を与えるべきであろう。 世の中には、「アルカディア」誌の田淵健康氏が旧「ゲーメスト」にて発露し認知されるようになった、「肉球フェチ」というものもあるのである。 ともかく、これで成人男性の5割程度は陥落したのではなかろうか?
◎彼女の水着、よく見ればスクール水着風のスカートがある!  しかも特に、下らぬ羞恥心故か萌え解説の一般書ではあまり言及されない、鼠径部の割れ目を見逃してはなるまい!  これは、氏がかなりの審美眼もとい審萌眼(という言葉があるのかどうか知らないが、そう表現されるべき対象)を持っていることを、如実に現しているのではないか!
◎そして何より、腹部のたるみであろう!  先述のミリィやぽにぃでは表現が不十分であった、幼女にのみ可愛さの指標となり得るこのぷにぷにした腹部のたるみ、遂に氏はものにしてしまったのだ・・・。 そこまで行くと、これが氏でなければ、当初の志を失い、とうに春画絵師に堕ちてしまいかねないところであるが、無論氏は熱い魂でもって己を律しているのであろう。まったく、凄い漢がいたものである。

 これ以上言ってしまうと、私の表現不足により魅力が失われてしまう恐れがあるので、これ以上は言わないでおく。 と言うか、彼女(と他7人)の魅力を口一つで表現するのは、あのプロレスやF1の中継に一大ムーブメントをもたらした言葉の魔術師・古舘伊知郎氏ですら無理であろう。 是非、読者ご自身の目でお確かめ頂きたい。つまり、お買い求め頂きたいということだ。

 肝心のゲーム性であるが、もう、敢えて紙幅を費やすまででもない。最高、この二文字で全てが足りる。 カプコンの密かな名作「スーパーマッスルボマー」のシステムを自家薬籠中の物とし、氏なりに分かりやすいシステムを再構成している。意欲作にして、完成度はかなり高い。
 なお、イラストに惹かれてこのゲームを気になった方に言っておく。 もっとも、ここまでちゃんと文字を追ってきた方には改めて言う必要の無いことではあるのだが。 このゲームには萌え要素と秘めたる熱さはあるが、お子様お断りのエロティシズムは全く無い。 もしあっち系がお望みならば、エロティシズムばかりでゲーム性の希薄なゲームなど腐るほどあるので、そっちを漁って頂きたい。 「萌えも構わんがやっぱ基本は2D格闘だろ」という硬派な方のみが、このゲームの面白さを純粋かつ完全に堪能できるのだ(実用・即死・自己満足等のコンボ探しから、変なスクリーンショットを撮っての漫画作成まで)。 萌えが足りないと岩本氏に不満メールを送るのであれば、くまきかな(熊木加奈・『激』シリーズに出た、かの熊木良輔の妹)で「(画面中央から)ジャンプB>立ちB>キャンセル熊大回転>超飛熊で拾う>追い討ち」ぐらい決めてからでないと、氏に礼を失し過ぎている。

ナナちゃん  最後になるが、氏に敢えて要望を述べたい。簡潔に一言で言おう。

「名古屋がでら足らんがぁ!」

 氏がかつて制作されたゲームには、多分氏が名古屋の学校に通っていた為であろうが、いつも何処かに「名古屋」が仕込まれていたものである。 「弾断打駄々DANZ」では背景に、名古屋では知らぬ者がいない名鉄セブンの看板娘「ナナちゃん」(右図)がいた。 「激」シリーズは「名古屋家」なる一族の抗争記だ。「マジュウェル」シリーズの馬ヅラ拳士「馬マン」(ここで『そのまんまだ~~~~~~~~~~~~~~!!!』と突っ込むのが裂斬通)は、戦いが始まると、人体実験の後遺症か前世の記憶か、何故か名古屋弁が口をついてしまう。 こうした細かい名古屋ネタに、過去6年間名古屋市に住んでいた評者は大いに受けた。 しかし、それなのに最近の裂斬には名古屋的要素が欠乏しており、大変不満である!  無理にでも背景に、名古屋市章、所謂「丸八マーク」を埋め込んでおくぐらいの遊び心が欲しかったのだが・・・。
 というわけで、名古屋的要素強化のためには、ブルマに長ランっ娘「名古屋まみ」を参戦させるより他あるまい!  かなと若干被るものの、妹キャラは需要が多いので問題なかろう。 あと、個人的には、ミニスカエスパー女子中学生「間岸彩子(まきし・さいこ)」や、超弩級ショットガンぶっ放し麦藁ガール「麦」にも出て欲しいが・・・(無論あの適度なチラリズム込みで)。 というか、兎に角続編を出して頂きたい! これが、一裂斬莫迦(『れつざにすと』と読んで欲しい!)からの要望である!!!

おまけ・吟山名物美少女的四駒漫画

(読む前に注意)本漫画中に現われるキャラクターは、ゲーム中の同名のキャラクターとは性格・言動等一切関係ありません。 また、この漫画に対する批判や苦情を受ける責任の一切合切は、或野吟山に帰属します。
 あと、岩本三四郎様、勝手なことをして本当に失礼しました。

「アスリートへのさまざまな道」

起
爆炎龍ひかる(右)「あなたが、女子柔道金メダリストの熊木さん?」

くまきかな(左)「そ~だよ、よろしくね~!」

承
かな「これ、あいさつがわりの『ともえげり』☆」

ひかる「分かったわ、あなた、強い強い」

転
ひかる「でもね、私、もっと金メダリストらしい人を知ってるよ」

かな「へぇ~、おしえておしえて!」

結
稲葉満(左)「そーれ、新技イナバウアー!
      (同ネタ多数・・・ってどこで?)」

(注)最後の駒の画像のみ、「バーニングエンジェルス」と同じく岩本三四郎様の作品「弾断打駄々DANZ」よりキャプチャー・使用させて頂きました。まだなら一度遊んでみるべし!

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