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■ TRACKMANIA NATIONS FOREVER

時に空高く舞い上がることもある。
作者 [ NADEO さま ]
ジャンル [ レース ]
容量・圧縮形式 [ 500MB・自己解凍EXE ]
ダウンロード ダウンロード先
(「4Gamer.net」のミラーサイトへ)

時に柱の間を潜り抜けることもある。 時に暗闇を疾走することもある。 時に遊園地のようなコースもある。 時に斜め上からゴールすることもある。 時に垂直面を走ることもある。 時にゴール後のことは考えられていない。

レビュワーハマリ度グラフィック サウンド合計総合判定
ES 10/10 9 /10 9 /10 83/90 A
ckck 8 /10 10/10 10/10
赤松弥太郎 10/10 9 /10 8 /10

 《 ES 》  ハマリ度:10 グラフィック:9 サウンド:9

アクセル全開! インド人もビックリ!

ハマリ度:10/10
とにかく難度の高いコースが揃っているが、失敗しても、やり直しが苦にならない。
コース自体が1分以内で終わるものばかりなので、集中力を切らすことなくプレイできるのが満点。
グラフィック:9/10
商業作品にも引けをとらない…どころか、商業作品そのものなグラフィックは、まさに必見である。
ただし、そのために要求されるスペックは半端無い。割と良いパーツを揃えている私の自作マシンでも、所々ポリゴン欠けが起こったり、背景がおかしくなる現象が見られる。プレイ中は気にならないレベル…いや、プレイ中は気にしているどころでは無いレベルであるが。
サウンド:9/10
BGMは邪魔にならず、それでいて潜在的に本作のハイテンションっぷりを増加してくれる物ばかりである。
ブレーキ音など、挙動に応じたサウンドも非常にリアルに再現されている。何にぶつかっても一緒なクラッシュ音は、流石にリアルさからは外れるが、ネタとして十分に楽しめるレベル。

本作「TRACKMANIA NATIONS FOREVER」は、リアルな挙動の車で、ハチャメチャなコースを走り回ると言う、まさに「ゲームならでは」のレーシングゲームです。
故に、本作はとてつもなく難易度の高い作品です。挙動を少しでもミスれば、マシンはクラッシュ横転し、復帰はできません。「マリオカート」のような救済措置などありません。
猛スピードでコーナーに乗り上げれば横転、ジャンプ中にコースからずれればそのまま落下、チェックポイントのゲートすら油断できません。コース中のオブジェクトは、全て当たり判定を持っており、挑戦者の心をGAME OVERにさせんと、牙をむき出しているのです。

しかし、本作はその高難度を、ストレスフリーで楽しめる作品です。数周しなければならない「Endurance」以外は、ほとんど十数秒~30秒以内で完走できる短いコースばかりです。
クラッシュしても、失った時間は数十秒程度、即座にBack Spaceキーでリトライです。
また、1コースを秒単位で終了させることで、集中力を切らさずにコースにトライできます。並みのレーシングゲームどころか、弾幕シューティングよりも高度な集中力を要求される本作において、コースの短さは、集中力の切れがちな我々一般人にとって大きな助けとなります。

リアルさゆえの高難易度な作品ですが、リアルゆえに理不尽さはありません。失敗を繰り返し、メダルを目指し、次々とコースを開けて行く中で、腕の上昇が自然と理解できる絶妙なバランスを保っています。
そうなったら、しめた物。存分に本作のハチャメチャっぷりを味わいましょう。

ある時は、コースに開いた穴からゴールに向かってダイブ!
ある時は、200km/h超のスピードで、垂直な壁面を華麗に走行!
ある時は、ジェットコースターのごときループをマッハで走り抜ける!
ある時は、大ジャンプの果てに、ゴールポストに大激突…あ、いや、ゲフンゲフン!

私からの本作のレビューは、以上で終了いたします。
ぶっちゃけ、皆様に紹介する時間がおしいほど、本作「TRACKMANIA NATIONS FOREVER」はハマれる作品なのです。
ふふっ、今夜は、寝付けないぜ!

 《 ckck 》  ハマリ度:8 グラフィック:10 サウンド:10

反則的販促作品

ハマリ度8/10
レースという枠から外れかねないほどの仕掛けがコースに盛り込まれ、作品にこれでもかと特色を付けている。
その分、横転やコースアウトによって溜まるストレスも多いのだが…。
グラフィック10/10
激辛のシステム上10点満点だが、青天井なら15~20点が付いてもなんら不思議はないレベル。
それこそ、学生のオリジナルカーコンテストに、プロ制作のF1マシンが乱入してきたようなものである。
サウンド10/10
レース中流れるBGMにあまり自己主張させていないのは、効果音を目立たせるための手法なのかもしれない。
どちらにせよ、「流石デモ版」と言わざるをえない水準。

今回も前置きから

ここまで良い意味でぶち壊れた作品というものをイチオシレビューすることは、後々まで続くであろう激辛の歴史においても、今回限りのことでしょう。
なにせ、あまりに完成度が高過ぎて、他のフリーゲームたちと比較することが困難な領域に入っていますからね。

例のごとく解説

各所でハイテンションなレビューをされている当作品ではありますが、一応難度の低いコースはマトモかつ無難に作られていたりします。マシンがきちんと接地した状態で走行できますし、壁に正面衝突しかねないコーナーもそうそうありません。
実際にプレイをしてみて、「なんだよ、言うほど難しく無いじゃん」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、それも『白』クラスのコースまで。
メダルを集めることで徐々に解禁されていく新たなコース達を走行すれば、本作品の異端性を否が応うでも味わうこととなります。

シンプルだったコースは蛇のような形状を取り始め、障害物との競合作用で真っすぐ走らせてはくれません。
ジャンプテクニックも頻繁に要求されることとなり、直前の挙動制御にミスがあれば即刻コースアウトのステージが目白押しです。
クラッシュ云々以前に、次第にコース上から壁が取り払われてゆき、ウッカリ気を抜けばこちらもコースの外へとご招待。
ジェットコースターよろしく宙返りの際には、加速装置で目一杯速度を出された挙句、後方から運転席側へと強制的に視点変更される(恐怖の)素敵仕様を誇っています。
ヘアピンにいたっては、ジャンプ台から打ち出された挙句、空中での180度ターンを成功させなければならなくなるほど。

気がつけば、サーキットだった舞台は見る影も無く、常識外のギミックに富んだコースをジェットコースターばりに駆け抜けるゲームと化していることでしょう。

通常通りのまとめ

スクリーンショットだけ見れば、主としてグラフィックの美麗さを押し出した作品だと思われてしまうかもしれません。
確かに、マシンからコース、背景に至るまで、DL500MBがハッタリでないことを思い知らせてくれるほどの作り込みがなされています。

しかし、このゲームの真髄は、声が尾を引くような錯覚をもたらすスピード感と、アスレチックばりのコースレイアウト。
そして、それらがもたらす型破りな面白さにあるのではないでしょうか。

 《 赤松弥太郎 》  ハマリ度 : 10 グラフィック : 9 サウンド : 8

倒れかけても 逃げはしないぞ 限界なんてないさ

※文末に読者全員プレゼントあります

 本作はそのぶっ飛び具合で根強いファンを獲得した、商業レースゲームのフリー版です。
 まあ、クルマ自体はそこまで非常識ではありません。空中での加減速が可能で、どこかにジェットを隠し持ってるのは確実ですが、最高速度はせいぜいサイクロン程度ですし、ダメージ食らっても平然と走るという点に関しても、前回イチオシレースと比べると、ね……比較対象間違ってるとは思いますが。
 やはりコースの派手さが飛び抜けてます。ループの途中に穴が空いてるコースを見たとき、私はこのレースの主催者の狂気を確信しました。ま、落ちても傷一つつきゃしない車ですけどね。
 しかし、そんなトンデモ車にぶつかられても、「グシャ」だの「ガキョン」だのの金属的クラッシュ音を響かせながらまったく無傷のバルーンの方が、よほど狂ってると思いませんか ?

 そこで、本作中に登場する、最も柔らかそうなものに突撃してみました。

突撃用コース
ジャンプ
ジャンプ中……
衝突
グシャァッ !!
落下

 ということで、このゲームでは日の丸さえも鋼の魂を持っていることがわかりました。
 ……こんなものにまでちゃんと当たり判定が用意されているとは(しかもはためくと判定もはためく)、正直驚きでした。

 こんな遊び心を見せつけられては、自分でも遊び心たっぷりのコースを作りたくもなるというものです。
 ということで、

コースを作ってみた。

自作コース  作ってみましたのは、某レースゲームで最も有名なコースのブラック・バージョンです。
 原作でも最難関として有名ですが、イチオシレビュワー諸兄にテストランしてもらったところ、「完走できねぇ !!」と大好評でした。
 難易度としては、本編のブルーくらいかと思います。
第2コーナー  では攻略を。
 第1コーナーは不注意がない限り乗り切れますが、第2コーナーからのヘアピンカーブがやはり最難関です。
 ドリフトとアクセルのタイミング、それがすべての明暗を分けます。少しでもタイミングが狂えば、即コースアウト、あるいはドッスn…もとい柱と衝突して大幅なタイムロスをしかねません。秒単位で差が出てくる場面です。
 1週目と2週目で突入速度が変わってくることにも十分注意してください。
 原作と違って、ジャンプでのショートカットはできませんので、無茶しないでくださいね。
第3コーナー

 続く第3コーナーまでの短い直線も、できる限り膨らまないよう、コーナー離脱の勢いを利用して走るとかなりの短縮が図れます。

 さてこのコース、高低差0で見通しが悪い上、原作のように道が光り輝いてませんので、非常に見づらくなっています。
 画面設定次第で、よく見える場合も全く見えなくなる場合もあります。スペックに余裕があるなら、身体が覚えるまで、よりよく見える設定に変えてみるのも手でしょう。

第4コーナーへ

 第3コーナーからの分岐、そして第4コーナー。
 第4コーナーも、ドリフトのタイミングで明暗が分かれます。かなりのスピードが出ていますが、うまく制御してやることで秒単位でタイムが変わってきます。

 最終的なラップですが、私が2:13というところです。原作よりも長めですね。
 多分やる人がやれば2:00切りも可能だと思います。

 いやー、次はスタジアムの屋根を走るようなコースも作ってみたいですね !
 じゃ、評点。

ハマリ度 : 10 / 10
 ボリューム、機能ともフリーゲームの頂点付近に位置することは間違いない。リプレイ、エディタ、通信対戦、プレイヤーコミュニティを盛り上げるための要素が全て詰まっている。
 見た目の派手さに対し、内容は非常に硬派なレースゲームなので、そのギャップに戸惑うかもしれない。1ミスが勝負に直結するプレイスタイルや、対戦といっても妨害がない、純粋なタイムトライアルである点など、むしろ求道者のためのレースゲームという趣がある。
グラフィック : 9 / 10
 CD一枚分に匹敵するその容量のほとんどを割いたと考えれば、全く納得のいく出来。フルポリゴンの工芸品とたとえても良い。
 その結果、イチオシ史上最重量を更新する、敷居の高いゲームになってしまったのも事実である。
 設定次第である程度ロースペックでも動くようにするのは当然の義務だが、画質のクォリティを下げるとゲーム性に直結するパーツまで画質が下がるのは問題。ダッシュ板くらいは遠くから見ても判別できるようにする等の一工夫に不足を感じる。
サウンド : 8 / 10
 質自体は非常に高い。クラッシュ音に目くじらを立てなければ、走行音で相当な臨場感を得られる。
 減点対象は、フルボリュームにしてもなお少々音量が小さいこと、デフォルトの曲数が3(+タイトル)と若干少なめなこと、そして音楽が切り替わるタイミングで処理遅延が発生しやすいこと、の3点。音楽が終わってもスタートラインまでは新しい音楽を流さない等の配慮が欲しかったところ。

 最後に、未だMHzの世界に生きている皆様へ。
 中には、本作をプレイしたいがために、本体買い換えを検討している方もおられると思います。
 かつてフリーゲームのためにマシンを買い換えた私の口から、しかし敢えて一言申し上げたい。
 「気をつけろ。タダほど高いものはない。」
 まして本作のスタンスは、可能な限り動作スペックを引き下げ、できるだけ多くの人に遊んでもらおうという、フリーゲームの主流ではありません。
 ハードウェアメーカーと結託し、できるだけ金を落とさせようとする、商業ゲームのそれなのです。
 どうかその点を踏まえ、それでもこの甘美な罠に誘われてみるか、冷静に考えてみてください。

 そしてお出かけの際には、くれぐれも安全運転を心がけてくださいね。

※読者全員プレゼント※
 毎度当イチオシレビューをご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます。
 感謝の気持ちを込め、今回制作しました「某レースゲームラストコース・ブラックバージョン」を皆様全員にプレゼントいたします。

 ロックを掛けていませんので、どうぞ皆様、ご自由に中を覗いたり、改造したりして楽しんで下さい。
 ……ま、大したものではありませんけどね。

ダウンロード (7.43KB・LZH)


(管理人・補足)
DLしたファイルは、解凍後、中にあるGbxファイルを、マイ ドキュメント→TrackMania→Tracks→Challenges→Downloadedの中に入れてください。
これら、よそから持ってきたコースは、コース選択画面のブラウズ→Challenges→Downloadedからプレイできます。
同様に、リプレイもマイ ドキュメント→TrackMania→Tracks→Replays→Downloadedの中に入れることで、他人のリプレイを参照できます。

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