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■ 片道勇者

タイトル [ SmokingWOLF さま ]
ジャンル [ 強制横スクロールRPG ]
容量・圧縮形式 [ 33.1MB・ZIP ]
製作ツール [ WOLF RPGエディター ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

(補足)
2013.01.11:現在の最新バージョンはVer.1.48です。
インターネットに接続された状態ならば、自動的にアップデートされます。

開始場面 妖精イーリス 魔王出現 仲間との出会い 仲間との出会い

レビュワーハマリ度グラフィック サウンド合計総合判定
ES 9 /10 8 /10 8 /10 130/150 B
10/10 8 /10 8 /10
牛人 9 /10 9 /10 9 /10
赤松弥太郎 8 /10 9 /10 8 /10
REN 9 /10 9 /10 9 /10

 《 ES 》  ハマリ度:9 グラフィック:8 サウンド:8

行けば分かるさ、アリガトォー!(辞世の句)

今回紹介する「片道勇者」は、「ローグライク」に分類される難易度高め…キャラクターのレベルよりもプレイヤー自身のレベルが重要視されるRPGです。
しかし、1ゲームのプレイ時間は短め。プレイ内容によって持ち越される「伝説ポイント」を利用し、新たなクラスや特性を学んでいきます。
新たなクラスを上手く利用すれば、プレイヤー自身のレベルが未熟でもクリアできるバランスになっています。
この「GAME OVER時の持ち越しポイントで強化」と言うシステムは、短編のブラウザゲーム的ともいえます。

ただし、「ローグライク」の例に漏れず、「片道勇者」も運ゲー…乱数による巡り合わせの影響が強いゲームです。
「RPGの理不尽な点」としてよく言われる

Q. 何でRPGはモンスターの弱い所から始まるの?
A. モンスターの強い所から旅立った冒険者はすぐ死ぬから。

と言うネタ回答が真実に思えるくらい、「片道勇者」の主人公はアッサリ死にやがります。
序盤と言えども、モンスターの強さには容赦はありません。雪原の熊・途中の遺跡から迷い出てきたミノタウロス…何気なく出てくる敵でさえ、レベルの低い主人公にとっては「即座に回れ右、それでも逃げ切れるか分からない」レベルの強敵です。
討伐目標とされている魔王も、序盤から定期的に出現します。出会った当初は「絶対に敵わないから逃げて!」と各所でアドバイスされるぐらいヤバい強さを誇ります。
フィールドをうろついているモンスター…たいていは経験値稼ぎ…の中にも、「賞金首の○○」などと言う格段に強い敵が出てきます。正直、逃げ切ることすらつらいレベルです。
特に砂漠や火山にいる「鳥人」は、普段のステータス(特に移動力)も高いうえ、この強敵化したものに出会う確率が高いみたいで、野犬かコウモリくらいしか敵のいない平原に比べると、難易度が段違いに高くなります。

そういう「運悪く出会った強敵」の対処として、1プレイ5回まで使える「覚醒」があります。これで敵キャラの動きを止め、「ダッシュ」を使用して逃げれば、たいてい振り切ることが可能です。
このように、「片道勇者」は、「主人公に何ができるか」「今の状況がどれだけヤバいか」を逐一把握しないと、クリアどころか評点マイナスさえ珍しくないほどのすぐ死ぬゲーとなってしまいます。
特に、狩人・詩人などと言った「特性を利用すれば強いが、素のHPなどは低め」なクラスは、その特性を発揮できる状況に入れないまま犬死にする場合も多く、「片道勇者」の運ゲーっぷりを痛感できます。
正直、伝説ポイントを溜めるには、こういう癖の強いクラスではなく、剣士・騎士などの「安定して強い」キャラでそこそこのレベルまで進めたほうが得です。

サクサク進めない分、そしてサクサクと殺られる分、ストレスの溜まるゲームです。
しかし、運命は自分のいい方向に傾く場合もあります。軽くて強力なアイテムを次元倉庫に積んでおけば、序盤の攻略が楽になります。(もちろん、アイテムの耐久力はしっかりと見ておきましょう。強敵の前で砕けてしまっては元も子もありません。)
名のあるキャラクターが少なく、「シルフェイド幻想譚」よりもキャラ要素は弱い作品です。それでも、仲間になるキャラクターは個性が強く、名もないキャラクターも面白い台詞を吐いてくれます。そういう「SmokingWolf作品らしい楽しみ方」も詰まった作品です。

 《 祈 》  ハマリ度:10 グラフィック:8 サウンド:8

進むしか選択肢はない

強制横スクロールという非常に変わった仕様を持つローグライク系RPG
逆進した先にあるのは、問答無用のゲームオーバーという名の死あるのみ。
効率よく物事を進めることは必至となる。
ゲームの展開がどうなるかは全くのランダムであり、ちょっと進んだだけで強敵と遭遇して死亡なんてよくある。
幸い、死亡すればこれまでに獲得したアイテムは次のゲームに使えるので一回死亡してもそんなに苦痛はない(一部例外あり)
しかし、このゲームはやりこみこそ本質だろうな。
ゲームクリアしたりゲーム中にあることをすれば解禁される要素があったり、クリア評価があったりする。
一番のやりこみ要素は、マニアモードというモードに設定して、難易度「人類には早すぎる旅」という難易度でクリアーすることだろう。(マニアモードは、アイテム持ち込み不可・敵の能力アップ・強制スクロール速度アップ・途中存在する能力アップの場所が使えないという制約が課される)
楽しみ方も豊富なようであり、ボスを倒さずにずっと進み続けたり(実は一定の距離に達するとここでゲームを終了してEDに進むかどうかの選択肢が出る)犯罪者プレイをやったり(キャラには敵と友好キャラが存在して、その友好キャラを殺すプレイ)することが出来たり遊び方まで色々あった。

オンライン対応であり、「今日のキャンペーンワールド」という名で日替わりのマップがある。
ここは極めて特殊であり、レベルが絶対に上がらない・アイテム強いけど敵も強いとかの特色がある。

おまけ要素として、所々に笑える要素があったりする。
敵や友好キャラには接頭辞が付いた奴が居て、例を上げると「ケチな??」「違法な??」「ムチムチな??」
なんかが居たりする。
会話にも変に笑える会話があったり、他のSmokingWOLF製のゲームを思い浮かばせるようなセンスだった。

 《 牛人 》  ハマリ度:9 グラフィック:9 サウンド:9

まず山賊を○します。それから・・・

ローグライクの面白さの一つには、行動、アイテムおよび戦略の「選択」にあります。
今作品はシューティングのような強制横スクロールを加えることにより、この「選択」を、特に戦略面においてよりシビアにしています。
ゲームとして完成度は非常に高く、万人に勧められるでしょう。

ハマリ度:9/10
難度を下げられる要素もあり、苦手な人もやりやすいと思われます。ただ、イヤラシイ敵が少なくて物足りない面も。
エンディングはあっさりと、落ちるところに落ち着くものですごく好きです。
グラフィック:9/10
キャラクターが魅力的に描かれています。ただ、通常画面は少し見づらい。
サウンド:9/10
場面にあった曲が流れます。対魔王戦など盛り上がります。

 《 赤松弥太郎 》  ハマリ度:8 グラフィック:9 サウンド:8

気づかぬうち 闇が迫る 助けを呼ぶ声が聞こえる

世界名入力

 世界に名前を付ける……この言葉に心ときめくあなたは、きっとボクの仲間です。ですよね!
 きっと今も、その魔法の名前を記したノートは、押入の奥底で眠っているんじゃありませんか? ありますよねやっぱり!
 かつて夢見た、あの約束の地の名前。
 ずっと行ってみたかった、あの憧れの世界の名前。
 いーじゃないですか入力すれば。誰にも恥じることはありません。
 きっとその世界は、あなたの帰りをずっと待ちわびています!

 ……まあ、この場所でボクの世界の名前を高らかに唱えても良いのですけど?
 しかしねえ、一応公の場ですしその、ね。需要もないし。ええそうですよ、あまりにつまらない世界で失望したんですよ。

 ということで、恐らくみなさんにも馴染み深い、有名な「世界」を4つ選んで、旅をしてみました。
 プレイした感想と、各世界毎の地図もあわせて載せておきます。横に長く4段組にしてあるので、左上から右に読んでください。
 だいたい500kmくらいで途切れているのは、時間が足りなかったのもありますが、同じ世界でも500km前後からプレイする度にマップが変わるのだと聞いたからです。
 もしかしたら500km前にぜんぜん違うマップになってしまうかもしれませんが、ご了承下さい。

◆ファンタジーエンの世界

地図:ファンタジーエン

 ぶっちゃけ元ネタですね。狩人アトレイユで旅するか、勇者バスチアンで旅するか。それとも。
 見ての通り、火山、荒野、雪原、砂漠、火山、荒野、雪原、砂漠。まったく緑がありません。町が無いので仲間もいません。……こんな世界でしたっけ……?
 食糧事情が不安に見えますが、100kmからの雪原には小屋が点在しているので、実はさほど困りません。
 しかし、やはり100km~270kmまでの雪原→砂漠を乗り越えられるかが関門。砂漠で魔王と出会ってしまうと、撒くことはほとんど無理です。混乱の巻物等、対抗手段は用意しておきましょう。
 100km地点に神殿があります。倉庫にカギを預けてあるならいざ知らず、引き継ぎ無しで開けるのはまず無理でしょう。
 感想……しょっぱい。

◆アースシーの世界

地図:アースシー

 ボクが一番好きな世界の一つですね。ここは理術士Cとかで攻略したいところ。
 まあ、「海」という地形が存在しない時点で、どだい原作再現は無理な話なんですが。それでも緑の平地がなく、山また山という感じは出てるような気がします。
 開始が山岳地帯なので、城から出る時点で進む方向を間違えなければ(まずは南へ)、食糧事情は良好です。
 350km付近から始まる浸食地帯が怖いですね。それ以降敵がどんどん強化されていくため、冒険者や詩人等非戦闘職は苦戦を強いられます。犬小屋はぼつぼつあるので、確実に潰して経験値を稼ぎたいです。
 またこの世界、人口が少ないのも難度を押し上げてます。170kmの町まで町も小屋も一切無く、その後も420kmまでありません。セーブのお姉さんもいません。セーブクリスタルを買っておいた方が身のためです。
 感想……きびしい。

◆グラドネーラの世界

地図:グラドネーラ

 多分、フリゲで名前が明らかな世界の中では、屈指の知名度を誇るんじゃないでしょうか。
 ……なんか、似たような地図ばっかりで嫌になってきますね。この世界も500km地点まで町は一切ありません。攻略対象も浸食地帯にいるフリーダだけです。
 この世界は結構念入りにプレイしました。他の攻略対象も探して1000kmまで行きましたが、ボクのプレイでは仲間はおろか町すら出ませんでしたね。
 ただし小屋は多く、出会える人数は多めです。闇ギルドもあります。思う存分、殺害エンドに走って結構です。
 感想……おもしろくない。

◆シルフェイドの世界

地図:シルフェイド

 まあ、この世界をスルーするわけにはいきませんよね。
 これまた全体に茶色っぽいですが、荒野の割には小屋が多めで助かります。砂漠地帯、90km地点に町もあります。例によって仲間はいないのですが。
 450kmと手頃な場所に神殿があるのが何よりありがたい。引き継ぎ無しでも十分狙って開けに行けます。
 ボクの場合運良く弓が出たので、めでたく真エンドを迎えることができました。世界を救った11人目の勇者だそうです。
 上3つと比べれば攻略しやすく、オススメできるマップです。

攻略した勇者  特殊な名前を付けるとサプライズがある、みたいな仕掛けは今までのところ見つかってません。つまり以前流行った成分解析みたいなものです。
 当たるも八卦、当たらぬも八卦というか、今回の結果を見るとだいぶ偏った結果しか出てないですが、自己満足でもいいじゃありませんか。
 上の4つの世界はいずれも星が2つと、ほどよく鄙びた感じです。あなたも名前を刻んでみませんか?
 今回シルフェイドの世界に平和をもたらしたフジイ他、他のプレイでお世話になったセイル、イケタ、カロシス、ブブッピドゥの勇者の皆様に感謝をしつつ、いつも以上にヤマなしオチなしのレビューを畳みますか。評点。

ハマリ度 : 8 / 10
 ローグライクの持つ自由度に、強制スクロールという制限を加えることにより、闇雲に探索と戦闘を繰り返して早々にゲームオーバーになる(ボクのような)ローグライク初心者をうまく誘導している。アイテムは効果まで最初から鑑定済み、任意セーブ + リロードし放題というローグライクとしては掟破りな手法まで使って敷居を下げようとしており、「初心者に優しく」をモットーとしてきたSilverSecondの伝統を感じる。
 プレイ時間に対して、できることが少ないことが難点。アイテムの種類が少なく、敵のバリエーションも多くないため、プレイは単調になりがち。ヤリコミ特典があるとは言え、キャラ別 + クラス別のエンディングコンプまで続けるかは評価の分かれるところだろう。良くも悪くも「ローグライク入門編」に留まっている。
 ストーリー進行に関わるイベントがキャラ別イベントしかなく、にも関わらずフリーダを除き味方キャラと出会う機会が少ないのも単調さを助長する。距離に応じて街並みや住人が変わったり、特殊キャンペーンが発生する等、ゲーム進行に合わせた達成感を与える膨らませ方は色々と考えられるだろう。
グラフィック : 9 / 10
 画面構成のわかりやすさをまずは評価したい。地図とHP等を画面中央に置き、他の情報を下部に置くことで、視点の移動を最低限に留めたまま探索・戦闘が可能になっている。メニュー構成も非常にわかりやすい。
 主力はFSM等の素材だが、顔グラや立ち絵は安心の煙狼品質、イコール崩れ顔の魅力。イーリスかわいいよね! ぜひ装備したい!
サウンド : 8 / 10
 今回は一曲だけNash、他はフリー素材。有名どころの曲が豊富で、安心して聞いていられる。配布元表示も嬉しいポイント。
 しかしWOLF RPG Editorの問題か、タイトル曲のピッチが変わってしまうことが度々あった。良い曲なので非常に勿体ない。

 正直、もっと膨らませられる要素はいくらでもあるのにな、と感じましたがしかし、それを盛り込むのはSmokingWOLFさんで無くても構わないとボクは思いますね。
 システムが多数のフォロワーを生み、いまやフォロワーの方が有名になっている「禁術と呼ばれる術」のように、本作もまた多数のフォロワーを生んでほしいものだ、とボクは願ってます。

 《 REN 》  ハマリ度:9 グラフィック:9 サウンド:9

\うわあああっぁぁああぁああっああぁあぁあああ/

すぐ死ぬか超強くなるかなゲームバランスですが爽快感があり
真相に近づく演出がたまらない作品です
でも登山Lvとかがぐんぐん上がるのだけはゆるせねえ!

勢いで描いたけど崖飛び越すシチュエーションなんてありませんでしたね

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