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■ ざくざくアクターズ

ざくざくアクターズ
作者 [ はむすた さま]
ジャンル [ 王国経営RPG ]
容量・圧縮形式 [ 約470MB・ZIP ]
製作ツール [ RPGツクールVX Ace ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

(補足)
2015.04.12:このレビューはバージョン1.01e時点の評価です。
2023.03.13:現在の最新バージョンは1.87です。
2023.06.28:リンク先をVectorに変更。

ざくざくアクターズ ざくざくアクターズ ざくざくアクターズ ざくざくアクターズ ざくざくアクターズ

レビュワーハマリ度グラフィック サウンド合計総合判定
ES 10/10 9 /10 9 /10 168/180 A
10/10 8 /10 10/10
牛人 10/10 10/10 10/10
アンサンブル 10/10 8 /10 9 /10
hoikoro 10/10 10/10 10/10
赤松弥太郎 9 /10 8 /10 8 /10

 《 ES 》  ハマリ度:10 グラフィック:9 サウンド:9

かわいいはぐれが どんどんでてくる

■ アクターズ #とは

本作に触れるには、前作「らんだむダンジョン」に触れなくてはいけません。
前作の時点でも、歯ごたえのある戦闘・事あるごとに繰り広げられる主人公ズのコント・後半になるほどシリアス味を増すストーリー・そして、アイテムコレクトの楽しさをこれでもか! これでもか! と言う勢いで詰め込んだ作品です。「ひと通りのプレイ」だけでも、並みのコンシューマRPGを優に超えるプレイ時間が必要な重厚長大な作品でした。
本作「ざくざくアクターズ」では、RPGの歯ごたえとストーリーの楽しさは更に上を行きました。そして、ボリュームも増大しています。
しかし、本作では、その楽しさを「ちょっと触った」程度でも十二分に味わえる作品になっています。

■ 王国経営RPG #とは

ダンジョンの種類は豊富すぎるほど豊富であった「らんだむダンジョン」ですが、基本はダンジョンと街の往復に終始していました。
しかし、「ざくざくアクターズ」では、ダンジョンと拠点の往復に加えて、「王国会議」と言う要素が加わりました。
これにより、ダンジョンクリア時のボーナス収集、店舗で扱えるアイテムの強化、様々な自由度あふれるイベントを扱えるようになりました。
それだけでなく、この「王国会議」は、各キャラの魅力がたっぷり詰まったイベントです。各キャラが持ってくる販売物の案は、ほとんどがぶっ飛んだものばかり。ベロベロスがドッグスクールのチラシを持ってきたり、ニワカマッスルが栄養ドリンクの案を持ってきて案の定売れなかったりと、各キャラの個性に合わせたアイデアが次々と出てきます。

■ 楽しい仲間 #とは

本作は本格的なRPGですが、先述の通り、キャラゲー要素も強くなっています。(1.01e時点で)全36名のキャラは、どれもがどれも、性能から性格まで個性的。
戦闘では、各キャラの個性をしっかりと生かした戦術を立てないと、ザコ戦でも全滅必至です。今作ではモンスター図鑑が無いので、敵キャラの弱点と能力に関しては、バトルを通じて記憶する(or 攻略Wikiに頼る)他ありません。
ただ、各キャラの個性は強く、その戦法と弱点は覚えやすくなっています。弱点となる属性魔法を持つキャラ、効きやすい状態異常を持つキャラを前に出していきましょう。
そして、本作は「8人パーティの交代制」だけあり、戦闘バランスもキツめになっています。ただのザコ戦でも、油断してると一気に前線が瓦解します。
8人パーティの活用方法については、ここでグダグダ言うより、サムサ村クリア後に開く戦闘講座を受けるのが手っ取り早いです。
そこでも言われる通り、最善手は状況によって大きく変わります。色々と経験して、自分なりの戦法を身につけるのが、攻略の第一要素であり、醍醐味の一つです。

ちなみに、私ことESの一番のオススメキャラは、サムサ村で仲間になるサイキッカーヤエ。
貴重な雷属性の使い手に加え、序盤から全体麻痺を与えられるTP技を持っていたりと性能面もさることながら、ストーリーでも可愛い面を見せたりします。
でも、一番気に入っているのは、戦闘画面で「サイキッカーヤ」とアンデットナイ現象を見せる点だったり。

 《 歩 》  ハマリ度:10 グラフィック:8 サウンド:10

少女が目指した理想郷

ざくざくアクターズのイチオシということで、初レビューをさせていただきます。

前作らんだむダンジョンでも要の一つとなった「キャラクター性」と、前作ではメインに据えられなかった「シナリオ性」をガッチリメインに据えた今作。
人種差別という非常に重いテーマを中心に据えた近作ですが、さほど深刻なノリにならずに楽しめるのは、偏に多種多様で愉快なキャラクター達のおかげ。

・キャラクター
氏自身の手で描かれたキャラクター達は、最序盤の連中だけでも、幼女(主人公)、少女、犬、鳥人、牛男、神様とバラエティに富みすぎですし、それぞれが確固としたキャラクターを確立していて、単に会話イベントだけでもまったく飽きがきません。
さらに、この後も個性豊か過ぎる仲間達がタイトル通りザクザク仲間になります。
あなたのお気に入りがきっと見つかる?
いえいえ、きっと全員お気に入りになってPT編成に頭を悩ませる事でしょう。
何度8人PTじゃ足りないと思った事か。
本当は一人一人解説したいところですが、数が多すぎてテキスト量がすごい事になる事、そしてそれ自体が重度のネタバレとなってしまうのでここでは差し控えさせていただきます。 せめて個人的なお気に入りを挙げると、牛男とエスパー少女ですね。超良いキャラしてます。

・シナリオ
前述の通り人種差別という重いテーマを中心に、「家族」「過去」「友情」「責任」「才能」などの重い問題を「絆」をメインに時にコミカルに、時にシリアスに、時に熱血に、時にマッスルに解きほぐしていくストーリーは非常に完成度が高く、次はどんな事が起こるのか、どんな風に解決するのかが気になって、気が付いたら夜が明けていたなんて経験が割りとザラです。

・戦闘システム
とにかく親切でストレスフリー。
かゆいところに手が届く仕様になってます。

戦闘システムも8人PTのうち4人が前衛、後衛の残り4人を自由に入れ替えながら戦う戦略性の高い戦闘が楽しめます。
前作は装備による耐性が重要でしたが、今作では仲間ごとに設定されている固有の耐性が重要になります。
といっても、単純にレベルを上げて正面突破する事も十分可能(一部の超強敵はその限りではありませんが)
なので、お気に入りのキャラを使い続けることも問題ありません。
もちろん今作も戦闘早送りは健在。ただし、早送りしすぎて全滅しないように。結構歯ごたえありますから。

主人公のレベルに応じてPT外仲間にも経験値が入るシステムがあり、何度か起こる複数PTでの多方面戦闘でも面倒なレベル上げなど基本的に不要な事も好きなキャラを使える後押しになります。

・王国経営と会議
ある程度戦闘をこなすと、王国にて会議を開催する事ができます。
会議では仲間達の日常での活動の様子が報告されたり、次の目的地を探したり、王国からの出資によって新しい商売を始めたり。
日常イベントは金銭、アイテム等の入手、店舗は基本的な金銭の入手の他に、リセット自由のポイント振り分けによる店舗への支援「店舗ブースト」による恒久的、一時的なステータスアップ、アイテムの入手など、好みに合わせてチョイスしていくのもまた楽しみです。
初めは何も無かった王国が、仲間の提案による店舗、特産品によってどんどん発展していく様にワクワクします。

・不満点
正直、あまり大きな不満は無いのですが、あえていくつか。
戦闘では魔法キャラがド安定で特技キャラが若干見劣りするのが残念。
ハマった時の爆発力は特技キャラに分があるのですが、どうしても魔法キャラ優位なのは否めません。
そして愛によって覆せるレベルではありますが、キャラの優劣は確かに存在しています。
あとは、前作の楽しみであった愉快なアイテム解説が一言メモ程度になってしまっている点ですが、手間を考えれば仕方ないといえば仕方ないですかねぇ。

・総評
色々と語ってきましたが、このゲームの肝は幼い主人公と個性的な仲間が織り成す絆の物語であると思っています。
是非あなた自身の手でRPG史上ある意味最強のラスボスと相対してください。
少女が目指した理想郷の答えが、そこにあります。

ハマリ度:10/10
昼夜を忘れてハマリ込みました。アイテムコンプが遠い。

グラフィック:8/10
決して上手いとは言えませんし、人を選ぶかもしれませんが、ある種の絵本のような暖かい画風で書かれたキャラやイベント絵は、進めていくごとに「これじゃなきゃダメだ」と思えるようになることでしょう。

サウンド:10/10
あちこちのフリー音源やらDLやらからかき集めたと思われるBGM群も非常に良い使い方をしていると思います。
特に、後半、終盤のとあるイベントで流れるBGMなど、BGMだけでも泣きそうになるくらい印象深いです。

 《 牛人 》  ハマリ度:10 グラフィック:10 サウンド:10

いかがわしいのは止めろよ?(お、おうよ・・・。)

 基本的にオーソドックスなRPGです。しかし、八人パーティ制を採用しています。
これによって、戦闘の難化に対応できるようになっており、ゲームバランスがシビアでも楽しめるようになっています。
操作性は分かり易いですが、オート戦闘には難ありです。

 ゲームとしては、完成されたバランスのRPGと言えるでしょう。
個人的にRPGの戦闘は食傷気味でしたが、システムとバランスがとても良く、手に汗握ることができました。
また、やりこみ要素も多様で、繰り返しのプレイが苦になりにくい作りになっています。

 物語としては、多数のキャラクターが登場しますが、キャラクターの心の動きを、きちんと具体的なエピソードを通して、丁寧に描かれています。
そのため、プレイヤーに登場人物の感情の動き良く伝わり、一人々々が生き生きと魅力的なものになっています。

 また、ラストの演出は素晴らしく、RPGという表現方式を十二分に生かしているものです。
さらに、作品を通したテーマが、ゲームシステム、シナリオ、演出と一貫しており、総合的に傑出した出来の作品と言えるでしょう。 

さらには、ネタと遊び心が満載で、お色気も少々入っており、万人に進められる作品です。

 常々、バカマッスル系は物語の潤滑油だと思っていました。
筋肉、ダメ、エロいと三拍子そろったニワカマッスルさんはオススメです。

らんだむダンジョンの温泉イベントの件がありましたんでねぇ~。
エロに関してはあまり期待してなかったんですよぉ~。
ところがギッチョン!露骨なエロではないが、そこはかとないエロはそこらじゅうにちりばまっているじゃねぇかぁぁぁ~~!!
三大エロ要素である、乳と尻に関しては続編に期待するとして、太ももいいですぞー!!

ハマリ度:10/10
総合的に面白い傑作
グラフィック:10/10
まさかのアニメーション
サウンド:10/10
オリジナル曲あり

 《 アンサンブル 》  ハマリ度:10 グラフィック:8 サウンド:9

超簡単な紹介
8人パーティでRPG
あらすじ紹介
異世界から召還された者をハグレと呼び
迫害される世界で主人公のハグレであるデーリッチは
ハグレによるハグレのための国家をつくることにした
このゲームのポイント
  • バージョンが上がるごとに改良・追加されていくシステム
  • 個性があるキャラだらけで前作らんダンと一部関連あり
  • 国を発展させる楽しみがある
  • 涙あり笑いありのストーリー
  • ラスボスが強すぎてマジキチ(倒せた人いたら作者に教えてあげてw)
  • ストーリーイベントを進めるマップと経験値などを稼ぐマップを基本分けている
  • なんと合体攻撃がある
  • 最大の特徴は主人公達のグラフィックは作者自作
  • 一部の音楽はこのゲームにしか存在しない
  • 人数が増えても大丈夫、経験値はサポート有り
  • 前作同様今作もドーピングアイテム強し(塵も積もればなんとやら)
  • 通常4人パーティを倍の8人パーティ
  • だんだんと増えていくタイトル画面のキャラ達
  • 注意、物理キャラに魔法攻のドーピングをしないようにしましょう無駄です
感想
難易度やストーリーがすばらしく気がついたら100時間は超えるゲームです
やり込みもよし、ストーリーだけを楽しむもよしと本当にバランスが調節されていると思います (ごく一部のボスを除く)
現在、タイトル画面がツクールのデフォと呼べるものだったのに対しちゃんとした画面になるなど、
完成された作品でありながらまだまだ開発されています。(現在裏ダンジョン作成中2015/04/12時点)
一章ごとに公開されリアルタイムで追いかけていた人も多いのではないかと思われるこの作品
遊んでいるうちに現実に戻って来れなくなった人もいたのではないでしょうか
私は現在廃材リサイクル爺さんだけを探して10時間潰してます
ここまで出てこないのはなぜでしょうw
ハマリ度 10
やめられないとまらない
先が気になってついついあと少しを繰り返すでしょう
日常生活に支障が出るレベルなので10とします
グラフィック 8
初期に比べかなり上達し一部キャラも綺麗になりました
このゲームの良さを表している一つです
もっと、本当に上手な絵が見れると勝手に期待しているので8とします
サウンド 9
その時と音楽の合わせがよくマッチしています
が、一部が他ゲーとかぶっていたため9とします
(こればっかりはどうしようもないと思います)

最後に表クリア寸前の自分のパーティをさらして終わりにしたいと思います
ネタバレ注意 (↓)

前衛 デーリッチ ローズマリー サイキッカーヤエ エステル
後衛 ジーナ ブリギッド ゼニヤッタ ヘルラージュ

 《 hoikoro 》  ハマリ度:10 グラフィック:10 サウンド:10

友達の輪、仲間の輪

(※本レビューでは前作らんだむダンジョン及び本作ざくざくアクターズの呼び方が安定しません。ご了承ください。)

ざくざくアクターズ】今回レビューさせていただきました。
待っていましたこの日を、この時を!!そもそも自分はこのサイトで同作者の過去作であるらんだむダンジョンを知り、遊び、感動を覚えました。
そして同時にこうも思いました、ああ…こんなにも楽しかった作品について、自分の感じたことを文章にしたい。と!

閑話休題。

このゲームは素晴らしいゲームです、とても面白く、とても感動的で、進めれば進めるほどに魅力が満ち溢れてきます。
間違いなく自分のプレイしてきたゲームと名のつくものの中でトップクラスの面白さでした。
前作、らんだむダンジョンと見比べると、あちらは探索とアイテム説明がメインのゲームであるのに対し、
本作はキャラクターを重点的に推している、と言えるでしょう。

一番最初から最後に至るまで、仲間を増やすことがこのゲームの目的であり、ゲームの本質となっております。
総キャラクター数が36+1(はむどら)、更にその全員が超弩級に魅力的で影が薄くなったりキャラかぶりしていません。
これは現時点で仲間となるメンバー+1であり、実際に顔グラフィックで存在したり、自作されたイラストの敵等を加えると、途方も無いほどの数のキャラクター数です。
コレは本当にとんでもないことです、個性的な仲間の数とストーリーを重視すると言うのは、お互いで反比例していると自分は考えています。

なぜならキャラクターが増えるごとにどんどん他のキャラクターの影が薄くなりがちだからです。
であるにもかかわらず、ざくアクではキャラクターの影が薄くなることはありません、少なくとも自分は全く感じることはありませんでした。
それは非常に濃密でキャラクターを立てる事に定評のある宿屋イベントを筆頭に、様々なイベントで何度も何度も見かけるからです。
それについて説明していきたいと思います。

本作の基本システムの一つである“会議”、これは仲間にしたキャラクターたちが自らの特色にあった店舗を設立し、営業を報告しあうというシステムです。
表面だけを見ても、これ一つで“次の進行”“金策・アイテム収集”“レベリング・レベルの統一化”が行われるという著しく素晴らしいシステムです。
これのお陰でプレイヤーは特別不自由にすることなくやるべきことややりたいことを存分に楽しむことが出来るのです。
特にレベルの統一化システムは素晴らしく、コレのお陰で「普段使わなかったが今回のイベントで好きになった!使いたい!」「このボス強すぎる!チームを変えてみよう!」というような、
キャラクターが多ければ多いほど困難になり億劫になることが一気に解消されます。
もはや全ての多人数RPGにこのシステムを叩き込んでいただきたいほどです。加えてこのシステムの店舗である“道場”も、後々重大なイベントとなってきます、全く無駄が無いです。

ここに更に“各キャラクター生活感”が加えられることで、先程述べたキャラクターの魅力をぐいぐい押し出してきます。
「こいつ誰だっけ?」などと考える暇もなく36人の仲間の性格と能力が頭に叩き込まれるんです。

また、らんダンでも豊富に存在し、フラグとなることも多かった宿屋イベントですが、今作でもどっさりてんこ盛りに用意されています。
当然のように過去に見たものをもう一度見ることも出来、その際に現れた一枚絵も見直すことが出来ます。
こちらもキャラクターの個性を出してくれますが、前作同様、このイベント一つ一つが本当に面白い!!
前作と違い、アイテムを取れなかったことで見られないということもないので、進行に応じてすべて見ることが出来ます。

他にも、道中会話、戦闘中会話など、通常の会話外の会話があり、こちらもその場に応じた他愛のないものや熱意を駆り立てられるものなど、多岐にわたります。
これら全てに共通していること、と言うより本作品のどこにでも見受けられることなのですが、“ほぼすべての絵が自作である”というです、繰り返し言いますが本当にとんでもないことです!!どれほどの労力になるのか考えもつきません。

自作された絵を大量に用いることで、前作では出すことの出来なかった優しい雰囲気やキャラクターの詳細な服装や表情、行動、個性、魅力がダイレクトにプレイヤーに伝わってきます。

ギャグで逐一書き足される一枚絵に笑わされたり、感動的な場面でこれ以上ないほど共感させられたりするというのは、やはりらんダンにはなかった要素であり、本作の魅力であると思います。

次に戦闘システムです、本作品では8人でパーティを組み、前衛四人後衛四人を回し回しして強力な敵を相手にしていきます。
前衛が死亡すれば、後衛がその分前に出て前衛の穴を埋めます。
この辺りのシステムは、DQや幻想水滸伝に似ていると思います、特に幻想水滸伝は戦闘以外にも拠点云々や、仲間を増やすことなど似ている部分が多いと感じました。

8人というRPGに置いてなかなかに変則的なシステムでありながらかなりとっかかりやすく、前述のキャラクターを覚えやすいということもあり、ほかのRPGよりも分かりやすいくらいです。
倒れたり異常なキャラクターは下がらせ、敵の強力な攻撃を凌ぎ、一気呵成に攻撃を仕掛けることのできる戦闘は、非常に楽しく。
また、敵は8人を相手しているだけあって強力で、非常にスリリングです。

前作での耐性を付けることが基本であった対ボス戦闘方式が、今作ではキャラクターの取捨選択となる事に加え、
耐えるか倒れるか?などの博打的判断を求められる戦闘だと自分は思います。
なにせこちらの総HPは非常に高く、また瞬間的火力も、最も大切なタイミングで適切に狙い撃てる用に作られているために
誰で受けるか?誰で殴るか?誰なら被害を抑えられるか?という判断が最も大切なのです。

つまり究極的には、そこまでに積み重ねてきた対策の隙間を敵に突かれるか否か、というところに極まっています。
RPGにおける判断は非常によく強いられることになりますが、本作ではその傾向は特に顕著です。
自分はそのような判断を強いられている時間がとても好きで、何度も手に汗握らされました。特に超強敵の上の連中に…!

しかし、このゲームにおいて最も優れている部分を上げるとするならば、やはりストーリーでしょう。
自分は総プレイ時間100時間は優に超えていますが、そのほとんどが自分の行きたい場所に行き、その場所の展開を見ようとした。それだけです。

本作のキャラクターはどれも明るく、一癖あるキャラクターばかりですが、
そのキャラクターの背景は、どれも決して明るいものばかりではありません。
迫害、奴隷、孤独、愛憎
死してなお無理やり生かされる葛藤や、立場の都合からすれ違い、等、
どれも非常にシリアスで、とても濃いです。
それらは全て解決することが出来たというわけにも行かず、
ハッピーエンドで終えられなかったものの、成長することで前を向くことにきめたり。
序盤から終盤まで解決することなく悩み続けたキャラクターもいます。

これらの、ともすれば暗く濁り、静かで陰鬱な性格のキャラクターになってしまいそうな過去に対して
主人公が手を差し伸べ、友達になり、仲間になる。
それがこのゲームのシナリオの基本にして根幹だと、自分は思いました。

様々な緩急のある展開の為、
年甲斐もなく何度も目頭を熱くさせられたり、武者震えが止まらないままに戦闘に挑んだり、
寝るのも忘れて没頭したりもしました。

恐らくは、自分がこのゲームをプレイする時期がもっと早く、幼い子供の時であったとしても
また、もっと後での、大人の時であったとしても、同じように感動し、このゲームを褒め称えたと思います。
まさしく万人受けするゲーム、自分はそう感じました。

その他にも、システムや細かな部分で個人的に気になった良い部分が多く存在します。
例えばオート戦闘の快適さです、かなり効率的な戦闘を行ってくれるため、雑魚相手にオート戦闘でも特に不自由することはないでしょう。
その上、気になるスキルは使用不可に設定することが出来、MPの消費を意図的に抑える戦闘も指示できます。
ショートカットによる全体回復も、味方の状況把握がしやすく、回復の必要性を考えた上で行うことが出来ます。
音量調節や戦闘後の隊列などのかゆいところに手が届く仕様もあり、
上述した宿屋イベントの回想など、もう一度見直したいというケアにも対応しております。

それらのような戦闘やシナリオとは別の部分での快適さが優れているがゆえに、更にその戦闘やシナリオの魅力が高く際立っているのではないかと自分は考えます。

・ハマリ度:10/10

ここまで書き綴っているように、当然のごとく満点です。
自分の中で厳しくするべきだという感情があるのですが、
どうしてもこのゲームにおけるハマり度を下げることは自分には出来ませんでした。
自分の知る多くの友人に「このゲーム絶対面白いよ!」と言えるだけのハマり度は十二分にあります。
PTの趣向一つですら何度も語り合うことが出来ます。

・グラフィック:10/10

前作でとんでもない数の文章量と設定を押し出してきたかと思えば、
本作ではとんでもない数の自作イラスト・グラフィックがふんだんに使われていた。という…
最新バージョンに至ってはほとんどの固有技にアニメーションが付くという始末。
眺めていくだけで楽しい、を地で行く作品でもあるといえるでしょう。

・サウンド:10/10

適切でかつ豊富なSEと、間切れしたり場違い感を感じさせることが決して無いBGM。
ボス戦では焦らされ、また日常回ではまたこのBGMか!!とツッコまされる。
VXaceに元から入っていたものも多く存在する為、その総数はこれまたグラフィックと同じく桁違い。
展開もさることながら、拠点では大学の、シナリオでは特に某ドラゴン戦と雪乃編でのBGMは実に印象的。


現段階で最も強い相手も倒し、更にその強化版も倒し、感無量の気分でいた数日後。
さらなるアップデートと仲間の予告があり、ワクワクに身を密かに震わせる毎日です。
ほんとうに楽しいゲームでした、結局のところそれしか言うことがありませんでした。

本当の所を言えばキャラクター一人一人の魅力についても書き出したかったのですが、
それはあくまで自分が感じた感想で、実際に他の人がプレイして感じた感情と食い違ってもいけないのでやめておきました。
キャラクターに対する感情や愛着がプレイヤーによって大幅に異なるゲームですからね。
自分はハピコに愛着があり最後まで使い続けていましたよええ本当に最後まで。

さて、また初めからやり直してタイトル絵を完成させるか!

 《 赤松弥太郎 》  ハマリ度:9 グラフィック:8 サウンド:8

(※管理人注) 本レビュー文には、ストーリー終盤のネタバレが含まれています。

Can't you hear my voice? Start Up! We are not alone

 さて、本作は大変ですよ。なんたってプレイヤーキャラが総勢36人!(Ver.1.0時点) そんじょそこらのSRPGより多いぞ!
 この中から何人かキャラを紹介しろと言われても、ヒッジョーに迷います。さて、いかなる基準で選ぶべきか。
 ボクのメイン火力だったゼニヤッタの忠臣っぷりを語ってもいいんですけど、

妄想の産物
テーマは男、これでいきましょう。

 百合RPG(かなちゃんにとっては)だった前作に比べ、今回はなんと、男性が5人もいます。どうしちゃったのはむすたさん!
 しかし、ご安心下さい。本作には男女間の恋愛などというものは当然のように無く、あるのは和気藹々とした仲良しグループだけ。
 あえて男性キャラにだけ着目することで、妄想がはかどりますわぁ! 男女の別を問わず発揮される、はむすたさんのキャラ立ての妙をじっくりとご覧いただきましょう。
 (なお、性別不明なペット勢のお2方は今回はカットします。ベロっちはおそらく♂だけど、ちりゅーはなんとなあく♀じゃないかなあ、と個人的に思っている次第。)

鋼の猛牛 ニワカマッスル 第一章で登場
 「え? こいつペット枠でしょ?」というボケは飽きたのでやらなくていいです。
 ……なんてーか、男扱い以前に人扱いされてなくて涙を誘います。人によっては非常食扱いしてます。ひどい。
 デーリッチが割とあからさまに差別してますからね。「人型のハグレじゃなきゃヤダー」とか言って。まあ、ミノタウロスとかハーピーとか三頭犬とか、魔物と区別がつかないという主張は理解するけど。
 しかしだんだんとデーリッチは、人型でもヘンなヤツはヘンなヤツだし、人型かどうかは関係ない、ということを学んでいくのです……。
 そうです、マッスル兄貴は常識人なんですよ、ハグレ王国随一の。

 ハピコからの紹介で王国入りした、王国最初期メンバーの一人。拠点を整備したのはこの人の最大の功労です。
 つまり、シナリオ上ではそのあと目立った活躍が無いってことなんですけど……常識人だから、動かしにくいところもあるんだろうなあ。
 その反面、かなりファンが多いキャラです。プレイヤーにとっては頼れる兄貴なんですよね。
 キャラ中最高を誇るHPで盾役を務める、戦闘面での頼もしさもそうですし、イベントでの熱い台詞の数々も忘れがたいものです。

 ただ、普段の彼は不器用で、やや押しが弱く、ナイーブな一面もあり、一度悩み始めると腐ってしまう、という弱点もあります。
 目下の所最大の悩みは、これだけ女性が多いのに一向にモテる気配が無いこと。恋に恋するお年頃なんですねえ。現実は非情ですが。
 ベストパートナーはハピコですが、どちらというと腐れ縁といった関係で、あまり積極的な絡みは描写されてません。
 草創期のローズマリーの苦労を間近で見ていたので、ハピコ共々マリーを「姉御」と呼ぶ、マリー親衛隊の一人でもあります。

除霊師 アルフレッド 第一章で登場
 第一級のゴーストハンターで、見ての通りの優男、これでモテないわけがない!!
 しかし、彼には片思いの相手がいるのでした……。

 というか、彼がモテないのは多分、そこが原因じゃないですね。
 このハグレ王国にしては珍しく、彼には元の世界からの付き合いが2人いるんですよ。
 1人は鍛冶屋のジーナ。です。腕力は弟をしのぎます。
 もう1人は傭兵隊長のジュリア。第二章から登場する彼女は姉の幼なじみです。幼少期のアルフレッドを鍛えた、言ってみれば師匠みたいな存在です。
 幼少期に尻に敷かれていた2人に頭が上がるはずもなく、カッコイイところなんて全然見せられないのでした。

 ただ、彼はやはり漢だと思いますよ。
 加入後のボス戦は、彼の侠気が遺憾なく発揮されるイベントですので、ぜひその目で見てもらいたいですね。序盤ですし。
 マッスルも、自分以外の男性ということで、ずいぶんと喜んでいた様子。
 プレイヤーとしても、対アンデッド特効というありがたい属性の持ち主で重宝します。ボクもスタメンで使い続けてました。
 2人にさんざん泣かされ鍛えられ、一途に打ち込んだ戦闘技術も折り紙付き。アンデッドが相手でなくても頼もしい戦力になります。
 その経験を買われ、時々戦闘講座を開くのですが、でち子にはなぜか経験値が入りません。なんででしょうね?

わんこ ベル 第二章で登場
 いよいよみんなのアイドル、ベルきゅんの登場だ!
 みんなして「かわいい!」「もふもふしたい!!」と大人気ですが。犬人気ですが。
 女の子にモテモテの彼に、マッスルの兄貴は大人げなくも嫉妬しまくってますが。
 でも、みんな二言目には「ベルちゃんって呼んでいい?」「ピンクにした方が女の子っぽくていい」とか……。
 逆方向で恋愛対象外でした。ざーんねん。

 そのことを本人は気にしており、男らしさに対してこだわっているところがあります。
 漁師町で拾われた、彼の育ちにも原因はあるかもしれません。
 ひとつ男らしさを見せてやろうと、腕試しに向かった先でとんでもないことになるわけですね。

 しかしながら彼、本職である薬局の方ではちゃんと一目置かれる存在で、ハグレ王国は礼を尽くして彼を迎え入れています。
 新薬の製造に取り組んだり、移動販売をしたり、商店街通信を発行したり、ジーナの使いっ走りをさせられたりとまめに働いてます。
 また鍛錬にも余念が無く、アルフレッドやマッスルから教わっている様子。なんだかんだでマッスルもまじめに教えてるみたいです。いい兄貴ですよね。
 マリーと同じく、アイテム効果1.5倍のスキルを持っているので、ヒーラーとして十分活躍してくれることでしょう。

人狼 マーロウ 第三章で登場
 見てくださいこの筋肉描写! 失礼ながら兄貴と見比べると、はむすたさんの絵の上達が見えますよね。
 ベルきゅんからしばらく間が開きまして、久々の男性キャラはオヤジです。
 しかしながらこの人、生涯独り身なのでチャンスですよ! 血のつながらない娘がいますがね。

 辺境の村、ケモフサ村で村長をやってます。
 見た目の通り相当な手練れで、盾役としてもアタッカーとしてもトップクラスの性能を誇る、安心できるメンバーです。
 実直な人格者、カリスマもあり、その上コメディアン揃いのハグレ王国にあっても、全く引けを取らないユーモアセンスの持ち主です。

 唯一の弱点、それが娘のクウェウリです。完全に親バカであり、男親の醜態をこれでもかとばかりにさらしちゃいます。
 娘は問題なく、しっかり育ってます。心配なのはパパの方です。
 娘といつの間にか打ち解けていたベルに対して、将来の舅として並々ならぬ対抗心を燃やしており、まったく大人げありません。

 また、将来のことと言うと、将来剣が必要ない時代が来たらどうしようか、と考えている様子。
 若い頃は、なんと素人芝居をやっていたそうです。
 そちらの方で活躍するのも一興、と思いつつも、やはりこの人は最後まで戦い続ける気がします。
 きっと剣が握れなくなるその日まで、生涯現役を貫くんじゃないでしょうかね。

天狗 クラマ 第四章で登場
 さらに間が開いて、ラストバトル手前でやっと参入する最後の男性キャラが彼です。
 鼻は低いですが、彼は天狗です。福ちゃんと同じく歴とした神さまであります。
 ただし、年が若く、席次も下の方で、まだまだ発言力などないようなのですが。

 小生意気な若者……というか、リアル中学生みたいなヤツです。神さまのくせに!
 いっぱしの一匹狼を気取りながら、その実態は、「逃げ足が速く、いつも強いものにつく、あの世間体を気にする目が嫌だ!」と伊武雅刀が激怒する、まさにそのままを行くようなヤツ。
 まあ、福ちゃんは神さま界で恐ろしい権力者らしいので、逆らわずにさっさと傘下に入るのが正解っぽいですけど。
 それにしたって、強きにへつらい弱きをいじめる、そういう姿勢は見ていて痛々しいですよねー。
 おかげでとんでもない爆弾ネタを握られてしまい、ハグレ王国に帰順してしまったヘタレでもあります。
 もうちょっとカッコいいところ見せれば、普通にイケメンなのにねえ。

 なにせ仲間になるのがエンディング間近というタイミングなので、本筋にはほぼ全く関わる余地がありません。
 メンバーとしての活動期間も短いので、なかなか活躍の機会に恵まれないのが残念なところ。
 それでも、宿屋イベント等々でその人となりがわかるのは、本作の強みと言えるでしょう。

 ……以上。5人だけ。
 男性キャラ5人の紹介が終わりました。が、うーん。ちょっとオチが弱いなあ。
 だからといって、男どもより熱い漢女の紹介を始めてしまうと、とてもスペースが間に合わないし。
 ま、いいや。とりあえず評点しちゃいましょう。

ハマリ度 : 9 / 10
 8人がかりの戦闘は純粋に楽しい。バランスも良好でリソース管理を考えさせられる作り。前作から正統進化したストーリーテリングは、時にプレイヤーの神経をすり減らすような展開も交えつつ、最後は痛快・爽快にまとめあげる。
 見所はなんと言っても、36人にも上るPCを、システム・イベント両面で取りこぼすこと無くキャラ立てしたその手腕にある。

 ハイレベルだからこそ、気になる点もある。
 「アイテムコレクション = 探索 = 戦闘 = イベント進行」すべてが直列にまとめ上げられた前作のシステム完成度が異常だったとも言えるが、本作の場合、次元の塔と本編の二重構造になっているのがやりにくい。次元の塔はシナリオの本筋に絡まないサブダンジョン、コレクション要素のように見えて、本筋を進めようとすると「次元の塔を進めて下さい」と表示される設計は、もう少しやり様は無かったのか。序盤は次元の塔と本筋、どちらを先に進めてもどちらかでレベルの上げすぎになってしまうが、終盤になると交互に進めるざるをえないような調整になっていく。
 前作で問題にしたシナリオの一貫性について。本作は「居場所がない者たちが居場所を見つける物語」で一貫しており、ラストバトルはまさにその解答、締めくくりにふさわしい内容である。それでもなお物足りなさを感じるのは、プリシラ・マーロウ・メニャーニャ・雪乃をはじめとしたかつての「強敵たち」と比べ、「ラスボス」であるシノブの行動動機が見えづらかったこと、第一章から貼っていた伏線をシノブ自身の口だけで回収してしまったこと、そのせいでデーリッチたちが「足で稼ぐ」場面に乏しかったために、単線的なイベントの連続になってしまったこと、等々挙げられる。ゼンマイ山のイベントがやや駆け足に過ぎ、置いてけぼりにされてしまった感がある。
グラフィック : 8 / 10
 2章を過ぎてからは質も安定してきており、1章の頃と比べると明らかな進歩が見て取れる。イベント絵の描き込み密度がどんどん上がっていく様は、プレイして見ているだけの身でも気持ちが良い。
 ただ、絵柄が安定してきているということは、まだまだ伸びしろの多い絵師はむすたさんにとって型にはまりつつあるという意味でもあり、痛し痒し。あえて作風を変えようとするチャレンジも見られるのだが、むしろ次回作でその成長を見てみたいという欲が出てくる。
サウンド : 8 / 10
 特に序盤は戦闘曲の選曲に節操が無く、聞いていて疲れがあったが、3章以降、ザコ戦がフィールド曲を引き継ぐことが増え、mozellさんの曲を中心に軸が通ったことで非常にスッキリした。まさにmozellマジック。

 さて、評点も終わったし、さっさとESさんのところに送って終わりにしましょう。

 ……でも、やはりオチが弱いのが気になる。ネタ師としての自分が「これではいかん」と叫んでいる!
 こんな間際になって何をやってるんだと思うんだけど、どうにも止まらない。
 かくなる上は「魔法使いマリー」の歌でも唄って盛大に跡を濁すしか……

幼女先輩 シノブ 第一章で登場
 ……あれ? あれあれ?
 なんで「ラスボス」の彼女がここに……?

 えーっと、何々?
「評点欄に、彼女に共感しづらいと書きましたが。
 彼女を男に置き換えて、チャラいボイスに吹き替えてみたら、いとも簡単にわかりやすいキャラになって腑に落ちたのでご報告します」……
 な、何を言ってるんだボクは。それはさすがに冒涜って言うんじゃないの?

 だって、仮にも魔導の巨人と呼ばれる天才ですよ?
 考え抜いて行動してるに決まってるじゃないですか。ちゃんと計算してますよ、角度とか。
 いやいや、そうじゃなくて。
 だって、チャラ男に置き換えるって、こういうことでしょ?
 「エステルちゃんにはわっかんねーだろうから、天才の俺様が図を書いてわかーりやすく説明してやるかんな。いいか?」
 って、これは全然違うじゃん。そんなノリじゃないじゃん。

 いろんなところで意味深な動きしてるし、「ラスボス」としての威厳ってものもあるでしょ?
 「こんなことで滅びるくらいだったら、帝国なんか滅んじまうのがあるべき姿じゃねーの?」
 「俺は選択の機会を与えてやってるだけなの。なんで怒ってんのか意味わっかんねー」
 「これくらい対処できるだろうと思ってたらさ、全然対処できねーでやんの! 笑っちゃうよな。ははは……」
 「俺、自分の手は汚したくないんだよねー……自分で行動すると、いっつも失敗しちゃうしさー……」
 みたいな、そんなシノブ先輩なんて見たくな……い……?
 親しみやすさは格段に上がってますよね、これ。腹立つ度合いも格段に上がってるけど。
 そして、シノブのノリが割といい加減で、結構場当たり的に思いつくことをやってる可能性が否定できなくなってきた! うわー!

 ……なんてことを、深夜のノリで思いついてしまった自分が恨めしい。
 しかしこの人、外見と内面の差がでかすぎるっていうのは感じるところ。
 彼女、まだ10代前半なんですよ。いかにその分野で天才とは言え、人生経験の乏しさは否めなくて。
 ボクはもしかしたら、彼女のことを過大評価しすぎてただけなのかもしれないッス。

 え、ええと、結局跡を濁しまくりましたが、でもはむすたさん、素晴らしい作品だったことに変わりは無いですからね! 本当にお疲れ様でした。
 ですがボクとしては、この作品をもっと長くプレイしたいと言うより、次のはむすたさんの新作が早く見たい気持ちの方が勝っているんです。正直なところ。
 彼女たちはきっとこれからも、この王国と共に生きていくでしょうが、お話としては、これ以上無いハッピーエンドを迎えたではありませんか。

 次回はぜひ、20時間で完結する程度の作品をプレイしたいですねえ。
 今まで長編を作ってきた人だからこそ、もっと濃度の高い物語世界にどっぷりと浸かりたい。
 ついでの希望を言うならば、次回はぜひ、「転んでも立ち上がる主人公」が見てみたいです。
 デーリッチは「主人公らしくない主人公」を目指したと言いますが、実のところ大きく踏み誤ることのない、安定感のある主人公でした。だからこその人気ですし、ボクも好きですけど、あまりアナンタとの差別化ができていなかったかもしれません。
 物語とは、成長するもの。そのすばらしさを本作はストレートに伝えてくれました。これからもどうぞ、直球のゲームを、物語を、作り続けてほしいと願っています。

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