■ 三代目レビュー RPG
不死王の城 Knight Night Few fable The Warrior Master 宇宙捜査官 カイザー
CCさくら
さくらと不思議な本の中
たらぽんくえすと Creantics 2 Creantics Cresteaju

【 不死王の城 】

捨石となるか、英雄となるか。
ジャンル [ 一本道RPG ]
作者 [ アバラヤ さま ]
容量・圧縮形式 [ 15MB・LZH ]
備考 [ 第5回 Free Game Classic 準優勝 ]
ダウンロード ダウンロード先

かつて、人と魔族との闘いがあった。
王は多数の軍勢を送った。
しかし、魔王の強大さには歯が立たず、無駄な犠牲を出すのみだった。
そのとき、英雄が現れた。
魔族の軍勢は駆逐され、人の世に平和が戻ったのである。
めでたし めでたし

…と言うのが、まさに英雄物語です。RPGの王道でもあります。
その中で、プレイヤーが演じるのは、最後の希望である英雄。主役として、物語世界の運命を一手に引き受ける大切な役割です。
しかし、英雄以前に犠牲となった多数の軍勢に焦点を振った作品は、それほどありません。誰だって、犬死なんて願い下げですからね。空想世界で活躍するゲームならばなおさらです。

しかし、今回紹介する「不死王の城」は、まさに「犬死する多数の軍勢」にスポットを当てた作品です。
プレイヤーは、迷宮の奥底に君臨する「不死王」の討伐を目指します。しかし、討伐するのは、たった一人の英雄ではありません。多数の軍勢を送り、その屍を乗り越え、数の力に任せて突き進む、ある意味リアルな攻略戦なのです。

不死王討伐のためにプレイヤーが送る英雄候補(+それ以上の捨て駒)のステータスは、プレイ前に設定します。あらかじめ与えられたポイントを、筋力・器用さ・敏捷・魔力の4つの能力値、そして16個にも及ぶスキルに振り分ければ、英雄候補(or 捨て駒)の出来上がり。
あとは、送り込んだ戦士の活躍を見るだけです。リアル時間を節約したければ、戦闘画面をクリックすることで、早送りもできます。

…ちなみに、送り込む戦士の名前も、自分で決められます。自分の名前を入れても、燃え系 or 萌え系のオリジナル名を入れて、背景まで設定するのも自由です。
ただし、序盤から名前を設定するのは、個人的にはオススメできません。正直、初期のポイントでは、不死王の姿を見るどころか、不死王の居城をくぐることすらままなりません。凝りに凝って設定した戦士が、序盤のザコ相手に犬死するハメになったら…悲しみはいかばかりか。

このゲームのコンセプトは、先人の屍を踏み越えることにあります。戦闘をクリアするごとに、不死王の軍勢は減っていき、後の戦士の攻略がやりやすくなります。また、途中に立ちはだかる中ボスが受けた傷は、先人が力尽きても回復しません。数を送れば、いずれ不死王討伐が達成できる仕掛けになっています。

もちろん、中途半端な強さの戦士を送っても、状況は少しも好転しません。戦況を少しでも前に進めたければ、先人が戦闘で貯めたポイントを利用し、より強い戦士を作り上げなければなりません。
ここで重要になるのは、ポイントの使い方です。一人の戦士が持ち帰れるポイントは3000ポイントに制限されています。
正直、3000ポイントで作れる戦士は、中ボスのレッドドラゴンとやっと互角になれる程度の実力です。不死王と対峙しようものなら、大した手傷も与えられることなく犬死するのがオチでしょう。
そこで、捨て駒が必要になるのです。戦士を作り出すとき、使用されなかったポイントは、次の戦士のために繰り越されます。これを利用すれば、1000~2000ポイント程度で作った捨て駒でポイントを稼ぎ、6000ポイント級の強豪で不死王に挑む…といった「俺の屍を越えて行け」プレイも可能です。…と言うか、これが「不死王の城」攻略の基本です。

多数の犠牲を踏み越えて勝ち取った不死王の首…その後、英雄となった戦士は…。その結末は、貴方のその目でご覧下さい。

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【 Knight Night 】

魔王(自称)降臨の図
ジャンル [ コメディRPG ]
作者 [ 太郎2 さま ]
容量・圧縮形式 [ 90MB・ZIP ]
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■ 僕が生まれたのは、こんな下らない世界。

今回ご紹介する「Knight Night」は、大まかに言えば、王道なRPGです。
魔王の横暴に苦しむ王国…そこから旅立つ一人の青年…ストーリーを進めるたびに集まる大切な仲間たち…。
そして、最後に明かされる、主人公に秘められた謎…。全てが王道的要素で埋め尽くされています。

しかし、本作のジャンルは「コメディ」です。本作を真に楽しめる人は、

最初の選択肢の図 ←の選択肢で、迷うことなく"B"を選択できる人物です。

■ 僕が旅立つのは、こんな下らない世界。

本作の主人公・アドニス君は、プレイヤーの意思に反した事をしゃべるキャラクターではありません。しかし、アドニス君のセリフは「はい・いいえ」では無く、その時々に応じて変化します。その意味では、アドニス君はRPG界でもかなり雄弁なキャラクターです。
主人公がこんなキャラなら、集まる仲間も個性的などと言うレベルでは済まされません。

なんてものはまだマシな方でして、

…どうです? 本作が「コメディ」だと言うことが、キャラ紹介の時点で痛感できます。
こんな破綻しまくったキャラクターが、破綻しまくった世界を冒険する…それが、本作「Knight Night」の前半~中盤の内容です。

■ 僕が守りたいのは、こんな下らない世界。

しかし、本作の後半では、一転してシリアスなストーリーが繰り広げられます。「B.B.ライダー」などに代表されるコメディRPGのお約束と言ってしまえば、それまでですが、本作はそのための伏線が非常に見事に張られています。詳細は超絶ネタバレになるため語れませんが、コメディからシリアスへと切り替わるシーンに来たときの私の感想は、「うわっ、そう来たか!!」でした。
そんな中でも、主人公たちは何一つ変わることなく世界を守ろうとします。まるで、前半までの破綻した姿が、自らの存在証明であるかの如く。

この演出は、普通の全編シリアスな物語より、ずっと私の心にグッと来ました。本作の登場人物は、破綻したキャラクターですが、それだけに愛すべきキャラクターでもあるのです。
そんな、愛すべき世界の中で、我らがアドニス君は、英雄となるか、魔王となるか、最終空気破壊兵器となるか、皆様も私に続いて、是非ご覧下さい。

(最後に)最終空気破壊兵器の威力を見よ!

最大の被害者の図 主人公のフカシに見事に引っかかるの図 結局、真面目キャラ=ツッコミキャラな図 ごめん、選択肢関係ないやの図

<ES的蛇足>

(※1)本作はマルチエンドではありません。好感度とかフラグとか気にすることなく、思うがまま空気破壊に勤しんでください。

A.(成程、コイツを存分にイジっていいということだな。)
B.(何と、コイツのデレルートが無いと言うか。チッ…。)
C.(しじみのみそ汁飲みたいな。)
アドニス君
何を考えとるか、貴様ーーーーッ!! キーファ様お怒りの図

(※2)本作のストーリーは、前半コメディ・後半シリアスですが、本作のモンスター・アイテムなどのネーミングは、

半分ふざけているけど、残り半分は更にふざけてます

なレベルです。そう言うのが我慢できないと言う方には、オススメしかねる作品です。

A.ちなみに、全部僕が名づけました。 アドニス君
マジでっっ!!! キーファ様驚きの図

(補足)
2009.10.26:DL先のリンクを変更。(気ノ懐戎徒 さま、情報ありがとうございます。)
2010.11.03:DL先をVectorに変更

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【 Few fable 】

しぐさ一つ一つにまで、個性がある。
ジャンル [ ファンタジーRPG ]
作者 [ フィル さま ]
容量・圧縮形式 [ 3.36MB・LZH ]
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ツクールシリーズと言うものは、ゲーム業界にとって見れば、まさに異端の存在です。
"void main()"(C言語)とか"class MouseClick"(Java)と言った特殊な言語を覚えなくても、ゲームが簡単に作れ、しかも、その完成品がプログラムで作ったものとすぐには見分けが付かない(グラフィックの部分ではどっちにしろ素人なので)と言うことで、業界の人事担当者を悩ませていたと言う噂を耳にしたことがあります。

確かに、仕様通り作るのは結構楽です。ツク2000では、プログラムを作った瞬間に、キャラのステータスや、ある程度のアイテムデータが準備され、戦闘・売買などの必要なシステムがあらかじめ実装されているからです。
しかし、いざその仕様を超えたものを作るとなると、かえってプログラムのほうが楽だと思えるくらいになります。
命令言語は100種類も無く、画像の大きさには制限があり、あまつさえ、あまり長いソースを作ると、読み込んでいる間にPCが落ちてしまうと言う不都合まであります。
そんなツクールの仕様を超えた作品も、今ではかなりの数にのぼっております。その中で、私が今回ご紹介するのが「Few fable」。戦闘画面・メニュー・イベントにおいて、自作のシステムを用いたRPGです。

1.豊富なメニュー

ツク2000の仕様では、戦闘時のメニューはパーティ単位で3つ、各主人公で4つとなっています。(2003では、見た目こそ 増やせますが、実際はあまり変わってません。)では、「Few fable」ではどうでしょう。

バン。

…各キャラ8つとは…異状極まる多さです。とは言っても、やることは普段の仕様とあまり変わりません。
「攻撃」「防御」「道具」「逃走」あたりは普通のツクール作品と全く同じです。「待機」も問題ないでしょう。
問題は残る3つです。

このように、レベルがつけられます。

2.似てるようで違う「法術」と「特殊能力」

ツクール作品では、MPを使う技は「特殊能力」として分類されています。いわば「魔法」と同一なものです。
このゲームにおける法術も、大体は私たちが普段考える「魔法」と同じものと考えてもらって差し支えありません。
ただし、その意味合いには、世界観(※1)としても、システムとしても、れっきとした違いがあります。

普通の魔法の場合、「ファイア1」から「ファイア3」まで、別の魔法として扱われます。しかし、このゲームでは、属性・効果の同じ魔法は、同じ技として扱われます。
それでは、威力を強化させたい場合には、どうすればいいのでしょうか。
答えは簡単。右図のように、法術を選んだ後に、レベルを決めるのです。
そのレベルは最大7段階(キャラによっては9段階)まで上げられます。当然、レベルを上げる度に、消費MPは倍々に増えていきますし、精神力が足りなければ、レベルを上昇させること自体できません。

習得方法も独特で、レベルが一定値になる度に、通常メニューの「法術習得」で好きなものを習得できます。
「Cresteaju」に似たシステムですが、キャラ毎の相性はより顕著です。また、最大限に習得できる数は、その人が実際に扱える法術の種類より少ないため、選択はよりシビアになります。


3.「特技」=「超必殺技」!?

残るコマンドは、「特技」と「錬気」。これを説明する前に、このゲームの戦闘システムについてご説明いたしましょう。
このゲームの戦闘システムは、ずばり、 ATB(アクティブ・タイム・バトル) (※2) によく似たものです。
時間がたつにつれてゲージがたまっていき、満タンになったら行動できると言う例のアレです。
しかし、これにも相違点があり、このゲームのシステムでは、ターンが来れば時間がストップします。
その上、ゲージ自体もプレイヤーの技によって減少させることが可能だからです。

一見ただの斬撃ですが、れっきとした特技です。

このような特殊効果を持つ技が、文字通りの「特技」です。
戦闘シーンをご覧になれば、タイムゲージの下にもう一つゲージがあるのに気づくと思います。これが、特技を出すために必要なポイントです。
その強さによって、25%(赤)50%(黄)75%(緑)100%(緑+点滅) の消費量が必要となります。

技の効果も多種多様です。敵のタイムゲージを減らす技の他、普段より威力の高い攻撃、状態変化、防御力無視、回復+ステータス増強など、キャラ毎の違いが最も顕著に現れる技です。
ゲージの溜め方も独特です。先ほどの「錬気」コマンドで溜める他にも、攻撃や、逆にダメージを受けることにより、つぎ込んだBPの量に応じた量だけゲージが増えてきます。


4.BPとは?

上:通常時、下:クリティカル時

さて、この「BP」という聞きなれない単語、一体何でしょう?これは、「Few Fable」の根幹を成す重要なシステムです。
主人公たちは、レベルが上昇する度に、能力値の増加に加え、このBPと呼ばれる値が2つずつたまっていきます。
通常メニューでの「BP振り分け」からBPをつぎ込むことにより、能力値の上昇の他、特技ゲージの攻撃・防御時の蓄積量クリティカルの出しやすさ戦闘終了後の回復量、果てには戦闘不能からの自動復活をする確率まで、調整できます。
これによって、主人公に応じた能動的なカスタマイズが可能です。しかし、一度振り分けたBPは回収できません。
一度育て方を間違えると、 クリティカルは出ない・特技ゲージはちっとも溜まらない・戦闘のたびに消耗が激しい なんて、トンでもない事になります。気をつけましょう。


5.個性豊かなキャラ(※3)

キャプをご覧になれば分かるように、フィル氏のグラフィックは、ファンタジー…というよりはメルヘン寄り…
ぶっちゃけ、高度なものではありません。
しかし、普段よりフリーゲームに親しんでいる皆様なら、「キャラの良さ≠グラフィックの良さ」という事は、よくご存知だと思います。
主人公とヒロインは王道的=結構ありふれたキャラクターなのですが、脇役は、かなり強いキャラの持ち主ばかりです。イベント毎の会話は本当に面白いです。
そんなイベントを、より盛り上げてくれるのが、「相談コマンド」の存在。
本来の役割は、プレイヤーを迷わせないための対策(※4)なのですが、時たま、キャラ同士が雑談やコントを繰り広げたりと、単純なお使いイベントも飽きさせない物にしています。

また、一部の敵キャラも愉快なものがあります。
どう見てもただの岩自分の笠を飛ばしてくるキノコへぇボタン水晶球など、見ていて笑える敵が勢ぞろいしております。

このゲーム、正直言って話題は余りありません。先の項で言ったように、見た目でのアトラクションは少ないと言わざるを得ないからです。
その分、ストーリー・システムなど、見た目では分からない部分は、かなり作りこんであります。
この作者は、よほどRPGが、そしてRPGツクールが好きなのでしょう。こういったゲームから、ツクール、そしてフリーゲームの 可能性が広がってくると思います。
みなさんも、この"Few fable=ほんのちょっとの寓話"の世界に触れてみてはいかがでしょうか。

<ES的蛇足>

(※1)「法術」と「魔法」―その世界観における違い
この「Few fable」の世界…というか、フィル氏の作品全体を通して、「法術」と「魔法」とは、その原理からして異なります。
(というより、「原理」まで考えて作っているRPG自体、本当に少ないのですが。単なる「必殺技」=使えるんだから文句あっかみたいな物が多いですし。)
「法術」とは、いにしえのファンタジーRPGにおける「魔法」と同様、属性に応じた「精霊」や「神」の力を借りるといった もので、ある程度の修行を積めば、ほとんどの人が習得できるものです。
(主人公全員が、それぞれの属性に応じた法術を扱えます。)
対して「魔法」は、使用するエネルギー自体異なり、一握りの特異体質の人のみ扱える超必殺技扱いとなっています。
ツク2000のデフォ戦闘を使用していた初作「the genesis」では、あらゆる属性に対処できる上、「無属性」も存在するが、反面、 MP消費が激しいという差がつけられていました。
しかし、このゲームでは一部のキャラの特技扱いとなっており、種類もそんなに多くありません。
(※2) ATB(アクティブ・タイム・バトル)
実は、このATBというシステム、その概念の元祖であるスクウェアが著作権を取っています。
そのため、他のメーカーはそれに「似て非なるシステム」、もしくは、普通にターン制を取らざるを得ないのです。
それゆえ、ツク2003の戦闘システムも、「(敵味方含めた)行動1回分=1ターン」という概念にしたり、「戦闘アニメが反転できない」という仕様にしたり、あまつさえ、「同時に行動を起こせば、処理落ちする」ようにして差別化を行わざるを得なかったのだと思います。
そうだろう、そうだと言ってくれ。
(※3)プレイヤー・キャラクターについて
ただ、このキャラクター性も、「Few fable」のストーリー自体がシリアスなので、まだまだ抑え目になっております。
初作「the genesis」シリーズのキャラクターはもっと凄いです。
主人公からして「トマト嫌い」という萌えポイント(違)所持者です。その上、 黒いものフェチな魔術士11歳の女性宮廷魔術師得物がレイピアで、必殺技が10tハンマーという 僧侶など、まともじゃないキャラが揃い踏みとなっております。
(なお、ほとんどがまともなキャラなので、ご心配なく。)
(※4)「相談」コマンドの役割
このゲームは、昨今の一本道RPGとは異なり、「一度立ち寄った街にあるのはサブイベントくらい」といったことはなく、色々な場所を行ったり来たりしなければいけません。
大筋のストーリーは流石に一本道ですが、それを進めるためのクエストに、解決法が数通り存在し、解決する順番は完全にプレイヤーにゆだねられています。
(もちろん、宿に泊まるなどといった時間経過に従ったサブイベントも豊富に存在します。)
そのため、「相談」により、情報をまとめ、どれが一番良いかを決める必要があります。
道中に出てくるリドルでも、「相談」により、ある程度のヒントが出るため、事あるごとに使用することを推奨します。

 びるまコメント

システム面は一見の価値有り!ツクラーさんは是非プレイ!他の人も是非プレイ!全員じゃねぇか!以上!


(補足)
2005.04:作者のフィル氏は、現在、最新作「CrissCross」を公開中。
2006.01:作者さまのサイトは閉鎖され、作品のDLも不可能となりました。
2006.02:作者さまの友人・ウィル氏のご好意により、作品が再公開されました。上のリンクより、DLしてください。
(櫂さま、情報ありがとうございます。)

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【 The Warrior Master 】

現在のマイキャラ・エヴィル(826歳)
ジャンル [ 王道系テキスト型RPG ]
作者 [ SHIN さま(GARAGE17) ]
容量・圧縮形式 [ 2.5MB・LZH(WIN版) ]
[ 2.6MB・SIT(MAC版) ]
ダウンロード ダウンロード不可

此処は、とある場末の酒場…あなたはそこに佇むひとりの冒険者…
喧騒に耳を傾ければ、聞こえてくる数々の噂話…
曰く、「どこそこの迷宮の最下層に、国が買えるほどの宝が眠っているらしい。」
曰く、「あの離れ小島のお屋敷に、美しい姫君が捕らえられているらしい。」
…たわいも無い話ばかりである。
だがしかし、あなたはその中のひとつに興味を引かれたのか、
馴染みの酒場を後にして、新たな旅路へと歩みを進めていくのであった…。

…などというのが王道的なRPGの出だしである。
そこには主義主張など無く、ただ自らの野望とロマンを追いかける一人(もしくは複数)の単なる人間の姿しかない。
流石に最近の主流からは逸れていると言わざるを得ないが、こう言ういかにも冒険らしいRPGは、未だ、一部のゲーマーたちの人気を掴んで離さない。
フリーゲームにも、そう言った冒険主体のRPGというのは多く、高い評価を受けている物も数多い。

この「The Warrior Master」も、その中の一つである。
プレイヤーは、戦士、魔剣士、モンクなどといった冒険者となり、各地に散らばるダンジョンにもぐりこみ、罠をくぐり抜け、魔物を屠りながら富と力をつけていく。
やがてあなたは、この世を超えた神の領域に足を踏み込むことになる…。

…なんですって?上の画面写真からはそんなシリアスな要素など、カケラも感じられないって?
………鋭い。このゲームは、正直言ってギャグばっかりです。

「迷子」って…。フォント強調までして言うなよ。

別に、私ことESが嘘を言ってるわけではありません。上に書いたことに、嘘偽りなど全くありません。
ただ、プレイヤーの職業が、戦士やモンクなどの中に、さりげなく「バカ」=真の勇者というモノがあったり、
各地に散らばるダンジョンに入ると言って、さりげなく大気圏外に出たりするし、
くぐり抜ける罠には、つり天井、落とし穴、迷い道、お色気作戦、哲学問答、兄貴ワールド…といったいろんな意味で 多種多様なものが用意されております。

かといって、「騙された」といわれるのは心外ですね。
このゲームの製作会社GARAGE17はその歴史古く、Hyper Card(※1)の時代より活動していました。
フリーゲーム史から言えば、「囚人のペル・エム・フル」よりも古く、「コープス・パーティ」とほぼ同時期に当たる時代となります。
比較的初期の時代に、マウスで遊べる格闘ゲーム「中華斬舞」をリリースしており、そのスキルの高さは疑うべきもありません。
この「The Warrior Master」も、マウス操作でプレイします。そのコンセプトはずばり、「面倒臭くないRPG」であります。
ツクール製のRPGでは、最初の町から近くの洞窟に着くまで、少なくとも数分はかかるでしょう。オープニングイベントを作りこんでいるのなら、10分以上かかることもありえます。
しかし、このゲームでは、そこまでの移動がたったの2クリックと、少しのマウス移動で可能なのです!
もちろん、洞窟の攻略も、モンスターとの戦闘も、ボタンを叩くだけでよく、マッピングも弱点の割り出しも必要ありません。
これにより、道中のギャグについウケてしまい、呼吸困難になってもプレイが可能です。

グラフィックは少々癖がありますが、しっかりしたものであり、プレイヤー作成時に選ぶ顔グラも、思わず選びたくなるモノから、うっかり選びかねないモノまで、たくさんあります。

この中から選べ!拒否権など無い!

「ルナ・ヴァルガー」(※2)が好きだった人とか、「ソードワールドリプレイはバブリーズ派!」(※3)というような方には、間違いなくお勧めできます。

皆さんも、騙されたと思って、このゲームをプレイしてみて下さい。
笑撃の罠を、その知力・体力・根性・逃げ足・壮絶なまでの死んだふり(※4)によって潜り抜ける(ある意味での)楽しさは、他のゲームでは決して味わえません。

<ES的蛇足>

(※1)Hyper Card
「WINDOWS!? あんな貧弱なOS役に立たねえよ!」と言われていた時代、MAC用に作られた汎用ソフト。
ボタンなどを組み合わせた「スタック」と呼ばれるファイルを用いて、企業向けの表計算ソフトから幼児用教育ソフト、 果てにはエロゲーまで、多種多様なソフトを作成できた。
MAC対応のMicrosoft Officeが発売されている現在、表舞台からは完全に鳴りを潜めたが(というか、GARAGE17が活動 した時期でもかなり下火になっていたが)、いまだ使い続けているマックユーザーも数多い。
(※2)ルナ・ヴァルガー
いまや、ライトノベル界どころか、小説界でもかなりの大御所となった秋津透のデビュー作。
その当時も、かなりの人気作だったらしく、OVA化に留まらず、オリジナルルールのTRPG(テーブルトークRPGのこと) が作られるといったロードス島並みの待遇を受ける。
その内容は…イラストがあろ ひろしというだけで、ほぼ説明がつく。
(※3)バブリーズ
日本オリジナルのTRPGシステム「ソードワールド」を使った富士見書房のリプレイシリーズ第3部。
短編オムニバス形式の1部、文庫本一冊分になる長編キャンペーンの2部に続き、この3部では、プレイヤーとGM(進行役) との掛け合いとパワープレイを持ち味としたものとなる。(違)
イラストが中村博文 氏(代表作:「ガンバード」)であるため、キャラが色々な意味でいい味を出している。
現在(レビュー執筆時点)、復刻版が出ているため、大きめの書店で、そのテのコーナーから銀色の背表紙を探してみよう。
(※4)壮絶なまでの死んだふり
このフレーズ、このゲームの世界だけで終わらせるには勿体ないので、ひそかに流行らせたいと思います。
(例文)
つかう>つるぎ>セルフ
わたしは けんのやいばを ひだりむねに ついた。
…ドクドクと ちが わきでてくる!
ああ! なんて おろかなのだ!
じぶんの いのちを じぶんで たってしまうとは!!
だが、そうぜつなまでの しんだふりだった!!
……えんぎでもない!

 びるまコメント

簡単お気楽RPG。ツクール製に飽きた人は即DL!オマカさん版もありますね。


(補足)
2005.05.12:作者さまのサイトは閉鎖され、作品のDLも不可能となりました。

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【 宇宙捜査官 カイザー 】

アイキャッチもバッチリ!
ジャンル [ ヒロイックRPG ]
作者 [ マスター さま ]
容量・圧縮形式 [ 1話あたり、1~2MB・LZH ]
ダウンロード ダウンロード先

(ピッ ピッ ピッ ポォ~ン)
無限に広がる(空想科学の)大宇宙…
小説やマンガの中、ブラウン管の中、そして銀幕の中…
我々は、数々のヒーローたちの戦いを見てきた。
そして、今、RPGツクール界にも、一人のヒーローが、その産声を上げる。

その名は…

宇宙捜査官 カイザー!

(以下、題字と共にテーマソング)

…といういかにもなツカミからこんにちわ。
今回紹介するゲームは、上のツカミからも分かるとおり、(分かんねえよ)宇宙刑事モノです。
ただし、ストーリーは完全オリジナル。もはやあのシリーズが「ジバン」の前番か「ジライヤ」の後番か忘れてしまった(というか見てない)ヘタレネットサーファーの私でも、何とかついて行けます。

主人公は、宇宙連合に属する若者、僧条 賢・コードネーム:カイザー
着任早々、宇宙犯罪組織ジャドーを追う専属捜査でパートナーのリアンと共に輝かしい成果を挙げる。
だが、ジャドーとの激戦のさなか、リアンは殉職してしまう。
パートナーを失ったショックのせいか、賢の実力は銭形のとっつぁん並みに落ち込んでしまい、以降、5年間にわたりジャドー壊滅に失敗。
次の任務に成功しなければ、専属捜査から外されることになる。

…と、ここまでがプレストーリー。ここから「宇宙捜査官 カイザー」の物語は始まります。
世の中にヒーロー物は数あれど、こんな意味で絶体絶命なヒーローは初めてです。
ストーリーがこれだけぶっ飛んでいるのならば、キャラクターも強烈なものばかり。それでもヒーロー物のお約束は外してません。

僧条 賢(カイザー)
前出したとおり、このゲームの主人公。
正義感は高いが、どこか抜けたところがあるのが玉に瑕。結婚すれば、確実に尻に敷かれるタイプ。
「雷・光!」
ミリィ(ミルア=ライ=バード)
絶体絶命のピンチに際してやっと配属された、賢の新パートナー(兼、監査官)。
HPの紹介では「リアンとなんらかの関係がある」としかほのめかされていないが、本編をプレイすれば大体の推測はつく。
銃の名手であり、また、素手での戦闘能力は確実に賢より上。
「ミリィにお任せ!」
龍皇 バハーム
ジャドー首領。大ボスらしく、普段は壁に顔と指だけ出した姿で出ている。
こんな状態でも、戦闘員の召喚、目からビームなど、かなりの実力を持っている。
「全てのエネルギーを奪いつくすのだ!」
龍太子 リューガ
バハームの息子で、いつもは単独で破壊活動をしている。
グロいキカイダーのような変身をする、お約束通りの美形悪役…というか、ダークヒーロー的なキャラ。
「ヘブン…ドライブ!」
堕天使 ルシフィール
悪の組織に必ずいる、年増お姉さまキャラ。天界を追放されて彷徨っていた所を、ぶらついていたリューガにスカウトされる。
作戦参謀という位置についており、具体的な作戦を立てるのはいつもこのヒト。
後半でリューガとのロマンスがあるかどうか、期待がかかる。
「この愚か者!」
爆裂隊長 ズー
リーゼント+チカラ馬鹿 以上。
「レッツ・デリート!」

…と、メインキャラだけでも立ちまくっています。

また、TV番組のパロディーとして、OP+ED完備というサービス(!?)もついております。
ツクールの仕様上、スキップはできませんし、第一、承知してプレイさせてもらう以上、

倫理的に不許可!

曲にあわせて心の中で大合唱 or 気合とパロディーが無意味に込められたスタッフロールにツッコむのが礼儀というものです。

「愛とは、ためらわないこと」を体現したこの物語、これからも目が離せません。
ヒーロー史上(おそらく)初の減棒されるヒーロー、カイザーの活躍を皆さんもぜひご覧ください。


 びるまコメント

ESさんのレビューでもお分かりの通りバカゲーです。と、いうかまじめにヒーロー物をやろうとしているのかネタに走っているだけなのか図り得ないところにこそ、このゲームの醍醐味があるのかも知れませぬ。


(補足)
2006.01:作者さまサイト移転につき、リンク先を変更。

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【 CCさくら さくらと不思議な本の中 】

ファンにはお馴染み。音声つきで更に萌え度UP!
ジャンル [ 魔女っ子RPG ]
作者 [ とろたまな さま(たまごソフト) ]
容量・圧縮形式 [ 13.0MB・LZH ]
ダウンロード ダウンロード先

誕生については、天才テレビくん内の「恐竜惑星」など、色々な説のある単語、「萌え」
ただ、その「萌え」を代表するキャラといえば、彼女を置いて他にはないであろう。
そう、連載されるや否や、対象年齢よりかなり上の男性ファンが多く集まり、
以後の「なかよし」の路線が大幅に大きなお友達向けに変更され、
あまつさえ、かの有名なスナイパー (※1)までも虜にした、 魔性のおん…

(ドガ、バキ、ブシャァァァァ)ゲフゥゥゥゥゥ!!?

…失礼しました。ちょっぴりドジだけど、がんばり屋で可憐な魔法少女、木之本さくらその人であります。

そんな彼女が実名で大活躍するRPGがVectorから登場しました。
それがこの作品でありますが…完成度が高すぎます!!

ストーリーは、ここでは多く語れませんが、実際にどっかに載ってたんじゃないかと思えるくらい完成度が高く、顔グラフィックは完全自作!
かつ、フルボイスで、アニメ版とは異なるキャスト(※2)でありながら、再現度が、ものすごく高い!
実際、私もプレイ時には、「本物使ってんじゃないだろうか?」と何度も思いましたから。

正直、3D落ちゲーだとかストーキングだとかをやるくらいなら、「これをやれ!」と確実に言える出来であることは間違いありません。

…でも、ちょっと辛口どころを言わせてもらうと…
ここまでがんばったんですから…

真ん中にいるのがさくらちゃんです。文句は言わせません(涙)
キャラチップにRTPを使うのはやめましょうよ。(涙)

<ES的蛇足>

(※1)かの有名なスナイパー
ちなみに、狙撃も近接戦闘の腕も一流で、 某匿名掲示板での叩きの腕も一流で、 牛丼にうるさい あの方ですよ!お間違えのなきよう。
(※2)アニメとは異なるキャスト
もちろん、有志の方々が務めているのですが、作者のとろたまなさんも、キャストの方々も、かなりアニメ版を研究していると見て間違いないでしょう。そう思えるクリソツさです。
疑問に感じた方は、一回ご視聴あれ。
(※3)私自身と「さくら」
実は、私、原作もアニメもほとんど見ておりません。いや、ホントだって!!
でも、そんな少ない経験だけに、思い出は強烈でしたね…。
最初に見たのが「花」(フラワー)の回でしたから…。

 上橋コメント

うおっ、キャラの声がホンマに似てます!! 特に、主人公のさくらなどは、『いっぱいいっぱいの丹下桜が声をやってる』といって誰かに聞かせたら、おそらく誰も疑わないレベル。というか、プレイすると、ストーリーよりもバトルよりも、声ばっかし気になっていまいち感情移入できないのは拙者だけでしょうか(笑)


(補足)
2010.11.03:DL先をVectorに変更

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【 たらぽんくえすと 】

迫り来るフェレットの恐怖(笑)
ジャンル [ どうぶつRPG ]
作者 [ さかちゃん さま ]
容量・圧縮形式 たらくえ1:[ 4.34MB・LZH ]
たらくえ2:[ 4.83MB・LZH ]
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フェレット【ferret】
イタチ科の飼育動物。ヨーロッパケナガイタチを飼育したもので、最初はネズミ駆除用に飼われていた。
現在では、白色または薄い黄色の毛色の品種を毛皮用に飼育。毛皮はフィッチと呼ばれる。
【広辞苑・第五版より、一部省略】

…えっ、ナニいきなりこんなことを書いたのかって?
…それはもちろん、このゲームの主人公がフェレットだからに決まってるじゃないですか。

そう…このRPGは、 フェレット2匹(実写)と、
飼い主二人(デフォルメしすぎ)が

誘拐犯を懲らしめたり、新興宗教を叩きつぶしたり、果てには宇宙戦争(※1)まで、切った貼ったの大活躍を繰り広げる!!

右から、たら(♂)、ちょろ(♀)、しんちゃん、さかちゃん
しかも、全員が微妙にイイ顔です。

忍び寄るイイ顔

戦闘シーンもまたすごい!1では、技グラフィックは普通にRTPを使用しているのですが、そのネーミングが、

と言うとんでもない改変ぶり、しかも、それを普通のフェレットと人間が使うと言うのだから、またすごい!


カメラ目線で迫るイイ顔

2では、自作のグラフィックを使用して、より笑える方向でパワーアップ!
↑や→のような状況がごく当たり前に発生します。
ストーリー的にも、キャラが思いっきり立っており、思いっきり笑えたり、そして時にはちょっぴりホロリとしたりと、 一言で表せば、映画版クレヨンしんちゃん(※2)のような物語です。


なお、誤解されないよう、あらかじめ申しておきますが、このゲームの作者「さかちゃん」は、かなりの実力を持つツクラーです。
1と2の間に、「Wheel Of Fortune」と言うどシリアスな大作RPGを作っております。
しかも、本気を出せば、グラフィックの質はツクラーの中でもかなり上位に入ります。(※3)
「水着ギャル」とか、「チュウチュウ団員」の姿態には、萌える人も出てくるかもしれません。
見た目のヘンテコ振りにだまされず、一回プレイしてみてください。

しかし…
都合により、一部修正させていただきます ←コレ、どこから取ってきたんでしょう。 (※4)


<ES的蛇足>

(※1)宇宙戦争
その理由は、生活費の奪取のためと言う非常に生々しいものなのですが…。
(※2)映画版クレヨンしんちゃん
意外と(失礼)壮大なストーリーも、こうやってまとめれば納得がいく。
  • たら:こおろぎ さとみ
  • さかちゃん:ならはし みき
  • しんちゃん:藤原啓治
  • ちょろ:矢島晶子(ただし、リリーナ(ガンダムW)もしくはパッフィー(リューナイト)の声で)
と脳内変換しておくと、非常に感情移入できます。
特に、「しんちゃん:藤原啓治」は、個人的にハマリ役だと思っております。
(※3)かなりのグラフィック
ちなみに、コレは1のタイトルです 本来は、さかちゃんたちも→のように美麗な姿であり、↑の様なイイ顔は、ホントにデフォルメなのですが、 2では、きれいさっぱり忘れられ、本来の姿でさえもあんなの(↑)になってしまった。
(なんてったって、敵に「短足だね。」と言われてしまうのである。)
(※4)■バート ストリートファイター
しかも、画像元は一番マイナーな最新作である。
わかってるねぇ~。(オイ)
※注意!!
この件について、作者様のさかちゃんに(冗談半分で)語ったところ、「海外のサイトから取ってきたもので、提供元も、ゲームのキャラだとは知らなかった」といっておりました。
そこで、私が独自に、その提供元に行ったところ、そこには「さらに提供元」があり、そちらの方では、きちんと「Art of Fighting3(「竜虎の拳外伝」の英語版タイトル)のRobert」だということが明記してありました。
どうもあちらこちらと転々するうちに、著作権の表示が曖昧になってしまったようです。
また、「提供もとの元」には、スポンサーとして、エミュレータのデータをネット上に出しているサイト
(悲しいことであるが、海外にはこう言うサイトが結構多い。私も実際に見るのは初めてだが)
があり、どうやら、「提供もとの元」は、結構「ヤバイ」サイトだったようです。 ただ、この件について、作者様に罪はありません。
(元々、作者様も「このグラフィックがゲームのキャラであること」はご存知ではありませんでした。)
決して、某匿名掲示板とかで、作者を非難したり、「祭り」を起こしたりすることのないようにお願いいたします。
これ以上、ユーザーの身勝手でフリーゲーム作者が傷つけられるのは見たくありません。
(なお、上の部分は、自省の念と、訓戒の意を込めて、あえて削除はいたしません。
「提供元」については、作者様が「読んでね。.txt」に書いてあるため、こちらからは詳しくは言いません。)

 上橋コメント

先日出した投稿レビュー「たらぽんくえすと」について、少々補足をば…。
最後の注釈につけた注意文とほぼ同じ内容を作者のさかちゃん氏にも伝えた所、(「ストリートファイター」の画像は、市販ゲームのキャラのものであること、また、その取ってきた先は「ヤバイ」サイトであることなど)「ストリートファイターと言う敵キャラ自体を消すことにした」とのご報告がありました。
今、ベクターに更新ファイルをアップしている最中ですが、恐らく、あのレビューをアップするころには完了していると思います。
その点、上橋さんのコメントあたりで補足していただきたいと思います。

…とのことで、キチンと要望通りコメントのところに載せる拙者は、メールの返信態度以外では誠実極まりないと思うのですが、それはそれとしまして、このレビューを見て作者さんサイトに飛びますと、トップ絵がいきなり少女漫画タッチに超丸文字のラヴラヴ絵(執筆時点)で、ゲームとのギャップに、軽いジャブだけでもうKOされそうです。


(補足)
2005.04:たらぽんシリーズ最新作「たらぽんくえすと~荒野の4匹」がもうすぐ公開されます。
2005.05.17:たらぽんシリーズ最新作「たらぽんくえすと~荒野の4匹」が公開されました。(現在、Ver.1.03)
2006.04.13:作者様の都合により、サイト休止となりました。Vectorにある作品も、もうすぐ削除されるそうです。
2007.01.08:「ひねくれソフト工房」さまのご好意により、「たらぽんシリーズ」など、さかちゃん さまの作品が再公開されました。
(或野 吟山 さま、情報ありがとうございます。)

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【 Creantics 2 Necromance 】

お菓子への想いでビームが出せます。
ジャンル [ パンクRPG(ファンタジー風味) ]
作者 [ Key さま(FooL Soft) ]
容量・圧縮形式 [ 29.2MB・LZH ]
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つい先日発売となった、RPGツクール2003…しかし、発売された瞬間に、

など、出るわ出るわのバグの山。(※1)ツクラーの皆様曰く、

「マトモにゲームを作れるものではない。」

私も、さまざまなツクールゲームに触れ、実際に買ってツクってみたいと考えていたんですが…。(※2)
まあ、テックウインの紹介で、RTPの戦闘キャラが終始ニヤついていたり、ダメージ表示が戦闘アニメーションの途中に普通のフォント(水色の小さい文字)で出る時点で、イヤな予感はしていたのですが。
大体、キャラの攻撃アニメーションが、3コマ固定ってどういうことよ!

…とまあ、実際2000時代に苦心して作られたサイドビュー戦闘を見てると、実に見劣りしてしまう一品なのですが、
かといって、かのヒデさん渾身の作品「IndeTerminate」三部作などのように、オリジナルで作るには、よほどの根気とドット打ちがなければとてもやっていけません。

…と言うわけで、いささか長い前置きから始まりました、今回のCreantics2レビュー、行ってみたいと思います。

このゲームも、サイドビュー戦闘が一つの特徴であるゲームなのですが、実は、ツクール2000標準の戦闘を使用したものとなっております。
では、どのように作るのか…その概略を(私の勝手な推量で)見ていきましょう。

1.戦闘アニメーションを作る。
実は、前回のFooLや、今回の主人公たちの攻撃モーションは、ツクール内では全て「戦闘アニメ」として作られています。
RTPの例で言いますと、ドクロの口パクや、黄色いウニ電撃の乱舞などと同じモノです。
それと同じように、キャラクターのモーションを、96ピクセル四方(※3)に一コマずつ描いていき、それを「Battle」フォルダに入れて、ツクール上で動かしていきます。
これなら、コマ数に制限はいらないし、ループも出来ます。
この手法だけなら、他のツクール作品でも結構使われておりますが、これだけでは、主人公たちの待機状態が作られていません。そのために…。
2.背景と待機状態を作る。
…えっ?何故、この2つをまとめたって?それは…
背景画像にプレイヤーの待機状態が描いてあるからです。
つまり、ツクールの処理からみれば、やけに左に寄った敵キャラと、背景・メニューを表示するといった、ごく普通の戦闘画面と何ら変わりないものとなります。
上のキャプ画像で、何故「FRONTAL」と出てくるのか、その理由がこれ。
背景にあるキャラを、戦闘アニメーションに入れておいた「FRONTAL」で塗りつぶしているのです。

あんよが見えてます。 ←なお、たまに隠れきってないのは、ご愛嬌ということで。

このため、戦闘アニメーションは、常に全体を目標にしたものでなければいけません。(敵キャラの位置によって「FRONTAL」がズレますからね。)
このことが、クレアンシリーズのキャラモーションがかなり大きい理由の3番目ぐらいにはなっていると思います。
これなら、どの位置の敵でも当たっているように見えますし。
(それでも、第一・第二の理由はやはり、格好よくてハデだからだと思いますが。)

さて、これらが、クレアンシリーズ全体の総評…ここからは、このCreantics2独自の特徴についてレビューしていきます。

ストライカーシステムの強化
前作「Creantics」にもいたストライカーですが、今回は、物語後半で の付いたアイテムを使用する事で、強化できるようになりました。
最強状態にすれば、主人公勢のクリティカルヒット並みの威力まで到達できます。
このシリーズの強さのインフレ具合の中で、どんどん影が薄くなっていくストライカーシステムでしたが、この強化により、 後半でもきちんと使えるものになりました。
フィニッシュアクトの廃止
前作で猛威を振るったフィニッシュアクトでしたが、今回では廃止となりました。
ただでさえ、いろいろなシステム・イベントをぶち込んでいる戦闘システムなので、複雑なHPの計算が必要なこのシステムは、バグの原因となりかねなかったのでしょう。
…個人的にはちょっぴり寂しいものがあるのですが。
加工システム
要は、アイテムどうしを交換するといったよくあるシステムなのですが、このゲームでは、一定確率で思いもしないようなものが手に入ったりと、かなりの工夫が見られます。
ただ、個人的には、このシステムはあまり気に入ってません。
理由はただ一つ、待ち時間の長さです。
正直、こういうイベントは、かなり多用するため、極端に言って、
  1. ガチャ(入れる)
  2. ウイ~ン(作動中)
  3. チ~ン(出来上がり)
ぐらいあれば十分事足ります。
正直、この程度のイベントで、カップラーメンが作れ、下手すりゃ完食できる時間がゲーム的に必要かと聞かれると、「NO」と答えざるを得ません。
ある意味、現実と仮想の差というものを思い知らされたシステムだったと思います。
レイテンシー
前作にもあった超必殺技「タイランヒート」を、キャラ4人それぞれに使用できるようにしたシステムです。
最大3種類を一回ずつ使用できますが、使用後から次のゲージがたまり始めるまで、かなりのターン待たないといけません。
たまるシステムやアニメーションは、結構作りこまれており、「タイランヒート」同様、かなりエキサイトできるシステムです。

でも、今作でも、キャラが喋りまくり、ハデに立ち回るパンク具合は、なんら変わりありません。
むしろ、「ZERO」や前作では、FooL全体に焦点が当てられていたのに対し、今回はキャラごとのエピソードやサイドストーリーもあり、ストーリー的にもかなり楽しめるものとなっております。
「キャラがワルっぽいからちょっと…」と思っている方々は、まず、こちらからはじめてみるのが良いでしょう。


<ES的蛇足>

(※1)2003のバグの山
詳細は「フリーRPGガイド」の日記や、そこからたどれる「電脳遊戯製作所」に書いてあります。
現在出ているパッチで直るものもあるので、買ってしまった方は、一回当ててみるのも良いでしょう。
(※2)買ってツクってみたい
まあ、しばらく待てば、2000の方が安く買えると思いますから、そっちの方にしようかな…。
でも、いつになるだろう?
(※3)96ピクセル四方
RTPから、生のデータを見て測りました。
ちなみに、もう少し大きくしたい場合には、2コマにまたがらせて、同時に表示できるようにするのが良いです。
RPGツクールでは、戦闘アニメーションの拡大・縮小も出来ますが、それだけ粗くなりますからね…。
(※4)次回作情報
OPより すでに、次回作が出ている状況でこんなレビュー書くのもアレなんですが、
クレアンティクス・ゼロリヴァイバルがツク2003とほぼ同時期に発表されました。
内容的には、ZEROのリメイク+後日談といった感じなのですが、かなりのバランス調整とシステム変更がなされ、遊びやすくなってます。
また、今回は私、声優をやらせてもらいました。(ルードボーイなどザコ全般)
そのため、レビュー書けません。上橋さんヨロシク。


 上橋コメント

相変わらず凄い。ツクール2000のデフォ機能を半分くらい無視して、それで立派にRPGを成り立たせる力技が素晴らしく、ツクラーの皆さんには「ツク2000ってここまでできるのか」と思わせることうけあいですので、要チェックの作品かと思います。ただ、前作やってないとややワケワカなのと、あとレビューのスタンスはゴーイング・マイ・ウェイですので、多分だめでーす。


(補足)
2005.04:作者様HPへのリンクを変更。
2005.04:現在、作者のKey氏は、クレアンシリーズのほかに、 「ガーランディルマーズ 鋼鉄の姫君」など、多数の作品を製作しておられます。

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【 Creantics 】

ステータス画面
ジャンル [ パンクRPG ]
作者 [ Key さま(FooL Soft) ]
容量・圧縮形式 [ 14.2MB・LZH ]
[ 17.3MB・LZH ](ZERO)
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ついにWindows版RPGツクールにも、最新作RPGツクール2003が出るのです。
とりあえず、ネーミングセンスが某K○F並だったり、戦闘画面が95時代に逆戻りレトロ感あふれるものだったりは、とりあえず置いておくとして、なんと2003からは、画面写真を見ての通り、サイドビューバトルを採用するみたいです。

…でもね。一生懸命作っている(はずの)製作者の皆様には悪いのですが、ツクール2000でも、ちゃんとサイドビューバトルは作れるのです。
それを実現してしまったのが、このソフト、「Creantics」
これだけでなく、アツいアツいアツい要素が、これでもかと言うくらいに入っております。
ゲージをためれば、パーティ全員でボコにできたり
「ストライカー」を呼び出して追い討ちを掛けたり、
トドメにゃ「フィニィーシュ・アクト!!」でフェイタリティ(究極神拳)ですよ!奥さん!
戦闘もここまでCOOLでCRAZYならば、ストーリーだってCOOLでCRAZY!!
舞台はさわやかなファンタジー世界ではなく、小汚い(ほめ言葉)スラム街。
アイテムだって、「ドラッグ」「覚醒剤」など、ヤバさ爆発なものばかり。
何より、主人公が敵を人質に取ったうえ、その人質を殺してしまうんですよ!
そんなCOOLな我らが「FooL」、(私的観点を交えながら)一人ずつ紹介していきたいと思います。

Key(ケイ)
「FooL」の実質的リーダー。「上の世界」で銀行強盗をはかるも失敗、スラムに落とされる。
主人公らしく、バランス型のタイプだが、なぜか「盗む」スキルを持っていたり、相手のDP(MPに当たる物)を減少させる技を持っていたりと、特徴的なスキルが多い。(主人公の特権!?)

「へヴィに逝くぜ…っ!」

Jey(ジェイ)
元、武器の裏ブローカー。このゲームのキーアイテム「クレアンティクス」を政府から預かったすぐ後、相棒「トリニティ」を何者かに殺され、あまつさえその濡れ衣を着せられることとなる。
元武器屋だけあり、攻撃力に長けているが、反面、HP、防御力が少なめなので、序盤はとにかく死なないように気をつけなければいけない。

「消え失セロォオー!」

Emu(エム)
元、政府軍特殊部隊隊長。「クレアンティクス」を所持している組織(今回の主な敵対者)"ZEZ"の殲滅を命じられたものの、任務に失敗。口封じとして、スラムに送り込まれる。
銃器を用いた全体攻撃と、多彩な特殊攻撃を得意とする。ただ、攻撃力は弱めであり、また、銃器という性質上、命中率が低いものが多い。
精神力が高く、後半、スキルを買っていけばより役に立つ。

「俺に任せな……。」

Dee(ディー)
上の世界では彼女の「アイ」と一緒にファミレスに勤めていた…という以外、全てが不明だが、「謎の人物」と言う印象は全く与えない非常におちゃらけた性格の人物。
なぜスラムに落とされたのかも全く語られない。
己の拳で、叩いて叩いて叩きまくるスタイルをとり、命中率、クリティカル率の両方とも高い。
その分、スキルには癖のあるモノが多く、ギャンブル性が高いものばかりである。

「てめぇに用は無ぇ……このザコがっっ」

ソウソウ、忘れてました。このゲーム、戦闘中にキャラが(敵・味方ともに)喋り捲るため、戦闘シーンが異様にハイテンションになります。
そのため、戦闘を長く楽しんでほしいと思ったのか、敵がカタめというのがちょっと気にかかるのですが…。
(前作「ZERO」では、余計この傾向が顕著となっていました。後半では、「ライフロスト」をうまく使わないと、そこらのザコでも1戦闘に5分以上は軽くかかってしまいます。)

戦闘システム、ストーリー、そして主人公たち、全てにおいてすっ飛ばしまくったこのゲーム、暑さでふさぎがちなこの季節にお勧めです。
「ストレス解消」に効果のあるフリーRPGなんてそうそうないですよ!


<ES的蛇足>
今回レビューした「Creantics」の新作が、8月初頭配布となるそうです。その名も、

Creantics 2 NECROMANCE

…の予定だったのですが、作者のKey氏が、開発中にツクールのバグを発見してしまったために、完成間近にして、パッチ待ちの状態となっております。
それでも、開発状況は90%を越しており、パッチが出れば、すぐにでも完成するでしょう。
このゲームにほれ込んだ皆様、ぜひKey氏に感謝と「がんばって」のメールを送ってください。

 上橋コメント

う~んヘヴィ。
全体として、パンクでダルダルでヴァイオレンス。んで、その路線の巨匠といえば、やっぱかの焼城ユブ御大ですが、女史にワンピース風味を加えた感じといえば、結構近いかもしれません。
作りこみ度も文句なく、パンク野郎(和訳:クズ野郎)ならずともプレーイはオススメの選択肢。

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【 Cresteaju 】

ジャンル [ ファンタジーRPG ]
作者 [ Shou さま ]
容量・圧縮形式 [ 5.95MB・LZH (通常版) ]
[ 278MB・LZH (MP3版) ]
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久しぶり…というほどでもないですが、さっきあなたのサイトを拝見していましたら、自分がレビューした「IQ150のアレ」が巷のほんのひとかけらほどの話題をさらっているそうで、嬉しい反面、「どんな話題なのだろう。」と少々不安になっています。
そんなわけで、(唐突な…) 「実はKIMM SOFTさんのゲームは、『アレ』以外プレイしたことが無い 」ヘタレネットサーファーESのセカンドレビュー、いってみたいと思います。
ただし、今回、エロは無いですよ! 残念!

(作品)「Cresteaju」(「クレスティーユ」と呼んで下さい。)

(作者)Shou(河合 章悟)様
Site: さくらやまスクエア(URL:http://homepage1.nifty.com/sakurayama/)

このタイトル、テックウイン2001年12月号の「美少女何たら」ついて言及していらしゃった上橋様なら、少し見覚えがあるかもしれません。
その号の「厳選ゲーム 通信」に16分の1ページほど載っていたゲームです。
自分はその号が出る前に、別のパソコン雑誌からDLしたのですが、進めていくにつれて、このゲームのシンプルさが故の奥深さに気づいていきました。
その奥深さは、作者・Shou様のリードミーだけでは、図れない部分があるので、私が独自に紹介したいと思います。

(1)生かすか、殺すか

リードミーには、「生命力にマイナスがあり、回復魔法でそれを1以上に回復させれば復活します。」と書いてあります。
しかし、蘇生魔法を覚えていない序盤ならまだしも、後半になってくると、その蘇生魔法(リザレクション)の方が、全回復魔法(リカバライズ)よりも魔法力の消費が少ない上に、1回戦闘不能になると、一気にマイナス100ポイント台に入ってしまうため、あまり、このアドバイスは役に立たなくなってきます。
しかし、後半は後半なりに、この要素は重要になってきます。
戦闘不能時には、回復量が普段の10分の1にしかならず、1回回復魔法をかけても、起き上がってくれないことがまま有ります。
場合によっては、心を鬼にして、1回見殺しにしてから蘇生魔法をかける、または、殺される(正確には「気絶させられる」だけなのですが)ことを見越して、蘇生魔法を発動しておくといったことが必要となってきます。
この例は極端としても、このゲームは、魔法を唱和(?)する素早さと、肉体的な行動(武器攻撃、アイテムの使用など)の素早さが違う数値となっているので、そのことを計算に入れ、回復か蘇生か選択しなければいけません。

(2)狙いの振り分け

このゲームは、魔法や特殊技の攻撃範囲が、「スパロボ」のマップ兵器のようになっています。
味方の被害を最小限に抑え、より多くの敵にダメージを与えておくために、キャラ配置が重要となることは、リードミーにも書かれてあります。
また、このゲームは、「FF」など、多くの市販RPGと同様、敵が戦闘不能になると画面から消滅し、味方の場合は、その場に倒れ伏すのみです。
このため、味方の攻撃は先に倒されてしまったがために、別の敵に狙いを変えざるを得なくなり、その敵一体しかダメージを与えられない状況が、しばしば発生します。
しかし、敵の攻撃は、たとえ戦闘不能のキャラ相手でも狙ってくるため、常に周りのキャラを巻き込んでしまう可能性が大きいです。
かといって、一人一人を放してしまうと、今度は、複数回復魔法が全員にかからなくなってしまいます。
(これも、前述のようにマップ兵器型です。このゲームには、無条件に全体を攻撃する魔法はあっても、無条件に全体を回復する魔法はありません。
味方への狙いの場合はともかく、自分が敵を狙うときには、あとどれくらいで倒れるのか、キャラの能力と相談して予想しなければいけません。

(3)効果的な魔法の使い方

このゲームは(なんかこんな書き出しばっかりや)、魔法力は時間に従ってちょっとずつ回復していきます。その分、魔法1発にかかる魔法力も桁違いに大きくなっています。
(最大魔法力が200~300台という中で、80~100前後の魔法力を食う魔法が意外と多いです。)
また、魔法力を回復させるアイテムは、ダンジョン・モンスター・一般家庭から強奪(笑)するしかなく、購入したり、ザコ敵から奪ったりはできません。
何も考えず連発していれば、あっという間に空になってしまい、ピンチとなるのは自分たちとなってしまいます。
そのため、攻撃、防御をしたり、アイテムでまかなえる部分はアイテムに頼ったりして、魔法力を節約することが必要となります。
また、このゲームは、(主人公たちの使える)すべての魔法には、何らかの属性がついています。
相性によって大ダメージを与えることもあれば、まったく効かないこともあり、敵によって選ぶ必要があります。
(この弱点を探す過程が、Cresteajuの戦闘の醍醐味となります。)

…とまあ、色々と小難しいことを言いましたが、これらのことは、ストーリーを進めて、多数の戦闘をくぐり抜けていけば、自然と学べるでしょう(オイ)。
シリアスで王道的なストーリーを追っていくのもよし、随所にあるコメディ劇に「クスッ」とか「ゲラゲラ」とかしてみるのもよし、隠しアイテム探しに奔走するもよし、自分なりの楽しみ方を追求してみてください。

(注)このゲームでは(最後もこれかい)、普通のRPGでHP・MPとして表現してあるものを、”LP(Life Point)”と”MC(Magic Capacity)”としてあります。
自分は、これらをまた、分かり易く…と言うより、ちょっとカッコつけて「生命力」、「魔法力」と表しました。


 上橋コメント

いろいろ重なった事もあって、コメントメチャ遅れちゃいましてすみません~
というわけでいまちょっとさわりだけやってみたのですが、さすがに名高い『AMEL BROAT』の作者さんの作品だけあって、導入部分で既に手ごたえが違う感じがしました(ちなみに『AMEL BROAT』というのは、未プレイですので細かくは語れませんが、ストーリーのスゴさが有名なRPGです)。

そのストーリーテリングに関する風評は正しいらしく、この作品もストーリーのレベルが非常に高いです。
パッと触り部分だけ見ても、導入はハデですし、その後に至る基本的な橋頭堡もキッチリと作っています。性格描写や世界観演出など、非常に完成度が高く、強いと思います。
それだけでしたら、ただの良いシナリオのRPGと言うところですが、もう一つ凄い点が、RPGツクールなどを使わずにプログラムで作成された事でしょう。それによって、RPGツクールでは仕様上不可能なタイトル部での演出や、例の3Dバトルなどが実現され、度肝を抜くようなインパクトを与える事に成功しており、ストーリーもきわだちまくりというものです。
ESさんのレビューも合わせて考えますと、『非常に作りこまれた名作RPG』というのが、少なくとも的を得た評価であるかと思います。


(補足)
2004.05.02:現在、通常のMIDI版と、BGMとMP3にした「MP3版」がDL出来ます。
・このレビューでは、「全ての攻撃魔法には属性がある」と書いてありますが、実際には、無属性の魔法が存在します。
一応隠し要素なので、詳しくは話せませんが、探すのは決して難しくありません。
2007.01.14:イチオシレビューは、こちら。
2007.08.11:DL先をVectorに変更。

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