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■ 帝国魔導院決闘科

帝国魔導院決闘科
作者 [ 川崎部 さま ]
ジャンル [ 育成&シミュレーション ]
容量・圧縮形式 [ 75MB・ZIP ]
製作ツール [ WOLF RPGエディター ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ 第五回 WOLF RPGエディター コンテスト 総合1位 ]
配布元 ダウンロード先

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レビュワーハマリ度グラフィック サウンド合計総合判定
ES 9 /10 8 /10 8 /10 104/120 B
hoikoro 10/10 10/10 9 /10
赤松弥太郎 8 /10 8 /10 8 /10
牛人 9 /10 9 /10 8 /10

 《 ES 》  ハマリ度:9 グラフィック:8 サウンド:8

活きるものは知識のみ

今回のイチオシ「帝国魔導院決闘科」は、俗に「ループもの」と呼ばれる作品です。
ただし、そのループのスパンは非常に短くなっています。ゲーム内時間にしても50日ぽっち。現実時間に換算した場合、「修練」を連打していれば、ものの1分も掛からずに終了してしまうでしょう。
もちろん、ただ「修練」を繰り返しても、持ち越せるステータスはごくわずか(50日間で得たステータス増強値の1/10程度)。終了直前と比べれば激ヨワの身で、更に高みを目指さなくてはいけません。
ただし、持ち越せるものはわずかのステータスだけではありません。戦いの中で覚えたライバルたちの戦闘パターン、そして彼らとの「修練」の中で得た術技、それらの「知識」はループ後も何のペナルティもなく持ち越せます。
この「知識」こそが、ループを繰り返すたび強くなるための秘策です。34位の「精霊甲型」あたりまでは、(「戦術」が相手より高ければ)常に40ダメージを与えられる「不意打ち」で先手必勝をかけることができます。
ただし、そこからちょっと上になる「精霊乙型」以上になると、固定ダメージでは殺しきれません。そもそも、初期のステータスでは判定に敗れてしまい、マトモなダメージを与えることができません。
そうなると、必然的に下位のライバルたちとの修練でステータスを上げてから挑まざるを得ません。

ここから、ジャンルがどんどん「パズル」に近くなっていきます。
…ライバルの技を見て、付け入れられそうなターンはどこか
 (先手の固定ダメージで勝負をつけるか・1ターン目はチャージに費やして、2,3ターン目に切り札をだすか)
…ライバルの判定に勝つために、どのキャラでどれだけの修練を費やせばいいのか
最低限の道筋を見定め、1日も無駄にしないプレイを強いられます。

しかし、私ことESのオススメとしては、最初のうちは「一人倒したら、そのキャラの術技を覚えるまで修練を繰り返す」という手法をオススメします。
術技を広げるにつれ、戦法に幅が出て、上のキャラがクリアしやすくなる…というのもあります。
しかし、それ以上に、ライバルたちのストーリーを見て欲しい…それが一番にあります。
多くは語られませんが、39名のライバルたちは、それぞれに背景を持っています。修練を繰り返して友好度をMAXにすれば、術技の習得と共に、それらのエピソードを垣間見ることができます。
私は、クリアよりもむしろこちらを目的にしてゲームを進めてきました。

難易度としてはかなり高い…というより「分かりにくい」といった方が適切です。「判定で使うステータスが勝っていないと技が成功しない」というシステム上、対象技の相手と自分のステータスを見比べるのが第一歩
ちょっと進めるあたりになると「妨害」という、マトモに喰らうとまず敗北確定な技が出てきます。対処のために、これまた「可動」というややこしい値を見なければいけません。「妨害」技を使い出す「溶解体」は、糸口を見つけ出すのに苦労すると思われます。
そして、そんな複雑な戦闘から攻略の糸口を探り出すのが、このゲームの面白さです。数値とのにらめっこがこの上なく楽しいタイプのゲーマならば、きっと気に入る作品です。

 《 hoikoro 》  ハマリ度:10 グラフィック:10 サウンド:9

危ないと思ったら、危ないってちゃんと言おう

帝国魔導院決闘科】今回レビューさせていただきました
前情報でシミュレーションやパズルだと聞いていたので、どのようなゲームなのか全くわからない状態からプレイ
実際には RPGとSLGにサウンドノベルとカードゲーム的な要素を混ぜ込んだループ系パズルでした!
わからないと思いますがプレイした方ならわかるのではないでしょうか、ジャンル分けかなり難しいね

初手は呪術師で、後に調べたところ、虚術師が強そうでしたが、まぁ使いようなのだと思います

このゲームはいわゆるループもので、世界が崩壊するからそれを主人公がなんとかしよう、というものです
このジャンル特有のテンプレやネタが、真剣なものからギャグなものまで多種多様に存在しており
繰り返す、という一般的に面倒な内容であるにもかかわらず、飽きさせない仕様になっています

それ等を可能にするキャラクターの個性の表現方法もものすごく
相手が使う技、技使用時の発言、行動を共にした際の何気ない言葉、技修練時のエピソード、かわいいかっこいいグラフィック
どれも一級品だったと思います、掛け値なしで

40人近くのキャラクターがいるにもかかわらず、キャラ被りは(エロ方面を除いては)ほとんどおらず
トゥルーEDを迎えることで、大団円の後にキャラクターの説明があり、エピソードを合わせて見てみると
キャラクター同士の関連性もしっかりとしていることがわかります
なんとなくで聞いていた内容が思い出せず、再プレイする箇所も多々存在したほどです
特にドラゴン狩りの部分や、農民の友人関係、秀才のセリフの真意などは特にしっかりと見直しました

はじめの方はほとんどのメンバーがギャグ、もしくは世界観の説明が多く
後半以降は、世界そのものの謎について触れられていきます
世界そのものを知る際に、序盤に教えられた世界観の説明をしっかりと覚えておくと、考察などが非常に捗り楽しめます
また、ギャグは前述のとおり、様々な方面のテンプレもしくはパロディが多いです、かなーり多いです
所々でクスッとさせられ、真面目続きであった中にちょうど良い息抜きになるようになっていました
技や種族にも多く含まれるため、一つ一つ探してみるのも面白いです

また、下ネタが多いです、真面目な場面から馬鹿な場面まで多岐にわたって数多く存在します
本当の意味で最初から最後までつきまとってきます、EDまで!!!!
人によってはこれがちょっと無理・・・ってなるかもしれません
でも人狼や淫魔、貴族などは下ネタ自体がそのキャラクターを構成する深いパーツの一つとして存在します
決して蔑ろに配置された適当な下ネタではないです
まぁ大蛇さんはちょっと別格ですけども、ええ…

ゲームシステムの方ですが、確かに結構難しい戦闘内容となっておりますが
それゆえに戦闘に深みが増していると言えます
分かりづらい部分も確かにある程度存在します、妨害の意味、攻撃順番や同値同速度の場合など説明をしっかり読まないと分からないが、よく遭遇する場面でもあります
しかしそれらを突き詰めていくと、ギリギリのステータスでの攻略や、新たなパターンを形成することができるわけで
楽しい難しさだと思います、某オンラインゲーム風フリーゲームなどの操作方法のそれに似ている、かも?

EDは自分は二種類見ました、トゥルーとノーマル?でした
EDについてはできる限り深くは触れないようにしたいと思っておりますが…、この二つがすごいと思った部分の筆頭です
なぜなら、トゥルーエンドと、ノーマルエンド、その二つはどちらも全く逆方向にハッピーエンドなのです
まずはじめはトゥルーエンドを見るべきです、これははっきりとわかります

トゥルーエンドではキャラクターの説明が入り、二週目をより楽しませてくれる内容になっているからです
エンディングなのに二週目を楽しませるようにする仕様が最近流行っている気がします、大好きです
そして、ノーマルエンドは、トゥルーを見て、あれ?と思った部分を知ることができます
しかしノーマルエンド、非常に難易度が高く、メモ必須ロード必須です

それゆえに、このゲームは謎を残したまま終了する、消化不良の作品だ、という意見もあるかもしれません
トゥルーの完成度とノーマルの難易度から、これ以外のエンディングの存在する必要性を薄くしてしまうのです
ですが、ぜひ見てもらいたい内容となっております、切実に
ノーマルのあの内容は本当に“くる”もので、最高の〆ですから

ここまでノーマルエンドって言ってきたけど、もしかしたらノーマルじゃないかもしれません…
別の名前があるかも…

操作性は非常に良いものとなっており、スキップ機能も存在し、長い一戦闘を短く切り上げることができますし
技取得に必須なこれまた長いエピソードも、カット可能になっております
それゆえに一回多く修練しちゃったりもしますが、それは自己責任でしょう
操作するキー数も少なく、そこで混乱する人はまずいないと思います

欠点を上げるとするなら、分かるまで何をしていいのかわからず
初期の時点から長く苦戦し続ける、という点でしょうか
説明書をしっかり読み、目玉の言葉を無視することなく進行すればそうはなりませんが
それでも敵はかなり強く設定されており、初期スキルで倒せる敵は限られていました
よってこのゲームを「技を覚えて敵のパターンを探る」ではなく「ステータスを上げてごり押す」というイメージをはじめでもってしまう場合があることです
自分もはじめはそう思っていました、それほどに敵のステータスのインフレが高いのです

【試行錯誤】を欠点と取るか利点と取るかでこの部分は大きく変わっていきます
自分はこの点を利点だと思っております、試行錯誤なしにステータスを上げて進行していくとかなりさびしいゲームになってしまうからです

・ハマリ度:10/10

まさに、ちょっと時間が空いたからプレイしよう、というゲームです、テキスト内容は人を選ぶでしょうが、自分はドハマリでした
セーブをわけられないという仕様は最初は多少面倒だと思いましたが
メモを取り、最短で攻略を目指し、まだ戦っていない敵と戦い、様々な技を習得する楽しみ
それらの感情を薄くしてしまわないように、あえてメモを取ってプレイすることで感慨深さが出る様に感じました
メモをとるゲーム必要性があり楽しいゲームには中毒性が高いのだと思います、ゼルダしかりドラクエしかりウィザードリィしかり

・グラフィック:10/10

キャラクター40人+主人公6色の全キャラのグラフィックが用意されており
かわいいかっこいいなんだこれ全部揃いに揃っておりました
それらのグラフィックはイメージにしっかりと適したものになっており、攻略の糸口を掴むこともできました
魔術使いは魔術つかいっぽく、硬そうなのはそれを前に押し出してくる戦闘パターン、などです
それらを逆手にとった物理系闇術師や剣を使わない剣聖などもおり、一筋縄ではいかないということもわかります

また、戦闘時には様々な技エフェクトが本当に数多く存在し、敵ごとに大きく変わってきます
それ等は作者様のこだわりがしっかりと見え隠れする要素で、飽きさせない要因の一つであると言えるでしょう
背景も綺麗で世界観にあったものが数多く使われており、グラフィック面では減点の要素は無いと判断いたしました

・サウンド:9/10

BGM、SEともにとても良いです、SEは上述の戦闘時の技のエフェクトにあったものを多種多様に用いており
エピソードなどで使われる際も、ここ音入れたほうがいいのに、というような場面はほとんどなかったと思います
BGMは戦闘相手の旅に変わり、相手の雰囲気を壊さない的確なBGMを流しておりました
無音の演出も非常に出来が良く、それは通常時のBGMの良さのおかげで映えるものではないかと思います
ただ、BGMよりSEの方が大きく、BGM調節機能はあったが、SE調節機能がなかったというのが、ほんの少しだけ減点です
むしろそれぐらいしか欠点が思いつかないとも言えます

最後の最後に、エンディングがほかにも存在すると聞き急いでプレイしそれを見ました
メモを取ってあったことに感謝しつつ、ゲームを進行し、そのエンディングを見て
鳥肌のあと、プレイしてよかったなぁ、という単純な感想が出てくる、本当に面白いゲームでした

目玉ビームは異界の神も撃てるのかな?

 《 赤松弥太郎 》  ハマリ度:8 グラフィック:8 サウンド:8

※(管理人注) 以下のレビューには、ゲーム終盤のネタバレが含まれています。

勇気と知恵で 未来を救え

※このレビューはフィクションです。

10月○日

 やっと少し落ち着いてきたので、噂の「帝国魔導院決闘科」プレイ開始。
 なるほど、3ターン分の戦略を最初に決めておく、ランダム要素無し、か……テーブルゲームっぽい感じがするルールね。
 だとしたらやっぱ、《虚》属性でしょ。
 相手に攻撃させることなく、一方的にダメージを与えられる……カウンター技はロマンでしょ。
 ステータスの初期値も高いし、これ最強じゃね?

虚属性選択

 ……そんなうまい話は無かったか、やっぱり。
 初期技「・・・・」は性能が高いけど、ダメージが固定だから後半になるほど使いづらくなる。
 それに、修練の相手がね……《虚》属性の相手がほとんどいないんだよなあ。ステータス初期値が高かったのはこれが理由か。

 気がついたら、わんこ相手に組んずほぐれつを繰り返す、とってもインモラルなプレイになってるぞ。
 大蛇や聖女は、修練できる能力値自体は高いけど、わんこのバランスの良さと比べると見劣りしてしまう。ロリコン王子は攻略順が遅すぎるし。
 わんこはかわいいなあ。裸エプロン? すればいいじゃないの!

魔狼

 さて、順調に攻略を進めて632日目で全技能習得!
 「Brullen Drachen」発動!
 「SoulCradle」発動!
 「全殺し殺し」発動!


眼鏡狩りを遂行する忠義の者達よ!
私の主張を是非とも聞いて頂きたい!
学内から全ての眼鏡を排除すること!
それこそこの戦いの真の理由でしょう!
そして、我々が勝利したあかつきには、
再び学校に秩序を打ち立てましょう!
だが、何よりも目障りなのは眼鏡っ娘!
少なくとも校内では眼鏡を外すべきだ!
以上を持ってこの放送を終了します!
全ての眼鏡を今、コンタクトに!

11月△日

 あーいかんいかん、もうそろそろイチオシをプレイしないと。
 今回のイチオシ「帝国魔導院決闘科」、いいゲームだったからね。イチオシに推薦した甲斐があったよ。
 ……あれ? ボク、このゲームプレイしたっけ? してないよね?

 まあ、とりあえずはオープニングから。
 なるほど、3ターン分の戦略を最初に決めておく、ランダム要素無し、か……テーブルゲームっぽい感じがするルールね。
 初回プレイだし、無難に《剣》属性を選んでみようかな。
 多分スタンダードな性能だし、間違いはないでしょ。

剣属性選択

 ああ、やっぱり闇術師は《剣》属性じゃないのね。《魔》属性かな?
 だとしても、序盤から終盤まで多いなあ《剣》属性。
 蜘蛛のオバチャンも、精霊妹ちゃんも、剣士ちゃんも、侍のおっさんも、みんな素直カワイイやつばかりだし。
 ただ、ほとんどのキャラは剣術ばっかり鍛えてくるから、他のステータスは他属性の助けが必要になる。
 剣術一本槍でも、勝てるやつには勝てるんだけど。全員に勝つには結構頭を使うぞ?

魔界貴族

 さて、順調に攻略を進めて578日目で全技能習得!
 「Brullen Drachen」発動!
 「SoulCradle」発動!
 「全殺し殺し」発動!

だが、何よりも目障りなのは眼鏡っ娘!
奴らをかくまう文化部の気が知れない!
以上を持ってこの放送を終了します!
眼鏡と会えば眼鏡を斬る、修羅の道!

11月△日

 あれ、いつの間にかこんな時間……
 そうだ、今日はイチオシの「帝国魔導院決闘科」をプレイしようと思ってたんだ。
 激戦だった今年のウディコン優勝作だし、期待してたんだよねー。
 ……あれ? なんで今までプレイしてないんだっけ?

 まあ、とりあえずはオープニングから。
 なるほど、3ターン分の戦略を最初に決めておく、ランダム要素無し、か……テーブルゲームっぽい感じがするルールね。
 初回プレイは、やっぱり《魔》属性かなあ。
 だって、魔導院だし。主人公は魔法使いでしょ、普通に考えて。

魔属性選択

 ん、闇術師は《魔》属性じゃないの? まさか《剣》属性とか?

 初期技「高速詠唱」はかなり使いづらい。決めたところで次に「詠唱開放」できるかが問題だ。
 あと、魔術中心でいくと中盤がつらいね。魔術値はステータスが上げにくくて、対する敵の高魔術値にまるで対抗できない。
 精霊兄は順位がちょうど34位だから助かるけど、それでずっと引っぱるのはねえ。
 「BreakTime」さえ手に入れれば、猫又や妖精とも好きなだけにゃんにゃんできるんだけど。

外道

 さて、順調に攻略を進めて580日目で全技能習得!
 「Brullen Drachen」発動!
 「SoulCradle」発動!
 「全殺し殺し」発動!

だが、何よりも目障りなのは眼鏡っ娘!
連中が私達の理想を阻んでいるのだ!
以上を持ってこの放送を終了します!
今宵も虎徹は血に飢えているわ…

11月△日

 あー、もうすっかり夜だ。今日も何もしなかったなー。
 って、それじゃダメだよ! そろそろイチオシだし、「帝国魔導院決闘科」プレイしようよ。
 なんたって今年のウディコン優勝作だし、間違いなく面白いんだから。
 せっかくのイチオシ、どんどん楽しまなきゃ損でしょ。

 なるほど、3ターン分の戦略を最初に決めておく、ランダム要素無し、か……テーブルゲームっぽい感じがするルールね。
 属性設定は……ええい、もう最初っから《奇》属性やっちゃうよ!
 《奇》属性ってあれでしょ、遊び人みたいなヤツでしょ?
 これで敵どもを思いっきり弄んでやる!

奇属性選択

 ……なんか、拍子抜けするくらいあっという間に下位が攻略できちゃったな。
 初期技「BackStairs」、強すぎでしょ。体力リードさえできれば確実に60ダメージなんて。
 《魔》属性とかの体力の低い敵は格好の餌食で、何も考えなくてもどんどん勝てる。

 修練にしても、同属性の数は少ないけど、剣術以外のステータスはバンバン上げられるし。
 ちょうど29位が人形師なのもポイント。狼人なんて、素の倍のボーナスが付くんだからすげーよなあ。
 他の属性もこんな楽なのかな? これは確かめてみないと。

狐

 さて、順調に攻略を進めて443日目で全技能習得!
 「Brullen Drachen」発動!
 「SoulCradle」発動!
 「全殺し殺し」発動!

だが、何よりも目障りなのは眼鏡っ娘!
人類は眼鏡から巣立たねばならんのだ!
以上を持ってこの放送を終了します!
君、眼鏡っ娘に賜うことなかれ!

11月×日

 ん。なんだかすっかり寝坊しちゃったな。
 マズい、今日はイチオシの締切じゃないか! 「帝国魔導院決闘科」プレイしないと!
 ……なんだかちょっと気持ちが引っかかるけど、きっとプレイすれば気が晴れるはず!
 ホント、いい評判しか聞かないゲームだからね。

 なるほど、3ターン分の戦略を最初に決めておく、ランダム要素無し、か……テーブルゲームっぽい感じがするルールね。
 攻略情報によると、《呪》属性が強いらしいね。
 時間もないし、さっさとクリアしないとね。

呪属性選択

 うーん、結構頭を使うなあ、この「S-chmelz」。
 自分のHP分だけダメージを与えると言っても、敵の防御分は引かれてしまうからね。
 「姿勢崩し」とペアで使うのが定石だけど、それを許さない敵も多いからなあ。
 楽々進められるけど、「BackStairs」と比べるとハイリスクハイリター……ん? 何言おうとしてたんだっけボク?

 なんだか気持ちが悪いな。喩えて言うなら、火にかけた鍋のことを忘れて出かけてしまったような……。

貴族

 ともかく、順調に攻略を進めて462日目で全技能習得!
 「Brullen Drachen」発動!
 「SoulCradle」発動!
 「全殺し殺し」発ど……

 違う。
 ボクはこのゲームを、前にもプレイしたことが。
 何度も何度も天才を倒して

『狙うのは身体じゃない』

 違う。

『彼女の、眼鏡だ』

 チガウ。

――捉えた。

11月×日

 ……とても悲しい夢を見た気がする。
 何か、取り返しのつかない間違いをしてしまったような、そんな夢を。

 今月のイチオシの、「帝国魔導院決闘科」。
 こんな時間になるまでプレイできなかったし……どうしてだろう。涙が溢れて止まらないや。
 でも、まずはプレイしてみよう。レビューできるかどうかは、そのあとで考えればいい。

 なるほど、3ターン分の戦略を最初に決めておく、ランダム要素無し、か……テーブルゲームっぽい感じがするルールね。
 まあ、属性選びに手間取るのもバカバカしいし、テキトーに《戦》属性選ぼっと。

戦属性選択

 「仕込み罠」は完全に「姿勢崩し」の劣化版。
 でも妨害を喰らわなければ確実にダメージを与えられるから、割と長く、中盤くらいまで出番があるかな。

 ただ、《戦》属性相手に修練しても、成長がしょっぱいんだよなあ。
 戦術値なんて、いくら上がってもうま味があまり無い、ダメージソースにならないステータスなんだし。
 もうちょっと同属性ボーナスあるかと思ったんだけど、他の属性もこんなものなのかなあ。
 やたら簡単に好感度MAXになるのは嬉しいんだけど……。

樹精

 そして。
 473日目で全技能習得。

 ボクは今、すごく満ち足りた気分だ。
 このゲームを満喫することができた、そう胸を張って言えると思う。
 プレイ日記は、ここでおしまい。ここがボクのエンディング。ここから先は無い。
 だって、〆切過ぎちゃったからね!!

戦術師最終ステータス

ハマリ度 : 8 / 10
 ルールはわかりやすくシンプルにまとまっており、奥も深い。一定期間でリセットされるという着眼点が素晴らしく、技収集と成長要素を見事にマッチさせている。
 メガネ云々は抜きにしても、ラスボスの倒し方が1つに決まってしまっているのはいかがなものか。
 ラスボスを倒すために集める技3種のうち2種までが、他に使い道のない専用技であり、残りの1種を入手するためにも専用の対策技1種が必要である、という構造は少しやり過ぎ。あからさまに用意された回答を探すアプローチになっており、各自が創意工夫をし、育成するというコンセプトを無視してしまっている。
 ストーリー面で必然性があるか、というとそれも曖昧で、設定は面白いのに盛り上がりに欠ける。
 発動順の入れ替えがやりづらい、設定が保存されず最初からプレイする度にやり直さないといけない、等々UIでこなれていない部分も散見される。
グラフィック : 8 / 10
 狐と精霊の塗りが他のキャラとハッキリ違い、違和感が残る。恐らくは頭身が大きく違うため、画像の縮尺が違っているためだと思われる。
 スピードクリア後のおまけで全身画が見られるが、あの頭身でウィンドウの中によく収めたものだと思う。
サウンド : 8 / 10
 全編書き下ろし。良質ではあるが、良くも悪くも環境音楽に徹しており、引っかかりもないがインパクトも少ない。
 その中にあって、トゥルーエンド曲の独特な進行は比較的印象に残った。

 何が言いたいのかというと、「ゲームは好きになっても、秀才のことは大っ嫌いだ!!」というだけですね。あと主人公も。
 メガネを粗末にするものは、ただ死んで終わるものではない。地獄の業火に(略)

 《 牛人 》  ハマリ度:9 グラフィック:9 サウンド:8

目玉ビィィィィィィィィィィィィィンム!!(アヘ顔ダブルピースもあるよ)

 ランダム要素のない、オートバトルの育成シミュレーションです。
戦闘システムはRPGですが、戦闘前に行動を決定しなければならず、また、相手も行動が決まっています。
なので、バトルが始まった時には勝敗は決まっており、パズルにちかいゲーム性になっています。
似た作品には「ランナーズエクリプス」が挙げられますが、戦闘が3ターンで強制終了する所は大きな相違点です。

 ゲームのルールが少々複雑・・・というより、説明が分かり辛いですが、触っていくうちに分かるレベルです。
また、周回によるステータス上昇があるので、難易度は低く、全体的に敷居が低いと言えます。

 内容としては、某匿名掲示板用語や下ネタによる独特の雰囲気と「魔王物語物語」のような多くを語らない手法が特徴です。
多数のキャラクターが登場し、それぞれに物語があるようですが、細かい設定を匂わせるだけで、プレイヤーの想像力に任せるに留まっております。
多くを語らない手法だからこそ作者の魂的なものが伝わり辛く残念。サクッと遊べるゲームを目指した作者の意図は、うまくいっていると思います。

あと、下ネタ増し増しは評価に値する!!

ハマリ度:9/10
良くできたゲームです
グラフィック:9/10
いい味出てます
サウンド:8/10
淡々としていて雰囲気に合っています

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