■ D1AL-ogue
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作者 [ CherryPicker さま(開発) ]
[ Jungle Game Lab さま(提供) ]ジャンル [ 3マッチパズル+サウンドノベル ] 容量・圧縮形式 [ 720MB(解凍時)・Steamから直接ダウンロード ] 製作ツール [ Unity ] 言語 [ 日本語・英語・韓国語・中国語 ] 備考 [ 要・Steamクライアント ] 配布元 ![]()
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レビュワー ハマリ度 グラフィック サウンド 合計 総合判定 ES 9 /10 10/10 9 /10 55/60 ![]()
赤松弥太郎 8 /10 10/10 9 /10
《 ES 》 ハマリ度:9 グラフィック:10 サウンド:9
ネオンの森の片隅で
本作「D1AL-ogue」のメインは、サウンドノベルで進行するストーリー。しかし、そのストーリーの関門として、一風変わった3マッチパズルが用意されています。
3マッチパズルを繰り返し、ステージごとに与えられたミッションを解決することでクリアとなります。
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- 赤・青・黄に分かれたパネルのうち、同色のパネルを3つ以上を縦・横に並べると合成される
- 合成されたパネルには記号が付く
- 画面左に表示されたミッションに合う色と記号のパネルを配置することで、緑のマークがD1AL中央に表示される
- D1AL中央の緑のマークをクリックすると「納品」となる
- 「納品」は1枚ずつ実行してもいいし、全パネルを一度に実行してもよい。状況に合わせて適宜「納品」しておくこと
- ミッションは同色で記号が異なるパネルが同時に出る場合もある。どこにどの記号のパネルを配置するかは、パネル位置にマウスカーソルを合わせれば表示される(右図参照)
- ステージによっては、「過負荷:8ターン後に周囲のパネルを破壊」「破損:動かせないパネル」「薬物に感染したパネル」など特殊条件が発生する場合も。
- 「薬物に感染したパネル」ステージは注意が必要。ここのミッションに出てくるドクロの記号は「薬物に感染したパネルを全て消去する」ということ。
実をいうと、私の初見プレイ、上の箇条書きの後半部ほぼ全てで引っかかっています。
記号が異なるパネルを配置して、緑マークが出ずに焦ったり、どこにどの記号が求められているか分からず、無駄にパネルを動かしてしまったり…。
「薬物に感染したパネル」ステージだと、全て消した際の緑マークに気づかず、延々とパズルを繰り返していました。
それでも、本作のパズルに苦労はしないでしょう。延々とパズルを繰り返したところでゲームオーバーにはなりません。評価の下がり幅も「完璧な修理!」が「修理完了」になるだけです。一部実績以外には、ストーリーへの影響もありません。
本作のメインはやはりストーリー。5人…チュートリアルのミシェル、メインヒロインのフレイ・オルカ・リエン、乱入キャラのブレイド…の修理を進める中で、本作の舞台、そして主人公・クリスの「悲劇」と「その克服」が描かれていきます。
そう、本作の主人公・クリスは、カメラの目・操作する手・キャストの話し相手だけではないのです。ストーリーの中心なのです。どのようにクリスがストーリーの中心となっていくのか、そのストーリーに他5名のキャストはどう関わるのか…。それは、パズルを進めていけばすぐに、そして否応なくプレイヤーの目に明かされるでしょう。
本作のプレイ時間は1時間程度。「誰END」かの分岐こそありますが、終盤の選択肢だけで決まるため、コンプリートの手間もかかりません。
「関門」は手軽な作品です。貴方も気軽に、この「サイバーパンク」の深みにハマっていきましょう。
《 赤松弥太郎 》 ハマリ度:8 グラフィック:10 サウンド:9
どんな夢を見るの? 胸に秘めた冷たい闇から
太陽を知らぬ街、クロマシティへようこそ。
表通りは、光溢れる繁華街、そびえ立つ摩天楼、人類とアンドロイド・E.V.E.たちが共存する未来の理想郷。
裏通りは、政府と癒着した大企業が搾取する貧民街、E.V.E.向けのいかがわしいサービス、徘徊する光欠乏症患者、テロリストが跋扈する無法地帯。
その強い光と濃い闇の狭間に、リペアクリニック「D1AL-ogue」はひっそりとたたずんでいます。
大きな街にたゆたう小さな部屋の中で、主人公・クリスはどんなE.V.E.たちと出会うのでしょうか……。
過去のイチオシでもいくつか、「ストーリーがメイン、パズルは駆動装置」という立て付けの作品がありました。
本作もまた、それに連なるものです。
もっとも本作のパズルは、純粋に楽しいものではあるんですけどね。
パズドラと2048を足して、左右をつなげたようなデザインは手触りがよく、飽きが来ません。
全部で高評価を出そうとすれば、それなり程度の歯ごたえもあります。
ただしそれでも、本作のメインはストーリーであることは、疑いがないかと思います。
そのタイトルの通り、会話こそが本作の中心にあります。
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なじみのカフェの店員、フレイ。
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製薬会社の研究員、リエン。
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災害救助隊員、オルカ。
3人の常連客たちとクリスは、様々な会話を通じてふれあい、ともに身と心を癒やしていきます。
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ときどき悩ましげな吐息が聞こえたりもしますが、仕様なので問題ありません。
起動したまま中身をいじくられ、微弱な電流を流される。時には人間で言うところの交感神経系統に、不随意的な刺激が加わる……
作中でオーガズムみたいなものと明示されてるので、言い逃れのしようがありません。おめでとう。
しかし、いかに下心のない、必要に迫られてやっていることとは言え、手技でオーガズムに導かれちゃってるわけですよ。
そりゃあ、クリスになんらかの感情が芽生えてしまっても仕方ないじゃありませんか、ねえ?
ところがこの朴念仁、あからさまに好意を寄せられてても突発性難聴とかでスルーを決め込むわけで。
近々死人が出ると思います、ええ。こんな治安の悪い場所ですし。
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おそらくその原因は、別れた元カノ(仮)、ミシェルにあるのでしょう。
いや、元カノかどうかは知りませんけどね。でも初見じゃそうとしか見えないでしょ。
オープニングのモノローグからして湿度高めの激重感情が溢れ出しちゃってますし。
遠く離れた今もなお、始業前には欠かさずチャットを送ってきてダル絡みしてくる距離感って、そりゃねえ。
ストーリーを進めていけば、この2人の真の関係性は自ずと明らかになります。
そしてクリス君のヤバさもハッキリするでしょう。
エンディングまで見た感想は、末永くお幸せにしかないなァ。
高評価も納得のストーリーです。世界観もよく練れていて美しい。
それを支える足回りのところに、ちょっと難点がありますかね。
- ハマリ度 : 8 / 10
- パズル自体の手触りはいいし、挙動もハッキリしている。過負荷・麻薬・故障といったバリエーションもあるが、基本は大して変わらないため、1周だけでも繰り返しパズルを解いていると飽きも出てくる。これ以上のボリュームとなれば、他の種類のパズルも混ぜていかないと関心を維持できないだろう。
翻訳は直訳調、かつ男性口調と女性口調が入り乱れていて、内容は理解できるが情緒が伝わらないし、細かい表現がいちいち引っかかる。そして改ページが多い。ミシェルとのチャットはともかく、すべての台詞で句読点の度に改ページするのでとても読みづらい。そのためバックログに頼る頻度が多いのだが、分岐で消えてしまう。マウスホイールから直接バックログ呼び出しできないのもストレス。
キャラクターも、クロマシティという舞台も魅力的。終盤に向けて伏線が綺麗に回収されていく爽快感がある。しかし終盤、クリス自身の問題にフォーカスがあたると、クロマシティという舞台は存在感が薄まってしまい、よその街のクリスマスでもいいような内容になってしまうのが残念。続編ではもっと、この舞台の魅力がフォーカスされていくのだろうか。- グラフィック : 10 / 10
- 丁寧で大判のドット絵、特に整備開始前のパネルオープンアニメが美しい。ドットフォントと合わせてサイバーパンク、というかレトロフューチャーに片足突っ込んでる感がとても良く出ている。
- サウンド : 9 / 10
- BGMはサウンドリスト方式、まるで作業中に流れてくるラジオのノリだが、プレイリストの編集は不可能。
SEがとても良い。適度にデフォルメされた音が本作の世界観にはマッチしている。基本的にボクは、続き物にあまり肯定的ではないのですが、この作品なら続編制作は納得です。なにより、ボクもこれの続きが見てみたい。
舞台設定がとても魅力的ですから、あるいはクロマシティの、別主人公の物語でもボクは大歓迎ですね。