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■ ツクラーの野望

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作者[ リィ さま ]
ジャンル[ アクションRPG ]
容量・圧縮形式[ 3.17MB ]
使用ツール[ RPGツクール2000 ]
必須ソフト[ DirectX(3以降) ]
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↑画面写真提供:ES様

レビュワーハマリ度グラフィック サウンド合計総合判定
びるま 10/10 7 /10 7 /10 74/90 B
ES 10/10 7 /10 8 /10
ナンセンス♪マハラジャ 9 /10 8 /10 8 /10

 《 びるま 》  ハマリ度:10 グラフィック:7 サウンド:8

ゲーム内ゲーム!ゲーム内ゲーム内ゲーム!ゲーム内ゲー(ry

あけましておめでとうございましゅ。
今年初めのイチオシは、有名ツクラーリィ氏の最新作「ツクラーの野望」です。

「ゲームを作るゲーム」というコンセプトのこのゲーム、作品のアイデアを探してまわる「アドベンチャーパート」と作品のテストプレイという形で進めていく「アクションRPGパート」に分かれており、交互にプレイすることによってゲームが進行していきます。
隠されたアイデアを見つけるのが楽しいアドベンチャーパート、単純ながらも爽快感のあるアクションRPGパート、どちらもしっかりと作りこまれているので、プレイ中のストレスはまったく無し!
アドベンチャー、アクションRPG共に難易度が低く万人にオススメできますが、隠し要素が満載なので、ヤリコマーも満足間違い無し。

冬だし、雪だし(降ってない)、炬燵だし(無い)、餅を食べつつみんなでレッツやり込みプレイ!

 《 ES 》  ハマリ度:10 グラフィック:7 サウンド:8

実際の製作にはあまり役に立ちません。

同氏の作品「Good Viking」より。
ハマリ度:10/10
右図くらいハマりました。
グラフィック:7/10
今回も、基本はREFMAPさんと2003RTPと、既存のものばかり。
それでもやはり、見た目のインパクト(※1)と分かりやすさは人一倍である。
サウンド:8/10
曲は、やはりおなじみの氷石さんとかRTPなので割愛。
今回も、サウンドの魅力は変なボイスに集約される。


最初のころはストーリー重視派だったが、
最近は、ゲームシステムの凝った作品作りを心がけている。」(Teck Winに載ったプロフィールより)
…………ウソだ――!!!(効果音:屋良れ.wav)

…というわけで、今回ご紹介するのは、ツクール界随一のシステムの多彩さとボケツッコミの応酬で有名なリィ・里こと里 知則 氏の最新作(の一つ前)であります。
今までの彼の作品は、どちらかというと「ダンジョンキング」や「旋風仮面」のように緻密な操作を要求されるものばかりでした。しかし、このゲームはその点から比べれば、非常に大雑把にプレイできます。
こんな世界に入ってくるぐらいの皆様ですから、「大雑把に遊べるゲームを作るには、製作者側に緻密な組み立てが無いとできない」ということは経験上ご存知でしょう。うざったい敵をバッタバッタとなぎ倒す「三国無双」が、いかに高度な技術力の上に成り立っているかは、そんな皆さんの前では言うまでも無いでしょう。

そういった点で、「現代編」「マレス編」ともに、かなりとっつきの良いシステムを持っています。これは、ツクール創世記の時代より培ってきたノウハウの賜物であるといえるでしょう。
前作を踏まえて格段に進化させた点を一つ挙げましょう。今までのリィ氏の作品は、「ダンジョンキング」のレビューを見ても分かるように、多種多様なゲームをヤケクソなまでに詰め込んだものとなっていました。
一つの作品で、多ジャンルにわたるゲームが遊べるのはお得なのは確かですが、「じゃあ、このゲームの一番の売りは?」と訊かれると、ちょっと考え込まざるを得ません。
このゲームは、その部分までも逆手にとって、「2つのゲームにしぼり、それらをリンクさせる」という方式を取りました。テックウインの評価では「ゲームが寸断される」と、唯一の残念な点として評価されていましたが、「EVE」や「街」にあった様な「ザッピングシステム」みたいに考えたり、「FF6」の「フェニックスの洞窟」の様に、2パーティで助け合って進めていくダンジョンを考えれば、かなり画期的、かつ感情移入のしやすいシステムであると分かるでしょう。

もう一つの点として、このゲームの中には、リィ氏が作った数多の旧作と似通った部分が結構あります。

「旋風仮面」時代の風次郎君(?)…って、農民!? 今ではこんなに立派に…って侍!?

例えば、「現代編」の舞台は、前作「旋風仮面」のちょっと後となっており、所々のマップが、「旋風仮面」の物を使い回応用して作られております。
その他にも、「現代編」の「ネタ探しライト」は、「Good Viking~ブラック編」にあったライトと非常に似通った性質を持っており、そこらに漂う霊を見つけることもできます。(2・3章のネタを探す際には、この性質が大切となってきます。(※2)
そもそも、マレス君の攻撃自体、「旋風仮面」のbattle編での攻撃と一緒ですし。(※3)

もちろん、ただ使いまわしたわけではありません。battle編ではフィニッシュシーン時にも相手に触れるとダメージを受けるし、「Clear」と出た後もしきりに敵が出てきました。
しかし、マレス編ではあんなにかっこよく、爽快感あふれる勝利シーンになったのです!
プレイヤーとしては、そういう部分もリィ氏お得意のパロディジョークとして楽しむのが一番でしょう。
前作をプレイした人が今作をプレイして初めて分かるパロディですが、今作を最初にプレイした人も、その前作に興味を持てるような ストーリー構成は流石だと思います。そういった方は、ぜひ、前作もDLしてみてください。そして、打ちのめされて下さい。
レビューから1年半以上経った今も、「ダンジョンキング」の2面が越せないESでした。


<ES的蛇足>

(※1)グラフィックのインパクト
リィ氏の作品を見て、一番すごいと思うのは、ハンドブックのボイス集など、「どう使えばいいねん!」と思うような素材を 非常に効果的に使っている点である。このゲームにも、そう行った良い素材の使い方が多い。 一番驚いたのは、現代編のステージの一つ「喫茶店」の店員に「Eternal Hermit」のキャラクターを使用していたことである。 あの時は、審査員側にばれてないか非常に心配だった。
<蛇足の蛇足>Eternal Hermit
貧乏性天然ボケ少女二重人格性悪メガネのカシマシ3人娘が、喫茶店経営の傍ら、悪霊退治にいそしむという、シナリオ:あかほりさとるでなかったのが不思議なくらいだった作品。
私がテックウインを買い始めたのが、ちょうどこの連載の最終回だったため、このゲームが、実質上私の初めてプレイしたツクール作品となる。
あのころは若かった…。
(※2)ネタ探しライトの使い方
「現代編」のコンビニとゲーム屋の外れには、雑木林が広がっており、数多の狂った幽霊が 「気力ゲージをくれ~~~~」と迫ってくる怪奇スポットでもある。
幽霊はネタ探しライトの光を当てないと全く見えないため、つけた瞬間四方を囲まれていたときには、 思わずF12を押したくなる。
(※3)マレスの剣
チマタでは「当たり判定がいまいち分かりにくい」と言われるこのシステムであるが、ツクールで覗いたところ(作者様すみません。改造はしてませんから。)、マレス君の当たり判定は「剣を振りかぶった(1ボタンを押した)瞬間の位置座標と向き」による ものと推定される。(通常攻撃は、相手に背を向けていては当たらない。)
そのため、動きながら撃つと、戦闘アニメーションとズレが生じて戸惑うが、うまく使えば、
「あれ~?剣は向こうにあるのに、何故に俺、斬られてるのかなあわびゅ!(敵)」
と言うことも可能であると信じたい。

 《 ナンセンス♪マハラジャ 》  ハマリ度:9 グラフィック:8 サウンド:8

ベテランのなせる業!!

ハマリ度 9
後半のマンネリを条件をつけることで解決。ただちょっと金が簡単に手に入りすぎな のでもう少し苦労させても良いかと。

音楽 8
ちょっとうるさいと感じてしまった・・・。戦闘で。

グラフィック 8
ツクールでグラフィックの点はつけがたいなぁ・・・。

ツクラーの野望はプレイヤーがRPGツクールを使ってゲームを作るツクラーと なり、家の中や街中を歩き、ネタを探してそのネタをゲームの一部に取り込んでいく と言う一風変わったRPGです。
ある程度ゲームができたらテストプレイをして完成度を上げていき、ツクールのコン テストで大賞を取るのが目的となります。

はっきり言ってこのゲーム、ツクール初心者では絶対に作れないでしょう。

ま    さ    に
ツクールでゲームを作ったことがあるからこその発想!
作者であるリィさんは「旋風仮面」などコンパクでも活躍されたいわばベテラン!!
だからこそこのゲームが生まれたのでしょうね。

ツクラーの心情を楽しむ!!
作るゲーム自体は非常にオーソドックスな魔王討伐を目的としたもの。
システム面もそこまで斬新な点はない。
しかし、作り手の心情が見えるのがいい!!

例えばライバルが登場して、負けないぞ!っと気合が入ったり、ネタが思い浮かばず悩んだり…。
そういったリアルなやりとりが面白い。

結果的に作るゲームもこれでもかと言うくらいRPGに必要な要素を詰め込んだ良作になる。

芸が細かい!
戦闘アニメの変更だとか、タイトルの変更など、普通のツクラーなら配慮に入れないような細かい点、またエッチイベントやカジノなどプレイヤーのニーズに合わせたイベント作りも好印象だ。

と散々上でリアリティのある良作だと言ってきたが個人的にネックだったのはそのリアリティを壊した旋風仮面だ。
ゲームの途中で登場するのだが(どこででるかは秘密にしておく)なんか一気にリアリティが破壊された感じだった。

ミニゲームとしては面白かったのだが、ここまでリアルに作ったのなら最後までそれを通して欲しかった…。

ファンには感動モノなのかも…。個人的な見解です。

編集後記

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