■ 東京都繰子の事件簿 ~File03:覚が棲む村~

作者 [ はいぺりよん さま ]
ジャンル [ エロス&ノスタルジックミステリAVG ]
価格 [ 2,000円 ]
製作ツール [ Artemis Engine ]
容量・圧縮形式(DL版) [ 937MB・ZIP ]
入手先 [ 作者サイトをご覧下さい ]

Chris Chris Chris Chris Chris Chris Chris Chris Chris Chris

 《 DECOすけ野郎 》 

全ては裁くためではなく、真実を見届けるため。
連続殺人事件の末に探偵(&ハツカネズミ)が見たものとは!?


あらすじ

私立探偵探偵、東京都操子(ひがしきょうと・くりす)とハツカネズミ、マンフレッドは骨休めのため岐阜県は飛騨の小集(こだかり)村を訪れていた。
そこで、偶然前作の事件で知り合った古御堂(ふるみどう)警部、そして謎が多い彼のおしゃまな娘、月(せれな)と共に村をまわることに。

この村には、「覚の儀(さとりのぎ)」なる儀式が毎年一度あるらしい。3人も飛び入り参加することとなった。
驚くことに、覚は3人の考えていたことを全て当ててしまう。覚は、人の心をすべて読むことが出来る。
この村にいる限り、全ては筒抜けなのだ。

次の日、村を探索する操子は、老婆からこの村に伝わる童歌について教えてもらう。
まさか、その見立て通りに連続殺人事件が起こってしまうとは。
古来より、鬼は神として崇められたものの、仏教伝来後に怪奇な悪鬼として描かれたという歴史がある。
果たして、覚は鬼なのか、神なのか。この村では、過去に何が起こったのか。
そして、その先にある真実とは、事実とは。人間とは。


概要

▼久々の登場ですね。今回自身のほどはどーですか。
▽えっ、これって犯人教えてくれないの?
自分で・・・。
▽前回は総当りで当てたのに、え、これってそういうゲーム?
それを「当てずっぽう」って言うんですよ!

早くもいきなり不安感が。というわけで説明すると、前作とはか・な・りシステムが変わっています。
ちゃんと説明は読んでおいた方が良いです。説明書を読まず「こんなものでいいだろう」とプレイしたため手痛い時間ロスを食らうためになったのでな。
(何故これが第二弾なのか?という説明は前作参照)

前作と違い、
プロローグ→日常パート→エロシーンはさみつつ推理パート(その1)→日常パート→エロシーンはさみつつ推理パート(その2)→探索パート→エロシーンからの→推理バトル→ 回想(真相説明)→エンディング→エピローグ

と、推理・および探索の比重がかなり増えています。推理パートで躓く、探索パートで間違えるとドツボにハマる確率が前作に比較すると増えてきています。
マジで難しいです。
うっかり忘れが命どりになる可能性もあるため、細心の注意を払いましょう。


機能紹介

ゲームシステム、推理モードの詳細はチュートリアルから見る事ができます。
それ以外で、今回使用する機能について説明していきます。

◆速読:
スキップ。しすぎると、てがかりを飛ばしてしまうためビデオデッキ並にちゃんと止める必要があります。

◆セーブ:
いつでもできる代わりに、3つしかありません。(推理バトル中の使用は不可)
これは意図的なものなので(本来は、ゲームエンジン的には何個も使える)、使う場所を考えましょう。

◆てがかり:
推理パートで使用する手掛かり。緑文字で強調されています。最初のうちは、捜査パート内だけでも推理することは可能。(しかし、ベストエンドにはたどり着けない)
通常パートにも必須な手掛かりがあるため、何度も読みなおして正しいものを探していきましょう。
10個以上は記録できず、さらに章が終わると強制的に全て消えてしまいます。

◆栞:
そこで栞の出番。5つまですが、はさむことで章を読み返すことができ、そこで手掛かりを記録できます。
最重要機能であり、これが無いとクリアすることは不可能。

◆所持品:
推理バトルで使用します。自動的に入手されるものの、使用時には細心の注意を払いたい。
入手時に出てきたテキストを書き記せば、それは役にたつでしょう。

◆その他:
村の全体図、見立て殺人の元となったわらべうた、殺人事件の見取り図など。
特に、わらべうたはとある箇所で使うため、内容を読んでおいた方が良いでしょう。


謎解きメモ+@

今回は、かなり躓いたため(ネタバレにならない程度に)メモを書きました。参考になれば。

・第一の殺人
たしかに、文章を気をつけて読めば「思い込んでいた」とよく分かる内容でした。
「思い込んでいた」、すなわち「誰か実際にそれを見た人がいるか?」と考えてみましょう。
この密室の中にある矛盾。そして、何のために密室を作り出す必要があったのか?

・第二の殺人
普通だったら、あのようなことはするのはかなりリスクは高いでしょう。
しかし、それを逆手に取り、さらに目撃者にまで思い込ませるとはまさに大胆不敵。
第一の事件と同じ発想で、広大な空間をどのように密室にしたか?と考えましょう。
ただ、ナメていると、最初からやり直すことになるでしょう。

・高山市探索
証拠を集めるだけではなく、最重要手掛かりも隠れているため注意しましょう。

・推理バトル
ここまで来たら、もうやり残したことは無いでしょう。資料は読んだか?
必要な証拠は全部揃ったか?栞を読み直したか?手掛かりは記録したか?
ここまで来たらもう一歩。

・???
あっさりと(とある人物の)謎が分かりますが、唐突にジャンルチェンジ。これはこれでなかなかスピーディーで良かった、と思います。死と隣合わせのバーリトゥード、と言うべきか。
解決された謎もそこそこあった、しかしさらに謎が増えた、といったところでしょうか。
そして、前作のアレが! 出演!
やっていないと、この登場があまりにも唐突に見えてしまうため興味を持ったら、まずは前作をやりましょう。


ネタバレ抜きでどこまでゲームの内容に触れられるか

さっそく、プロローグの意味ありげな復讐宣言を読みつつ、OPを見て村に関する導入部分や世界観を把握していきます。

▽なんでこんなに時間がかかるんですかね?
▼そりゃ、やりながら用語集を読んで行ったり、これは怪しい、という箇所をメモしている(栞だとカバーしきれないため)じゃないですか。しかし、すごい量の用語集ですね。
▽まさか、みたらし団子のレシピまで書いてあるとはね。
おっ、いきなりエロシーン。

映画の話になるんですが、「スクリーム」って一番最初にアレが殺されるじゃないですか。
どうやら、編集段階では「それ以降40分近く誰も死ななかった」そうですよ。
111分ある映画で、それはかなり致命的。だから、(映画中に出てくる)とある人物が唐突に殺されることになった。
タイミングよく配置されないと飽きるのですが、今作ではそれがいい比重で置かれていたと思いますね。

そして、山田の踊りがありつつ、月が全方面に対し喧嘩売りまくりな状態を他がなだめつつ、お楽しみがあったり。
しかし、すかさず第一の殺人が。ここで初の推理パートとなります。

▼何度やっても「FATAL LOGIC」(強制バッドエンド)になるんですが。
▽これね、何をやってもダメだったんです。恥も外聞もないですが「困っています、教えてください」と作者に連絡を送ってね。
いやー、まさか「それ以前に間違っていたからダメ」だったとは。当然最初から全部やり直したけどさ。
全然ダメじゃん!
▽恥も外聞もないけど、だって何度やってもゲームオーバーになるんだよ・・・。
仕事でも「分からなかったら、分からないままにしない。聞くことが大事」だって言っていたじゃない。

◆推理パートPOINT!◆
・堂々巡りになったら、時には諦めることも大事(やり直したほうが早い)
・犯人は当てられないので、物的証拠(手掛かり)からトリックを導き出すことが焦点となる。
・手掛かりは「誰が話しているか?」ということにも気をつける必要がある。
ミスリードにひっかからないようにする(最初は、気が付かずドツボにハマりまくった。)
・刑事さんのいうこともヒントだったりするかも。逆に、操子が刑事の言ったことをすかさず言えば、それはフラグが正しいことを意味する。

立て続けに第二の殺人、そして高山市探索。

▽はるばる来たぜ飛騨高山。
▼ステーキ屋に行く余裕は無いので、各地で証拠を集めたり、話を聞きましょう。
▽人の金で高級牛肉食べたいですね。
本当に推理する気がねえな!

ここは普通に各地を足で歩いて調べる必要がありますが、ここで出る証拠は本当に大事なので、書かれている内容もメモしておきましょう。
意味が良く分からない場合は、別途調べましょう。

個人的オススメエロシーンをはさみつつ、話はさらに核心へ。そして、スタッフロール。
スタッフのみで何でキャストがいない?と思ったら、どうやらここで通常/探索パート終了!


操子VS真犯人との最終対決、そして・・・

話はまだまだ続きます。操子は最後の対決に挑むことになるのですが、ここがかなりの難関。気を引き締めていきましょう。

◆推理バトルPOINT!◆
・トゥルーエンドのためには、(ゲージがフルのまま)完璧にクリアする必要がある。
・(順当に進めていても)途中でゲージがガクッと下がるものの、落ち着いて進めましょう。
(動揺して、その後の選択肢でミスってしまったのは内緒だ)
・途中の一番難解な箇所には、実は救済処置があります。
・押し間違いがないよう、選択肢は慎重に選びましょう(ミスって最初からやり直すこと数度あった)

思考と論理を完璧に結びつけ、全てを突きつけると、犯人の告白からの回想に入ります。

こうなるしかなかったのか、呪いから逃れるために作り上げられた「偽りの儀式」、それがさらに悲劇を巻き起こしてしまうことに。
普段は「復讐は何も生み出さんやろ」論者であるこちらも、「それは一線も二線も超えたわ」というくらい、グロテスクな話(人間のドス黒い欲望という面で)でありました。
無論、作中ではショッキングなシーン(死体、遺体遺棄)はありますが、その面での描写は間接的だった(普通の推理モノくらい)な印象があったですが、それがより一層、とある行為の残虐性を際立たせていたのでしょう。
だけれども、確かにあの二名には愛はあったのだとは思うのです。思いたい。


たたかいおわって

真実を明らかにする、ということは辛いことです。無論、傷つく、打ちのめされる行為ではあるものの、
後が(謎を残しつつも)さわやかだったのは、操子の探偵としての素質が本物であり、相手を見据える目があったからこそ。

というわけで、システムは強化され、ボリュームは増え、エロスは濃厚に、推理の難易度を引き上げられ、全てがパワーアップされた今作。
まだまだ謎も多いのですが、果たして今後どのような展開を見せるのか。
それでは・・・シー・ユー・アゲイン(またいつの日か)

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