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■ らじおぞんて

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作者 [ ひらにょん さま(犬丼帝国) ]
ジャンル [ 縦・弾幕 ]
容量・圧縮形式 [ 31.7MB・自己解凍EXE ]
製作ツール [ Delphi ]
必須ソフト [ DirectX (7以上) ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

(補足)
2011.02.26:ダウンロード先を変更。(DECOすけ野郎さま、情報ありがとうございます。)


2 3 4 5 6 7 8 9 10
画面写真:びるま・紫月飴様

レビュワーハマリ度グラフィック サウンド合計総合判定
びるま 10/10 10/10 9 /10 85/90 A
ES 8 /10 8 /10 10/10
紫月飴 10/10 10/10 10/10

 《 びるま 》  ハマリ度:10 グラフィック:10 サウンド:9

素人にはオススメできない

凄いです。異常なまでの創り込みです。
レビューを書いている現時点においてもシステムをすべて把握できておりません。
そして、シューティングとしての完成度、グラフィックの質、共に文句のつけようがありません。
が、しかし、ムズいです!ムズすぎますです!!

弾幕といえば真っ先に思い出されるのがケイブですが、そんなレベルじゃこざんせん。
一面の時点ですでに怒首領蜂大往生1周目最終面を超えており、初心者を完全に見放していらっしゃいます。
弾幕シューに関してはそれなりに自信をもっていたのですが、このゲームに敢え無く打ち砕かれました。
また、覚え要素も多分に含まれており、パターン化しないと即死する場所がありまくりです。
…いや、多分という表現は撤回します。アーケード版『沙羅曼蛇』並みに激しく覚えが必要です。
これだけでも凄すぎるのですが、その上「BAZZり」あり、「近接攻撃」ありと盛りだくさんです。盛りだくさん過ぎます。
そして、シューティングでは非常に重要なファクターである「得点システム」に関しても、これまた市販ゲー真っ青の作りこみです。
攻撃面、防御面、計画性の3つの評価基準があり、それに加え恐ろしく複雑な倍率ボーナスシステムが存在し
ちょっとやそっとではシステムを把握しきれません。
しかもある条件を満たすことによって、斑鳩のような
敵破壊時に打ち返し弾が出現するモードまで選択でき、もうお腹いっぱいです。
シューターは「喜びの歌」を歌いつつプレイに励みませう。

【結論】
『シューティングなら任せとけ!!』な貴方にオススメ。新たな世界が開けること請け合いです。

 《 ES 》  ハマリ度:8 グラフィック:8 サウンド:10

「キサマが欲しいのは弾幕(コレ)か?」(by 余空)
「…いえ、勘弁してください。」(by 私)
ハマリ度:8/10
ここまであっちの世界に逝けるゲームは無いでしょう。
正直、私は精神をもたせるのに精一杯でした。
グラフィック:8/10
キャラ絵、弾幕模様ともにドット芸を尽くした素晴らしいでき…
なのだが、その分画面がチラチラしたり、キャラ自体が小さく、見づらいという欠点もある。
サウンド:10/10
美しいながらも、ゲーム本編のとち狂いっぷりに拍車をかける音楽、
そして、事あるごと(主に死ぬとき)に鳴り響くボイスなど、どれも素晴らしい出来である。

最初に言いましょう。このゲーム、

キャラから入るような人は、悶死間違いなしです。

「初期設定で不死身」「ステージを選べる」という一見親切な要素も、実は罠。
要は、バランス自体が死ぬこと前提になっているだけです。
しかも、そのバランスも、死ねばランクダウンで楽になる(※1)なんてことは無く、終始、最高難度でのプレイを強いられます。
その難度にかけるポリシーというのは徹底しており、ボスは、ラストの破壊シーンでさえも弾を出し(当然、当たれば)、スタッフロールすら、シューティング面の一つといった感じになっております。
ましてや、当方は弾幕ジャンキーなシューターでも何でもなく、Noiz2saの1面でGAME OVERになった経験を持つヘタレネットサーファー。
最初は1面当たり20人以上、最終面では少なくとも60人もの自機がお星様になり、自分自身が発狂するかと思いました。

それでも、ここまでやってみれば結構慣れも出てくるものです。近接攻撃で弾を消したり、武装ロ(雷)での近接攻撃で弾幕をずらしたりといったテクニックや、広範囲に攻撃が出来る真祐と、局所的に攻撃が出せる余空といったキャラ性能の大幅な違いに気づいたりと、作りこみの点でもコンシューマに引けをとらない出来となっております。

また、ステージごとの特色も高い事も大きな特色でしょう。
障害物が多く、弾幕避けに加えてアスレチックアクションのような操り方も必要となる三面、
最初っからボスが出てくる4面、最終面にきては、最初から最後までラスボスとの一騎打ちです。

シューター垂涎の稼ぎ要素も、コンボはもちろんのこと、攻撃を外すと得点効率(SIGNAL)が悪くなるシステムや、生き残った時間に比例して増える得点(CLOCK)、そして、ボスを葬ったときの破片壊しなど、多くそろっております。
最も、それが生かせるかというのは、また別問題ですが。

とりあえず、このゲーム、ぜひPS2版怒首領蜂大往生をテストプレイされた皆様にプレイしていただきたいと思います。


<ES的蛇足>

(※1)死ねばランクダウン
ライジング/エイティング作のシューティング「バトルガレッガ」「バトルバクレイド」でお馴染みのシステム。
このゲームに限らず、ライジング/エイティング作のシューティングは、レースゲーム形式にしたり、3人組のチーム形式にしたりと、斬新なシステムを持つものが多く、また、他のゲーム同士のコラボレーションも盛んである。
(※2)このゲームの超絶弾幕・1
これは、私が見た上での感想なのですが、どうやら、このゲームの弾は見た目どおりの攻撃判定を持っているようで、それが、このゲームの高難度ぶりに拍車をかけている気がします。
具体的にどれぐらい難度が上昇するかは、rRootageを思い浮かべてもらえば分かると思います。
正直、レーザーの余波で死ぬというのは、少々やりすぎではないかと…。(でも、そこがいい)
(※3)このゲームの超絶弾幕・2
リードミーにも書いてあるように、「プレイヤーを惑わすこと」を目的とした弾幕には、主に2種類ある(と個人的に考えております)。
比較的遅めの弾をみっしりと繰り出すケイブ弾と、それより密度は低めだが、高速の弾をばら撒いてくる彩京弾の2種類です。
このゲームの弾幕は、ちょうどそれを足して2で割らないといったものでして、上のキャプ画像にあるような弾幕アートが高速で振ってくるというものごっついものです。
ちなみに、多くの弾を固めて繰り出すBUZZ用稼ぎ弾幕というのは、(見た所)ほとんどございません。

 《 紫月飴 》  ハマリ度:10 グラフィック:10 サウンド:10

…すっかり毒電波浴びちゃったのでレビューと言うより妄言ですがー

長いので先にまとめ
外見は美しく独創的かつ見やすい。音楽・効果音も素敵。
いわゆるシステム/ゲーム性については、多様で、商売や慣習から離れるとこんなゲームになってしまうのかと驚愕。
評価が分かれそうな点は、独創性や方向性ゆえのとっつきにくさと、WLS系以外の機体の扱い。
個人的前書き
らじおぞんでのレビューを書かせてもらうのは2回目です。[以前書かせてもらった私のレビュー]
…もう一年近くなるのか…。えーと、以前のは概要的なモノです。
「得点システムは平凡」というのはうそ臭いです。微妙に地味と言いたかったんだと思います。
「アジア料理」についてはもう謎な表現ですね。かなり悩んで出た表現だし、ひらにょん様には認知してもらえたようですが、ぞんでやったことない人がアレを読んだらとかんがえると、反省。
レビューなんだし、らじおぞんでを語る
とはいっても、すでにひらにょん様が語りきっててくださった気がしないでもないです
その言葉は、当時高速で更新されていたので私は追いかけきれてないと思うし、今となってはネット上ではログが見当たらないのでアレなのですが、
[AnyWare様内の紹介ページ]をみると、らじおぞんでの核を簡潔に書ききった文があります(本人様の文ですよね?)。これでシビレタ人は、こんな文読んでないで即プレイ。
ぱっと見て1──絵
このゲームをはじめて、まず目に付くのはその色使いだと思います(いきなりメニュー画面なのもそうですが)。
えーと、多分、初めてなら、真祐で1面をやってみると思うのですが、(ホワイトアウトの後)背景には妖しい色の大地が広がっていたりしますし。
武装イの弾色は、緑色の殻に紫の核というこれまた面白い色使いです。敵弾も敵弾で、夕空のような色(紫~黄のグラデーション)がよく使われています。
色使いだけではなく、ドット絵も良い出来で、BMPファイル(image2.bmp)を見てるだけでもいい感じです。
さらには表現や、半透明・加算・減算合成まで綺麗なので満足です。加算合成を使って、美しく且つ見やすいと言うのは以外と少ないですし。ちなみに先ほどの武装イ弾は、加算の殻に減算の核を持っているという作りになっています。
ぱっと見て2──弾幕というか弾質というか
弾幕 弾幕の定義と言うのも人それぞれですが、なんとなくそれをイメージした場合、量が多く・当り判定が小さく・ある種の形状美を伴っている、と言う感じになると思います。
これだとゲームの本質には触れてない、「ぱっと見」の判断と言われても仕方がないのですが、その時点でも既にらじおぞんでは条件を満たしつつかなり特殊と言えます。
まず、デカイ弾が当り判定もデカイ。いや、小型弾や自機の当り判定だけ見てればケイブ作品よりサイヴァリアに近いと言える小型っぷりなのですが、大型の弾になっていくと、見た目に近い当り判定になっています。
次に、ランダムなばら撒き弾がないこと。らじおぞんでのポリシーがよく表れている点でもあると思います。
前半面で目立つのが、微妙な揺らぎがある弾幕。普通、ただまっすぐに撃てば済むものにわざわざ射線が微妙に揺らいでたりします。一見してわかるのですが、しかし避けに影響が出るほどでもないという感じです。
後半面に現れる、一見ランダム弾に見える撒き方。珍しい配置だったり、ほんとにランダム弾のような形だけど、二回目、三回目も同じ形で飛んできたというのも。
掠りの重要性の割に掠りやすそうな弾が少なかったり、攻撃のウェイトが大きく、機構も複雑なあたり、あくまで弾除けを主眼とするものとは方向が違う感じです。
…また1面の話になりますが、ボスの散神無の弾幕はなかなか興味深いです。少ない弾源から複雑な弾幕をはるタイプではなく、多くの弾現が単独ではシンプルな弾幕で複合攻撃するタイプですが、配置が結構集中してたりします。
まず目立つのは斜め固定で撃たれている弾。くぐろうとすると大変ですが、そもそもくぐる必要があまりなかったりして、むしろなんとなく移動範囲を狭められてる気がします。 更に面白いのが下に撃たれる狭い2way(実際は別の弾源から出てるのが途中で交差してるのでちょっと違うと思うが)。 狭いですが、あたり判定を考えれば十分動け、むしろ敵の正面に会わせたまま小さく避けるにはちょうどいい位置だったりするわけです。
はじめは、混乱狙いの意図不明攻撃かと思いましたが、単に自分が妄想してただけでした。
スコアシステム
点数の見方としては、他の方と競ったり、自分の記録として眺めたり等して楽しむと思います。
で、スコアを競い合う場合、例えば点数が単純に破壊点のみだったりすると、全ての敵を破壊した時点でその先が無くなってしまうわけです。これでは上級者は競えません。
それで、点数となるものを増やし(ボーナスアイテム・撃ち込み点等)、点数の評価も単純な加算ではないものになっていきます(敵機との距離に比例した倍率、コンボボーナス等)。
そうしていくと自然と点数は大きくなって行き、スコアシステムがゲームの売りになるようになっていきます。
売りにするくらいのシステムとなると点数のなかでも比重が大きくなっていきますしわかりやすく公開されます。他にスコアに繋がる要素があってもメインのほど主張しなくくらいに押さえられたりします。
うなると、システムを理解しないとさっぱり点数は伸びず、一方理解し実行するととんでもない点数になります。この莫大な数、莫大な差はプレイヤーを盛り上げたり煽ったりします。これをまた売りにしていたゲームもありましたね。
しかし一方で、「ちょっとしたプレイの差」が数の上ではとんでもない差になっていたりして、単純な数字で点数を評価するのが難しくなったりするような問題も生まれてきますし、プレイもある意味偏ったものになりがちです。だからって、それを解消するようなことをすれば(例えばスコアに小数点をつけてみたり)、製作者にもプレイヤーにも手間が増える上、上記の利点も打ち消してしまいます。損が多そうですね。
が、らじおぞんではそれをやってくれました。ブラボー!!!ブラブラボーーッ!!!(漫☆画太郎)
…いや、小数点ではないですが、代表的なスコア要素のCLOCKは、様々な点数に対して倍率となりますが、%表示だったりする上に、一定値を上回った分が小さく扱われる仕様になっています(500と表示されてる時は5倍ですが、1000で6倍だったり。くわしくはリードミーにあります)。意図的に反映度が減らされてます
さらに他にも無視できない大きさの倍率要因SIGNALがあったり、破壊点の上乗せになるコンボ系のシステムの仕様も一手間加えられていたり、構成要素が複数だったりするわけです。
要は、様々なプレイが適度に点数として評価される感じです。スコアシステムの進化をそれまでとは別の道に使ったともいえます。商売っ気のないフリーゲームで、個人製作PCゲームならではですね。
難しい、のか
まあ難しいのですが。それも1面から。
とはいえ弾の数はともかく、撃ち方まではそんなに凶悪ではないわけで、高難度の要因はむしろ自機の扱いの難しさにあると思います。
もしかすると、完全に使いこなすのはレディアントシルバーガン(3つのボタンのく組合せで計7つの武器を扱う。本作のEDS系機体の操作形は近い)より難しいかもしれません。特に弾幕STGは自機の扱いを極力シンプルにする傾向にあるのでなおさらです。
はいえ、1面あたりならボス以外は近接攻撃でほとんど処理できます。ガンガン敵に向かっていっても敵事態には接触しても平気だし、以外と弾には当らなかったりします。被弾も一回くらいなら平気です。
ちなみに初期設定の真祐は切り替えを積極的に使えないと難しい気がしますので、はじめは余空の方が楽ではないかと思います。
それでも難しいという場合、[BREAKIN]や[OVERHAUL]面で練習してみるといいと思います。同じパターンの繰り返しの構成ですが、弾も激しくなく本編では見かけない激しい誘爆もなかなか楽しいものです。
[path_1]面も1面より楽かも。
テキスト類
一部で「読みづらい」とか「電波」と言われているらじおぞんでのリードミー。
自分としては到って普通の文章だと思っていましたが、そう言われると、ゲームシステムに関する話と設定が混ざって書かれていたりして読みずらいかもです。
それ以前に、STGには珍しくそもそもリードミーをちゃんと読まないと把握できないゲームですので注意です。
はじめからありどんどん改定された[れあどめ.txt]と別に、後にまとめて書かれた[manual.html]があります。片方にしか載っていない記述もあり、大雑把に言えば前者が上級者向け、後者が初心者向けです。
ちょっといいはなし
四角が… 左の図のように、点滅するたび四角が見える場合、起動時に現れるメニューの「テクスチャのフィルタリングを行う」をチェックすると改善される場合があります。
ちと気になる点
その1:WLS系以外の機体の扱い
WLS系機体というのは真祐・余空の御二方ですが、他にもUSE系、EDS系それぞれ2体、計4体の機体が選べます。
が、その4体は選択画面で表示されて無い上に、(普通に左右で選択できます。欄外な感じですね)残機制有りでSAVIORモード(要は通常モード。DESTROYERモードだと火力が上がり防御が弱くなる)固定の点が気になります。
残機制のあたりについては設定も絡んでくる当りでまあ他人がどうこう言う筋合いではないですが、他の二つ、特に欄外扱いについてはどうにかしてもらいたいところです。
その2:全体の特殊な仕様
今までの分では主観的な視点でイイ!と言わせてもらいましたが、客観的な視点で見ると、気をつけろ・人を選ぶゲームだ、と言えます。
もうここまで来ると、作品の問題ではなくこれからやってみようと言う人への注意みたいなものです。
流行っているものには問題点があっても流行るそれなりの理由があるわけで、そこらへん特殊なSTGらじおぞんでは難易度以前の問題で万人向きとは言えないとおもいます(そもそもSTGが万人向けとは言えない時代ですが)。
(まあ、これについては[残機制有り・DESTROYERモード]で余空を選びTOURINGでプレイすれば、一般的なSTGの雰囲気に近づくと思います)
残機の概念が(標準では)存在せず、はじめから全ての面が選べるわけで、「クリアを目標に」とか「先を見たいから」プレイすると言う精神にはなれません。
複雑な得点システムが複数存在しておりますから、「なんだかわからん」と思わされる方も多いでしょう。シンプルさを良しとする方には向きません。
最後に
STGといえばアーケードが本場と言う感じがあり、フリーソフトでも作りこまれてるのは特に、アーケードっぽさをまとっていたりするものですが、らじおぞんではむしろアーケードには間違っても置けないようなとんでもない代物と思われます。
ある意味新種、それも素直な進化ではない、異型の怪物と言うかBLACK DEAME(判り難い例えでごめんなさい)というかなんというか、なゲームをプレイできたことはとても光栄で嬉しいことです。もしらじおぞんでをやっていなかったら、もう少しまともな人生を歩んでいた気がします。ぐふふひ。
それとネタバレになりかねないので触れませんでしたが、最終面の演出は個人的に、どれとは言いませんがどれもこれも大ヒットでございます

編集後記

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