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■ モノリスフィア

タイトル画面
作者 [ SmokingWOLF さま ]
ジャンル [ アクション(マウス使用) ]
容量・圧縮形式 [ 66MB・自己解凍EXE ]
備考 [ コンパクWeb 2008年春 金賞受賞 ]
[ 現在、Ver. 1.01 ]
ダウンロード ダウンロード先

いきなり☆カニバリズム 性感帯は幹! 女の子にこんな扱いができるって、素薔薇しいと思うんだ。 グラビティが使えないので、非常に辛いステージ。 頭以外ダメージ判定はありません。 秘密の呪文☆(黒歴史的な意味で)

レビュワーハマリ度グラフィック サウンド合計総合判定
ES 10/10 9 /10 9 /10 82/90 A
ckck 9 /10 10/10 8 /10
赤松 弥太郎 9 /10 9 /10 9 /10

 《 ES 》  ハマリ度:10 グラフィック:9 サウンド:9

女神モノリス・トんじゃいます!!(大空的な意味で)

■ サウンド:9/10

今回ご紹介する「モノリスフィア」は、一部のグラフィックを除き、ほぼ全てをSmokingWOLF氏一人の手で作成されています。もちろん、BGM・SEも例外ではありません。
Ogg形式で作られたBGMは、ファンタジーらしい透明感のある作風になっています。ステージ特性や場面に合わせた曲調の使い分けも完璧です。
「シルフェイド見聞録」の「コミカル.MID」のように、フリー素材の選曲にかけても中々のモノを見せていましたが、自作曲のセンスにおいても、それは如何なく発揮されています
曲自体のインパクトは少なめですが、プレイを盛り上げてくれる素材としては、十分な魅力を誇っています。


(補足)
申し訳ありません。「モノリスフィア」で使用されているBGM素材は、「Nush Studio」からの素材でした。(有料含む)
(一読者 さま、情報ありがとうございます。)

■ グラフィック:9/10

SmokingWOLF氏自らのグラフィックもさることながら、「モノリスフィア」では、透子 さますう さま氷野 さまが、一枚絵やキャラ絵を書き下ろしています。そのどれもが見事な出来栄えであり、グラフィック自体は10点以上を付けても構わない、いや、付ける以外ないレベルです。
それならば、何故1点をマイナスしたかと言いますと、このグラフィック要素で一つだけ不満に思うことがあるからです。

それは、ミニキャラモードの存在です。これは、氷野 さまのぷりてぃなちびキャラ絵と引き換えに、SmokingWOLF氏渾身の顔芸全撤廃してしまうと言う悪魔の選択です。
以前、「下ネタの無いシル見なんて……!」涙を流したご婦人がいらっしゃいましたが、このときの私の心情も、ほぼ同じでした。

顔芸の無いSmokingWOLF作品なんて……!!!

会話シーン(オリジナル) 会話シーン(ミニキャラ)
左:オリジナルモード 右:ミニキャラモード

上の画像をご覧下さい。どちらがより笑えるかは…自明ですよね!?

しかも、ミニキャラモード本来の目的である「エロ萌え防止機能」については、欠片も効果が無いと言うのが、より泣けてきます。…もちろん、どちらのグラフィックもけしからんぐらい素晴らしいという意味で、ですよ。

いつでも切り替えられるため、私は常に「オリジナルモード」でプレイしていますが、もし、「オリジナルモードだと笑いがこみ上げてきて、プレイに支障が生じる」と言う方や、「ちびキャラこそ、我が萌え属性!!」と言う方は、ミニキャラモードでプレイするのも一考かも知れません。

■ ハマリ度:10/10

さて、本作「モノリスフィア」で伝えておくべきことは、素晴らしいサウンドでも、素晴らしいグラフィックでも、素晴らしい顔芸でもありません。
「マウスで弾き飛ばす」と言う、今までに類を見ない斬新な操作方法と、それをただ斬新なだけでは終わらせないステージの練り込み具合に尽きます。
慣れない頃も慣れた頃も、無軌道に暴走しがちなモノリス様の動きは、そのシッチャカメッチャカぶりも含めて、純粋に楽しいです。
そんな自由度の高すぎる操作性を上手に生かし、一から学べるステージ構成こそ、本作がコンパク金賞レベルの作品である、何よりの証拠です。

ある時は、精密な操作でクリスタルを確保し、
ある時は、大胆な操作でコースを猛スピードで潜り抜け、
ある時は、迫り来るイガ栗・火山弾などにうっかりブチ当たらないようにブレーキやスローを掛ける…

これらの操作は、従来のアクションで培った経験値が通じない、「モノリスフィア」独自の攻略手法が必要になります。
斬新であるが故に、皆が同じスタートラインに立てる。斬新であるが故に、新しい気持ちで学べる。「モノリスフィア」は、そんな良い意味での斬新さを最大限に発揮しています。
また、「操作に混乱をきたす」などの斬新さによる弊害を、丁寧なステージ構成により、出来る限り減少させていることも、本作が「斬新なゲーム」ではなく「斬新な傑作ゲーム」としている所以です。
失敗時のストレスさえ心地良い、それを潜り抜ければもっと気持ち良い…。「モノリスフィア」は、そういったゲームの基本中の基本をしっかり押さえている作品です。

私は、「あらゆるジャンルが出尽くされ、後はその王道をどう料理するかが、ゲームの質を決める」と思っていました。しかし、本作「モノリスフィア」をプレイしたことで、この考えは短慮であったことを痛感いたしました。
この世に物体がある限り、新たな遊びを生み出し続けるのが、我ら人類。DSやWiiと言った操作デバイスから斬新なものばかりではなく、パソコンのマウスと言ったお馴染みのデバイスでも、斬新なゲームが生まれたことは、ゲーム界の歴史の大きな一歩と言っても過言では無いでしょう。

 《 ckck 》  ハマリ度:9 グラフィック:10 サウンド:8

お手軽、お気楽、新感覚!

ハマリ度9/10
温かい世界観、間断なく繰り出されるギャグ要素、独特な操作性など、ゲームを盛り上げる要素がてんこ盛り。
良くも悪くも、操作に慣れる頃にはゲームを一周してしまっていること請け合いである。
グラフィック10/10
立ち絵は勿論、ドットやマップも高水準かつ雰囲気に合致したグラフィックが使用されている。
「キャラの感情表現力」という点においては、フリーの最高峰と評しても差し支えないだろう。
サウンド8/10
音楽面が若干控えめなのは煙狼作品の伝統か。システムやグラフィックと比較すると、やはりインパクトが弱い。
最終決戦のBGMが好みなだけに、いささか残念である。

型と独自性

独自性を前面に押し出したフリゲは数あれど、その独自性が多くのユーザーに受け入れられたタイトルはさほど多くなかったりします。
当激辛のイチオシレビューを見ても、高い評価を受けているものの多くは、既存の手法・技術を極限まで追求・改良した作品達ですからね。洞窟物語しかり、1999ChristmasEveしかり。
『面白い型』というものがある程度確立されている以上、このような現象は当然のことなのかもしれません。

システムとの付き合い方

そんなこんなで今月のイチオシ作品に目を向けてみますと、

といった具合に、基本システムの段階から独自性が全力全壊で展開されています。

これを手がけたのが並みの制作者様であれば、操作性の難から放り出されていた可能性も捨て切れなかったと思われます。
しかし、この作品を制作したのは誰あらん、フリゲ界にその人ありと謳われるSmokingWOLF様です。
毎度おなじみのギャグ要素とプロ顔負けのグラフィックでプレイヤーを引き込み、ゲーム中に組み込まれた練習用ステージや細かなアドバイスによって、クリアまで抜け出すことを許してくれません。さらにはクリア評価に隠し要素まで盛り込むことで、二週目以降も存分に楽しませてくれる仕様となっています。

私自身、思わぬ方向へすっ飛んでいく女神様に振り回されつつも、なんだかんだで三週目のプレイに突入していますからね。

プレイヤーを牽引する力

真横への移動にすら慣れを要するほどの独自性を持ちながらも、軽めに遊べるフリゲを欲しがっている方からシル見のシークエンス7はまだかあ!」と叫んでいらっしゃる方まで、手広く満足させてしまう作品。それが今月のイチオシ、モノリスフィアです。

単純にプレイするのも悪くはないのですが、世界観やキャラクターやグラフィックといった、ゲームとしては補助的な要素をいかに上手く料理しているかに注目してみるのも、また一興なのではないでしょうか。

 《 赤松 弥太郎 》  ハマリ度:9 グラフィック:9 サウンド:9

萌えろ ! ( Jump ! ) 萌えろ ! ( Fight ! )

 往年のフリーゲーマーにとって、Smorking Wolfさんと萌えという組み合わせは、伊豆の踊子と荒木飛呂彦並に馴染まない組み合わせに聞こえるかもしれません。
 どういうことか、歴代Silver Second作品の主人公とヒロインを並べておきましたから、どうぞ皆さん萌えてみてください。さあ、今すぐに !

 ……なんと言うか、主人公とヒロイン書いただけで紹介が終わるような気がしてきました。
 最大限の弁護をしますけど、見聞録も幻想譚もストーリーはどシリアスの硬派なんですよ ? それにほら、人気の高い女性キャラもたくさんいますし ! スケイルとか ! セトとか ! ……いや待て。普通の人気ゲームの萌えキャラは主人公のパンツ食いちぎったりするか !?
 ダメだ ! 全然歯が立たない ! 「萌え」がオタ共によって作られたポッと出の文化なら、相手は有史以来営々と築き上げられ、国境も性別も越えた、いわば人類の文化。
 下ネタの前にすべては沈黙するしかないのか !!

 えー、かくして国境も性別も越えた幅広いファンを獲得したSilver Second作品ですが、何も知らない方から「何が楽しいの ?」と聞かれると、答えに窮してしまうところはあったわけです。
 もしまかり間違って、憧れのクールビューティーがレジェレスやってて窒息死しかけてる場面を目撃しちゃった日には、千年の恋も冷めるどころか、何か妙なフラグまで立ってしまいそうです。

 今回のモノリスフィアは、そんなSilver Second作品としては珍しく、女の子だらけの萌えゲーでございます。
 漢ならフルキャラで萌え尽きて頂きたいところですが、「下ゲーも恥ずかしいが、萌えゲーもそれはそれで恥ずかしい」という方のためにプチキャラモードも搭載、ご家族の前で安心してプレイできるという逸品です。
 Silver Second作品を敬遠してきた皆さんはぜひ、このきっかけにプレイしてみてください。

 ……旧くからのSilver Secondファンの皆さんもご安心を。
 それでもどうしても入ってしまっている崩れ顔トイレネタを見れば、

「ああ……やっぱりSmorking Wolfさんだ……」

 と、途端に安心してしまうこと請け合いです。

◆あーぁ、女神様ぁー…… ~モノリスと愉快な仲間たち~

 強大な敵を倒すため、5つの世界を駆けめぐり、魔法の力を手に入れて、ついでに女神もゲットだぜぇー、というのが本作の主旨です。
 なぜ女神をゲットする必要があるのか ?
 はっきり言います、設定上、必要ありません。能力はすでにもらっているし、女神の力は大本のスフィアが近くにないと使えない以上、たとえ女神といえど足手まといでしかありません。と言うかあなた方、混乱してる自分たちの世界の事後処理が先なんじゃ…… ?

 しかし、ストーリー上の必要性は誠にはっきりしております。
 その方が萌えるからだ !
 元気よくキャラ紹介いってみましょうか !

モノリス

重力と時の女神 モノリス

 まずは本作の主人公、一番人気の登場です。
 萌えゲーにふさわしく、モノリスは歴代主人公の中で最も行動がまともです。比べる相手がひどすぎるんですが、事実行動まともです。
 つまり問題は、現金で気分屋で皮肉っぽいその敵を作りやすい性格にあるわけで、歴代主人公が基本的に善良な市民であるのと一線を画します。キャラクター = 性格と考えれば、今までで一番キャラが立ってる主人公とも言えましょう。
 濃ゆいがしかし破綻のない性格で、Smorking Wolfさんにとっても、適度に下ネタを交えつつ、一人でどんどんストーリーを進めていける、頼れる主人公であります。
 モノリスというまな板っぽい名前に反して、女神一のナイスバディなのも人気の理由でしょうか。

 こんなにいい性格になっちゃったのは、その能力のせいかもしれません。
 反重力で空を飛び、時間を遅くし、時間を巻き戻す……非常に豊富で、ゲームの根幹を成す能力ですが、持っててもあんまり嬉しくないと思うんですよ。
 空が飛べても、重力の小さい月面では感動も少ないでしょうし。敵の動きが止まって見えても、こっちの動きも止まって見えますし。時間を巻き戻しても、みんな記憶が残ってるという代物で、まるで実用に適しません。
 むしろこれ、イタズラと嫌がらせに特化した能力なんですよねー。
 こんな女神様に他の女神の力を与えちゃったり、さらにレベルアップしてクロックアップやら重力弾を習得させちゃったりするわけです。鬼に金棒と言うか、ナントカに刃物と言うか。

草子(仮名)

緑の女神 草子(仮名)

 続いては本作のヒロイン……のはず……
 本作で一番いぢられていたのが彼女です。はじめから素直に名乗っておけば良かったのに、名前がわからないせいで「クサコ」なんて屈辱的なあだ名を付けられてしまったとき、もうそういう役回りになってしまいました。
 モノリスの下ネタに付き合わされたり、いつの間にか百合ネタをやらされてたり、無視されたり、枯れてたり、みんなから好き放題いぢり倒される、典型的ないぢめられっ子であり、多分真性のMです。
 これだけいぢり倒されて、皆さんに愛されてるかと思いきや、まるで人気がないばかりか、Smorking Wolfさんにまで「あんまり好きになれません」と言われちゃいました。全く報われません。

 間違いなく、彼女の能力の使いにくさも、人気にマイナスの作用をしています。
 回復能力、と言えば聞こえはいいですが、初期レベルでは大地にどっかり根を下ろしてないと回復できない、最高レベルの自動回復能力も発動が遅すぎて手遅れになりがち、と、素速く飛び回ることが信条のモノリスとの相性は最悪です。
 パーティプレイで味方を回復できる、とかならまだしも、根本的に戦闘に向かない能力です。まあ、それはそれで平和でよろしいのですが。
 きっともっと上位の能力もあるんだと思うのですが、どっちにしろパッとしないだろうことが想像できてしまい、涙を誘います。ツタを伸ばして捕縛する、とかかなあ。トトロみたいに木生やしてもしょうがないだろうし。
 ……あんまりに可哀想なので、多めにいぢってみましたよ。

フェニキス

炎の女神 フェニキス

 次はツッコミ担当……のはず……炎神じゃありませんよ ?
 モノリスの強烈なボケに辛辣なツッコミをかぶせるのが主な役目で、たぶんこの中では一番の常識人。強面の見た目も手伝って、真面目な印象があります……なのですが。
 こういう子に限って、寂しい時に鏡を見つめてたりするんですよ。魔法少女アニメを欠かさず見てたりするタイプですね。
 このタイプは男勝りの自分が嫌いで、変身願望が強い傾向があります。コスプレとかさせると、最初嫌がってたくせに、しばらくするとすっかりノリノリになってはしゃぎだすから要注意です。変身アイテムなんてもってのほかですよ !

 ノってもらっちゃ困るもうひとつの理由は、能力が攻撃よりだからですね。
 しかし、火を自在に操るって能力は、非常にオーソドックスでありながら中々に便利で、朝ご飯の支度から冠婚葬祭まであらゆるところで汎用的に使える能力だったりします。
 炎に身を包んでいる状態だと結構いろいろな攻撃を無効化できることも、覚えておくと役に立ちます。本作ほぼ唯一の攻撃スキルであると同時に、防御もこなせるんですね。

アクエリア

水の女神 アクエリア

 実は、ここから下の2人にはろくな役割が与えられてません。表情も一つだけという待遇です。
 それで間に合っちゃう理由は、彼女の場合、徹底的にマイペースだからですね。あんまりにマイペースすぎて、誰にも絡まないし、誰も絡んでくれません。もちろん、ストーリーにもほとんど絡みません。
 それなのに、なんでか人気は上位の方です。格好がエロいというだけでは無いでしょうね !?

 特殊能力は、あらゆるダメージを防ぐ、ある意味最強の能力です。この使いやすさが人気度にも少なからず貢献したでしょう。
 さらに鍛えると雷を落としたり嵐を呼んだりもできるようになるらしく、伸びしろという点では相当末恐ろしい能力かもしれません。ま、当人は鍛えるつもりなんて無いでしょうけどね。
 しかしそれより気になるのは、下半身がすっかり魚の彼女をどうやって連れ回してるのかという問題です。ついでに言えば、復元すると5m以上の球になるスフィアのかけらを、どうやって持ち運んでるのかもミステリーですね。

ハーディア

死の女神 ハーディア

 最後に残るこの女神に至っては、本当にチョイ役、ゲスト出演も同然の役回りです。
 しかし強いですよ、この女神様。なんてったって既に死んでますからね !
 絶対に死にません。と言うより、既に死んでます。
 これ以上老けることもありません。既に死んでますから。
 そして、ものを食べません。既に死んでますから。
 つまり、ウ(以下自粛)

 だってしょうがないでしょ、それくらいしか書くことないんだから !
 なんと申しますか、やっぱり、あーあ、という感じで終わっちゃったのでした。

◆萌えと記号とアクションゲーム

 開発日誌を見ましたら、「アクションゲームなら、もっとキャラを記号的にしても良かった」なんて書いてありました。
 Smorking Wolfさんは本作で、だいぶ往年のアクションゲームを意識したのかな、と思うところはあります。わざと「頭の悪いコンピューターゲームのキャラ」みたいな喋り方を残してたりするあたりですね。
 しかしストーリー重視派の私としては、このくらいのさじ加減がちょうど良いのではないか、と思うのです。
 Smorking Wolfさんは血の通ったキャラが描ける人です。不条理ギャグの印象が強かった氏ですが、今回、登場人物に別段奇妙な行動をさせなくても、十分に存在感のあるキャラが描けることが証明できたんじゃないでしょうか。
 本作はそれぞれのキャラ毎に、そのキャラらしい行動を想像できるだけの材料を用意しています。それだけで、キャラは読者の心の中で翼を広げて飛び回り、生き続けるのです。
 いい作品とは、人によって何通りも楽しみ方があるものだと、私は思ってます。

 とはいえ、女神を5人全員連れ歩く必要はなかったと思いますけどね。
 では、評点。

ハマリ度 : 9 / 10
 ドラッグ & ドロップという操作は、精度もスピードも低いため、アクションゲームには使えないという常識があったのではないか。クロノス・ブースターと組み合わせることでそんな常識をひっくり返した、その意欲には敬意を表したい。
 とは言うものの、マウスというデバイスに、キーボード等と比べ常に一種のもどかしさがつきまとうことは否めない。ノーマルを完全クリアした私でも、本作の操作感は「不快ではない」レベルに留まっている。それこそが本作の味であることも理解して、この点数とした。
グラフィック : 9 / 10
 今回、Smorking Wolfさん原画の立ち絵は比較的種類が控えめ。その分描きためられてきたマップチップ、氷野さんのミニキャラ、あるいはオリジナル・プログラムならではの特殊効果がものを言った感がある。
サウンド : 9 / 10
 曲数は十分、統一感もある。飽きず、耳障りにもならない、非常に的確な選曲と感じた。
 ただエンディング曲は、少々好みが別れるところかもしれない。効果音で若干聞き分けにくいものがあったことと含め、厳しいとは思うが減点している。

 やはり操作の点では若干難しいところもありました。モノリスを自在に飛び回らせるのは至難の技です。
 ひょっとしたら、本作で一番自由に飛び回っているのは、私たちの想像力なのかもしれません。

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