■ 三代目レビュー アドベンチャー 6
雨水のあはれ 黒蛇の子守歌 斧鬼 ~魍魎の棲む家~ Butterfly Affection ~蠱惑の幼虫~
ゆめみメランコリィ 奈落2 ルドアルア

【 雨水のあはれ 】

雨水のあはれ
ジャンル [ 探索ADV ]
作者 [ あきら さま(ほーむorあうぇい) ]
容量・圧縮形式 [ 38MB・ZIP ]
製作ツール [ WOLF RPGエディター ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

水面と陸地、2つが相克する物語。

ここはとある沼。様々な生き物、そして生き物でない物がひしめく神秘の沼である。この沼は激動に瀕していた。
そこにたたずむのは4人の人間…いや、人間に見える者たち。
儚げな「着物の女」、冷徹な目をした「壺装束の姫君」、狐面を被った「書生姿の若者」、そして似つかわしくない「学生服の少年」であった。
彼らは、それぞれの目的のために沼の探索に乗り込む。何かの野望があるのか、それともそれが運命だからか。

本作は、ほーむorあうぇいの新作の一つです。ほーむorあうぇいでは、以前取り上げた「レディとメイドのスイートルーム」や、最近製作している有料18禁作品など、明るいエッチな作風の作品が主でした。
しかし、本作「雨水のあはれ」では、作風をガラッと変えています。ビジュアル・ストーリーともに重ぐるしい作風に仕上がっています。
そして、本作で悩ましいのがストーリーの分かりにくさ。本編時点で「沼に起こった大事件を4人それぞれの視点で描く」という道筋になっている上、その本編で見えるエピソードも極わずか。ストーリーを真に紐解くには、4人全員のストーリーをクリアしたうえで、クリア後の掌編シナリオで埋め合わせる必要があるのです。
その分、考察しがいのあるストーリーと言えます。沼を騒がせる2つの巨大勢力の対立、「着物の女」の真実をただ一人知っている「学生服の少年」、淡々とミッションをこなす中で見えてくるストーリーの真実を見つけ出すこと。それがこのゲームの真の目的です。
シナリオ量は、4人全員のミッションをクリアしたうえでおまけを読破しても1時間はかかりません。ただし、文章を一つでも見落とすとストーリーが見えなくなります。ぜひ隅々まで味わってください。

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黒蛇(くろだ)の子守歌 】

黒蛇の子守歌
ジャンル [ 探索ホラー ]
作者 [ shizuka さま ]
容量・圧縮形式 [ 34MB・ZIP ]
製作ツール [ RPGツクールVX ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ 12才以上推奨 ]
配布元 ダウンロード先

「血」に縛られたホラー

黒蛇の子守歌 黒蛇の子守歌

黒田(くろだ)咲樹(さかき)は幻を見ていた。生き別れの姉・咲紀(さき)を初めとした、過去に死に別れた友人たちの幻を。
そして、咲樹の養子である大学生・国守(くにもり)和真(かずま)もまた悪夢に悩まされていた。藁人形などの呪物に囲まれた血みどろの屋敷を彷徨う悪夢である。
和真は、この悪夢の原因である黒蛇(くろだ)の家系の謎、そして咲樹の行方を追うため、親友の真代(ましろ)悠也(ゆうや)らと共に調査に乗り出す。
黒蛇を追う中で、和真は自分と咲樹に流れる血筋の真相、そして自らに付きまとう祖の(にえ)の真相を知るのである。
そして彼らは…。

本作は、ホラー成分強めの探索ホラーです。道中には多数の追いかけっこや即死ポイントがある上、その所々で作者渾身のホラーグラフィックが襲ってきます。
そして、より恐ろしいのが、本作のホラーの原因となる「祖の贄」。序盤から黒い和服の少女の姿で追いかけてくる「祖の贄」。ある意味、彼女が真の主人公です。
その意味は、物語を追っていけば自ずとわかるでしょう。

本作のシナリオ量は2~3時間程度。これは、道中でGAME OVERしてやり直す時間も含めています。しかし、本作では、作者・shizuka氏の過去作を見ておくことでより物語が深く分かる仕掛けが施されています。
和真・悠也・咲樹は「湖底の童歌」から続いての登場です。「湖底の童歌」では完全に他所の家の問題に巻き込まれただけの和真ですが、本作では自身のルーツを知るために調査に乗り出します。
それ以外にも、「結-yui-」「さようならばと行く方は」「そして星辰は結びを辿る」、そして異世界の物語「誰そ彼と文」の登場人物も、本作「黒蛇の子守歌」で重要な登場人物として再登場します。
ただ、あくまで各物語は独立して楽しめるものになっています。本作「黒蛇の子守歌」をプレイしてから過去作をプレイして、「あそこのエピソードって過去作のここが起源なんだ」というプレイでも十分に楽しめます。自由な順番でプレイしてください。

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【 斧鬼~魍魎の棲む家~ 】

斧鬼
ジャンル [ 探索ホラーアドベンチャー ]
作者 [ あるまソフト さま ]
容量・圧縮形式 [ 262MB・ZIP ]
製作ツール [ RPGツクールMV ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ R-12指定 ]
配布元 ダウンロード先

「鬼」が姉妹を追い詰める。

女子高生・ユイ。彼女は、行方不明となった姉・サクラコを見つけ出すため、あちこちを奔走していた。
探索の中で、ユイは古ぼけた屋敷に迷い込む。その玄関先には、サクラコのバッグが落ちていた。
すぐさま屋敷に乗り込むユイだが、バッグを手にした瞬間、断末魔の悲鳴と斧を持った異形の大男に出くわす。
逃れた先に待っていたのは、怪物の犠牲者と思われる数々の死体、そして、大男以外にも数々ひしめく危険極まりないクリーチャーであった。
この屋敷は何なのか。この屋敷の中で、姉・サクラコは無事なのだろうか。ユイは折れそうになる心を必死で支えながら、屋敷の奥深くに潜り込んでいく…。

本作は、「追いかけっこホラー」としてスタンダードかつ上質に仕上がったホラーゲームです。
始めにプレイヤーに恐怖を与えるのは、禍々しいまでの紅白に彩られた主役怪人「斧鬼」。彼の恐怖の与え方は並外れた「物理」。ユイが謎解きと回り道でやっと乗り越えた関門をダイレクトにぶち破りながら追いかけてくる彼の恐怖は、最初から最後までプレイヤーを恐怖のどん底から浮かび上がらせてくれません。時にはその物理で先回りをしたり、ユイの退路をふさいだりと、知能も並外れた強力な怪人です。
ユイに死を与えるクリーチャーは、「斧鬼」だけではありません。ユイを見つけると超スピードで追いかけてくる、同じく一発死の追跡者。せっかく出会えた生存者を瞬く間もなくマミらせる大グモ。数多の死は「初見殺し」を主として仕組まれています。後戻りができなくなる場面も多いため、セーブ場所ごとにセーブは分けて取っておきましょう(本作では、マップに点在するメモセットでのみセーブができます)。

逆に、謎解きのレベルは簡単です。作者様ホームページにはヒントがありませんが、それでも苦も無くクリアできました。基本的に謎解きに必要なアイテムは光ってくれますし、それ以上の情報は道中に散らばった紙を拾い読みすれば大体理解できます。
序盤で手に入る「布が巻き付いた棒」が「松明」だと一発で理解でき、「松明で蜘蛛の巣を燃やせる」と連想できるほどの知識があれば、謎解きで苦労する箇所は無いでしょう。
もう一つ、中盤の扉を開くカギである「石板の欠片」は、一つ手に入れるごとに祭壇に置きましょう。石板の欠片を置くごとに、次の欠片への道が開く仕掛けになっています。

プレイ時間もお手頃です。道中のコンティニューを含めても1時間程度で完結する物語です。ユイと共に乗り越えた恐怖の先には、きっと何かが残るはずです。…ええ、色々な意味で。

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【 Butterfly Affection ~蠱惑の幼虫~ 】

Butterfly Affection
ジャンル [ クリーチャーとの恋愛(?)アドベンチャー ]
作者 [ Ray-K さま ]
容量・圧縮形式 [ 167MB・ZIP ]
製作ツール [ ティラノビルダー ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ R-15指定 (ヌード表現・性的表現あり) ]
[ Windows版・Mac版あり ]
[ MEGAアップローダ経由のダウンロード ]
配布元 ダウンロード先

名状しがたき拾い物

ある朝、「私」の目の前に1体の名状しがたき物が落ちていた。
顔は人間と似ているものの、ネジくれた身体、所々に見える紫色の皮膚、どこをどう見ても「化物」であった。
「私」はその化物を家に連れて帰り、「アゲハ」という名まで与えた。
何故だろう。興味なのか、憐憫なのか。こうして、「私」と「アゲハ」の共同生活は幕を開けたのであった。

Butterfly Affection

本作の作者・Ray-K 氏は、「TeachingFeeling ~奴隷との生活~」で有名な作者です。皆様の中にもご存知の方が多いでしょう。
本作「Butterfly Affection ~蠱惑の幼虫~」は、「TeachingFeeling」で我々を魅了した「可愛さ」と「独特のアク」をいい塩梅で調整したRay-K 氏の作風を、より先鋭化させた作品になります。
「Butterfly Affection」は、選択肢を通してヒロイン「アゲハ」との好感度を上げる…ここまでは「TeachingFeeling」と似通った進め方です。しかし、「アゲハ」は名状しがたき生物。話を進めるたびに、その姿が変異していきます。最終的には美少女…っぽい見た目に。
本作は、元々「TeachingFeeling」に続く18禁作品として作られた作品です。そのプロット段階として、本作のフリー版があるのです。
現在、展開は(GAME OVERの他には)Happy Endが2種類。何ゆえにHappy Endで2種類なのかというと、Happyの方向性が異なるためです。おそらく、ここにエロシーンが追加されると、全く別の展開となるはずです。

なお、本作は作者様の自己申告ではR-15指定となっていますが、若干では済まないレベルの性的表現があります。具体的に言うと乳首券です。
このため、当サイトでは【ADV】に入れるか【H】に入れるか相当に悩みました。しかし、R-15指定で同じく乳首券が発行されている「正義の味方ギガトラスト」が【ADV】ジャンルに入っている前例があるため、本作は【ADV】ジャンルとして紹介いたします。
青年誌レベルの性的表現があること、そして、本作を基にした18禁版が出る可能性があることを念頭に置いたうえでお楽しみください。そして、本作はクリーチャー萌えのジャンルであり、人気作「TeachingFeeling」よりも特殊なジャンルであることも念頭に置いてプレイしていただくよう、お願いいたします。

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【 ゆめみメランコリィ 】

ゆめみメランコリィ
ジャンル [ ヤバイ女の子に"看病"されちゃうホラーADV ]
作者 [ ねこふじかおる さま(CHARON) ]
容量・圧縮形式 [ 54.4MB・ZIP ]
製作ツール [ ティラノビルダー ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ バイオレンス表現含む ]
[ ブラウザ上・ダウンロードでプレイ可能 ]
配布元 ダウンロード先

知らない恋人がいる家

今回の被ga…主人公は「したろー」という名の社会人。風邪をひいて臥せっている最中である。病から目覚めた昼下がり、彼を見覚えのない美少女が覗き込んでいた。
彼女は「ゆめみ」と名乗り、婚約中(したろーは知らない)、同棲中(押入に、したろーには無許可で)と、一方的にまくしたてる始末。
どう見ても普通でない「ゆめみ」。彼女の正体は…? それを探る余裕はない。どう見てもヤバい女からは速やかに撤退するべきだ。

本作、「ゆめみメランコリィ」は、CHARON作品お馴染みの「ヤンデレヒロインが大暴れするホラーADV」です。
しかし、「メランコリィ(憂鬱)」とは一体…。そりゃぁ、病み上がりにヤンデレヒロインに乗り込まれるのは確かに憂鬱です。
いや、そういう事ではなさそうです。CHARON作品のヒロインは「ヤンデレ」では一体ですが、病んでしまった理由、主人公を病むほど好きになった理由は千差万別です。「ゆめみ」が主人公に惚れた訳、「ゆめみ」と「したろー」の結末、果たしてどうなることでしょうか。
展開はBADが2つ、TRUE ENDが1つ、「ゆめみ」の真相を知るためにはTRUE ENDを引くほかありません。とはいっても、コンプリートは楽でしょう。2, 3個の選択肢を選ぶだけですので。
ちょっとだけネタバレをすると、「本件に限っては、したろーにも責任が1割くらいある」とだけ言っておきます。

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【 奈落2 】

奈落2
ジャンル [ ホラー探索ADV ]
作者 [ nama さま ]
容量・圧縮形式 [ 181MB・ZIP ]
製作ツール [ WOLF RPGエディター ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ 15歳以上推奨(バイオレンス表現) ]
配布元 ダウンロード先

魔人は再び「奈落」へ…。

人里離れた古屋敷を4人の学生が訪れた。この屋敷に潜む「怪物」の噂を確かめるために。そして、4人は即座に「怪物」に襲われた。
かろうじて生き残っていたのは「怪物」から速攻で逃げ出した1人…エマ、そして、怪物と死体がひしめく血みどろの屋敷から辛くも脱出した少女…エンリだけであった。
…ここまでが前作「奈落」のストーリー。

「奈落」の事件から1年後、エマはすっかり元の調子を取り戻していた。自らの美貌と財力で周囲を手玉に取る悪女として。
しかし、エマの生活はまたもや一変する。今度は、蜘蛛の怪物が彼女と取り巻きを襲ったのであった。窮地からエマを救ったのは、普段は仲のよろしくないボッチ気質の庶民・エーベルであった。
エーベルは、人の言動から本心を読む能力に長けており、それ故に普段は悪女のエマを避けていたのであった。だが、生命の掛かった状況ではそうは言ってられない。エマとエーベルは事態を解決するため、ギクシャクしながらも怪物から逃げ込んだ施設からの脱出を図るのであった。
そして、「奈落」の事件から「とある事情」により学園から離れて生活をしていたエンリも、また蜘蛛の怪物の事件に巻き込まれるのであった。

本作「奈落2」は、前作「奈落」のプレイを前提としています。「奈落」のあらすじは「奈落2」内でも説明されますが、本当に「あらすじ」だけです。
エンリの強さの秘密など、「奈落」をプレイしておかないと重大なネタバレを踏んでしまう箇所もあります。
本作「奈落2」の紹介と同時に、前作「奈落」を紹介する形式となりましたが、どちらも未プレイの方は前作「奈落」からプレイしておきましょう。

「奈落」「奈落2」に共通するのは、機械的な仕掛けが満載の謎解き、そして、機械的な仕掛けが満載の追いかけっこです。スイッチや鍵で開ける扉は、当然ながら敵側も使って退路を塞いできます。そんな敵の回避と同時に仕掛けを解く、かなり集中力を使うシーンが、「奈落」「奈落2」ともに多数出現します。
特に、「奈落2」は、怪物の種類も仕掛けの数も大幅にボリュームアップしました。その上、END分岐のフラグまで増やしています。
「奈落」では終盤の寄り道で分岐する2ENDのみですが、「奈落2」のENDは6つ。分岐に関わるフラグは序盤から出現します。その上で、道中には集中力を大幅消費する「追いかけっこしながら仕掛けを解く」シーンが大量に出現します。「別ENDを見るためにニューゲーム」なんてプレイ手法は、精神的負担と時間的負担の面からおススメできません。
「エレベータを降りた箇所・セーブ画面が強制出現する箇所でセーブを分割する」手法をお勧めします。

本作の魅力は、緊張感を強いられるゲーム内容もさることながら、ゲーム内に挿入される「ほとんどコメディ・時にシリアス」なグラフィックにもあります。
ストーリー展開に合わせて細かく変わるメニュー画面・緊張を盛り上げるクリーチャー造詣・緩和として花を添えるエマやエンリたちのイベントシーン…これら全てを作者のnama氏自ら作り上げたというのですから驚きです。
細かく変わるメニュー画面は、前作「奈落」にも健在です。ストーリーに合わせて変貌していくメニュー画面が、変貌していくエンリを物語ってくれます。

シナリオ量も難易度も、「奈落」から「奈落2」の間に大幅に増えました。特に、シナリオ背景は「間違いなく後付けだ」と思えるほど増えています。「貴族制の残るファンタジーな王国」という本作の舞台が明かされたのは「奈落2」になってからです。
正直言って、「奈落」をプレイしていた時点では、本作の舞台を「現代」だと解釈していました。そう感じるほど、ファンタジー要素が見られない舞台だったのです。
「奈落」の舞台ではそれで十分でした。「このゲームの敵は、そこら中に山と積まれるレベルで大量殺人を繰り広げたヤバい怪物」ということさえ分かれば十分だったためです。
それでは、「奈落2」になってエーベルたちが生活している世界の王政や文明レベルについて説明を追加した理由は? それはストーリーの根幹に触れるものです。自らの目で確かめてください。
「奈落」で1時間、「奈落2」で3時間、ゲーム内で消費する精神力を考えれば、決して簡単ではありませんが、ぜひ合わせてプレイしてください。

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【 ルドアルア 】

ルドアルア
ジャンル [ 日常を過ごすADV ]
作者 [ きののべ倉庫 さま ]
容量・圧縮形式 [ 5.9MB・ZIP ]
製作ツール [ WOLF RPGエディター ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

ある日、森の中、アクマさんに…

魔法使いの青年・エルは、「協会」への入所試験のため、とある森深くに向かう。人里から遠く離れたそこには、似つかわしくないほど普通な家屋が建っていた。
その家の地下牢で、エルは一人の悪魔と出会う。悪魔の少女には、元の家主に虐待された跡があった。おまけに、家の外には悪魔を閉じ込めるための結界が掛けられていた。
エルは、試験期間の1か月を過ごすため、そして、悪魔の少女を見捨てることができずに、悪魔の少女に「アルア」と名付け、当分の間共に暮らすことを決意した。
そして、アルアと共に暮らす中で、エルにはもう一つ目標ができた。魔女と思しき元の家主と、アルア自身の真相を探るという目的が…。

ルドアルア

本作は、以前に「カホロとテトラ」で取り上げた、きののべ倉庫 氏の最新作です。魔女と悪魔の関係など、「カホロとテトラ」と世界観を共通している箇所もあります。
ただし、ストーリーの方向性は、ホラー風味のあった「カホロとテトラ」とは異なります。どちらかと言えば、悪魔の少女と過ごす「日常」を中心としたストーリーになっています。
その証拠として、本作の序盤では「家を掃除する」というミニゲームまで交えています。ミニゲームは画面下の矢印・Enterキーを順番に入力するという単純なもの。しかも、失敗ルートはありません。
本作の面白さは、その「実際に部屋を片付けているかのような操作」をアルアと共に行うことで、アルアとエルの関係性に感情移入できる仕掛けになっていることです。そして、普段の生活で感情移入してからの「アルアの真相を探る」パート以降で、溜めとカタルシスを味合わせてくれます。
アルアの過去には、かなりの「胸糞要素」が含まれる点を、あらかじめ警告しておきます。アルアとエルがその辛い「過去」および「過去の象徴」と立ち向かうことが、本作後半のカタルシスとなるからです。

本作のストーリーは1本道、1~2時間ほどで読める作品です。読後感は、単行本1冊当たりの読み切りノベルの傑作を呼んだぐらいにさわやかな気持ちになれます。「カホロとテトラ」と「ルドアルア」、これだけでも様々な切り口が味わえる世界観、次はどんな話になるでしょうか。

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