■ 投稿レビュー RPG 19
だいちのちから Sunshine もしも勇者が園児で
魔王が小学生だったら
Re:Kinder 夜明けの口笛吹き (2)
四月馬鹿達の宴 フラッシュクエストIII 涅槃~完全版~ (2) 扉の伝説
~風のつばさ~
マタリの魔術師

【 だいちのちから 】

だいちのちから
レビュワー [ 内村杜斗 ]
ジャンル [ 短編RPG ]
作者 [ くろあめ さま ]
容量・圧縮形式 [ 14MB・ZIP ]
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ハマリ度:9 グラフィック:8 サウンド:9

史上初 地術布教RPG

【 あらすじ 】
舞台は遺跡観光でにぎわう小さな街 アイリッセル
地味で不人気 そんな地術を流行らせる方法は?
術具屋を営む地術士ロンドと相棒のちび竜 レマ
一人と一匹が頑張る ほのぼの短編ストーリー

【 だいちのちからQ&A 】
Q.勇者と魔王は? → A.全く関係ありません。
Q.それなら壮大な物語は? → A.ありません。だって短編だもの。
Q.てことは緊張感も? → A.ありません。とってもゆるゆる。
Q.術士…魔法少女…!そうだっ!!
触手プ… → A.そんなものは無い。

Q.じゃあ、何があるってんだよッ!! → A.やれば分かります。

いきなり茶番かい、というつっこみはさておき、さっそくレビューに参りましょう。
物語は全五章、サブイベントも無いので五時間ほどあればクリアできちゃいます。
脱力系のノリで展開されるロンドとレマのかけあいには、ついつい笑ってしまうはず。
二人は基本ゆるゆるですが、ここぞという場面ではしっかり魅せるのが心憎い。
つまり、緩急ついた気持ちの良い物語な訳です。こういう話、嫌いじゃない…むしろ大好き!
そして、マルチエンドなのも嬉しい所。あと、レマが可愛いです。実はこの子、♀なんだとか。

一人称“ぼく”のドラゴン娘… うん、いいねっ!(満面の笑顔で)

さて、次はシステムに関して。「だいちのちから」ではキャラクターの成長は控え目ですが
その代わり、LVUPで貰えるAPを消費して、術習得や能力上昇が出来ます。
バランス型に育てるのも良し、特化型にするもまた良し。覚える術もあなた次第。
使えるのは地術のみですが、打、突、壊のようなサブ属性があるというのが面白い点。
更に、使い込みで威力が上昇するため、下位術でも十分後半の主力となり得ます。

…えっ、術の中に熱と冷属性があるだって?

あれは地中のマグマと冷気。よって 何 も 問 題 な い

また、今回クリティカルにも特徴が。命中が高ければ術でも発動するんですが
これがなんと四段階あって、ダメージも最大6倍という驚きの高火力!
逆に命中が低いと術まで律儀に外れますので注意してください。
魔法はクリティカル無し、必中が普通だったので、これはかなり新鮮。
脇役の武器も術の威力と関わっており、術メインの戦闘にうまく合わせた設計です。
このように、良く練られたシステムこそ、本作の大きな魅力と言えましょう。

…何? 五時間くらいじゃ物足りない? ご安心を。本編クリア後にもお楽しみが用意されてます。
周回プレイで別ルート探しや図鑑コンプなどもアリですが、何といっても裏ダンジョン
そのバランスは、もはや世紀末… 攻略のコツは殺られる前に殺れですってよ奥さん!
無論、ボス達もルール無用の残虐ファイトでこちらを苦しめてきますが( 一瞬で楽にしてくれたりもする )
倒せば素敵なご褒美が待ってます。やりこみ好きの方は是非挑戦してみましょう。

ちなみに、本編は慣れると約二時間でクリア可能、しかもシンボルエンカウント、 と い う 訳 で 。
裏ダンジョンをクリア後も、する前だって楽しめる、そう、それが 縛りプレイ!
お薦めは一周目グランドモード、エンカウント縛り(ノーマル)、エンカウント+宝箱縛り(ノーマル)。
なお、三番目の資金源は各章のボスのみ。一番悩むのが買い物って…そういうゲームじゃねぇからこれ!!
ラスボス戦は、かの名作、魔壊屋姉妹を髣髴とさせるシビアさ。もはやパズルゲームです。でこピン!

長くなりましたが最後に一言。レマ可愛いよレマハアハア
この作品は一見すると地味です。しかし丁寧に作り込まれた基礎となるストーリー、システムに加えて
やりこみ要素、更には触…縛りプレイへの対応といった、じっくり腰をすえて遊べる奥深さを兼ね備えた
まさに地術そのものを体現したRPGなのです。おまけ含めて10時間強との事で始めたんですが
気がつけば30時間を軽く超えてました。一体どういうことなの…


 管理人コメント

やりこんだ上でレビューをお送りいただいた内村さまは、「だいちのちから」のヤリコミ方面での懐の広さを主にレビューしていただきましたが、もちろん、初めてプレイする方向けへの懐の深さも兼ね備えています。
セーブは家とセーブポイントでしかできないと、少々不便ですが、家へは「リターンロード」ですぐに帰れます。危なくなったらすぐに帰還しましょう。
また、魔法中心にせざるを得ない「だいちのちから」の戦闘ですが、通常攻撃時にEP(「だいちのちから」でMPに当たるポイント)を回復できる点は見逃せません。弱点を突ける場合は、通常攻撃を主に利用して、EPを節約しましょう。
イージー・ノーマルまでは、特にレベル上げしなくても最後までいけるほど手軽な難易度ですが、ハード・グラントあたりになると、一瞬回復が間に合わなかっただけで全滅に直結するシビアなバランスになります。難易度はいつでも調整できるので、自分の趣味に合わせて行きましょう。

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【 Sunshine 】

Sunshine
レビュワー [ 七紙 ]
ジャンル [ 即死系ダンジョンアタックRPG ]
作者 [ sau さま ]
容量・圧縮形式 [ 2.3MB・ZIP ]
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即死系RPG、「Sunshine」のご紹介です。
この作品の一番の特徴はその死に易さにあります。
画面右上には常にタイマーが時を刻み、隠された罠に掛かれば大ダメージ、更に開始時のHPは1と、なかなかアグレッシブな設定になっております。
またセーブの為に消費アイテムを入手する必要があり、小まめなセーブはかえって危険になるケースもあります。

ストーリーの方はといえば、2秒で終わるオープニングの後、薄暗い洞窟の中に放り出される簡潔さ。冗長なチュートリアルも主人公の自分語りも一切ありませんのでお忙しい方にも安心してオススメできます。

製作者さんの紹介では「かなり尖ったゲーム」とされていますが、理不尽な罠や捻くれた操作方法といったものは見当たらず、比較的ユーザーフレンドリーな作品なのではないかと感じます。
難易度が物足りないという方にとっても、アイテム制限や人数制限といった縛りプレイがし易い作品です。


 管理人コメント

このゲームは、スタート時に3分と言う時間制限がありますが、決して3分ゲー=その3分内に全てを終わるゲームではありません。
タイムアップになっても、GAME OVERでタイトル画面に戻るだけ、次週のヒントも何一つ出てきません。道中のアイテムで時間制限を伸ばす必要があります。
こんな御無体なタイマー、非常に死に易い戦闘バランス、各所に仕掛けられた罠など、作者が「尖ったゲーム」と自己申告するのも頷ける作品です。
ただし、七紙 氏のレビューの通り、道中のトラップには必ずヒントの看板があります。決して「ワカラン死」が起こりえないようになっています。
戦闘で死んでも、死体を火葬して、残ったパーティの底上げができる上、元の場所に新しい仲間が現れる仕組みになっています。決して、見た目の設定ほど攻略が辛い作品ではありません。

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【 もしも勇者が園児で魔王が小学生だったら 】

もしも勇者が園児で魔王が小学生だったら
レビュワー [ この先カオス ]
ジャンル [ 謎解きカオスRPG ]
作者 [ この先カオス さま ]
容量・圧縮形式 [ 53.5MB・ZIP ]
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謎解き、地味なアクション、ネタ、パロディなど詰め込んだカオスRPG
レベルは存在せずイベントで貰える金のみで仲間を強化させます
使い方によってはボスも相手じゃなくなったり逆に詰む可能性もあります
RPG得意な方向けですが説明書にボスの弱点など書いてありますので苦手な方も安心して出来ます
ストーリーは大人びた園児が小学生の魔王を倒しに行くという単純なものです
しかしなぜ小学生が魔王になったか等時々シリアスになります
雑魚敵はシンボルエンカウントですが少ししか金を落とさないためただの邪魔者となっています
プレイ時間は3時間~4時間 ボス×3体+小ボス+中ボス+ラスボスを倒せばクリア
裏ボスが二体いますがやり込みたい人様なので作者も倒してない程強いです
戦闘以外はほぼ謎解きで構成されています
その他小学生あるあるネタなど


 管理人コメント

このゲームでは、装備の強さよりも、特殊技能・いざと言うときの回復アイテムに金を注ぎ込んだ方が有利です。ザコ敵の強さの前では、多少いい防具を装備したところで焼け石に水レベルです。
それゆえ、ザコをできる限り避け、体力を温存するという、「小さな試練」のような操作を強いられます。
ちなみに、この作品、「ウディフェス」に掲載されていることからも分かる通り、VIPの「もしも」シリーズとは殆ど関連性がありません。(自称「パロディなどを詰め込んだ」とあるだけに、「皆無」と言えないのが何ですが。)
見た目は頭痛がするレベルでアレですが、シビアな戦闘バランスと、戦法を考えれば難なくクリアできるシステムは、確かに練りこまれたものです。見た目のアレさに耐えられるのならば、プレイしても損はしないでしょう。

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【 Re:Kinder 】

Re:Kinder
レビュワー [ 神無月サスケ ]
ジャンル [ 個性派ホラー ]
作者 [ ぱるん さま ]
容量・圧縮形式 [ 31MB・ZIP ]
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本作は「平成ピストルショウ」「kinder」などで圧倒的な個性と才能を見せ付けたツクラー、ぱるんさんの新作です。
正確にはkinderのリメイクですが、完全新作と言っていいほど多数の追加された演出があります。

本作をレビューするにあたって最初に申し上げなければならないのは、
去る2010年9月10日、作者のぱるん氏が自殺によってこの世を去っていたということです。
僕、神無月サスケは、2月28日にお父様からのメールでそれを知らされました。
(参考URL: http://d.hatena.ne.jp/ktakaki/20110302/p1

この作品はぱるん氏の最終作ということになります。
今回追悼の気持ちを込めてレビューさせていただくことになりました。

まず最初に。本作品は、ホラーを銘打っており、シリアスなシーンも多数存在します。
しかし、敢えてそれを茶化すようなギャグもちりばめられており、不思議な感触に仕上がっています。
これはリメイクで新たに追加された要素であり、賛否両論あるでしょうが、個人的にはうまく科学反応を起こしていると思います。

それは、秘密基地の子ども達の台詞にも出てきます。
イベント中はシリアスなのに、自由行動になると、急におかしなことを言い出します。
さやかさんが「未亡人」というシャツを着ており「字がかっこいいから買った。意味は分からない」と話したり、
ひろとくんが「東京スカイツリーの名前公募の時、毒電波発射塔って名前を送ってみた」と言ったり。終始この調子です。

また、シリアスなイベントの途中でも唐突にギャグが入ります。
重要人物ゆういちが町を破壊したことを明かした時、「何でこんなことをしたの」と聞かれ、「教えてあげないよ、ジャン」と古いCMネタで応えたり、さらにゆういちが「おやつのバナナの時間だから消える」と言ってその場を去った後、仲間の一人が「バナナはおやつに入りますか?」と言います。
イベントは終始このノリで、シリアスな中にギャグが挿入されたものになっています。

後、この系統のネタで印象深かったのが、公園で探し物をしている時、ひろとに「何か見つかったか?」と聞かれた主人公しゅんすけは「ブ○ピの全裸パパラッチ写真」と答えます。ひろとの返答は「おめでとう」。

こういったネタは、固有名詞にまで及んでいます。
マンションの名前が「姉歯マンション」で、地震で倒壊するのかと思いきやそういうことはなかったり、廃墟ビルの名前が「今北産業廃ビル」だったりします。
すこし2ちゃんねるっぽいテイストが漂っていますが、このテイストを練りこませることが必要だったと作者のぱるんさんは考えたにちがいありません。

なにしろ、今回の鍵となる人物、ゆういちは、学校裏サイトで書き込みをされており、ゆういちの家でPCを見ると、そこの書き込みを見ることが出来ます。
それは2ch風の掲示板そのものです。
それ以外に、ゆういちの父が「AHOO!相談室」なるYahoo!知恵袋のパロディサイトに家族のことを相談し、ベストアンサーになったのは中東の外国人部隊のサイトのURLだというオチ。
(人生見直したいなら日本では仏門に、欧米では海軍に入るといいますからね……。)
このように、現代の社会がネットに依存する割合は多く、それを見越した上で、清濁併せ呑むようにネット社会を入れていったと言えます。

(余談:僕も拙作Another Moon Whistle で「マターリスプーン」という武器を作った前科があるため入れたくなる気持ちが良く分かります。
一部から「2ちゃんゲーでない作品で2chネタを出されると……」と、かなり嫌悪感を抱かれましたが)

さて、この作品のイベントについてですが、ぱるんさんが「平成ピストルショウ」で見せたように、様々なところでイベントシーンが挿入されるしくみになっています。
ただし今回は唐突にイベントは始まらず、ボス敵やイベントの前後(後の方が多い)に挿入される形となっており、親切です。

そんな中、本題は「うつ病」そして「機能不全な家族」となっており、これらのテーマを少しずつ断片的に分かってくる形で、重要なことは何度も繰り返し表現することで、プレイヤーにうつ病や、家族の問題を意識させようとしています。

オリジナル版はうつ病という病気自体を中心に据えているのに対し、リメイク版では、より、家族に焦点が当たっています。
例えば不倫、家族を壊す要素があっても、その中に子どもの居場所はなく、子どもはただ被害者になるだけだ、という訴え。
その中で不幸を抱え込んでしまった子ども達。より、「子どもは大人の被害者」という訴えが強くなっていると思いました。

そしてもう一つの主題、うつ病についても、本作の舞台は「心には病気なんて存在しない」という人たちばかりの世界になっています。
誰からも同情されず、一人で苦しみを抱え込んでいる大人たち。
その不安定な気持ちが子どもに向かう。
黒幕のゆういちの心はそれを助けて欲しいという気持ちと、心にふたをして自分はかわいそうじゃないと思う気持ちがせめぎあうようになっていく……。
シリアスな部分も、前回以上に深く深く掘り下げられています。

謎解きについては、僕は以下のサイトを見ながら解きました。
http://horahuki.yokochou.com/kin_kouryaku.html
攻略ページがないと、なかなかTrue End(全員生還)は大変だと思います。
ただ、ホラーゲームと謎解きに自身のある人は、ここを見ないでチャレンジするのもいいと思います。ただ、若干不条理なところがありますが……。
例えば、懐中電灯を持っているのに、暗闇に出たときにすぐに使わないでイベントが起きてから使う、といった部分などです。このあたりも手探りでチャレンジしていくのがいいかもしれませんね。

総括として、今回のリメイクは、シナリオのテーマ性も深くなっているし、それ以上にちりばめられたギャグやネタ(シモネタ含む)も大量に投入されています。
シリアスなシーンで出てくるギャグというのの絶妙な感覚がどういうものか、一度プレーして体験してみてはいかが?


 管理人コメント

リメイク前の「kinder」と比較し、ツクール2000からVXにバージョンアップしただけあり、リメイク前の不満点の解消から、より向上したグラフィック的・ストーリー的な演出など、大筋は同じながら、確かな成長が見える作品になっています。
「kinder」で批判された遅いメッセージスクロールも、今回はCtrlキーでスキップできるようになりました。(ただし、重要なヒントを聞き逃す可能性があるため、多様は禁物です。) 唐突に挟まるギャグ、やたらにラテン系になった演出、そして、より深みを増したシリアス面は、私も「平成ピストルショウ」を思い浮かべました。やはり、あの作品は、ぱるん氏の集大成だったんだなぁ…と改めて感じました。
現在残っている、そして、ぱるん氏最後の作品となったフリーゲームは、この「Re:Kinder」の他に「ゴテとハンダ」があります。「ゴテとハンダ」は、コメディが主で、ホラー表現はほとんど無い作品となっています。
ちなみに、「Re:Kinder」に含まれるネタ、かの「高橋邦子」のネタも入っています(BGMまで一緒)! やはり、あの作品からは、ぱるん氏も感じるものがあったんだなぁ…としみじみ思いました。

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【 夜明けの口笛吹き 】

夜明けの口笛吹き
レビュワー [ 爆発ネズミ ]
ジャンル [ 自分探し哲学RPG ]
作者 [ 奥山 キイチ さま ]
容量・圧縮形式 [ 4.1MB・ZIP ]
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ハマリ度:9 グラフィック:7 サウンド:9

何が虚構で何が真実か

例えば、貴方の目の前に少しの苦痛があるとしましょう。
さらにその先には、目の前のモノよりも大きなそれがあります。
さらにそのまた先には、それよりもまた大きな苦痛があります。
貴方はそんな時どうしますか?
全ての苦難を乗り越えて、その先にある物―希望、あるいは絶望―を確かめに行きますか?
それとも、全てを投げ出して、逃げ出してしまいますか?

■あらすじ

浸かった人間の心を真っ白にし、そして徐々に溶かしていく『羊水の海』
"この世界"の最も一番下に存在する『最低の地』
その地に流れ着く一人の青年。
自分がどこから来たのか、いつ来たのか、ここはどこなのか。
彼は何も知らない。知っているのはただ一つ、自分の名前だけ…
彼は知るために世界の果てを目指す。
そして徐々に明らかになっていく、"この世界"の謎。
果たして全てを超えた先に待つ"真相"とは。

■登場人物紹介

《トト/青年》
『最低の地』に流れ着いた青年。
この物語の主人公。
どこまでも続く"この世界"を上り続ける。
自分が元々居た世界に戻るために。
《エリナー/マギ使い》
『マギ』と呼ばれる一種の魔術を利用し旅を続ける女魔術師。
一人で旅を続けていたところを、トトと出会い共に旅をするようになる。
冷たく、心が強そうだが……
彼女が最後に選ぶ道とは。それは彼女自身にも永遠に分からないのかもしれない。
《ギルモア/学者》
様々な分野に秀でた技術を持つ学者。
『マギ』を扱うことが出来、接近戦も得意。
彼の執念。そして彼の最期。
改めて人間は恐ろしい生き物だ、と教えられる。
《アシカ/マギ剣士》
『マギ』と剣術を両立させている、即ち魔法剣士。
回復系の『マギ』を得意とし、レベルが上がるにつれその効果は上昇していく。
防御系の『マギ』も扱うことが出来、特に物語最終盤では重宝する。
全ての世界を見た彼が最期に選ぶ道とは。彼自身の居場所とは。

■プレイ後の感想

このレビューを書くほんの30分ほど前にクリアしました。
正直言って鳥肌モンです。久々に素晴らしいRPGに出会えた気がします。

この物語の"終わり"は至る所にあります。
ですが、それらはそれぞれが"バッドエンド"ではなく、一つの"エンディング"なのです。

本当の"エンディング"の後、得られる答えは人によって違います。
貴方はどのような答えを導き出すのか。
――夜明けの先に待つモノ。その多くは物語中には語られません。
その語られないモノこそ、貴方のこの物語に対する"答え"なのでしょう。

その独特なストーリーに引き込まれ、時間も忘れて没頭していました。
私の稚拙な文章では表しきれないほど、素晴らしい魅力があったわけです。
この引き込まれるような感覚、次へ次へと進んでしまう感覚は是非とも体験していだたきたい。
どうか騙されたと思ってプレイしてみてください。本当に素晴らしいモノに出会えました。


 管理人コメント

この「夜明けの口笛吹き」のエンディングは、本当に多岐に渡ります。最初の「最低の地」にとどまり続ける選択肢さえあるほどです。
しかも、最初の方のエンドも決してバッドエンドではありません。一つの「選択肢」として、きちんと成り立たせるよう、語り口から気を配られています。

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【 四月馬鹿達の宴 】

四月馬鹿達の宴
レビュワー [ みすえす ]
ジャンル [ シニカルブラックユーモラス RP(G) ]
作者 [ yn さま ]
容量・圧縮形式 [ 38.2MB・ZIP ]
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ハマリ度:9 グラフィック:10 サウンド:10

これでいいのか? ベ○○○

とムシャクシャと思ってしまったので思い切って投稿させていただきます。
色々あって曖昧な都から追い出されてしまったテツロー、ピー子、おまけにマナみが大陸を冒険するお話。
初期は目的がわかんなくなりがちですが、まずは「あなた」を探すことを脳のはじっこに置いておくといい感じです。

その他素敵な点を三つほど。

■グラフィック
ほぼ手づくりのグラフィックは、とてもクオリティが高いです。
特に背景のセンスは一見の価値アリ。
似たり寄ったりのマップチップが多い中で、歩いているだけで楽しいゲームは珍しいんじゃないでしょうか。

■バトル
このゲームというか西高科学部ゲームオリジナルで、魔法などの技は毎戦闘時溜めて使用します。
その戦闘仕様のお陰でパっと見勝てないというキャラでも技の組み合わせ等で勝てる場合も。
戦略を練って練って勝ったときは非常に気持ちがいいですよ。

■音楽
フォルダ内の著作権を見れば厳選されているのがよーくわかる。
特に中ボス戦のかっこよさは異常。
この作品をやればゲームにおける音楽の重要さに気付くこと間違いなし。

取りあえず聖剣伝説レジェンドオブマナやボクと魔王のような良雰囲気ゲー、
鬱ゲーに疲れた人にもとーってもオススメです。


 管理人コメント

このゲームで留意しなければならない点は、ダンジョンがとにかく長いと言う点です。
自作戦闘も、宝探しも、道中のBGMも楽しいため、マイナス面ばかりではありませんが、全滅して「怪我」をした場合には、脱出経路をしっかりと把握しておく必要があります。
ハードモードをONにすると、セーブに使う「冒険の記録」が無くなるため、余計に長いダンジョンが重荷になります。
シナリオ・システム・グラフィック・音楽全てが、量・質ともに、「フリゲ2010」でも好成績を収めるほど評価の高い物です。
片手間にプレイできるものではありませんが、時間が空いたら進めてみたい魅力にあふれています。

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【 フラッシュクエストIII 】

フラッシュクエストIII
レビュワー [ DECOすけ野郎 ]
ジャンル [ 作業ゲー ]
作者 [ ババラ さま ]
容量・圧縮形式 [ DL不要・FLASH ]
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ハマリ度:8 グラフィック:7 サウンド:9

急募:勇者 仕事内容:ラスボス討伐

RPGからストーリーとお使いとイベントを取ったらどうなるのか?ということを実践したのがBABARGEO氏の「フラッシュクエストIII」だ。

何故IとIIをすっ飛ばしてIIIなの?と思うかもしれないが、単にそれはレビュワーの趣味である。・・・まあ、戦闘曲が好みだ、という理由だけである。

【操作】
フィールドでの移動はこのような形になる。

[←][→][↓][↑]:移動
[SPACE]:ステータス表示切替/例のあの黄色い鳥に乗る・降りる
[M]:縮小マップの表示

戦闘場面では、特に何も考える必要はなくスペースボタンを押しっぱなしにしていればいい。
ただ、「これは勝てない」と思ったら即座に逃げよう。100%逃げられるのでそこらへんは安心してほしい。ゲームオーバーになってもペナルティは無い。一番最初の城に戻されるだけだ。

【評価点】
ひたすら戦ってレベルをあげる。それだけだ。それだけなので、飽きる人はレベルを100近くあげて飽きる。ひたすら戦う作業ゲーなので、やりこむ人はかなりやりこむだろう。このゲームをクリアするには、レベルが1000近くあれば十分だ。っちゅーか、何なんだ、このハイパーインフレは・・・。
ただ、レベル2000でも勝てない雑魚キャラがいるらしいので、このゲームはかなり奥深いものなのかもしれない。

ともかく、今までプレイしたRPGの中で最もレベルの上がりっぷりが激しいゲームであることは間違いないだろう。ひたすらやり込みたい人に薦めたいゲームである。


 管理人コメント

前作「フラッシュクエスト」「フラッシュクエストII」は、大体レベル30~40程度あればクリアできる程度の短編ゲームでした。レベル1000にもなる程のやりこみゲームとなるのは、この「III」からです。
「フラッシュクエストIII」ができる前の作品「太くて長いオレの○○○」のノウハウが取り入れられており、ひたすらバトルするという作業感を、ハマらせる要素に変えています。
現在の最新作「IV」では、パートナーとなる女勇者の存在・死なずに敵を倒し続けることで経験値にボーナスが掛かる「チェーン」の存在など、様々な新要素が追加されました。作者の言によれば、「IV」にはまだまだ追加要素が入る予定だそうです。楽しみに待ちましょう。

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【 涅槃~完全版~ 】

涅槃~完全版~
レビュワー [ DECOすけ野郎 ]
ジャンル [ クトゥルフホラーRPG ]
作者 [ DarkWorldSoft さま ]
容量・圧縮形式 [ 841KB・LZH ]
ダウンロード ダウンロード先

ハマリ度:7 グラフィック:10 サウンド:9

生き延びた・・・

【ストーリー】
主人公の「私」は、タバコを買いにいきがてら謎の集団に拉致され部屋に閉じ込められる。
「・・・ここは・・・どこなんだ・・・?」
部屋は薄汚く、底が見えない大きな穴だけがあった。
「早くここから出よう・・・」。
「私」は、部屋を出たのだが建物は異常だった。次々と見つかる贓物を抜き取られた死体、
「私」を襲ってくる人間でない物体、そしてこの世のものとも思えないおぞましい光景。
「私」は、数少ない生きてる仲間を発見しつつ、そこから脱出しようとしたのであった。

【レビュー本文】
先着レビューはあったそうだけど、もうちょっと詳しく書いておきましょう。
ゲーム自体は「探索型ホラー短編RPG」といといったところでしょうか。グロテスクな表現が容赦なく出てきます。また、ホラー要素もあります。苦手なお方はあまり遊ばない方が。

まあ、1時間以内でクリアできることでしょう。このゲーム、武器の特殊技能を使ったり、「物体」を倒した
後に武器を強奪していけばとりあえず問題なくクリアできるはずです。1秒ごとに1HP、1MP回復するので、
アイテムとかの心配はあまりしなくてもいいかもしれません。武器はちゃんと強奪していななきゃ
絶 対 に勝てません。あ、あと追いつかれたら即死だと思ってもいいでしょう。

エンディングは「何じゃそりゃ」と思いましたが(っていうか、このゲームはエンディングが1つだけしか存在しないので、どうあがいたところで無駄である)クトゥルフとは本来こういうものらしいそうです。
ようは「門を越えてしまった」ので、ポイント・オブ・ノー・リターンらしいそうです。
手抜きとかそういうものではないんです!いや、マジそうだって本当ですよ。

ああ、窓に!窓に!

あと、エンディングにはクトゥルフの大御所ばかりをそろえるという作者の遊び心・・・憎いですねぇ。

このゲームの致命的な欠点、それは「誤字」と「続編がストップした状態ままHPが削除された」
こと、でしょうか。まあ、誤字のおかげで怖いゲームでも和むというところはありますが。
続編が完結することなくシリーズ終了というのは、永遠に未完っぽさそうです。

ん・・・?
・・・誰だッ!
うっ、うわー・・・何をするんだ!やめてくれー・・・や・・・

【あたなは死んでしまいました】


 管理人コメント

私個人も、激辛に参加して間もない頃からプレイし続けた作品です。数々のツクール作品(主に2ch発)で参考・パロディにされただけあり、プレイヤーたちに与えたトラウマは随一といっても過言ではないでしょう。
「涅槃2」の更新停止は、私にとっても非常に残念です。今現在DLできる「前編」が、本当に「これから」って時に終わっちゃうんですよ!
ちなみに、この「1」の主人公は、「2」にて悲惨な最期を遂げます。前作をプレイして無い方向けにボカしていますが、「1」をプレイした人には、「ああ、コイツか…」とすぐ分かる仕掛けになっています。
誰もが「何じゃそりゃ」と思う救いのないラストですが、クトゥルフにとっては「お約束」なのです。クトゥルフの怪物は「人智を超えた」存在なので、それに触れた瞬間、人は「人間」ではなくなってしまいます。TRPGや小説など、クトゥルフを扱った作品に触れれば、また違った味わいが出てくる作品でもあります。

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【 扉の伝説~風のつばさ~ 】

扉の伝説~風のつばさ~
レビュワー [ キムン ]
ジャンル [ 超長編RPG ]
作者 [ 伝次郎Jr さま(Door) ]
容量・圧縮形式 [ 100MB・ZIP ]
ダウンロード ダウンロード先

ハマリ度:10 グラフィック:9 サウンド:10

少女の行く道は困難ばかり

初めましてキムンと申します。
こんな風にレビューとか書いたりするの初めてですがやったるぞーーー!

てなわけで、

扉の伝説~風のつばさ~ のレビューをやらせていただきます。
実はこのゲーム私はまだクリアしてないです。(つーかメインイベントの半分もクリアしてねー!!)
その原因は私がゲームが下手というところもあります・・・

まあ気を取り直して言い訳しますと、(おい) このゲームめちゃくちゃ長いんです。
もう30時間ぐらいやってるけどまだまだ終わりが見えてきません。

始めのゲームの目的は「妹のためにお金を稼いでくる!」なんですが
物語が進むうち主人公のルシアの周りに様々な人達が転がり込んで来て、
「助けてくれ!」と言ったり、言ってなくても助けざる終えない状態になっていたり、強がってるけどどう考えても助けて欲しいんだろうな~~と思える人がいたりしてルシアはその人達のために走り回ります。

しかし、事件があったところに行くと「お前頭おかしいだろ」「ひどすぎるだろオメエ」「ホラーゲームかコレは」
という感じの敵が大量に出てきます。

しかも中ボスだろうが脇役だろうが敵は一筋縄では倒せないのばかりで作者もそれを分かっているのかボス戦の前ではセーブできるポイントが必ず存在します。

しかし、油断は禁物です。よく考えてセーブしないと(イベント前のセーブデータを取っとかないと)絶対にどこかで詰みます。(マジで詰みますそれで何回も僕は泣くことになりました。特にホラーな敵に)

ですがイベントをクリアしたときの達成感は格別です。
イベントの中には仲間が増えるイベントがたくさんあり仲間1人1人が個性的な技を持っているので新たな戦略を立てることも出来ます。

というわけで色々書いてきましたが他にも魅力的なところはたくさんあります。
だけどクリアもしてないのでこれ以上言うのは控えておきます。

・・・・うわ~ん誰かもっとうまいやつ書いてくれー説明しきれねーよーーー!!!!

ps
攻略情報は見ないと多分クリアは厳しすぎると思います。


 管理人コメント

「めちゃくちゃ長い」と言うのは、サワリだけプレイした私も断言します。「プロローグ」と称する簡単な討伐クエストが、現実時間で2時間掛かる上、それが終わって「ああ、これから本編が始まるんだなぁ。」と思った私の目の前で、「プロローグ2」と表示されたときの私の驚きは、いかばかりか。
また、イベントを踏むためのトリガーが多数用意されているのも、本作の難しさ及び面白さの第一要素となっています。
ダンジョン探索用に「罠・敵の警戒」「アイテムの探索」の2種類を選択します。罠や敵の不意打ちは、ダメージもペナルティも大きいため、初めて入るダンジョンでは必ず「罠・敵の警戒」をONにして、「ここは何かありそうだな」と言う所で、「アイテム・シークレットの探索」に切り替え、イベントを解決していきます。
単なる情報収集も、一筋縄ではいきません。「FF2」の「のばら」を発展させた情報トリガーをONにして「尋ねる」必要があります。本作では、美術品の場所やダンジョンへの鍵として、情報収集が不可欠です。情報トリガーの使い方は序章でしっかりとマスターしていきましょう。
シナリオの長さもさることながら、上記の様々なシステム、及びメインイベントの時間制限により、難易度の高いゲームです。本編内や攻略サイトで、しっかりと情報武装をしていきましょう。
ちなみに、この作品、メインキャラクターデザインとして、「しずくとの思い出」(18禁!)などでも御馴染み、すめらぎ琥珀氏を起用しています。氏が書き下ろした立ち絵も多いので、その点でも楽しみなゲームになっています。

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【 マタリの魔術師 】

マタリの魔術師
レビュワー [ 九鬼 ]
ジャンル [ シンボルエンカウント正統派RPG ]
作者 [ valseed さま ]
容量・圧縮形式 [ 10MB・ZIP ]
ダウンロード ダウンロード先

ハマリ度:9グラフィック:7 サウンド:8

舞台設定とストーリーが魅力的な中編RPG

はじめまして、九鬼です。

「マタリの魔術師」の最大の魅力は、物語を面白くする巧みな舞台設定(世界観)とテンポよく進んでいくストーリー。
ファンタジーRPGは、ふつう中世や近世のヨーロッパ世界をモデルにしていて、戦士・騎士・魔術師といったキャラクターのほかに、「国王」や「皇帝」といった支配者が必ず登場する。
でも、国王と貴族の関係、貴族と一般市民の関係、一般市民と賤民(被差別民族)の関係といった部分は、ゲーム中ではあまり表現されないことが多いと思います。
「マタリの魔術師」は、こういう複雑な部分を舞台設定に取り入れていて、しかもそれでドラマが一層盛り上がる仕組みになっている。ここが本作の「売り」でしょう。

戦闘はシンボルエンカウントで、特に序盤は「逃走」も成功しやすいので、サクサクとプレーを進めることができます。
マップ画面ではシフト・キーでのダッシュOn/Off切り替えができます。基本Onの状態でプレーして問題ないと思いますが、画面が切り替わったときなどに自動でOffになってしまうことがあるので、注意しましょう。
メニュー画面は、慣れるまではちょっと見づらいかもしれません。が、プレーに支障があるほどでありません。
メニュー画面でスキルのカスタマイズができます。序盤はあまり使いませんが、終盤はうまく工夫するとプレーに差が出てくると思います。

以下、若干ネタバレ気味ですが、ストーリーと登場人物を一部紹介します。

舞台はヴァルセリアと呼ばれる世界。
ヴァルセリアはいま、ようやく「魔術の時代」を脱して「機械の時代」を迎えつつある。
だが、そんな時代の流れを嘲笑うかのように、クルトワ公国を統べるロマ・オーガスは謎の古代魔術『黒の黙示録』詠唱によって圧倒的な力を得ると、またたくまに周辺諸国を支配下に置いて、クルトワ神聖帝国を樹立してしまう。
クルトワが全世界を制圧する日も遠くないかに思われたが…。

ヴァルセリア西部辺境に位置するオルセア王国も、一度はクルトワ帝国への従属を余儀なくされていた。
しかし帝国の先兵として動くゴーレム教団の残虐非道な振る舞いに市民の怨嗟の声が高まり、国王レオ一世はついに帝国に反旗を翻す決意を固める。
オルセア王は、長年敵対してきた隣国と共同戦線を組むため和平交渉に乗り出すが、これを阻止するべくゴーレム教団が不穏な動きを見せ、ここに戦乱の火ぶたが切って落とされる。

本作の主人公は、「マタリの魔術師」と呼ばれる若い魔術師達と、彼らと行動を共にする記憶喪失の少年魔術師です。
マタリの魔術師はクルトワ帝国を敵視しており、オルセア国王の依頼を受けて、帝国との戦いを支援することになります。

エイブラー。「マタリの魔術師」としての使命を最優先に考える冷静な青年。仲間からは「アメル」と呼ばれているが、今は何故かその名を捨てている。

ノイ。「アメル」の幼馴染で、どこか抜けたところがあるけれど、彼を優しく支える女の子。負けん気が強い一面もあり、戦闘に関しても心強い味方。

リゲル。過去の記憶を一切持たない異形の少年魔術師。エイブラー達と行動を共にするうちに、次第に快活になってゆくが…。

シモン。エイブラーとノイの兄貴分で、世界的にも有名な魔術師。リゲルのことを彼らに託する。

最後に本作の弱点を二つ。
ストーリーはよく練れているのですが、伏線の張り方がやや弱いために、シナリオ後半になるとときどき「唐突」な印象を受けることがあると思います。オープニング・デモを見直すと、納得できたりするのですが、そこまでしないプレーヤーも多いと思うので、改良の余地があると思います。

もう一つ、ストーリーが進むにつれて主人公達の意外な過去が明らかになっていくのですが、過去が明らかにされるキャラとそうでないキャラがあって、ちょっと食い足りない感じが残りました。
舞台設定もゲーム中で活かし切れていないところがあるので、それとも絡めてあと一歩発展させられそうです。

と最後に偉そうなコメントを付けましたが、今のままでも十分楽しいです。ストーリー重視のファンタジーRPGが好きな方は、是非一度プレーしてみてください。


 管理人コメント

九鬼さまは、本作のストーリー面について語っていましたが、自作戦闘に関しても光る部分が見える作品です。
戦闘順番が「青い矢印→1st→2nd→3rd」の順になっているなど、少々判りにくい部分があります。しかし、戦闘演出中に次のキャラの行動を先行入力できる点など、戦闘シーンに間延び感を与えないようなシステムになっています。
また、敵の背後から触れると「先制攻撃」扱いとなり、2ターン分もプレイヤー側のみが行動できるようになります。このゲームは敵キャラのダメージが大きく、魔法もザコに連発できる程のストックはありません。仕掛け方から考えれば、それだけ消耗が抑えられるシステムになっており、普段のストーリー中心のRPGでは間延びしがちな移動シーンに、適度な緊張感を与えています。
なお、メニュー画面での「スキルの編集」も、攻略には重要になります。「威力」を上げればダメージや回復量が増加し、「効果」を一定量まで上げれば毒やステータス低下などの追加効果が付きます。ただし、「威力」や「効果」を伸ばした分「精度」が落ち、魔法が効果を発揮しない確率が上がります。バランスを考えて成長させましょう。

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