| ■ 三代目レビュー アドベンチャー 20 | ||||
| カタコンベの子供たちに告ぐ | ECHOES | 解決済み事件を整理してください。 | 悪夢喫茶へようこそ | |
| 瓶の中のサカナのために | Lost in the Woods | 佐藤さん暇つぶしチャット.exe | 魔女の庭にて | |
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ジャンル [ ポイント&クリック 探索アドベンチャー ] 作者 [ 七星 海星 さま ]容量・圧縮形式 [ 219MB(圧縮時)・ZIP, ブラウザゲーム ] 製作ツール [ ティラノビルダー ] 言語 [ 日本語 ] 備考 [ R-15指定 ]
[ ノベルゲームコレクションからプレイ可能 ]配布元 https://ku9mamomo34.wixsite.com/kumayume 鎮魂なき悲しき子供たち
物語は少年の目覚めから始まる。少年・ロベリアの目の前に広がっていたのは、山積みの白骨。今まで見たこともない修道服を着せられ、このカタコンベに寝かされていたのだ。
暗く血生臭いカタコンベで、ロベリアは数々の者に出会う。しゃべるカラスを従えた死神風の少年・スケアクロウ、「屍 ちゃん」を自称するゾンビ少女、そして、こちらに殺意を向ける数々の亡霊たち。
ロベリアを含め、そしてロベリア以外は死人である少年少女たちは、何重にも閉ざされたカタコンベに囚われていた。ロベリア自身の記憶、そして亡霊たちの記憶が混濁しあい、何が現実かすら分からない。
果たして、ロベリアはカタコンベの真実を解き明かし、家族の元へ帰れるのだろうか? そして、カタコンベからの脱出は、本当にハッピーエンドとなるのであろうか?
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本作は、ポイント&クリック制で進む脱出系アドベンチャー。「危険な亡霊が渦巻く舞台」だけに、デストラップも「偽りのエンディング」も多く仕掛けられています。そう、本作は5つものエンディングがある枝分かれの多いシナリオ。ReadMeなどで警告されるほどに、細かいセーブ分けが必要となります。
基本的に、ゲームオーバー時は「Retry」と表示されて直前に戻り、結末以外のENDでも選択肢直前に戻れる仕様になっています。結末だけ見たい主義の方ならば安心仕様ですが、ReadMeなどにもある通り、タイトル画面に戻る分岐もしばしば存在します。初見で枝分かれやミニゲームをクリアすると埋まらないENDやスチルも多くあります。ギャラリーをコンプリートしたい方は、やはり細かいセーブ分けしか対抗手段がありません。
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以前に紹介した「しらない街のあの子の噂」と比べ、本作「カタコンベの子供たちに告ぐ」は、ストーリー面でも「重く」「残酷な」面が多く存在します。
ノコギリで斬首してくる骸骨、絞首縄を飛ばしてくる浮遊霊、協力してくれるスケアクロウや屍ちゃんまで、本作の登場人物はいずれも残酷で凄惨な死を経験した者ばかり。それらの「残酷で凄惨な死」を、ロベリアの能力と感覚を通して、読者は追体験することになります。本作はカタコンベの仕掛けだけでなく、登場人物の過去をも解き明かす「謎解き」なのです。
そんなストーリーを含めた謎解きは、かなりのバリエーションがあります。ヒントが遠くに離れていたり、資料の中の見つけづらい場所にあるのは序の口。回答の入力に時間制限がある場面、ゲージやQTEなどのタイミングゲーすら出てきます。特に、「!」をクリックするタイミングゲーは、当たり判定か有効入力時間が厳しく、見た目からすれば意外なほどには高難度です。
本作の謎解きは、ノーヒントで解く場合はもちろん、作者様ホームページのヒントに頼る場合でもメモが必須です。特に、終盤:最終ENDにたどり着く謎解きは、ヒントが数字・場所・記号と多いため、細かくメモする必要があります。高難度の謎がひしめく脱出ゲームですが、そんな高難度の謎とともに紐解かれていく、残酷な過去とそれらを乗り越えていく希望に満ちたストーリーは、とても満足できるものでした。読了までの時間は1~2時間。R-15指定されるほどの残酷表現は覚悟のうえ、満足行くまでお楽しみください。
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ジャンル [ 絶対音感・言語解読 ] 作者 [ びご さま ] 容量・圧縮形式 [ 209MB(解凍後)・Steamからインストール ] 製作ツール [ Unity ] 言語 [ 日本語 ] 備考 [ 要・Steamクライアント ] 配布元 https://store.steampowered.com/app/4875860/ECHOES/ 伝わらない言葉、伝わる真心
人類は今、機械によって侵略されつつあった。物語の中心となるのは、抵抗活動を続ける一人の青年。傷と疲れにより、絶体絶命であった青年は、崩壊した建物に逃げ込む。
ひと時の休息から目覚めた青年の目の前には、食糧と水、そして、眠る少女型アンドロイドがいた。青年とともに目覚めたアンドロイドは、暖かく微笑みながら語りかけた。
…しかし、発声器官の壊れたアンドロイドの言葉は、青年の耳には調子外れのメロディにしか聞こえなかった。
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本作は、アンドロイドの壊れた言葉を「解読」するゲーム。「言語解読」と言うジャンルは、直近では「トルービズの秘薬師」を紹介していました。
本作の「言語解読」は、「トルービズの秘薬師」と似ているようで異なります。本作の言語は、各アンドロイド文字が仮名72文字に対応しています。形と発生音が微妙に異なる…絶対音感の無い私にとっては、本当に「微妙」程度にしか差が感じられない…72個のアンドロイド文字を仮名に当てはめ、アンドロイドのセリフを解読し、ストーリーを解き明かしていきます。
※ そのため、本作は日本語オンリー。英語・ハングル・中国語などの多言語対応は実装されていません。問題自体を作り替えないといけないので。
ところがこの文字、共通点があるのは濁音・半濁音の有無ぐらい。一筆書きの記号であるため、段(aiueo)・行(kstnhmyrw)での区分ができないのです。「形の似ている2つの文字が、段・行ともに共通点が皆無」な例も多数あります。ヒントの少ない序盤では、メロディを聞き分ける他ありません。
その難しさに、「1音1音を聞き分けるには結構早い」アンドロイドの会話速度が拍車をかけます。特に、濁音・半濁音付き/無しの文字の区別は、「音の後半に若干のノイズが付く」程度。場合によっては「後の文字と重なって、後半の音を覚えづらい」場面もあります。
そのためか、本作の「言語解読」は3ステージに合わせて微妙に攻略法が異なってきます。
1ステージ目は、3~5文字の簡単めの解読。ここは発声速度も遅いため、「メロディを聞き分けて、正しい文字を当てはめる」基礎的な攻略が必要になり、またそれだけで攻略できます。
文字数の多くなる2ステージ目では、「解読済みの文字から類推する」攻略法も必要になります。おそらく、濁点・半濁点の区別に気づくのもこの頃でしょう。この辺りになると、濁点・半濁点抜きの文字、問題以外でのセリフなどから推定できる文字も出てきます。「問題以外から分かった未解読の文字」は流石にゲーム内の「分かった音」には入りません。外部にメモしておくと、攻略がはかどるでしょう。アンドロイド文字が既存のフォントで表現できないくねった記号であるため、紙とペンでのメモがおススメです。
3ステージ目になると、「文の解読」が求められるようになります。…というより、私の初見では「3ステージ目の存在」にすら気づかずにエンディングに進んでしまいました。3ステージ目は、音だけで解読するのはほぼ無理です。1,2ステージ目で解読済みの文字とイラストから文を推定し、時には問題以外のセリフなどから分かった文字を当てはめていきましょう。本作に実装されているENDは3種類。文字の解読進度によっては、選択できないルートも出てきます。1周は初見で30分。2周目以降はメッセージスキップも付き、回答済みの問題を再度解読する必要もなくなるため、よりスムーズに進められます。3 ENDの攻略にかかる時間は1時間程度と言ったところでしょうか。
絶望的な状況から始まる物語だけに、結末もビターなものばかりです。その点だけは覚悟のうえ、鉄の世界で繰り広げられる「愛」「情」の物語を読み進めてください。
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ジャンル [ 資料整理 ] 作者 [ ヨアケドリ観測所 さま ] 容量・圧縮形式 [ 105MB・ZIP, ブラウザゲーム ] 製作ツール [ ティラノビルダー ] 言語 [ 日本語 ] 配布元 https://novelgame.jp/games/show/14243 解決のカタルシスは無い。それでも、推理力は必要な仕事。
貴方は新人警察官。配属されたのは資料保管課。そこは、「解決済」の事件資料をまとめ、保管する部署である。警察も「組織」である以上、「過去の記録」は必要な仕事ではあるが、退屈な仕事であるのもまた事実。
主任の及川からオリエンテーション代わりに命じられたタスクは、3年前の連続強盗殺人事件の資料整理。「容疑者死亡」として既に捜査が打ち切られ、別に「隠された真相」もない、警察にとっては数あるものの数ページでしかない、そんな事件である。
そんな些事だからこそ、見落としの無い正確な整理が必要となる。資料を正確に読み、まとめること、それが貴方の警察官としての「使命」である。本作のゲーム部分は、いわば「国語のテスト」。問題文に書かれた内容を正確に読み取り、水色の「要点シート」のマークを正しく埋めること。「解決済」であるが故に、回答を間違えたことで捜査や人生が狂うことはありません。淡々と及川から指摘されるだけです。「正解」を出さないと、次の資料に進めない仕様となっています。
しかし、事件とは多かれ少なかれ「異常」を持つもの。本件の「異常」もまた、資料を整理するごとに浮かび上がってくる…それが本作のストーリー部分となっています。
単なる強盗殺人、もしくはストーカーによる犯行と思われた第1の事件。一見関係なさそうに見えて、ただ1つの「異常」が共通していた第2の事件。犯行が大胆となり、容疑者断定の決め手となった第3の事件。
提供されていく資料は時系列がバラバラで、後半では「前の資料を確認しないと分からない」問題も出てきます。「問題の解決」と「ストーリーの理解」の両方から、資料の熟読が必要となり、また、熟読が楽しくなる、そんなノベルゲームとなっています。
そんな中で、本作は「ミステリー」でもあります。事件自体も「思わぬ繫がりがストーリーを読み込むことで見えてくる」ものですが、本作の仕掛けは多岐に仕込まれています。本作の仕掛けを「余す所なく」解き明かしてください。
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ジャンル [ ビジュアルノベル ] 作者 [ ぽにく屋さん(ろっこ さま & pigman さま) ] 容量・圧縮形式 [ 197MB・ZIP, ブラウザゲーム ] 製作ツール [ ティラノビルダー ] 言語 [ 日本語 ] 配布元 https://novelgame.jp/games/show/13819 夢を飲み、夢に呑まれる
主人公は金欠にあえぐ求職中の身。アルバイト先を探している最中に見つけた高時給の喫茶店バイト。
ホラーならば間違いない死亡フラグ。「闇バイト」という現実的なリスクも考えられる。しかし、背に腹は代えられないと、本当に危うくなれば全力逃走すればよいと、主人公はこのバイトに応募し、あっけなく採用される。
その喫茶店は、危険とは別の意味で「怪しい」場所であった。お代を一切頂かない代わりに、客が語る「悪夢」を記録する…一見ただの慈善事業としか思えない仕事内容であった。
しかし、この喫茶店は「夢」が金になる不思議な世界。その不思議な世界に関わった一般人たる主人公の末路は、果たして…。
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そんな怪しい喫茶店に雇われた主人公の仕事は、客が語る「悪夢」を記録すること。それで「エンド分岐2つ」なノベルゲームと聞くと、「客の語った悪夢の内容を復習する選択パート」が存在する…と思うでしょう。
しかし、本作のストーリー分岐は1つの選択肢のみ。選択肢のある場所に栞を挟めば、2つのエンド自体は楽にコンプリートできます。
「客の語った悪夢の内容のメモ」は、作品内の主人公が自動で行ってくれるため、プレイヤー側のメモは不要です。
それでも、本作の悪夢的な雰囲気を楽しむために、「客の語る悪夢を傾聴し、記録する」行為は意外なほど効果があります。奇妙で美しい世界観を魅せるのは、本作のドットグラフィック。そして、様々な怪しさを魅せる登場人物たち。読了まで30分ほどの短編ですが、その30分を悪夢的なストーリーに浸りながら楽しみましょう。
冒頭で語られる「この物語はフィクションです。―しかし、このお話で語られる悪夢は、作者が実際に見た悪夢を再現したものです」という一文から、本作の悪夢的世界観に引き込まれるでしょう。
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ジャンル [ ポイントクリックアドベンチャー ] 作者 [ makina games さま ] 容量・圧縮形式 [ 695MB(解凍後)・Steamからダウンロード ] 製作ツール [ Unity ] 言語 [ 日本語・英語・中国語・韓国語 ] 配布元 https://store.steampowered.com/app/4034190/ 荒涼とした奇妙な世界、貴方は魚の求めるものを探せるか。
荒涼とした白黒の世界。貴方の目の前には、瓶に閉じ込められた魚が一匹。
その魚は貴方に語りかけた。「十字状の何か」が欲しいと。
ほどなく見つかった「十字状の飾り」。それを瓶に投入すると、魚は更に3つの物を要求してきた。
途端に周りに広がる奇妙な世界。貴方はこの世界を巡りながら、「魚の求めるもの」を探していくのだ。
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本作は、短編のポイントクリックアドベンチャー。難易度、プレイ時間ともに手軽な作品となっています。
本作の特徴は、シュールレアリズム溢れる白黒の世界。右を指さす手の群れ、カラスの王、双眼鏡を構えた少年、目玉が住む屋敷…などなど、奇妙なキャラクターたちが求めるものを、謎を解きながら探していきます。
ヒントと謎解きの場所が離れているため、スクリーンショットは必須。しかも、ゲーム画面は全画面が標準であるため、「別画像のヒントを見ながら謎を解く」が難しくなっています。
しかし、本作のシュールでシンプルな世界観故に、ヒントも記憶しやすくなっています。おそらく、作者が言う「プレイ時間30分程度」と言うのは、都度ヒントを見直しに行くための時間も含まれているのでしょう。
ヒントをスクリーンショットや外部のテキストファイルに記録しながらプレイした私の場合、初見プレイは10分でクリアできてしまいました。しかし、その10分は濃密なシュール世界観を堪能できたとても楽しい時間でした。
独特な世界観を、あらゆる意味でお手軽に味わえる本作、皆様もぜひ味わってください。
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ジャンル [ サイコロジカルホラー ] 作者 [ delulu girl さま ] 容量・圧縮形式 [ 528MB(インストール後)・Steamからダウンロード ] 製作ツール [ RPGツクールMZ ] 言語 [ 英語・ドイツ語 ] 備考 [ 要・Steamクライアント ] 配布元 https://store.steampowered.com/app/3815140/Lost_in_the_Woods/ 深き森の新妻
森深くの湖畔に住む若き夫婦。しかし、その仲は冷え切っていた。大喧嘩をして以降、言葉一つ交わさぬ日々が続いていた。
妻・Violetはそのことを悲しみ、解決しようと、夫の無くした仕事道具・お気に入りの服・思い出のタイムカプセルを探し出そうと外に出る。
やたらと夢見がちなViolet。その目に映る湖畔の情景は、刻一刻と変わっていく。…いや、Violetの見ているこの景色は、果たして真実なのだろうか。
本作の「真実」、ホラーに慣れている方ならばオープニングどころかキービジュアルの時点で大体察しているでしょう。
本作は英語・ドイツ語で繰り広げられる…日本語非対応の上、「サイコロジカル」である以上、慣れ親しみのない専門用語がクライマックスで連発されます。
それでも、本作のホラーは問題なく伝わるでしょう。万国共通の「絵」が雄弁に物語るからです。
初っ端から「現実感のない」風景。ストーリーを進めるたびに、その風景はグロテスクに悪夢的に様変わりしていきます。本作のENDは2種類。オープニング時点で明言されています。その選択肢も、ストアページにある「あの画像」。1つのENDを見た後に、選択肢まで巻き戻る機能も実装されています。
そのため、本作を読了するために、時間的・難度的な負担はほとんどありません。30分ほどで読了できる物語です。
しかし、精神的な負担は甚大なものです。先述の悪夢的な風景描写もさることながら、我々日本語話者だと、外国語+専門用語の多いセリフが滔々と流れるシナリオに置いて行かれがちです。
「Violetと夫に何が起こったか」「Violetが言うモノローグと事実との齟齬」など「考察すべき・考察したくなる要素」がフルに詰まった本作において、証拠たるシナリオを理解できないことは大きな短所となります。
PCOTなどの自動翻訳ツールを使うのもいいでしょう。RPGツクールMV, MZ製のゲームは、メッセージウィンドウが半透明のものが多いため、PCOTなどのOCR(画像からの文字認識)は誤動作を起こしがちです。しかし幸いなことに、本作のメッセージウィンドウは透かしの無いもの。誤訳は少なくなっています。
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先述の通り、本作の魅力は万国共通の「絵」で物語る幻想的かつ「信頼できない」ストーリーにあります。時に描写を素直に受け取りながら、時に翻訳ツールを使いながら、本作を理解していきましょう。
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ジャンル [ デスクトップ侵食型チャットホラー ] 作者 [ DankHearts さま ] 容量・圧縮形式 [ 577MB(インストール後)・Steamからインストール ] 言語 [ 日本語・英語 ] 備考 [ 演出手法として、プレイヤーのPCに保管された情報(ユーザー名・位置情報など)を取得する ]
[ アプリ本体の他、ブラウザも利用する ]
[ デスクトップ表面に消せない演出が表示される ]
配布元 https://store.steampowered.com/app/4232190/exe/ 電子の怨霊は、電脳の悪夢を見せる。
新興のチャットアプリ「佐藤さん暇つぶしチャット」。「あなた」はそこで、愚にもつかない独り言を眺めつぶやく1ユーザである。
そんなあなたの元に、「ミナ」と名乗る見知らぬユーザーからのメッセージが届く。ミナは、あなたに暇つぶしとして「ごっこ遊び」を持ちかける。
あなたやミナの退屈で不幸な人生の原因、それは「A・R・G」という組織の陰謀だった…そう言ってミナが投げてきたURLは、普通のニュースサイト・家具の通販サイト・公共の行方不明者情報…この中に「A・R・G」の陰謀が隠されている…そうミナはささやいた。
ニュースサイトのコメント欄に巣食う「A・R・G」のメンバー…その答えと根拠ならば「こじつけ」で済ませられただろう。しかし、家具の通販サイトと行方不明者情報の奇妙な一致、とあるユーザーのタイムライン、とある企業のホームページ、本来ならば関連性の無いサイトが、ミナの導きによって奇妙に繋がっていく…。
いったい、この「陰謀論ごっこ」でミナは何を求めているのだろうか。あなたは…謎に惹かれて?…ミナの幸せを願って?…むしろミナの不幸を心から楽しんで?…この「陰謀論ごっこ」を進めていくのであった。「霊域探査室 《閲覧注意_残響》」の中で触れた「ARG」というジャンル、「ARG」という名前が付いたのはごく最近ですが、同様のゲームは「Web」なるものが生まれた時から存在しました。
FLASH作品「赤い部屋」「こ~こはど~この箱庭じゃ?」など、現実のPC, ブラウザを模した画面を用いたゲームは、20年以上前から存在していました。
昨今でも「Ayaのホームページへようこそ!」など、ブラウザを模した独立アプリのゲームはリリースされています。
そんな中で紹介する今回の作品、「佐藤さん暇つぶしチャット.exe」。チャットアプリを模したスタンドアロンの画面・Web上のコンテンツ、双方を行き来する謎解きゲームです。その上で、数々の「黎明期のWeb~令和のWebのホラー演出」を組み込んだ当作品、リリース当初にかなり話題になった作品です。良い意味でも悪い意味でも。Steam評価でも「賛否両論」を巻き起こした作品です。本作の「賛」を巻き起こしたのは、その現実と虚構が曖昧に混ざり合うストーリー。「ミナ」のグラフィックこそ二次元のそれですが、本作の舞台は現実とほぼ同じリアリティライン。現実のYahooニュースやX(Twitter)を模したサイトを、プレイヤー自身が普段使いしているブラウザで閲覧し、本作のヒントとストーリーを獲得していきます。
そう、本作はあからさまなほどに謎解きゲーム。ミナの投げた謎の回答を「佐藤さん暇つぶしチャット」に入力してストーリーを進めていきます。
現実のニュース記事(https://www.gamespark.jp/article/2026/03/15/163949.html)でも取り上げられている通り、本作には多くの誘導措置が設定されています。
- プレイヤーの操作は、基本的にメッセージに回答を入れて「送信」を押すだけ
- 誤答だと画面全体にノイズが走り、正答だとイベントが進む、分かりやすい演出
- イベントが進む間は『送信』ボタンが無効になり、待つべき場面だと分かりやすい
- ページ内の見落としがちな要素(検索欄があるなど)は、誤答後、もしくは放置しているとミナがチャットで教えてくれる
…など、ストーリーを真面目に進める分には必要十分な誘導が揃っています。
ストアページには「しかし、あまり距離を置かれる発言をしてしまうと、チャットから退出されてしまうことも…?」とゲームオーバーを示唆されているものの、私のプレイでは発生しませんでした。謎解きのために5分近く放置したり、何度も間違った回答を入力したにもかかわらず、ミナは積極的にこちらにヒントを与え、回答へと導いてくれました。
ストア内の記述やストーリーでの示唆を見ると、恐らくはセクハラ発言・出会い目的の発言に反応しているものと思われます。あくまで謎解きや会話は真面目に行いましょう。そう、このチャットの融通の利かなさが、本作の「否」の第一理由。ミナが反応してくれる言葉は意外に少なく、「謎解きの回答」「期待された返答」以外の言葉をチャット欄に入力しても、基本的には冷たい反応しか返ってきません。ひどい場合は先述の通り打ち切りゲームオーバーになる場合も。
大体の人間(男女問わず)にとって、「冷酷無情な女性」をヒロインと認識することは難しい…ヒロイン「ミナ」のキャラクター1つで引っ張る本作品において、その唯一のキャラクターに魅力を感じられない人にはつらいゲームかもしれません。
ミナが「冷酷な女性」である点…特に恋愛目的のメッセージに冷酷な点には、ストーリー上れっきとした理由があります。冷酷さを含めたミナのパーソナリティを紐解くことも、本作の謎解きの一つなのです。そして、もう1つの「否」の原因が、「デスクトップ画面を乗っ取る」演出。そう聞くと、古の「ブラクラ」的、もしくはタイトル通りの「.exe」ゲーム的なジャンプスケア演出を思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。事実、ストーリーの要所で「デスクトップ画面を乗っ取るホラー演出」が効果的に出現します。
しかし、本作の「デスクトップ画面の乗っ取り」は、一時的なホラー演出だけではありません。「佐藤さん暇つぶしチャット.exe」の起動中、デスクトップ画面上には常に演出が覆います。演出を止めるには「佐藤さん暇つぶしチャット.exe」左上の×ボタンで終了する他ありません。
走査線フィルターの演出は設定でOFFにできますが、「画面4隅にブラウン管のような歪曲が入る演出」を消す設定は(2026.03.22現在のバージョンでは)存在しません。
この4隅の歪曲、意外に範囲が広く、特に横幅は100ピクセル以上も隠れます。ブラウザを全画面に近いサイズで開いている方だと、左上の閉じるボタンどころか、ページ内容の一部まで隠れてしまう可能性があります。
ホラー演出の中にも「実写を模したAI生成の事故映像」など、人によっては拒絶反応を引き起こす不謹慎なものが含まれます。終盤の演出であるためネタバレになるかもしれませんが、あらかじめ心して…場合によっては「捨」を選択する理由として、触れなければいけない点と判断し、本稿で言及することにしました。
そんな賛否両論の激しい本作、私は当然「賛」として本作を取り上げました。しかし、本作が「強烈な」「拒絶される要素の多い」作品であることも確かです。
本稿や他のサイトから本作「佐藤さん暇つぶしチャット.exe」に正の興味を持った方は、手軽にプレイして、重い読後感を堪能してください。「胸糞要素」…不幸・不快感を味わうエンタメ要素もかなり強い作品である点もご留意ください。
読了までには1時間強。謎解きに手間取る場合でも2時間強でクリアできる作品です。
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ジャンル [ 異変探し ] 作者 [ のぎいち さま(Noctroom) ] 容量・圧縮形式 [ 118MB・ZIP ] 製作ツール [ ティラノビルダー ] 言語 [ 日本語・英語 ] 備考 [ ダウンロード版(Windows)のみ ]
[ カンパ窓口あり(booth・490円) ]配布元 https://noctroom.noor.jp/inthegarden/ 魔女の庭は夢の中。抜け出さぬ限り目覚めない。
そこは絵本のようなモノクロームの世界。伸びるのは石畳の一本道のみ。ただし延々と。
そう、ここは異変が起こるループ世界。異変があれば入口に戻り、異変が無ければ出口をくぐる。その繰り返しを9回正解することで脱出できる世界。
そして、一人の少女がそこに捕らわれた。最低限のルールのみ知らされた状態で。
ルールを教えた者も、この空間に捕えた者も、何も分からない少女、そしてプレイヤー。異変を探し当て、この世界から抜け出せば、それが分かるだろうか。本作は「8番ライク」としては短編で簡単な作品。その理由は、短い道程とシンプルな操作にあります。
本作の操作は前進と後退のみ。マウスでのボタンクリックの他、キーボードの上下とW, Sにも対応しています。3Dの8番ライクのように、異変を見つけた時に後ろを振り向く必要がありません。また、カメラも固定であるため、「視点を変えないと・カメラをズームしないと視認できない異変」も存在しません。
全ての異変は「前進・後退だけで見える画面の中」に必ず存在しています。
それでいて、本作は「考察しがいのある要素」が充実しています。「語られるストーリーが少ない」という意味ではありません。むしろ、セリフによらない「語られるストーリー」は豊富です。
入口の上に掛かった看板。進行状態によってその文言は変わっていきます。抜け出せない少女をあざ笑うかのような余裕のセリフから、抜け出していく少女に対して「やめて」と懇願するかのようなセリフへと…。
抜け出した後のENDも、全くセリフは無いものの雄弁です。異変を全閲覧するとそのENDも変わるため、ぜひコンプリートを目指してください。
プレイ時間は全異変のコンプリートを目指す場合でも1時間未満。異変の出るコースは体感で7割。未視聴の異変が出る確率も高め(既視の異変が出ないわけではない)、「致死性の(触れる・追いつかれるとゲームオーバーになる)異変」も無いため、「8番ライク」でありがちなストレスもさほど感じることなくプレイできます。