【STG】INDEXへ / トップページへ

■ EXTRAPOWER Star Resistance

EPSR
作者 [ LUCKY LAMP PROJECT さま ]
ジャンル [ 横スクロールシューティング ]
容量・圧縮形式 [ 150MB・ZIP ]
製作ツール [ RPGツクールVX ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

(補足)
2012.12.09:現在の最新バージョンは、Ver.1.04です。

EPSR EPSR EPSR EPSR EPSR EPSR

レビュワーハマリ度グラフィック サウンド合計総合判定
ES 9 /10 9 /10 10/10 110/120 A
牛人 10/10 10/10 10/10
天ノ原 10/10 7 /10 9 /10
赤松弥太郎 9 /10 8 /10 9 /10

 《 ES 》  ハマリ度:9 グラフィック:9 サウンド:10

GO! Sharkun, GO!

レトロシューティングとドット絵への愛に溢れたシューティング「Hydorah」…そのイチオシレビューは、久々に物議を醸しました。
たしかに、「死んで覚える」ゲームとは言え、シューティングとして理不尽な点はなく、セーブ機能もあり、リスタートしやすい作品です。アーケードでの全盛期の頃からシューティングに慣れた人ならば、それほど「難しい」と感じることはないでしょう。
上手く利用すればプレイが楽になる仕掛けも多く、「攻略しがいのある」素晴らしいゲームです。
しかし、ゲームプレイヤーの中には「死んで覚える」ただそれだけで「難しい」と感じる人もいるのです。特にシューティングやアクションなどの「文法」を幼いころから身に着けていないと、それだけでクリアまでの試行回数が増え、クリアした快感<<<敗北のストレスとなってしまうのです。

今回紹介する「EXTRAPOWER Star Resistance」も、「Hydorah」と同じく「攻略法を見つけるのが楽しい、しかし、見つけるまでがストレスフル」な作品です。
兎に角、「緊急回避」というものが考えられていないシステムです。サブアタックもファイナルクラッシュも、無敵時間は極僅か(キャラによっては皆無)です。
掴めば強力な「ファイナルクラッシュ」は、使いどころを間違えると敵陣のド真ん中に自機が行ってしまうリスキーな代物。
兎に角、技の使い所を覚えておかないと、いいようにボコられます。
特定条件で出せる「EXTRAPOWER」もあるのですが、これでさえ、その「特定条件」が厳しく、頼ってばかりもいられません。

しかし、「攻略するまでの苦労」を上手く持たせる方法として、「EXTRAPOWER Star Resistance」では「~ ATTACK OF DARKFORCE」から続く、各種アツい演出で魅せてくれます。
とりあえず、私は出だしの"GO! Sharkun, GO!"だけでヤられました。サウンドの10点満点の大部分は、これらアツいボイスに他なりません。
もっとも、このアツい演出にも欠点がありまして…プレイヤーまで熱くなってしまうんですよね。本来は硬い大型ザコのみに使用すべきファイナルクラッシュをついついクレイキッドの大群にぶっぱしたり…。

ちなみに、初回キャラ4人の中で一番使いやすいのは、主人公でもあるシャークン拷。メインショットが広いうえ、「HEAT UP!」(自機を1秒ほど動かさずにいるとショットパワーがアップ)で火力は最強。ファイナルクラッシュの移動で敵陣に突っ込んでしまうという欠点は、サブショットでしのぎましょう。
ネムリはメインショットが強く、ファイナルクラッシュでも余計な移動をしない分、扱いやすく見えますが、ダメージ判定が他のキャラの目測4倍以上という最大の欠点がある上、サブアタックもファイナルクラッシュも無敵時間が皆無。メインショットの火力を保たないと、すぐに押し切られてしまいます。
フォーススターはメインショットが弱く、サブショットとフォースクリスタル(ショット連打で出るバリア)でしのぐキャラ。メインショットで押し切れない分、ちょっと上級者向けです。
最後のヴァルハラは、一番の上級者向け。メインが近接、サブが飛び道具ってだけでも特殊なのに、ファイナルクラッシュによる移動が変則的。アドリブが効かず、敵の構成を覚えていないといいようにボコられるキャラです。

ヘタッピーな私は全然見れていませんが、隠し要素も豊富。道中特定の場所を横切る隠しキャラを倒すなどの条件で、隠し要素がどんどん解放されます。
ただし、隠しキャラの出現時間は極僅か。説明書のコラムにもある通り、素早いキャラをタイミングよくファイナルクラッシュで掴まなければいけません。
このように、「縛りプレイ」への対応も豊富です。コラムを見ると、懐かしのパシフィストボーナス(詳しくは「ナイトストライカー」で検索!)まであるようです。

正直、RPGツクールVXというツールで、これほど攻略しがいのあるシューティングを作れたこと自体、驚嘆に値します。
「ツクールVXでシューティング」というと、かの「高橋邦子」を思い浮かべてしまう私としては、ここまで実際に楽しめるシューティングができたことが幸せです。
ただし、「RPG」ツクールだけあり、シューティングのような細かい操作が要求されるゲームに向いたツールではありません。本作のような弾幕系シューティングで必要とされるチョン避けも難しく、その点でも難易度に拍車をかけています。
チャットでも意見が出されましたが、次回作は、格闘ツクール2ndで「スターロア」が遊びたいです。ニードル氏の絵柄も、格闘ゲームに向いていると思います。ぜひぜひ、宜しくお願いいたします。

 《 牛人 》  ハマリ度:10 グラフィック:10 サウンド:10

HEAT UP!(オラオラオラオラオラ)

 横スクロールのシューティングゲームです。基本的に初見殺しの覚えゲーですが、自称ノーマルシューターの私が全キャラ制覇できる難度です。
 一部のトロフィーは獲得できませんでしたので、上級者向けの仕様も含まれています。

 ゲームシステムについては、まず、ボムがありません。その代わりに体力が設定されていますが、ダメージを受けるとパワーダウンするので大変です。攻撃力の高い近接攻撃もありますが、被弾リスクが高いです。そして敵の、特にライバル敵の弾幕は結構きついです。また、操作性に難があり、低速移動によるいわゆるチョン避けがやり辛いです。
 これだけだと結構きついバランスなのですが、このゲームには超絶能力という強力なシステムがあります。ちょっとしたコマンドを入力することで発動し、無敵時間もあるのでボム代わりにもなります。
 超絶発動前が厳しい事もあり、これのカタルシスはすごいです。もちろん、発動すればいいというものでもありませんが。

 私は前作をプレイしていて、これらの作品のファンです。
 そのため、ゲームを起動し、最初にタイトル画面を見た時、ワクワクが止まなくなりました。こんなことは二十年ぶりくらいです。
 そのくらい、タイトル画面の一枚絵と音楽が合っています、この作品の醸し出すものに!  世の中、グレーゾーンは多いです。簡単に答えの出ないこともよくあります。
 しかし、この作品は答えます。

 「正義とは何か」と問われれば、「それは愛だ!」と。
 「なぜ戦うのか」と問われれば、「我々は分かり合える!さあ、拳を交えて語り合おうではないか。」と。
 「なぜ強いのか」と問われれば、「愛の拳は挫けん!」と。

 自分が待っていたのはこういう演出なんですよね。竹を一刀両断したかのような潔さを感じます。
 社会に生きていれば道理が通るとも限らないし、人生いろいろある訳なんですけども、それでも、例えば、「こんなんじゃダメだ」と悩める少年がいれば「そんなことはないぞ少年!君は英雄だ、胸を張れ!」と背中を叩いてやりたくなるものです。

 断わっておきますが、この作品はメッセージ性のあるものではまったくありません。しかし、にじみ出てきます。アメコミ風というかバンド・デシネ風というか、濃ゆくてバタ臭い感じのグラフィックから!もはやEXTRAPOWER節というべきアップテンポで主旋律のはっきりしたサウンドから!どん底を耐えて耐えての一瞬の煌きというゲームシステムから!そして、熱苦しいキャラクター達による痒い所に手が届く演出から!

 少々アクの強い所はありますが、それを補って余りあるものがある作品です。この作品の熱をみなさんにも感じてほしいです。

※すべてはレビュワーの主観です

 《 天ノ原 》  ハマリ度:10 グラフィック:7 サウンド:9

必ズ殺スと書いて、必殺。

もろにインストカードなマニュアルトップページで、早速魂ぶっこ抜かれました。80~90年代のアーケードゲーマーなら、これに反応しない方はおりますまい! 説明文もいかにもな感じで、雰囲気バッチリですな。

本ゲームの白眉は、やはりファイナルクラッシュ(以後FC)の存在でしょう。
前々回の激辛チャットに初めてお邪魔させて頂いた際、赤松氏から少しFCの話を伺いました。キャラに投げがあると聞き、私は「エグゼリカ連想しました」なんて事を言った訳ですね。アンカー射出して敵を絡め取るアレです。
いやぁ、認識甘かったです。まさか、STGでガチに敵に掴みかかるとは思いませんでした。

FCはヒット演出中無敵・これで倒すと得点に倍率がかかる上に得点アイテム、低確率でパワーアップもでる・相手は死ぬ・発動に制限が無い‥‥とこれだけ書くと至れり尽くせりですが、掴み技だけに射程が大体自機グラ1個分程度と非常に短い・スカると無防備・当たっても演出中は基本的に他の攻撃ができない・演出中キャラによっては硬直時間や無敵が切れる瞬間がある(ネムリに至っては無敵時間自体ナシ)・ボスや一部の敵には効かない等、かなり癖のある性能となっております。
無敵時間がある(ヴァルハラの様な突進モーションがあるキャラは、掴めなくても突進中は無敵。前回のチャットでは「突進中も攻撃喰らいます」と大ボケ発言してました。失礼)とはいうもののそれを生かすのは難しく、不用意に使うと使用前より状況が悪化しているということも‥‥あれですか。ヒーローたる者、必殺技を安易に使っちゃイカンという事ですか。
演出の隙が全キャラ最短で掴む前にスタービットを仕込む事も可能なため、FCが使い易いとされるシャークン拷も、演出中移動不可の上強制的に右上に飛んでしまうという、STGの攻撃としてはヤバイ欠点を持っています。演出終了したら即スタービット使いながら離脱、この操作がいやでも身につきます。

それでも、前述のメリットから、使う場面探さずにはいられないんですよ。敵配置を把握し、思い切って前進、そしてFinish him! 一撃で粉砕される敵、ばら撒かれる得点アイテム! 見たか、貴様らごとき、俺の前ではゴミクズ同然なのじゃあああ!! あ、喰らった。
‥‥最初の内は、ビッグクレイキッドの様な硬い敵にだけ使う位で充分でしょう。得点自体はプレイの有利不利に影響しませんからね。

本作は難易度高いと言われているようです。本格弾幕シューに迫る勢いの弾幕量に対し、各キャラ毎に存在する防御能力や上記のような無敵化手段の癖の強さは勿論原因としてありますが、そもそもそれらは、ある程度の被弾を前提とした設計方針から来ていると個人的に思います。残機性STGと同じ感覚でプレイすると面食らいますね。

実際のところ、ライフ回復は一般的なSTGに比べるとかなり恵まれています。ステージ毎に必ず1~2箇所はライフ回復アイテムが得られますし、クリア後のリザルトでは、敵殲滅率の高さ次第で最大4もライフが回復します。敵の総撃破数によりエクステンドが発生しますが、それで増えるのはライフの最大数です。
しかし、前述した防御面での自機の脆さ、リスキーなFCとそれを使う事を前提とした敵の硬さ等々、無傷で進むにはかなり厳しい要素が存在します。FCで低確率ながらパワーアップが出るのも、被弾時のフォロー要素なのですね。本作はパワー1段階で結構火力に差がでるので、FC使える時は使っとけって事です。
ニードル氏が「難易度はこれが使えるのを前提で考えられている」とブログで仰っていた、隠し要素のEXTRAPOWERからして、発動条件がヤバイですから。被弾を前提とした要素の最たるものです。

他、私が評価したいのは、背景でシナリオを語っているという点です。
ACT・STGにおいて、プレイヤーが直接介入しない背景部分でも、テキストに頼らず物語を展開させるという要素は、「メタルスラッグ」「レイフォース」等で高く評価された点ですが、ゲームには直接影響しないせいか、割とおざなりになりがちであります。
しかし、そこは前作「ATTACK OF DARKFORCE」のシナリオで魅せてくれたLUCKY LAMP PROJECT、今作でも抜かりはありません。
1面から「戦っているのは俺だけじゃない!」と思わせてくれるスターロアスーパースター達によるダークフォース軍への抵抗、3面の地下水路で繰り広げられる食物連鎖、更に奥部に隠されたシャークン星の戦争の傷跡、そして死して尚戦い続けるシャークン兵士の亡霊達‥‥。プレイヤーの世界観没入を促していく画面演出の中でも、私のお気に入りは4面王都でのメタルギガ登場シーンです。初見では思わず感嘆の声を上げてしまいました。お前持ってくとこおいし過ぎ!
余裕があれば、是非背景にも注目して頂きたいですね。

んでは、評点。

ハマり度 10/10
ハイリスクハイリターンなFCの存在により、テンポの良さ、爽快感は他の追随を許さない。
また、敵の耐久や配置も絶妙で、「生存重視で撃たれる前にサブかFCで片付ける」か「敢えて敵が溜まる位置で待ちうけ、FCで一掃して稼ぐ」か、攻略手順を練りこむ過程が楽しめる。ノーコンクリアもまだなのに下手に稼ぎを狙って乙るのは天ノ原の典型パターン。
色々な意味で癖の強いキャラクター性能も、得手不得手がはっきりしており、研究のし甲斐がある。
無敵時間中、アイテムの取得判定も無くなってしまうのは少し気になった。後、スコアランキングにキャラ別のものを設けるなど、記録面でもっと凝って欲しいと思うのは贅沢であろうか。
グラフィック 7/10
ニードル氏の荒々しい筆遣いは、前作から引き継がれた素材も含めて健在。
不思議に思ったのが、新規に描かれたものも含め、ドット・顔グラはシミュツク95の色数制限に縛られた前作の色使いをそのまま維持している事。VXならもっと塗りに拘る事もできたと思うが‥‥オープニング等のイベントCG等は独自のパレットを使って描かれているため、前作まんまの部分との差が目立った。
ゲーム的な面では、自機グラが敵の爆発に、敵グラがでかいアイテムパネルに、それぞれ隠れてしまうのがマイナス。特に前者は敵の攻撃が激しくなる後半で致命的。Ver1.03以降の喰らい判定表示機能で多少マシにはなったか。
また、各種大型敵の打撃やファイアブウの火炎放射等、アニメ数が少なく攻撃判定が分かり辛いのも気になった。
サウンド 9/10
各種BGM、アナウンスやキャラクターの技ボイス等、LUCKY LAMP PROJECTメンバーの楽曲・声は今作に必要不可欠な要素としてしっかり成立している。
ステージ開始のアナウンスは、シャークン拷使用時の「Go! Sharkungo!」だけ。他キャラのパターンも欲しいと思った。

約2年STGから離れていた私に、STGの楽しさを再認識させて下さったLUCKY LAMP PROJECTの皆様に心より感謝致します。〆

 《 赤松弥太郎 》  ハマリ度:9 グラフィック:8 サウンド:9

ゆく道ひとつ ただひとつ

 ニードルさんが公開前から憤っていた今冬のライダー映画ですが、やはり観に行ってきたわけですよ。
 やはりデーモン閣下はいい声してますよ。デザインも良い、すばらしい。…………うん。
 あくまで一般論ですが、愛のないクロスオーバーほど寂しいものはありませんなあ。
 「新キャラ考えるの面倒だから、昔のキャラ引っ張り出してくるか」的な発想で安易にクロスオーバーさせれば、どっちのファンからもそっぽ向かれるもんでしょ、それは。

 他にも思うところは多少あったけど、前フリはこのくらいにしておいて。
 EXTRAPOWERシリーズは、自作キャラへの愛情に溢れた作品群です。その愛情の深さについては前作、「EXTRAPOWER ATTACK OF DARKFORCE」(以下AOD)のレビューで存分に書かせていただきました。
 ただ、そのあまりに深い愛情ゆえに、新規層にとって敷居が上がってしまっているんではないか、という懸念はあるんですよね。

 今回は、そんな初めてEXTRAPOWERシリーズを知ったあなたのためのキャラクター紹介と参りましょう。
 実はこの手の紹介文は既に結構あるんですが、ボクは残機無限にしてやっと2キャラでクリアできた程度のヘタレですので、その視点で紹介していきます。★も独断と偏見です。
 また、多彩な隠し要素は本作の魅力の一つです。デフォルトの4キャラも魅力的ですが、隠しの3キャラも実に魅力的なんですよねー。
 なので今回は、ネタバレ表示スイッチを作ってみました。多少ネタバレしても構わないよ、という方はポチっと押してくださいませ。紹介文が増えます。

シャークン拷 Go! Sharkun拷!
出身 : シャークン星
特徴 : 標準拡散 + 一点高火力切り換え
火力 : ★★★★
範囲 : ★★★
回避 : ★★★
易度 : ★★★★

 まずはわれらが主人公、シャークン拷!
 シャークン星の王子にして、格闘技スターロアのチャンピオン……と言っても道楽息子ではありません。スターロアはシャークン王家が代々修めてきた由緒正しい格闘技なんですよ。
 その強さもさりながら、鷹揚で気さくな性格と、悪を憎み友を敬う熱い心をもった漢であり、国民からは絶大な支持を受けている様子です。その上、マスクの下はかなりイケメンっぽいですし。
 どちらかというとインファイターな彼ですが、武芸を極めた彼にとって、単身宇宙を飛んだり、拳から気弾を出したりすることなど朝飯前です。当然のようにシューティングにも参戦です。どこぞの猿の惑星の王子とは格が違うんですよ。

 サポーターはミーチャン祭(さい)。AODではオープニングのみの登場でしたが、投げのプロフェッショナルだったんですか。ぜひ投げられたい。
 シャークンやフォーススターと同じく上流階級の出身なので、馬が合うところもあるんでしょうね。
ラピッドモード  主人公だけあって、クセが少なく使いやすい上に奥が深い、優秀なキャラクターです。
 売りは一定時間止まっていることで発動するラピッドモード。一面ボス第一形態を一ターンキルできる、素晴らしい火力を誇ります。
 また、ファイナルクラッシュが間合、発生、硬直ともきわめて優秀で重宝します。ただし、斜め上に飛び上がってしまうため、迂闊に出すと敵陣に突っ込んでしまいます。フォローにサブウェポンを仕込んでおくのが定石です。
 サブウェポンも、発生が早く硬直が短いためドンドン狙っていく技ですが、反面持続も短く間合も狭いです。下手に当てていこうとして自分から喰らってしまう、ということも……。
 メイン・サブ・FC、それぞれに尖ったところがあり、どの武器をどこで活かしていくか、戦略の組み立て方次第でまるで違う動きになります。最もプレイヤーの個性が反映されるキャラと言えるでしょう。
 これといった回避手段がないことが難点として挙げられます。サブウェポンを撃っている間は移動速度が上昇するような気がするので、うまく立ち回って回避してください。
瞬突拳  超絶能力は瞬突拳。シャークン流スター結の究極奥義、AODでお世話になった人も多いことでしょう。
 龍虎乱舞というより、突進中から無敵の非ロック乱舞ということで、ショウのV-MAXの方に近い……って、知ってる人いませんよね。
 そう、非ロックなんです。敵の動きが速いとカス当たり、というまったく嬉しくない事態になってしまいます。AODファンなら「なんで瞬突拳・拷じゃないの!」と言いたいでしょうが、仕方ない。
 いかにもボス敵用の技に見えますが、実はザコの群に突っ込んでいく方が使いやすい技です。発動さえしてしまえば全身無敵が長く続くので、切り返しに重宝します。
 当たりさえすれば、火力も超絶にふさわしい、とりあえず出しておいて問題のない技です。どんどん狙っていきましょう。
フォーススター Forcestar!
出身 : フラッシュ星
特徴 : 貫通ビーム + 回避特化
火力 : ★★★
範囲 : ★★
回避 : ★★★★★
易度 : ★★★

 続いてはフォーススター家現当主、シュノーグ・ド・フォーススターⅣ世だ!
 財閥の領袖にしてスターロア選手、さらにレーサー……こちらは間違いなく道楽者、もとい多芸多才の人です。
 同じ上流階級出身ということもあってか、シャークン拷とは水魚の交わりです。情で動くシャークンと比較すれば理で動くタイプですが、冷静さの下にはもちろん熱い心を持っています。
 最大の弱点は影が薄いこと。本人の性格のせいもありますが、胸のマークが突然しゃべり出し、おいしい台詞をかっさらっていくのも問題です。初代フォーススターはもう少し子孫を立てるべきですね。

 サポーターは拷と同じく、ミーチャン祭が務めます。
 フォーススター家の執事・大徳イゴールはシャークン星で待っています。あらゆるマシンを乗りこなす高性能執事で、フォーススターにレースを教えたのも彼です。彼が乗ったロボットは通常の3倍速く動くとか。
 執事が優秀すぎるせいで、ますます当主の影が薄くなってるわけですが……。
フォースクリスタル  EXTRAPOWERシリーズきってのビーム野郎で、シューティング参戦が期待されていた人ですが。
 持続が長く便利だけど前にしか飛ばず、攻撃範囲が狭い、という典型的な貫通ビームの弱点を抱えています。火力もボス相手には辛いところです。
 サブウェポンの攻撃判定が広く、発生も速い方なので、パワーが低いうちはどうしてもサブウェポンに頼って戦わざるを得ませんが、回転効率が悪く撃ち漏らしが怖いです。
 ぜひ、ビームの終わり際に重ねてビームを撃つ、目押しをマスターしておきたいところです。

 どうしても敵の前に陣取ることが多い関係上か、回避性能はかなり優遇されています。
 ビームを出していない間の高速移動と、メイン連打で生成できるクリスタルのバリア。どちらもピンチで頼れる能力です。
 ただ、使い方には慣れが必要ですが。クリスタルは、出している最中は無敵ですが、その後の硬直中は完全に無防備です。弾幕を見てから生成していたら間に合いません。安全に生成できる場所を覚える必要があります。
 FCの間合いが狭いこともあり、やや玄人好みのするキャラです。使いこなせれば初心者卒業、といった感じでしょうか。ボクには無理でしたけど。
フラッシュアーツ  超絶能力はフラッシュアーツ。AODとは超絶と通常技が逆になってるんですナ。
 超高速で円を描くように走り、その中心に光の柱を立てる、という技。発動直後から終了まで完全無敵です。
 ただし、判定が上方向に伸びるため、画面上部で発動しても絶対に当たりません。間合いもさほど広くなく、画面下部にいて、かつ敵が比較的近くにいなければ当たりません。
 弾幕に囲まれて切り返しで出しても、結局誰にも当たらずじまい……という結果になることも多いのですが、出し惜しみをして死んでしまうよりは出した方がいい技です。
 ザコ殲滅にも使えますし、ポジションさえ良ければフルヒットが容易に狙えるため、ボス相手の火力も信頼できます。ポジションさえ良ければ、ですが。
ヴァルハラ Walhalla!
出身 : 天界・ヴァルハラ回廊
特徴 : 近接高火力
火力 : ★★★★★
範囲 : ★★
回避 : ★★★★
易度 : ★★

 天界からの刺客、ヴァルハラの登場だ!
 AODのプレイヤーでも、よほどのファンでもないと覚えてないと思います。アメリカ防衛戦線で名前だけ登場した人です。
 来るべき終末戦争に備え、強き者の魂を集めることを目的としている戦乙女の一人。まんま北欧神話のヴァルキリーと思っていいです。
 彼女は風の力を司る戦乙女です。他に炎、海、森、光などの戦乙女が詰めており、戦争の気配を感じれば飛んでいきます。

 やたら露出度の高い格好をしてますが、パンツより胸より何より、その鍛え上げられた腹筋の方に目が行ってしまうため、ファンの愛称は腹さんです。失礼しました、ハラさんです。
 ちなみにシャークン・フォーススター組については「ウホッ! いい男……」とのことで、かなり関心があるようです。2人の(魂の)貞操が危ない!
エイジスシールド  潔い近接特化タイプです。他のキャラと違い、メインが近接、サブが間接です。
 メインは近接ですが、衝撃波がパワーアップするたびに大きくなるので、最終的にはそれなりの部分をカバーできます。
 ですが、一番の売りはやはり根本当ての超火力です。ボスすら見る間に削りとっていきます。もちろん、根本で当てるためには、敵の行動パターンを完全に把握し、覚えていないととても狙えません。
 近づけない場合にはサブに頼るしかありません。ゆっくりと貫通するため、火力は高いのですが、これまた敵の行動パターンを覚えていないことにはカスリもしません。
 FCは串刺し攻撃、たくさんの敵をまとめて倒せますが、突進するためミスするとフォローが効かず、しかもこれまた発生が遅いため、敵のパターンを覚えていないと迂闊に出せません。
 完全に覚えゲーを強いられ、アドリブが効かないところが辛いキャラです。デフォルト4人の中では文句なしに最高難度です。

 近接特化のクセに喰らい判定は上記3人と同じ大きさなので、弾避けには細心の注意が必要です。
 生命線となるのが特殊能力のエイジスシールド。見た目はでかいクセに、数発喰らうとはじかれてしまう脆弱な盾です。盾はヴィブラニウム製に限りますネ。
 一定時間放置していないと構えない等、欠点ばかりが目立つ能力ですが、それでもなんとか弾幕に穴を空け、かわしていかないと生き残れません。敵の行動パターンを覚えた上で、タイミングを計って使っていきましょう。
ヴァルキリー召喚  超絶能力はヴァルキリー召喚。先述の炎、海、森の戦乙女を呼び出し、攻撃を支援してもらいます。
 炎が斧、海が槍、森が弓矢でそれぞれ攻撃しますが、それぞれの攻撃には弾消し能力までついているため、生存性能が飛躍的に向上します。うわっ……ギムレーの性能、低すぎ……?
 一度発動すれば、戦乙女に弾が当たらない限り、時間制限無く使えます。何はなくとも、まずは発動すべき超絶能力です。

 呼び出された戦乙女達は、攻撃を喰らってしまうと一人ずつ脱落していきます。
 そして、1人でも生き残っている状態で超絶能力を発動させると、光の鳥となって突進する、究極の必殺技が発動します。
 特に3人とも生き残った状態で撃ったときにはトンでもない火力を誇り、ボスすら一瞬で蒸発するそうですが、ボクは一度も成功したことがありません。
 ボス戦突入前に発動しておき、突入直後に撃つ、とやれば狙えるでしょうか。ロマン技と言うべきでしょう。
ネムリ Νεμλι!
出身 : 魔界・マリス領
特徴 : ホーミング弾物量作戦
火力 : ★★★
範囲 : ★★★★
回避 :
易度 : ★★★★★

 さあさあ皆さんお待ちかね、ネムリ様のお通りだ!
 魔界S級秘書マリスお抱えの切り込み隊長で、魔界の虫を自在に操る能力を持った「虫愛ずる姫君」です。魔界虫にたかられたが最後、とてもむごたらしい死を迎えます。
 やはり魔族らしい無邪気な残酷さを持ってはいますが、どちらかというと素直な性格の持ち主で、相手の気持ちを汲みとる心を持った子です。考えていることが素直に顔に出てしまう分、あまり隠し事は得意ではないみたいで、今回も偵察目的なのに正面突破してしまいました。
 AODでは敵方、裏で色々とやらかしてくれたマリス様ですが、この素直さ故にネムリのことはなかなか気に入っているみたいですね。

 サポーターのモノカゲは、設定資料にも正体不明としか書かれておらず、裏で何を考えているかわかりません。
 コウモリのような翼を持っていることが確認されてます。
魔界虫  恐らく本作の一番人気キャラです。性能面でも超優遇されています。
 ホーミングキャラは得てして火力不足で押し負ける傾向があるものですが、ネムリの魔界虫は圧倒的な物量で火力不足をカバーしています。ザコ相手に押し負けることは、まずありません。
 さらに、近接では特殊武器のエーデルワイスベノムが強力です。小刻みに前後を繰り返すだけで、バカにできない削りダメージを与えることができます。むしろサブの出番がありません。
 さすがにホーミングだけでは辛い、固い敵にはFCを使っていきますが、そのFCも間合いが優秀。攻撃面ではほとんど穴が見当たりません。
 クリアするならまずネムリを選べば間違いありません。「Aボタン押しっぱなしで何も考えなくてよく、つまらないのが欠点」とか言われちゃうほど、彼女での攻略は楽です。

 上記3人より喰らい判定が大きく、回避能力を一切持っていないのが弱点……ではあるんですが。
 そもそもホーミング弾の彼女の場合、位置取りをまったく考えなくても攻撃できてしまいます。回避にだけ専念していれば、あとは魔界虫が勝手に敵を倒してくれます。撃たれる前に撃てば良いわけです。
 喰らい判定がわかりやすく、見失いにくいこともメリットです。
マリス解放  これだけ優遇されてるのに、超絶能力まで高性能なのがトンでもないところです。
 マリス様の力を使って、待望の全画面攻撃です。弾消し能力が無いので、弾幕シューのボムのつもりで使うと痛い目を見ますが、出始めに無敵があるので、切り返しには十分使えます。
 火力は他の超絶と比べると若干寂しいですが、何もしなくても全弾当たるので、安定したダメージを与えられるのが大きいです。

 見た目がケバケバしく、敵弾が見えにくくなってしまうのが唯一の難点でしょうか。慣れればなんと言うことはありません。
 ……いえっ、その、マリス様のお顔についての感想じゃないです! 本当です!
ギャラクシースター Galaxystar!
出身 : 地球・アメリカ合衆国
特徴 : 広範囲バラマキ
火力 : ★★
範囲 : ★★★★
回避 : ★★
易度 : ★★★

 ここから先は隠しキャラ。彼はゾフィ一行(金髪黒膚、金髪子ども2人、カウボーイハットのヒゲ)のパネルを揃えることで解放されます。
 AODで人気のあったNPCキャラ、ついにプレイアブルになって登場です!
 ボス・ロイドとの3人組ヒーローユニット「ギャラクシーズ」のリーダー。様々なヒーローに顔が利く、コネの広さが財産で、クロスオーバーには欠かせない人材です。
 しかし、彼ら自身の実力についてはAODでは語られませんでした。今作で思う存分味わってください。
 性格は、なんというか、とってもアメリカン。戦いのさなかでもアメリカンジョークを忘れない、余裕を持ったニヒルガイです。
 登場キャラ中唯一の地球人として、ぜひぜひ頑張ってほしいところですね。

 サポーターはギャラクシーズのメンバーではありません。マイティージリオンという別のヒーローです。
 彼女もAODのアメリカ防衛戦線で名前だけ登場したヒーローの一人です。詳細は……きっとクリアすればわかるはずだ!
ギャラクシーボス  得物は二丁拳銃。初期パワーで広範囲攻撃ができるのが最大のメリットです。
 パワーアップする度ボムやミサイルが増え、さらに広範囲に攻撃できるようになります。連打で発動する拳銃上下撃ち、左右撃ちも使いこなせれば、攻撃範囲に穴はありません。
 が、広範囲キャラの宿命として、火力の低さが泣き所です。さらに、ネムリ同様に喰らい判定が大きく、思わぬところで被弾してしまいます。

 そこで相棒、ギャラクシーボスの出番ですよ。
 サブウェポンのボス召喚は、連打によって2回まで追加攻撃が可能です。ボス戦では欠かせない火力になります。
 それ以上に重要なのが、ボスが攻撃していない間は弾消しできるという能力。弾幕が来る前にボスを召喚しておいて、ボスに守ってもらいながら攻撃するのが、基本的な対処方法です。
 ただし、あまり頻繁に呼べるわけではないので、使いどころを吟味する必要があります。考えることが多い、比較的上級者向けのキャラです。

 他の難点としては、FCの発動後のスキが大きすぎ、撃ち漏らしが頻発することも挙げられます。
ギャラクシーズ総攻撃  そして最大の難点。超絶能力が死んでます。
 ギャラクシーズ・オール・アクト、欠点を挙げると以下の通り。
  • コマンド入力後、自力で画面中央のコンテナを取りに行かないと発動しない。
  • コマンド入力時に無敵が一切無い。コンテナを取った直後の一瞬にしか無敵がない。
  • 発動中はサブウェポンが使えない。ボスの盾無しで回避する必要がある。
  • 攻撃範囲が、むしろメインウェポンより狭い。
  • 火力も他の超絶能力と比べてしょっぱい。
 特にボスの盾が使えないのが非常に痛いです。ピンチの時使うとさらにピンチに追い込まれてしまう、(自分に対して)非情の技です。
 ボスの体力がもう少しで確実に勝てる時等、勝利確定状況でなければ使ってはいけません。要するに、使わなくても勝てる状況でしか使えない、ということです。……結局使えないじゃん。
ザンバーヘッド Zanber head!
出身 : ヴォルザン星
特徴 : 超広範囲殲滅
火力 : ★★
範囲 : ★★★★★
回避 :
易度 : ★★★★

 反タランチュラヒーロー(赤仮面、青仮面、紫仮面)のパネルを揃えると解放されます。
 問答無用の合体ロボです! やっぱりこれがなきゃ。
 操縦者はラムロック。故郷ヴォルザン星を破壊し、あまつさえ父母までも殺した極悪非道のダークフォースを倒すため、そして行方不明の兄オーランジュを探して、星から星へと渡り歩いています。人呼んでさすらいのh
 正義を愛する熱血漢ですが、兄を救えなかった無力感からか、少々自分に厳しすぎる面があるようです。良くも悪くも真面目なヤツです。

 サポーターはブラバンダーと……名前なんだろこの小動物。
 ラムロック・姉カトルカールと共に旅するアンドロボーグ、まあロボットですが、語尾が「~でR」だったり、イラッと来るところが多々あります。
クナイ攻撃  武器が手裏剣だったりクナイだったりと、どこか和のテイストが漂うロボです。
 ともかく攻撃範囲が広く、パワー4でクナイが降りそそぐようになると、画面にいるザコはほぼ全滅です。
 弱点もハッキリしてますね。メインウェポンの火力不足、そして喰らい判定がでかい。シャークン拷たちの5.5倍、ヴァルジオラと比べれば50倍です。弾の隙間をくぐり抜けるなんてことは、やめた方が良いでしょう。
 それを補うため、パワー5になるとバリアが展開され、体に当たった弾を消すようになります。もちろん喰らい判定に飛んでくる弾は防げませんが、弾幕に穴を空けられるようになり、生存性能が飛躍的に向上します。
 できるだけ早くパワー5になり、できるだけ長くパワー5を維持することが肝心です。ラムロックのやられボイス「アタッタァッ!?」は妙にイラッと来る(ように意図したニードルさん渾身の演技)ので、絶対聞かないつもりで戦いましょう。

 メインの火力が足りない分、サブのパンチは火力絶大です。2回押しで発動するチェーンパンチは、先端当てするとボスが溶けるくらいの火力です。
 ただし、モーションが大きすぎ、喰らい判定を見失うという痛い弱点があります。ボクのようなヘタレだと、ヒント機能を使っていてさえ、咄嗟の時に見失って被弾するくらい……。
 FCは発生が速く、射程が長めですが硬直も長めです。A連打で発動の下方向爆撃は、縦スクロールで若干活躍します。
ヴォルザンダー  もちろん、超絶能力は合体です!
 カトルカールの乗るザンバーコアを呼び寄せ、「姉ちゃん、イチかバチか、合体だ!」というインモラルなかけ声とともに、不完全合体ヴォルザンダーへと合体します。
 しかし、合体中は完全無敵、とはいきませんで……ザンバーコアを呼び出すまでの時間がともかく長い長い。その間は喰らい判定がしっかりあるので、逃げ回らないといけません。
 また、発動中はザンバーコアが弾消しをしてくれるとは言え、ザンバーヘッドに喰らい判定が残っていることを忘れると、残念な結果が待っています。
 ただ、喰らわせれば本当に強い。これもロマン技の類ですね。

 しかし、オーランジュも加えた兄弟3人でさんぴ完全合体ができるのは、はたしていつの日でしょうかね。
ヴァルジオラ Waldiola!
出身 : 魔界
特徴 : 超近接超火力
火力 : ★★★★★
範囲 :
回避 : ★★★★
易度 :

 PMEC(黒髪甲冑、金髪ゴーグル、緑髪ツーテール)のパネルを揃えると解放されます。
 元の名はジオラ。魔族でありながら、ある計画のために力を欲して、天界の戦乙女の力を手に入れてしまったはぐれ者です。
 ネムリとは旧くからの友人……と言うよりもう一歩か二歩進んだ関係でした。
 サポーターのレムも同じくはぐれ妖魔、ネムリとも旧知ですが、ジオラからネムリを遠ざけようとしてる気がします。一方ネムリのサポーターであるモノカゲも、ジオラのことを快く思っていない様子。
 そりゃ当然で、はぐれ妖魔であるジオラはネムリと敵対する立場になっちゃってますからね。2人が近づくことは許されないのです。しかしジオラとネムリ、当の2人の心境は複雑で……
 いやあ、このシチュは萌えるよね!! ぜひ皆さん、薄い本を描いてニードルさんに送ろう! ついでにボクにも分けてください!
魔法人形  ヴァルハラをさらに近接寄りに尖らせた、上級者特化のキャラです。
 メインウェポンの魔剣では、衝撃波が出ない代わりに火力が凄まじく上がっています。デカ敵でも見る間に沈みます。FCはもっぱら緊急回避目的で使います。
 その分、遠距離は大の苦手です。サブウェポンのハンマーは、一度押しで振り回し、二度押しで前へ飛ばす、という2ステップを踏まなければ飛ばせず、よほど狙い澄まさないと当たりません。
 綿密に計画を立て、振り回している最中に周りのザコを蹴散らして、ちょうどタイミングを合わせて投げる……なんてことが要求されてるのです。

 喰らい判定が最小、なんと1ドットしかありません。でも、どんなに小さくても当たるときは当たってしまうわけで……
 弾幕をくぐり抜けるための特殊能力が、Aボタン連打で発生する魔法人形。
 一定距離の敵弾を吸い込むという、変わり種の防御能力ですが、場合によっては折角回避した弾がUターンして戻ってくるなんてこともある、やはりアドリブでは扱いにくい能力です。
魔界剣・超神斬  超絶能力「魔界剣・超神斬」も、計算無しでは当てられない技です。
 ジャンプしてからの唐竹割りですが、なにしろ間合いがひどく狭い上、発生までに時間がかかり、一時無防備な時間がある、という性能。アドリブで出せば痛い目を見るだけです。
 衝撃波にも一応攻撃力はありますが、火力的にはしょっぱいです。やはり剣の部分を当てないとこの技の真価は発揮できません。
 剣が当たればこちらのもの。剣で切られれば人は死ぬという事実を実感できるでしょう。

アストラルゲート  本作をプレイして、このキャラクターたちや世界観に興味を持ったら、ぜひ前作AODもプレイしてほしいですねえ。
 AODをプレイすれば、パネルになっているキャラ達の由来、→のおっさんは敵なのか味方なのか、緑髪ツーテールの彼女は一体何者なのか、おまけゲームのピンクいケモっ娘がなんでマニュアルに出しゃばってるのか、などなどの謎が(少しだけ)わかると思います。
 評点。

ハマリ度 : 9 / 10
 まず、これは弾が多くなると処理速度が落ちる、2012年12月現在の自宅環境での評価である。もしこのモタリがなかったら、また違う(恐らく、もう少し低い)評価になっていたと思う。
 当代の弾幕STGばりの弾が飛び交うくせに、システムは90年代前半の高速横シューを継承する高難度志向。しかしそれがモタリで緩和され、ボクのようなヘタレシューターでも遊べるバランスに結果的になっている、という面白い感覚。PS1版PHALANXが完成していたら、あるいはこんなゲームになったのかも知れない。
 とはいえ、Tiny PHALANXのようにオートスローダウンをシステムに組み込んでいるわけではないので、例えばラスボス第三形態の高速デカ弾乱射など、モタリが発生しない弾幕はかなり厳しい。将来マシン性能が上がると、高難度の本領を発揮してしまうことだろう。
 多彩な機体に戦績評価、隠し要素も満載しており、やり応えは十二分にある。ただ、隠し要素は今回も作中でほぼノーヒント、ドキュメントで説明補足するというやり方で、誘導の仕方に一考の余地がある。
 また、オプションも機体も、解放方法が運任せの絵合わせ、というのは少々作業臭がきつい。
グラフィック : 8 / 10
 ニードルさんのグラフィック、今回はフルカラー。絵ひとつで空気を一変させる、その破壊力はさらに増している。4面のビル街の美しさはぜひプレイして確認してほしい。
 プレイ前から気にしていたのは、そのあまりの濃さゆえの視認性の悪さだったが、実際にプレイすると思ったほど気にはならなかった。しかしパワーアップアイテムが敵の弾を覆い隠してしまう、ヒント機能がないと自機の喰らい判定がわかりづらい、等は構造的な問題のように思われる。
 背景と前景の描き分けの努力はうかがえるが、それでも初見で見間違えることが度々あった。
サウンド : 9 / 10
 ワーグマンさんの作曲はド安定、相変わらずS-YXG20の低音質が似合う90年代な曲調。AODからのアレンジ楽曲を聞き比べれば、音作りの進歩がはっきり聞き取れる。
 自炊ボイスはゲーム中では聞き取りづらいが、醸す雰囲気が良い。あまりに野郎臭いLUCKY LAMP PROJECTに女声声優が参加してくれたことが何より嬉しい、ありがたい。
 パワーアップ音声の末端のノイズが一瞬やられボイスのように聞こえることがあり、その分だけ(厳しいが)減点している。

 自分の中にあるひとつの道を信じ、突き進むこと。それは骨が折れることですが、成し遂げれば必ず「強さ」となります。
 次回作がはたしてどんなジャンルの、どんな作品になるかはわかりませんが、しかしまたいつものEXTRAPOWERが楽しめるであろうことは間違いない。そう確信しております。

【STG】INDEXへ / トップページへ