■ 三代目レビュー アドベンチャー 4
禍代の神子-灰桜- アントールの犬

【 禍代の神子-灰桜- 】

禍代の神子-灰桜-
ジャンル [ 探索ホラー ]
作者 [ 戸塚 さま ]
容量・圧縮形式 [ ・ZIP ]
製作ツール [ WOLF RPGエディター ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

暗闇の怪異と悪霊、それすら始まりに過ぎない。

何故か悪霊に狙われやすい少女・入柄 ほたる。彼女の守護霊である「千歳」は、そんな彼女にやきもきしながらも甲斐甲斐しく守護をしていた。
そんなある日、巻き込まれた悪霊事件の中で、ほたるの母の肖像画の著者・囲 周一郎の情報を得る。
記憶に乏しい母の情報を得ようと、囲の邸宅に向かうほたると千歳。しかし、そこは既に廃墟であった。
そこでも悪霊に狙われるほたる。同じように館を探索する少女・露。いったい、この館には何があるのだろうか。

禍代の神子-灰桜- 禍代の神子-灰桜-

本作の特徴は、方向キーで千歳を、マウスでほたるを操るという独特の操作にあります。
千歳とほたるには、それぞれできること・できないことが分かれています。
浮遊霊である千歳は、二本足では渡れない割れた床、鍵のかかった扉をすり抜けることができます。
しかし、千歳は物に触れることはできないため、棚や本など開く必要のあるものを調べられません。そういう場合にはほたるを誘導して調べさせましょう。

本作は探索が主ですが、あまり館をうろついていると悪霊に襲われる場合もあります。ただ、悪霊はアクションシーンでマウスカーソルを当てればすぐに消去できるため、難易度は低めです。
謎解きもそれほど苦労しないでしょう。基本的に出てくるヒントを付き合わせれば解ける難易度になっています。
ENDは4種類ですが、これも終盤のセーブを分けておけば、コンプリートは難しくありません。END1をクリアすれば、他のENDのヒントも表示されます。

しかし、本作単体では、あまりにも解決していない謎が多すぎます。解決したのはあくまで囲 周一郎邸の真相まで。なぜほたるが悪霊に狙われるのか、千歳の生前とは、露の秘密とは、色々な謎が明かされないまま完結します。
ここら辺、作者にも次回作の構想があるようです。次回作も楽しみですね。

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【 アントールの犬 】

アントールの犬
ジャンル [ 人生 ]
作者 [ 3色ぱん さま ]
容量・圧縮形式 [ 36MB・ZIP ]
製作ツール [ WOLF RPGエディター ]
言語 [ 日本語・英語 ]
配布元 ダウンロード先

犬と共に歩む物語

「アントールの犬」、事前情報で見た限りでは、タイトル画面の犬が様々な人と人間模様を渡り歩いていく…そんなお話だと思っていました。
しかし、実際のゲーム内容は正反対。数々の犬と共に歩んだ、ある1人の男とその家族を描いた物語です。
そこには、「狂い月」のようなホラー成分はもちろんのこと、「ねこの帰り道」のような超常現象さえありません。
それどころか、文字情報さえ、最低限挿入されるナレーションのみです。ゲーム進行は、身振り手振りと絵で表されたセリフで進んでいきます。

しかし、それがそれ故に感動のお話になるあたりが、3色ぱん さまの実力と言えます。
「狂い月」のレビューで赤松氏が言った「ドット絵がぱたぱた実に良く動くのです。」が、本作で最大限に発揮されているのです。
本作の演出は、本当に細かいところまで行きわたっています。ストーリー進行ごとに代替わりしていく犬たちですが、部屋の隅に先代たちの写真がいつまでも飾られていたり、時には子犬時代の暮らしも覗き見ることができたりと、細かく気配りされています。

ゲーム進行としては、「家に入る→表示されるアイコンを調べる→勝手口から出る」のループのみ。しかし、その中で、家族の生活模様、時に喧嘩もしながらも平和な暮らし、そしてラストへと、ストーリーは着々と進んでいきます。
それはまさに「大河ドラマ」。本作は、1人の男の人生を描いた大河ドラマなのです。もちろん、この男は偉人でも何でもありません。それなりに裕福な暮らしとはいえ、平凡な人生を歩んだ1人の男です。
しかし、そんな人生でも、描き方によってはこれほどの感動を呼べる、「アントールの犬」は、そんな作品なのです。

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