■ 投稿レビュー RPG 41
屑鉄まとうデモナ ワールドエンド・サマーデイズ ハッピーエンドは紡げない
Dystopia 退廃の抒情詩 ダンジョンイクサ
-魔王軍の再興-

【 屑鉄まとうデモナ 】

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レビュワー [ くらげ ]
ジャンル [ 探索型RPG ]
作者 [ くろあめ さま ]
容量・圧縮形式 [ 567MB・ZIP ]
製作ツール [ RPGツクールVX Ace ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ バージョン1.23b ]
配布元 配布元

新たなる魔王の行く道に、火と鉄の祝福があらんことを

本作は『ジャンクリラに光あれ!』など、可愛らしいキャラクターと難易度の高い戦闘が特徴的な探索型RPGを多数制作してきたくろあめ工房様の2022年最新作となります。復活する中身ランダムの宝箱、ツリー形式のスキル習得、動き回るドット絵など、今までの作品の特徴を受け継ぎつつ、より歯ごたえのある戦闘とスケールを増した物語が繰り広げられます。

【ストーリー・世界観】

昨今のファンタジー作品の題材として手垢がついた感すらある「魔王」と言うキャラクターですが、本作はあえて「魔王」を主人公に据えて、その業を真正面から描いています。
舞台は、かつて魔導器の発展によりもたらされた栄華が戦禍により失われ、人々は残された屑鉄を漁りながら細々と生計を繋いでいる退廃の世界・デモナ。魔王候補である主人公の目的は、従者ロダネとともに戴冠が行われる北の果てを目指すというもの。その道中で人々が抱える問題を次期魔王として解決していく流れになります。引き受ける依頼は害獣退治から危険地帯にあるインフラのチェックまで、基本的に人々の日々の生活にかかわります。「魔族は人間に寄り添うもの」を信条とする主人公たちは進んで問題解決に尽力していく――。
ここまで読んで、別に『魔』王である必然性はないのでは? と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。ロダネは素直ないい子ですし、主人公は寡黙ですが地の文で書かれる内面描写からは王の使命に真摯な実直さが伝わってきます。人間を暴力で支配したり、世界を憎み破壊するような典型的な魔王像からはかけ離れています。
ですが、物語を進めるうちに主人公が進むのは人間の王道とは違うものだと察せられることでしょう。魔導器や魔族に頼りきりで活力を失っていく人間たち、主人公含め魔族たちが抱える力への渇望、人間を見限り別の道を歩もうとしたかつての魔王……。
いかに足掻こうとこの世界における"人類"の終焉自体は免れ得ないことが明確に示され、力ある魔王だけには別の道があり得ることを知らされたとき、主人公=プレイヤーは選択を迫られます。力をもって人類を導く「王」としての在り方と、凡そ人間の王の在り方からは外れた、けれど夢と希望に満ちた「魔」の道。
正解はありません。己が心に沿って決めてください。そしてどんな道を選んでも、最後までかけがえのないあなたの従者は一緒に歩いてくれます。

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【ゲームシステム】

戦闘システムはオーソドックスなフロントビュー式ターン制コマンドバトル形式ですが、「固定2人パーティー」かつ「基本2回行動」が大きな特徴となっています。
本作の戦闘はやや攻撃に重きを置いたものです。敵味方ともに状態異常の影響が大きく、頻度高めのクリティカルで追加攻撃が発生したりするため、多くの場合で、回復したりバフをかけるより、先手を取ってデバフをかけ強力な攻撃で相手の頭数を減らすほうが有効になります。そこで「固定2人パーティー」かつ「基本2回行動」であることが重要になるのです。
組み合わせの自由度が高い装備品もパーティー人数が多いと管理が難しくなりますが、本作は最初から最後まで2人パーティーのためカスタマイズも楽になります。片方は狙われ値を上げてタンク役に徹し、もう一方は敏捷を上げて先手役にするなど、2人だからこそ明確な役割分担を与えることが可能です。
また、1人の行動は各ターン一括して行われるため、攻撃直後に眠らせる、弱体化直後に弱点を突くなど、横槍を気にせずに行動順を調整することができます。4人パーティーではなく2人×2回行動であることで、煩雑な管理に頭を悩ませることなく複雑な戦略を楽しむことができるのです。
そして複数回攻撃の恩恵を受けるのは敵側も同じです。頻繁に2回、時に3回以上連続して攻撃してきます。開幕と同時に敏捷の高いザコの集中砲火を浴びて、何もできないまま戦闘不能になることなど日常茶飯事です。対抗するにはこちらも敏捷を上げておく、先行確定のスキルと組み合わせるなどの戦術が要求されます。
全体的な戦闘の難易度は高めですが、「詰む」心配はありません。戦闘で全滅しても何度もリトライが可能ですし、探索時はダンジョンのどこでもセーブ、拠点への帰還と進行マップへの復帰が可能です。

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本作の装備は1人につき2種類の兵装と、アクセサリに相当する複数の呪角と呪機です。特に兵装は種類によって使えるスキルが異なるため、誰にどの組み合わせを付けるかが重要になります。いかにカスタマイズするか頭を悩ませることでしょう。
章ごとに入手できる装備品はどんどん強力になっていきます。宝箱はフィールド上に点在し、敵と複数回戦闘すると再配置され無限に入手可能です。
進行に伴い激しさを増す敵の攻撃に対応するため、最適な組み合わせを探してください。

【攻略】

ここまで書いた通り、本作の戦闘は難易度高めですが、細部に渡りプレイし易いよう作りこまれているため、戦術戦略の試行錯誤がストレスなく楽しめると思います。
しかしながら、キャラ育成時に数点の「取り返しのつかない要素」があるため、攻略を迷われる方も多いことでしょう。(筆者もその一人でした)
1点目は、「スキルツリー」に相当する「魔導研究」でどのスキルを優先して習得するかです。習得に必要なポイントはレベルアップと一部イベントでしか手に入らないので、ポイントを使い切ってしまうと次のボスに有効な手段がなくなるのではないかと恐れる場合もあるかと思います。また、パラメータ値を上昇させるアイテムについても、一人に集中させるかまんべんなく育てるか、悩ましい問題です。
残念ながらこれについても、ストーリーと同じく明快な答えはありません。作者様ホームページに攻略情報も記載していますが、各ボスの対策まで事細かに記載したものではありません。強力なボスに対しては、リトライ前提で都度適切なスキルの組み合わせを試行錯誤する必要があります。
ただどんな育成をしたとしても、命中や回避、クリティカルや状態異常に関して偶然の要素が絡むことだけは避けようがありません。そして、結構この偶然の要素が戦況を左右します。不利な状況でも、諦めず挑戦を続ければ活路は見えてくるはずです。
その上で、筆者がプレイした際に役立ったスキルを数点記載します。あくまで参考として、一助になれば幸いです。
序盤で真っ先に取得すると便利なのが、フミゲートボムです。敵全体にダメージ+命中率低下をもたらすスキルで、ダメージ自体は大きくありませんが、重要なのが命中弱化を与えられることです。本作の能力低下は状態異常と別に設定されており、最初に与えた能力低下は確実に入ります。命中弱化の効果は大きく、クリティカル発生率も下がるため、初ターンで先手を取って発動できれば、ザコ戦での生還率を大きく押し上げることができます。先行確定のスキルと組み合わせてもいいですし、敵全体に行動後かなりのダメージを与えるスキル・クレイモアと一緒に使うと、敵が攻撃を空振りしては次々に自爆していくので見ているだけで痛快です。
殆どのボスは何かしらの状態異常が効くので、状態異常を与える機工剣スキルは早めに覚えておくといいかもしれません。特に毒が効くボスは多いので、それぞれ別タイプの毒を与えるマルディクションブルーブラッド、毒の効果を上昇させるプレイグブレイドをかけておくと、毒ダメージだけでHPを削りきることもできます。
あとは中盤までに敵の強化を解除するフレイムタンを、終盤で属性反射を解除するリフジレイターを覚えておけば、必要不可欠なスキルは特になく、好みで選んでも問題ありません。使用者の標的率を上げ、同時に1ターンのみ防御状態になるデコイシールドや、クールタイムが長く命中率が低いものの当たれば確実にスタンを与えられるガウスカノンなどは、使いどころが難しいですが、覚えておくとボス戦で役立つでしょう。

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そして、能力値をどう振り分けるかについても、好みで決めてしまって問題ありません。本作で特に重要なパラメータは先行率と防御力を左右する敏捷とクリティカル率や状態異常付与率を上げる運気です。機工剣持ちの敏捷を上げて先手で状態異常を与え、メイン火力である魔導砲持ちの運気を上げてダメージの底上げを図ってもいいですし、逆の組み合わせにして状態異常付与率とフミゲートボム先行確率を優先するのも有用です。
ただし、終盤では敵の攻撃が激化し、片方をタンク役として敵の攻撃を集中させないと攻撃すらままならないことは念頭に入れて置くとよいかもしれません。幸い中盤から終盤にかけて手に入る呪角と呪機には、状態異常・能力低下を受ける確率を大幅に落とすものや、狙われ値を大きく操作するもの、複数回のカウンターを可能にするものが揃っています。本作の防御は一部スキルの追加効果としてしか発動しないこと、それらのスキルは行動時に回復するSPを消費することを踏まえると、特に隠しダンジョンでのボスに対しては「タンク役に単体攻撃を集中させ、状態異常はできる限り予防、可能なら毎ターン防御状態を維持し、SPはカウンターなどで回復」が戦線維持の要点となるでしょう。

【総評】

「屑鉄まとうデモナ」は歯ごたえのある戦闘、攻略を助けるシステムの作りこみ、感情移入しやすい導入に始まり壮大な世界観まで広がるストーリーと、どの要素も完成度が高い傑作です。隅々まで探索するとエンディングまで20時間程度、おまけまで含めると30時間以上はかかる大作ですが、時間に見合う以上の満足感がありました。
なによりくるくる表情が変わるロダネのドット絵と探索図鑑に入れてくれるコメントがとにかくかわいいので、すべてのイベントを見るまで止め時が見つからない、恐ろしい時間泥棒と化すかもしれません……。

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 管理人コメント

処女作「だいちのちから」「だいちのかけら」から、コンスタントにRPGを作り続けているくろあめ氏ですが、その歴史を最初から追うと、徐々に、そして確実に実力をつけていく様子がよく分かります。
本作「屑鉄まとうデモナ」は、今までの王道ファンタジー世界観から雰囲気を変え、ポストアポカリプス+スチームパンク的な不思議な世界観を冒険するRPGになっています。
システムにも、前作「ジャンクリラに光あれ!」以前から受け継いだ要素・今作から追加された要素が多数存在し、管理すべきアイテム・装備の種類もそれに合わせて膨大になっています。
しかし、その膨大な要素を段階的に少しずつ学べる展開にもなっているため、序盤から説明を聞き逃さず丁寧にプレイを進めていきましょう。ダンジョン探索から始まるオープニング、主人公2人以外の人物が登場するのが意外と時間がかかるという展開からも、システムをしっかり学んでからプレイしてほしいという、作者様の気遣いと丁寧なストーリー展開が光ります。

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【 ワールドエンド・サマーデイズ 】

ワールドエンド・サマーデイズ
レビュワー [ 斜 ]
ジャンル [ 探索RPG ]
作者 [ 蒼木いつろ さま ]
容量・圧縮形式 [ DL不要・ブラウザゲーム ]
製作ツール [ RPGツクールMZ ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ ゲームアツマールにて公開中 ]
配布元 配布元

星全体の海洋が「有機物を無差別分解するナノマシン」によって死の海と化した世界。
緩やかに滅びを迎えつつある世情の中、離島に住まう学生イツキとイオは幾度目かの夏休みに入ろうとしていた。
そんな時に二人が出会ったのは「ヒーロー」を名乗る一人の少女、八宵ヒイロ。
彼女は二人を救うべく世界の終わりからやってきたと語る。それを皮切りにして島に現れ始める人外の存在。
日常のような、非日常のような、どちらともつかない三人の奇妙な夏休みが始まろうとしていた……。

1周あたりプレー時間1~2時間程度という短編のジュブナイルRPGです。
夏休みを満喫する三人の和気藹々とした姿と、切なさが滲むメインのストーリーのコントラストが印象的な作品だと感じました。
攻略も導線が丁寧なので特筆すべき事項はあまりないのですが、強いて述べれば豊富なサブイベント各種は
ストーリーを楽しむ意味でも、同時に戦闘を楽にする意味でも積極的にこなすべきだと思います。


 管理人コメント

本作は戦闘こそありますが、どちらかと言えば探索ADVの面が強い作品です。事実、本作での初戦闘はプレイ時間の半分を過ぎてからになります。
戦闘バランスは「真っすぐ挑むととても厳しく、サブイベントをこなすとかなり楽になる」です。サブイベントは経験値稼ぎはもちろん、かなり強いスキルを覚えられるイベントばかりです。初見で挑むならば、ぜひこなしておきましょう。
また、本作のマップは意外に複雑です。必要なアイテム類は分かりやすく光ってはくれますが、意外なアイテムや抜け道が散らばっているため、そのためにも「探索」は重要です。

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【 ハッピーエンドは紡げない 】

ハッピーエンドは紡げない
レビュワー [ 斜 ]
ジャンル [ 失ったハッピーエンドを求めたRPG ]
作者 [ 絹笠マルニ さま ]
容量・圧縮形式 [ 592MB・ZIP ]
製作ツール [ WOLF RPGエディター ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 配布元

主人公の少女トルヴは「創造主」を名乗る謎の女性・ノルによって世界へと送り出される。
ノルから依頼されたのは「白紙の日記に出来事を記し、最後のページまでを埋め切る」こと。
送り出された先の洞窟ではどこか陰のある青年セオドア、訳在りの魔法使いジゼルと遭遇する。
それぞれの事情から冒険者として活動を始めていくトルヴ達三人。しかし行く先々で出会うのは一癖も二癖もあるような奇人変人ばかり。
この物語の先にある「ハッピーエンド」とは一体どのようなものになるというのだろうか?

ゲーム的な難易度は高くも低くもないのですが、豊富に用意されたサブイベントと独自のグラフィック、
戦闘時のフルボイス仕様が一体となって独特の世界観を形成しているのが特徴的だと言えます。
物語に深く浸りたい、中編RPGを求める方へと薦めたい一作です。


 管理人コメント

「クロウルの洒落竜頭」「ゆりかごの夢」「魔法使いニールと双子の街」と言った「アドベンチャー」の印象が強い絹笠マルニ氏ですが、今回の「ハッピーエンドは紡げない」は、公称プレイ時間8時間という本格的なRPGとなっています。
主人公たちのギルドに加わる恒常メンバーも、ストーリー上で一時的に加入する臨時メンバーも数多く、そのどれもが良く言えば個性的、悪く言えば奇人変人ばかりです。
セリフの少ない主人公・トルヴは、そんな個性的な脇役たちの中にいると、ともすれば埋没しがちです。しかし、「日記」として語られるトルヴ自身の想い、トルヴの目を通して語られる脇役たちのエピソードなど、主役として唯一無二の役割を背負ったキャラでもあるのです。
そんなトルヴが見る冒険譚が、どのように「ハッピーエンドは紡げない」という重いタイトルに繋がるのか、心の隅に置きながらエピソードを進めてください。

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【 Dystopia 】

Dystopia
レビュワー [ 楽来一知 ]
ジャンル [ サイドビュー型RPG ]
作者 [ team-HTN さま ]
容量・圧縮形式 [ 51.8MB・自己解凍EXE ]
製作ツール [ RPGツクールVX Ace ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 配布元

“露悪”ではなく“ロジカル”に描く惨くも美しい獣人達の物語

――獣人達が暮らす世界。
かつて存在した魔法は今では見られなくなり、今は代償なく使える能力を持つ獣人が増えた。
その能力は、神からの贈り物という意味の「ギフト」と呼ばれていた。

だがその世界は、決して平和ばかりではなかった。
戦争の残滓。
隠蔽された研究。
格差の広がる社会。
そして、ギフトの正体とは。

失った者を取り戻せるなら、非情に徹せられるか。
地に堕ち手を汚しても、世界を変えられるか。
他者を殺すことしか証明できなかった人生に、新たな目的は加えられるのか。
存在すら許されない者が、生きる価値を見出せられるのか。

それぞれの思いが交錯し、“Dystopia”が形成される――

獣人が好きな私は、このゲームを知るや否や飛びつくようにプレイしました。
そんな私を待っていたのは、次から次へと襲い来る、悲惨に次ぐ悲惨な展開・世界観。
かわいい獣人が、エッチな獣人が、それどころか名ありの獣人が次々と死にます。あっけなく、残酷に。
それは「作中の人(この作者様のゲームでは獣人を『人』と表します)をいかにして苦しめるか」という露悪的なものではなく、
「こういう行動に出たらこのように場が動いて、こんな状況になるよね」といった、
一歩引いたところから、淡々と悲惨な情景を見せているような感じです。

それを強く後押ししているのが、「主人公交代制システム」です。
本作では複数の「主人公」がいて、物語を少し進めると、別の主人公の視点から見られるようになります。
各々の主人公は年も境遇もバラバラで、「信念」も大きく異なります。
ですので、とる主人公の取った行動が、別の主人公の視点から見ると印象がまるっきり変わって見えたり、
あるイベントが起きたとき、主人公を変更すると、意外な真相が明らかになったりします。
(そのため、常に複数セーブデータを作り、各主人公ごとにイベントを見ていくことをおすすめします)
どのキャラも、「正義」と「エゴ」の両面を持っており、
あるキャラの「正義」が別のキャラには「エゴ」とみなされることも多々あります。
それぞれの主人公が行動した結果、「正義」と「エゴ」がぶつかり合い、
目を覆いたくなるような世界に変わっていくのです。

また、本作にはオリジナルのBGMが多数使われています。
同じメロディラインでも、アレンジによってかなり印象が変わります。
それも、ただ「悲しい感じ」だけではなく、
「かつてここで何かがあった、今はその記憶だけ」といったものや、
「恐々しくもどこか物悲しい雰囲気」といったものまで、細かくコンセプトが異なるのです。
サントラ発売もされていますので、興味を持った方は是非どうぞ。
オマケで立ちグラや戦闘グラ集などもあります。

このゲームの最終章は、複数の主人公から一人を選び、それぞれの結末を見ることになるのですが、
それは決して手放して喜べるものではないでしょう。
だけど同時に、「生きるとは何か」ということについて、得られるものもあるのではないでしょうか。
作中のキャラクターは、生にしがみつく者もいれば、生に執着心のない者もいます。
彼らが動くことによって、プレイヤーは、「生きててくれてよかった」だけではなく、
「死ぬことで救われたと思う」「未練なく生きさせることが出来た」といった、
普段はなかなか考えることのない感情が生まれてくると思います。
そして、全てを見届けたとき、心に何かが芽生えてくるのではないかと思います。
是非、ケモナー以外の方にもプレイしてほしいものです。

最後に。
お願いをされたら、あまのじゃくな行動に出るのではなく、素直に聞き入れることをおすすめします。
さもないとこのゲームの魅力が半減してしまうかも……?


 管理人コメント

本作は戦闘バランスは簡単な作品(ボス戦闘も序盤なら10ターン掛からず倒せるレベル)です。その分、ストーリーの方が深く枝分かれしており、全ての分岐を制覇しようとすると甚大な時間がかかる作品です。
楽来一知 氏がレビューの締めとして「あまのじゃくな行動に出るのではなく、素直に聞き入れることをおすすめします。」と念を押すのにも理由があります。ストーリーの本筋は「依頼などのストーリーラインを素直になぞる」前提で組み立てられています。提供する道筋から大幅に外れると、エピソードが中断されたり、重要人物が登場しない事態まで発生してしまいます。
複雑で多彩な分岐も、メニューの「冒険メモ」で分かりやすく説明してくれます。基本的にメモ上側にある「○○編」をなぞれば「最も多くのエピソードが見れる本来のストーリー」に近づきます。下側にあるサブイベントは、基本的に「メインストーリーの道中にあるなら立ち寄る」程度で十分に叶えられます。

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【 退廃の抒情詩 】

退廃の抒情詩
レビュワー [ かからみの青 ]
ジャンル [ 調べまくりRPG ]
作者 [ もさもさ さま ]
容量・圧縮形式 [ 154MB・ZIP ]
製作ツール [ RPGツクールVX Ace ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 配布元

少し古いゲームでもいいですか?面白いのでもっと広まってほしいです。

物を調べると主人公が突っ込んでくれる愉快なRPGです。
何を調べても何か言ってくれるので、戦闘そっちのけで調べまくってます。
というか調べないと話が進みません。
メタ発言も多く、バカゲー好きにおすすめです。

音楽が合わないなら自宅の猫で変えられます。


 管理人コメント

本作、ダウンロード先と作者名を見てピンときた方もいるでしょう。かの「Fanastasis」の作者・もさもさ氏の処女作なのです。
できうる限りキャラの感情を廃した「Fanastasis」と比べ、本作「退廃の抒情詩」と次作「ワールドサンプラー」はかなりコメディに振ったストーリー中心のRPGとなっています。
「憂さ晴らしによる勢いで出来てしまった」と自称する「退廃の抒情詩」は、確かに1時間未満で終わる短編ですし、作者の名前を冠する神まで登場するギャグ作品です。しかし、そんな短編でも自作のBGMを惜しげもなく盛り込み、数々の仕掛けを入れたダンジョンなど、後の「Fanastasis」に通ずる片鱗を見せています。
次作「ワールドサンプラー」もギャグよりの作品ですが、フィールドは大幅に広くなり、ダンジョンの仕掛けも複雑になりました。もさもさ氏の作品を通してプレイすると、いかにツクールとRPGに理解を深めて「Fanastasis」を作るに至ったのか、その道筋が見えてくるでしょう。

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【 ダンジョンイクサ-魔王軍の再興- (体験版) 】

ダンジョンイクサ
レビュワー [ びーな ]
ジャンル [ ダンジョン制作RPG ]
作者 [ あとらそふと さま ]
容量・圧縮形式 [ 921MB・ZIP ]
製作ツール [ WOLF RPGエディター ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ 有償作品の体験版・製品版は現在制作中 ]
配布元 ダウンロード先

舞台は、魔族と人間が戦争を繰り広げていたファンタジー世界。先代魔王は勇者によって討たれ、力を失った魔族達は衰退の一途を辿っていた。
そんな中、最後の魔王族であり、魔王の力を受け継いだ主人公もまた囚われ、剣闘士として見世物にされていたが、ある日勃発した争乱に乗じて脱出。すっかり荒れ果ててしまっていた魔王城に辿り着き、城を拠点に魔王軍の再興を目指す――。

「マッドプリンセス」などの制作を行ったあとらそふと様の最新作……の体験版です。2020年中に完成予定の完全版は有償作品ですが、体験版時点でもその作り込み、楽しさは味わえる為、レビューの筆を執りました(Ver.0.03時点)。

戦闘チュートリアルを兼ねたOPを終えると、自由行動の始まりです。まずは、クエスト→戦闘員の召集から新しいモンスターを呼び寄せたり、副官に話しかけて出て来るメニューの戦闘員管理→戦闘員雇用で、招集したモンスターを雇ったりして、パーティメンバーや城内の警備を行うモンスターを集めましょう。
4人パーティが組めたら、出陣-イクサ-です。外に出ると、敵シンボルや新しい町が見えます。まずは手近な「棄てられた村」の制圧を目指すといいでしょう。途中でHPが減ってしまったら、逐次魔王城に戻って回復するのも忘れずに。
棄てられた村の制圧ができたら探索です。そこらへんに生えている草木から食料からプレゼント箱まで、片っ端から集めてしまいましょう。これら素材は時間経過で復活するので、奪ったからといって住人が死んだりする心配はありません。

集めた素材からアイテムを作り、新しいモンスターを招集し、強化し、配置してまた新たなシチュエーションに攻め込み、領土を拡大……。完全版だと、これにストーリークエスト等があり、それをこなす事で物語も進行していくものと思われます。体験版ではこのストーリークエスト含む一部クエストが発生しない制限がありますが、20日目まで遊ぶことが出来ます。

ベータテストも兼ねた体験版である為、バランスの悪い所や未実装箇所、分かり難い部分もありますが、ついつい遊び続けてしまう中毒性があります。登場キャラクター、モンスター達のビジュアルも非常にこだわられており、新しい要素をどんどん解禁していきたい! と思わせてくれます。
ぜひ一度、遊んでみて下さい。


 管理人コメント

本作は戦闘チュートリアルを兼ねたプロローグ→魔王城経営→遠征と、段階を踏んでゲームを学べる仕掛けになっています。できること・見慣れない要素が多い分、戸惑う箇所も多々発生いたします。
魔王城に辿り着いてからの最初の助言で「初期の仲間3名では心もとないから、新しい仲間を雇用しよう!」と導かれますが、本作の仲間は素材を集めて雇用する権利を得る金を払って雇用という2段階を踏む必要があります。そして、魔王城に辿り着いた段階で持っている素材では、誰一人雇えません。味方を解禁する素材を得るためには、少なくとも「棄てられた村」の制圧および探索が必要となります。
素材は、かの「お怒り信長」と同様に、マップ上の草木などを踏んで手に入れます。この素材集めおよびアイテム合成も、チュートリアルの闘技場で慣れておきましょう。闘技場で集まる壺と地下水との合成でできる水瓶は、序盤に役立つ固定ダメージアイテムとなります。

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