■ 三代目レビュー RPG 2
一朶の仇花 山にある薬草を取りに行くRPG ニコと呪いの水没図書館 Cradle インスタに映えし者
蒼乱之竜 きらきら星の道しるべ0
-ムイと魔王のオーブ-
迷子の人形 ソボクエ The Enchanted Cave

【 一朶の仇花 】

一朶の仇花
ジャンル [ 和風短編RPG ]
作者 [ さかあがり さま ]
容量・圧縮形式 [ 107MB・ZIP ]
製作ツール [ WOLF RPGエディター ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

妖が眠る城 vs 妖なる忍

黒づくめの忍・墨。彼は人ではなく妖の忍であった。
ある日、彼は敬愛する主人・依織から命を受ける。とある屋敷に保管されている密書の奪取、および、先に向かったまま帰ってこない同僚・お林の救出である。
つつがなく対象の屋敷に忍び込む墨であったが、その彼を突然の声が襲う。依織の兄・伊之介が「一緒に行きたい」と乱入してきたのだ。
途端にグダグダになる潜入捜査。こんな雰囲気で、墨と伊之介は、密書とお林を奪取できるのであろうか。そして、伊之介は何故に潜入捜査に同行しようとしてきたのか。そもそも「密書」の内容は…!?
謎が謎を呼ぶ冒険活劇!!

本作は、掌編に仕上がったRPGです。難易度から言っても特段複雑なシステムは無く、レベルを上げて強力な技を放てば戦闘に苦労はしないでしょう。屋敷内の敵兵、天井裏の妖を倒すなど、経験値稼ぎも楽です。
道中には少々の謎解きもありますが、それもさほど苦労はせずに解けるでしょう。
本作で特筆すべきは、やはり「密書」と墨・依織・伊之介が巡る謎が謎を呼ぶストーリーにあります。バカ殿のような振る舞いをしながら、油断できない鋭さを垣間見せる伊之介の言動、単なる主従関係以上の情を感じさせる依織と墨の関係、潜入先ですれ違う怪しげな女性、武家屋敷としては異常なほど漂う妖の気配…。
むしろ、ストーリーの佳境は、密書を手に入れてから。ここからストーリーの中心は任務ではなくなります。墨自身の生い立ちにまで迫る伝奇バトルへと移っていきます。

本作は、是非新END後のオマケシナリオまでプレイしていただきたいです。プレイ時間はオマケ含めて1時間もかかりません。本作で登場するキャラの可愛さと骨太さを隅々まで味わってください。

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【 山にある薬草を取りに行くRPG 】

山にある薬草を取りに行くRPG
ジャンル [ インフレ放置系RPG ]
作者 [ 朝粥うた さま(みひらぎ亭) ]
容量・圧縮形式 [ 2MB・ZIP ]
製作ツール [ RPGツクールVX Ace ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

「薬草。」「把握。」

本作はRPGの最初のクエストでおなじみ「山頂の薬草を取ってくる」お話です。そのためにも、まずは麓の草から始めましょう。
最初は雑草…というよりコケ類。その後のタンポポは…まぁ、たんぽぽポケモンはひこうタイプだし…
本作は、見た目はRTPそのままのRPGです。しかし、本作の真骨頂は、ボタン4(キーボードのA)を押した瞬間に発揮されます。

山にある薬草を取りに行くRPG
さあ、無双の刻(とき)…!!

本作は、敵の数が多いシンボルエンカウント制です。そのままの速度ではかったるくてやってられません。そこで、ボタン4による「リピート」が効いてくるのです。
「リピート」発動中は、オート戦闘に加えてゲームスピードの超高速化、そして、敵が主人公に向かって押し寄せてきます。そこにカウンターパンチをぶち込めば、たった数秒で10戦闘をこなせるという計算です。
ただし、中途半端な強さでは、全滅する速度が高速化されるだけです。何しろ、本作はステータスのインフレが激しい設定になっています。
山にある薬草を取りに行くRPG 山にある薬草を取りに行くRPG
何しろ、最初の敵である雑草→タンポポの時点で、5倍近いステータス差があるのです。これに対抗するためには、こちらもインフレするしかありません。
道中でドロップする雑草・雑花・ハーブを食することで、「RP」と呼ばれる数値が溜まります。これを拠点で消費することにより、ステータスをインフレさせるのです。
むしろ、ペナルティなしでデスルーラできる全滅は、ステータスアップのチャンス! 拠点に帰れば草を自動で全消費するため、そのまま妖しいお姉さんにステータスを上げてもらいましょう。
本作はオートプレイしやすいように通常攻撃しかできない設定になっていますが、決して「HP・攻撃・防御だけ上げればいいじゃん」という単純な仕掛けではないことにご注意を。奥に進めば、物理攻撃に耐性を持つ敵と通常攻撃が魔法扱いとなる武器が登場します。それに対応するためにも、魔法力・魔法防御にもしっかりとRPを振っておきましょう。
また、下の方にある敏捷・運も、勝利の行方を左右する値です。敏捷を上げれば攻撃の命中率が上がります。また、運はクリティカル率に関わるほか、運を攻撃力とする特殊な武器も後半には登場してきます。
HP・攻撃・防御を中心にするのがセオリーですが、それ以外の値にもきっちりとRPを振るようにしましょう。

最初の作りこそ簡素にしてありますが、話が進むにつれ、徐々に不穏な展開を見せてきます。果たして山頂の奥に眠る「薬草」とは何なのでしょうか。レベル上げ中に本やスマホを見ながらお楽しみください。

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【 ニコと呪いの水没図書館 】

ニコと呪いの水没図書館
ジャンル [ RPG ]
作者 [ おばけ さま ]
容量・圧縮形式 [ 643MB・ZIP ]
製作ツール [ RPGツクールVX Ace ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

それは少年の夢と冒険のロマン…のはずだった。

タイトルにもある通り、この物語の主人公は「ニコ」。類まれなるメカニック技術を持つ以外はごく普通の少年である。
彼が冒険に出る理由もごく普通。「ヒーローになりたい! あとモテたい!!」…12歳の少年ならば当たり前のように持っているごく普通の欲望である。
彼は自らのサーガを謡う場所として、近所の遺跡「水没図書館」を選択した。危険なモンスターがひしめくうえ、呪いの噂まである危険な場所である。
自らの発明品で文字通りの「飛び入り」をしたニコだが、「水没図書館」には彼の他に4人の先客がいた。
エル、ロゼッタ、リラ、リリィ…彼らは(妹のリリィを探しに来たロゼッタを除き)、「水没図書館」に眠る知識を求める探索者であった。
彼ら5人はチームを組み、「水没図書館」の探索に乗り出す。「水没図書館」は、呪いと魔物以上に危険な秘密、そして100年前の真実が眠る場所であった。

ニコと呪いの水没図書館 ニコと呪いの水没図書館

本作「ニコと呪いの水没図書館」は、以前に紹介した「ルイと街の時計塔」、そして「ラルスと白夜城のお姫様」と世界観を共通する、魔法とスチームパンクのRPGです。
本作でまず目を引くのが美麗なマップ。以前に紹介した「僧房のカンタレラ」「廃憶のレヴァリエ」と同じく、巧みなマップ構築技術を魅せてくれます。
鉄さびの匂いさえ感じられるスチームパンクな街中、きらびやかな魔晶石で彩られたダンジョン、そして、魔法のきらめきと蒸気機関が融合したダンジョン深部、美麗なマップで本作の世界観を彩ってくれます。
しかし、プレイヤーでスチームパンクなのはニコ1人のみ。他の4人は魔法使いとして様々な過去を背負った人間です。
名義上の主人公はニコですが、他の4名も、ニコに負けず劣らずの活躍とエピソードを持っています。ストーリーを追ううちに、彼ら5人の野望と想いと真実が明かされる仕組みになっています。

そして、戦闘面でも5人の個性は強く、敵ごとにパーティチェンジで使い分ける必要があります。
本作の戦闘は、属性相性が強いバランスになっています。戦闘前にアイテム「アナライズ」で1体だけ属性相性がチェックできますし、ザコの弱点は敵の色や形で判別できるようになっています。

難易度が「ノーマル」以上になると、単に「強力な技を出す」では越せません。属性弱点を突く、バフ・デバフを毎ターン確認など、注意深く状況を確認する必要があるのです。
「水没図書館」にひしめくモンスターの正体は? 「水没図書館」の最深部で待っている真実は!? 決して短い物語ではありませんが、ぜひプレイしてください。

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【 Cradle 】

Cradle
ジャンル [ 短編RPG ]
作者 [ ねおしの さま ]
容量・圧縮形式 [ DL不要・ブラウザゲーム ]
製作ツール [ RPGツクールMV ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ RPGアツマールにてプレイ可能 ]
配布元 ダウンロード先

戦いの果てに、獣人少女を待つものは…!?

AI付きの宇宙船「クレイドル」と共に便利屋を営む獣人の少女・ミュラ。彼女の今回の任務は、食星植物の駆除である。
物語は、ラスボス手前の部屋から始まる。
部屋に突入したミュラを待っていたのは…ゴリラ!?

本作は、10分程度で完走できる短編のRPGです。ただし、その10分の中には、ゴリラに始まる怒涛の展開、倉庫番的な謎解き、そして、さらなる真相が楽しめます。
バトルの比率も多いですが、難易度は楽な部類。基本的に「エネルギーチャージ」でTPを溜めてから「キャットフォース」でゴリ押しできます。そのままではHP回復がおぼつかないですが、HP回復は後半に覚える「アーマーリペア」、「追加ナノマシン被膜」を装備して「エネルギーチャージ」のHP回復能力をアップ、果てには、お金代わりの「システム断片」を食べる…など様々な対策が取れます。

エンディングは5種類。ただし、そのほとんどはGAME OVER扱いなので、盤石の態勢を整えていると見ることはできないでしょう。GAME OVER後の展開も後味が悪かったり、雰囲気ぶち壊しレベルのギャグだったりするため、もしENDコンプをしたい方は、最終END前のセーブは取っておくことをお勧めします。


(補足)
2023.06.28:ゲームアツマールのサービス終了に伴い、本作品は現在プレイできません。

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【 インスタに映えし者 】

インスタに映えし者
ジャンル [ SNSと自撮りと異世界召喚のRPG ]
作者 [ ただすめん さま(くそいサイト) ]
容量・圧縮形式 [ DL不要・Webゲーム ]
製作ツール [ RPGツクールMV ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ RPGアツマールにて提供 ]
[ 現在、2章まで公開 ]
配布元 ダウンロード先

雨上がりの風の匂い~♪(サメモンスターを吹っ飛ばしながら)

パリピなJK・トリミちゃん。彼女がアップロードする自撮り画像は、SNSでちょっとした人気を誇っていた。そんな彼女は、よりSNS映えする写真を求め、沖縄旅行に旅だとうとしていた。しかし、そんな彼女を突然のめまいが襲う。
目覚めた先は、青く輝く砂浜。「いつの間に沖縄へ!?」と思い込んだトリミちゃんは、砂浜をバックに写真を撮りまくる。
…あれれ、なんだかおかしいぞ。浜辺の村に見たことない生物がいる! しかも、住民を襲っている!
モンスターはトリミちゃんまで毒牙にかけようとする。しかし、トリミちゃんは自慢のセルカ棒+スマフォで、モンスターを難なく吹っ飛ばすのであった。
これは、俗にいう「異世界チート」!? トリミちゃんは、この異世界「リュッキュウ帝国」を沖縄と思い込んだまま、観光気分で名物と風光明媚と未確認生物を探索する旅に出るのであった。

インスタに映えし者 インスタに映えし者

本作、至る所がふざけていますが、本質はかなり骨太でスマフォ世代に対応したRPGになっています。
特に、戦闘はタイミングが命。攻撃は単純にセルカ棒で殴るだけですが、防御はまるでリズムゲー。画面に表示される青いアイコンをマウスクリック(もしくはタッチ)で破壊しないと、ダメージを食らう仕組みになっています。
このダメージはかなり大きく、1,2発程度は何とかなっても、大半を見逃すと1ターンで死にかねません。通常戦闘は判定・出現時間・移動速度ともにユル目に設定されていますが、ボス戦やEXダンジョンなどの高難易度な戦闘では、アイコンの移動速度が速くなり、動きも変則的になるなど、かなり熟練したマウスさばきが要求されます。

そんな戦闘を盛り上げるのは、大半のギャグに少々のシリアスが混じったシナリオ。主人公のトリミちゃん自体がかなりギャグよりですが、トリミちゃん介入前のリュッキュウ帝国自体も変な人間のオンパレード。
チュートリアル戦闘の前説として出現し1ターンで吹っ飛ばされる「屈強な男(Poser製)」、かび臭くて泊まれない最初の宿、膝に蚊を受けた兵士、この手の中ではかなり高レベルのかくれんぼを仕掛けてくる少年とお姉さん…リュッキュウ帝国は変な人ばかりです。
話が下れば、「そこに3匹のポケモ…精霊がおるじゃろ?」と抜かすオオバキ博士およびライバルとなる孫、鉄格子を閉めるまで延々と追っかけてくるブルーベリー色の怪物など、かなり際どいパロディ要素も出てきます。

インスタに映えし者 インスタに映えし者

唯一のシリアス要素であるチャンプル君は、本作きっての萌えキャラです。このシリアスなチャンプル君が、本格的にトリミちゃんと関わりあう第3章以降に、どのようにキャラ崩壊していくのか、これからのストーリー更新が非常に楽しみです。


(補足)
2023.06.28:ゲームアツマールのサービス終了に伴い、本作品は現在プレイできません。

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【 蒼乱之竜 】

蒼乱之竜
ジャンル [ 短編武侠RPG ]
作者 [ どらぴか さま ]
容量・圧縮形式 [ 168MB・ZIP ]
製作ツール [ RPGツクールMV ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

雨に寂れた町と、彷徨う武侠。

雨にけぶる街、晴陵(せいりょう)。ある日を境に止むことの無くなった雨は、晴陵に暮らす人々の心を腐らせ、辺りに魑魅魍魎をはこびらせていた。
その晴陵を、ある日一人の剣士が訪ねてきた。魔を祓う刀を持つその剣士・宋波(そうは)は、晴陵に降り続く雨の原因と自らの目的との一致に感づき、雨が降り続ける原因の解決に乗り出すのであった。

本作は、1~2時間でプレイできる短編のRPGになっています。しかし、プレイそのものは一筋縄ではいきません。敵のダメージが大きく、勢いに任せて突き進むだけでは、たとえ宋波であっても敗北は免れないでしょう。
攻略のためには、RPGで付き物の経験値・装備の強化のほか、戦闘中でも太刀筋の見極めが必要になります。

蒼乱之竜 蒼乱之竜

敵の中には、「力を溜めて一撃必殺の攻撃を放つ」「狙いを定めて連撃を仕掛けてくる」ものがあります。無防備で喰らえば壊滅必至ですが、対処できれば大きなチャンスです。
「力を溜める」には「避」、「狙いを定める」には「防」で対処しましょう。相手の攻撃と防御がかち合えば、隙を作り出すことができます。技の中には、隙ができている最中にダメージが伸びるものもあるため、積極的に使っていきましょう。
話が後半に入ると、魂力をMAXまで溜めることで「覚醒」状態に入ります。覚醒中は、技の威力が強化される上、覚醒中にしか使えない技も追加されます。ボスでもザコでも覚醒はできるため、敵によっては覚醒を狙う戦法も有効です。

蒼乱之竜 本作でもう一つ特筆すべきは、道中のマップの美しさです。
本作は「Color Game Project」という企画に参戦しており、「青」を担うゲームとして、水にたたずむ神殿など、青を基調とした美麗なマップで魅せてくれます。
ただし、その美麗なマップが仇となる面もあります。左図は店のマップなのですが、初見でどこに店員がいるのか分かった人はいるのでしょうか。
通常のRPGで店員のいる印であるカウンターも無く、実際の店員のカラーリングも黒基調であるため、背景に溶け込んでいます。
それ以外にも、「ダンジョンの通り道が分かりづらい」という点があります。普段のタイル状なマップでは階段で表される上り坂が棚田のようになっており、壁なのか階段なのかの区別が曖昧になっています。
場合によっては、「一直線と思っていた洞窟の入口が、実は側面を通過できる」「行き止まりと思っていた通路を上に入ると、実は別のマップに通じていた」など、ストーリー進行に関わる重要な拠点が見過ごされてプレイが停滞する短所にもなっています。

この点、現在(2017.09.03時点)のバージョンが1.00…初回バージョンであることも理由の一つです。初回バージョンでは、マップの見づらさの他にも大小さまざまなバグがあり、現在の作者はその対応に追われている状態です。
バージョンが進んだら、もっとプレイしやすい作品になるでしょう。


(補足)
2017.09.04:現在の最新バージョンは1.01です。バグが大幅に修正され、プレイしやすくなりました。
2023.06.28:リンク先を「ふりーむ!」に変更。

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【 きらきら星の道しるべ0 -ムイと魔王のオーブ- 】

きらきら星の道しるべ0
ジャンル [ ほのぼの短編RPG ]
作者 [ POPO さま ]
容量・圧縮形式 [ 53MB・自己解凍EXE ]
製作ツール [ RPGツクールVX Ace ]
言語 [ 日本語 ]
備考 [ 流血描写あり ]
配布元 ダウンロード先

頂に待つのは、薬草か、それとも…。

ころころ村…やたらとマッチョが多い以外はのどかな村。狩人見習の少女・ムイと、新米戦士・ロドリゲス(ロド)も、この村でのんびりと暮らしていた。
しかし、ある日大事件が起こる。ロドがヒゲボーボーになってしまったのだ。
村に立ち寄っていた商人・テンペテペンテテス(テペ)が禁忌の場所に立ち入ってしまったのが原因らしい。
嫌がらせ度だけは抜群の呪いを解く薬草を手に入れるため、ムイ、ロド、テペは山の頂上へと冒険に旅立つのであった。

…はてさて、こんな世界観も登場人物も異なる物語に、何故「きらきら星の道しるべ」というタイトルがついているのでしょうか。
それが判明するのは、ラストのラストになってから。今までのPOPO氏の作品と同じく、ラストのラストには衝撃の展開が待っています。しかし、道中の大半はギャグメインのRPGとして進んでいきます。

きらきら星の道しるべ0 本作は、シンボルエンカウント・リアルタイムバトルの自作戦闘で進んでいきます。
通常攻撃と「オーブ」を付け替えて身に着けるスキルのシンプルな戦闘ですが、意外と死にやすいバランスになっています。行動にまごついていると、容赦なく敵が殴り掛かってくるルールになっているのです。
経験値稼ぎに余計なプレイ時間を費やさずとも、アイテムと装備を整えればクリアできる難易度にはなっています。そのレベルでも難しいと感じる方に、イージーモードもついています。
ノーマルモードでクリアする場合、道中のアイテムは忘れずに取っておきましょう。また、敵のドロップするオーブを取り逃さないために、「盗賊のオーブ」を誰かに持たせておきましょう。(MPの低いロドに持たせておくのがオススメです。)
敵から逃げないようにすれば、装備や足りないアイテムを整えるための資金は十分に溜まっているでしょう。序盤のオーブも後半には売り払って大丈夫です。
そうしてたどり着いたラスボス…かなりの歯ごたえのある戦闘になります。一発でHP半減レベルのダメージが来るため、誰か1人を回復に専念させておきましょう。

さて、本作は「きらきら星の道しるべ」や「雪うさぎと星の王子さま」とは異なり、マルチエンドではありません。ええ、あの衝撃的なENDが唯一のENDなのです。
どのようなENDなのかは、とても私の口からは申し上げられません。そして、本作と「きらきら星の道しるべ」の関わりについても、私の口からは申し上げられません。自分の目でご覧ください。
およそ1時間半ほどのシナリオとなります。

しかし、エンディングのセリフで、「生まれ変わったら一緒に暮らそうね…」と言って転生したのが「きらきら星の道しるべ」のミルクティとラムネなわけですが…。結局「きらきら星の道しるべ」でも一緒にはなれなかったんですよね…(TRUE ENDの場合)。もしくはまた来世に賭ける結末になるか…(BAD ENDの場合)。
見た目によらずビターな作風の作者なんですね。POPO氏って。

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【 迷子の人形 】

迷子の人形
ジャンル [ 短編RPG ]
作者 [ 幾山アカリ さま ]
容量・圧縮形式 [ 22MB・ZIP ]
製作ツール [ WOLF RPGエディター ]
言語 [ 日本語 ]
配布元 ダウンロード先

人形は迷い、そして真実へ。

迷子の人形 迷子の人形

本作の舞台は、怪しい霧が覆い、魔物が跋扈する世界。
物語は、廃屋で目覚めた一人の少女から始まる。彼女…ハルモニアは人にあらず。冷たい人形の体を持ち、その人形の体さえ朽ちようとしていた。
おぼろげな記憶に従うまま、彼女は森を彷徨い、塔を目指す。
そして、旅の途中で出会った人形師・クラウスもまた、義理と人情からかハルモニアの旅に付き従うのであった。

しかし、その旅路はかなりの波乱万丈。油断していると即座に全滅します。死にやすい原因は主に以下の通りです。

それに対抗するには、とにかく自己の強化あるのみです。

ボスキャラは行動パターンが決まっているため、その隙を突いていけば、LV4…ハルモニアが回復技を覚えていない段階でも全クリ可能…とのことです。
それでなくてもレベル上げが楽なので、LV8ぐらいに上げておけば余裕をもってラスボス戦に臨めるでしょう。

そんな戦闘を盛り上げるのは、ハルモニアの記憶と、それにまつわる塔の真相を描いたストーリー。物語冒頭で出会う、女性の幻とは誰なのでしょうか。記憶の中で「あの子/私」と2種類で呼ばれる理由は何なのでしょうか。
全ては、物語を読んで解き明かしてください。レベル上げに時間を費やしたとしても1時間ちょっとで読了できるストーリーです。

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【 ソボクエ-Soboku Quest- 】

タイトル
ジャンル [ 短編RPG+脱出ADV ]
作者 [ 未槻ネオン さま ]
容量・圧縮形式 [ 28.9MB・ZIP ]
制作ツール [ RPGツクールVX ]
必須ソフト [ RPGツクールVX RTP ]
ダウンロード ダウンロード先

素朴な主人公ズの、ド派手な大活劇!

本日ご紹介する作品は、「カイダン実ハ。」「ゆとり教育」など、数々のホラーADVを製作されている「トラベルミン」の未槻ネオン氏の最新作です。しかも、初めてのRPGです。
タイトルの「ソボクエ」が示す通り、このゲームの主役パーティたちは、とんでもなく地味な奴らばかり。

セドリック 僧侶・セドリック。
VX RTPには、眼鏡エルフお姉さんなど、より派手で僧侶らしい素材があるのに、未槻 氏が選択したのは、よりによって学者のグラフィック。
僧侶の癖して霊的なモノが弱点と言う、格好のイジリ要素も、見た目の地味さには負けてしまいます。
ユエルン 見習い魔術師・ユエルン。
初っ端から「自信がありません」を連発する気弱さ、そして、油断してるとすぐ死ぬと言うHPと防御力の低さを持つキャラです。
どうにも、某DQ2の某トンヌラを連想せざるを得ません。
パーシバル そして、主人公である所の新人兵士・パーシバル。
攻撃力は最強クラスですが、それ以上に最強クラスなのが、その地味さ。
どれだけLV UPしてもMPが0と言う肉弾一辺倒な能力値、そして、RPGの主人公だけに、徹底した無口。
三点リーダーと感嘆符以外のセリフは、私の観測したところ、左図の一か所だけと言う徹底ぶりです。

そんな3名が、行方不明となった勇者の探索に向かう…。「ソボクエ」はそんな短編RPGです。
そして、勇者の行方ですが…HPですでにネタバレしています。ショーモナイです。
ゲーム自体の傾向は短編と言うこともあって、戦闘展開は非常に派手…と言うかインフレ気味。
特に、パーシバルのスキルは消費MP0の割に強力なモノばかり。レベルが上がるたびに戦闘が楽になっていきます。その分、敵も大群で押し寄せてきて、非常に派手な戦闘が楽しめます。

隠しイベント しかし、本作の真骨頂は、おまけシナリオとして入っているホラーイベントにあります。
本編のユルユルな雰囲気が一変し、死体や血液や肉塊が乱れ飛ぶ、「カイダン実ハ。」などのホラーADVに何ら劣る点のないホラー表現があふれる脱出ADVになっています。
もちろん、難易度自体は決して難しくないため、ゆったりと雰囲気を味わいながらプレイしてください。

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【 The Enchanted Cave 】

title
ジャンル [ ダンジョン探索 ]
作者 [ Dustin Auxier ]
容量・圧縮形式 [ 5.9MB(DL不要)・FLASH ]
Play ダウンロード先 (English Site)

おいら~は しがない 冒険者~。

昨今のRPGには明確なストーリーが求められます。比較的シンプルな「らんだむダンジョン」であっても、村興しと言う大義名分と、ダンジョンハックの中で解き明かされていく謎と言うストーリー軸があります。
最も、これはモチベーションを持たせると言う点では有効な手段です。ただ単に「洞窟潜ってお宝GET!」よりは、「世界を救うため、魔王に立ち向かう」とした方が、プレイヤーの正義感に訴えて、よりモチベーションを高く持たせられます。
しかし、決して「洞窟潜ってお宝GET!」系の作品が途絶えたわけではありません。大義名分を持たせこそすれ、アイテム集めを主流にした「らんだむダンジョン」など、人気作も数多く出ています。
今回ご紹介する「The Enchanted Cave」は、その極北と言ってもいいでしょう。大義名分たるストーリーすら無い、ただ単にダンジョンに潜ることオンリーを目指した作品です。

battle

ストーリーもさることながら、バトルなどのシステムまでシンプルです。戦闘はオート進行。モンスターと重なれば、自動的に勝負がつきます。基本的にオートに任せていれば問題ありません。
物語を進めていけば、魔法攻撃やポーションなどのアイテムも手に入ります。しかし、アイテムを使用するには、ドラッグで主人公の上にドロップしなければいけません。魔法攻撃だと、ボコスカ殴り合っている中にドロップしなければならない上、ドロップから攻撃発動までもタイムラグがあります。タイミングを外すと、そのままステゴロしてた方がMP消費分だけ得だった…と言う自体にもなりかねません。
それでも、モンスターに属性耐性のない限り、魔法攻撃は通常の2倍以上のダメージを叩き込むことができます。HP消費を抑えるためには、魔法攻撃の使いどころが肝心です。
なお、「The Enchanted Cave」には経験値と言う概念がありません。モンスターを倒しても若干の資金が入るだけです。「The Enchanted Cave」の戦闘は、あくまで進行に邪魔なモンスターを排除することが目的なのです。

artifact

経験値が無いのなら、ステータスはどうやって上げるのか? その方法は、道中に落ちている宝石か、装備品で上げる以外にありません。そして、宝石によるステータス上昇は、1つ辺り1~3程度。大きく上げるためには、装備品に頼るしかありません。
それ故に、「The Enchanted Cave」では、アイテム集めが重要になるのです。装備のランクが一つ上がっただけで、生存率が段違いに上がります。特に、武器のランク上昇は、ノーダメージで敵を倒すためにも最重要です。
「The Enchanted Cave」では、HP回復の手段が限られています。HP回復魔法の消費は大きい上に、かなり奥まで潜らないと、まず手に入りません。HP回復薬まで、手に入りにくさは同等です。下手な装備よりも高価で、序盤ではまず所持できません。
「だったら、死ぬしかないのか!?」って? それは違います。「The Enchanted Cave」の目的も、クリアのための手順も、アイテム集めに他なりません。
ある程度進めていけば、脱出アイテム「Escape Wings」が手に入ります。HPがやばくなったら、それを利用して冒険を終了すれば、宝石で上昇したステータスと、「Artifact」と呼ばれる特殊なアイテムを持ち越して再チャレンジが可能になります。
HPが0になって死んでしまうと、この「宝石で上昇したステータス」と「Artifact」が全て消去されてしまいます。死亡時にはセーブまで消去されてしまうので、再プレイは不可能です。よって、「死亡するギリギリまでアイテムを(特にArtifactを重視して)集め、死亡する前にEscape Wingsで脱出」と言うのが、「The Enchanted Cave」の基本となります。

背景によって、階段やモンスターなど、重要な情報が見づらい点がネックといえばネックと言えます。そういう場合は、swfファイルが直接DLできるので、お手持ちのswfプレイヤー(Flash Maniaなど)で画面を拡大してプレイするのも一考です。
1プレイ(脱出まで)の時間も短く、プレイ中の状態をセーブして、プレイを中断することもできます(セーブファイルは一つのみ・セーブは再開時に消去)。ストーリーを追うRPGに食傷気味な方々は、このシンプル過ぎるRPGで、冒険のピュアな楽しさを味わうのもオススメです。

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